売り上げにつながらないなら、どんなにトラフィックが多くても、あるいは、どんなにサイトが格好よくても意味はない。売り上げの数は、事業のパフォーマンスに影響を与える。
そこで今回は、支払いページのコンバージョンを改善する方法を伝授する。このページは、ファネルの一つの領域に過ぎないが、重要度はとても高い。
それでは、業界に関わらず、支払いページに必要とされる7つのアイテムを挙げていく:
入力する欄が少なければ少ないほど、コンバージョン率は高くなる、と言う指摘は定番である。しかし、支払いページに関しては、72%の確率でこの指摘は誤っていることを私は見出した。
考えてもらいたい…クレジットカードの番号、有効期限、そして、CSC(セキュリティコード)のみが求められているなら、怪しげな行為が行われていると疑いたくなるのではないだろうか?
クレジットカードの情報を入力する前に、名前、eメールアドレス、住所、郵便番号の入力を求められる方が、安心感を持つはずである。
そのため、入力欄を極限まで少なくした、大幅に簡素化された支払いページを作る前に、特に請求先住所等の欄を加えて、テストしてもらいたい。
入力欄を加えていくと、顧客の信頼感が増していくことに気づくだろう。その結果、支払いのプロセスを完了する人は増加する。しかし、残念なことに、入力欄に情報を入力する人が増えても、必ずしも、売り上げが増えるとは限らない。欄が増加すると、情報を入力する際にビジターが入力を誤る確率も高くなり、その結果、クレジットカードが拒否されるケースが増えてしまう。
それでは、どのように対応すればいいのだろうか? 入力ミスの問題に対しては、追加の入力欄を維持し、支払いプロセッサにアクセスして、「住所の確認」等の確認ボックスのチェックマークを外す方法が最も効果的である。
こうすることで、誰かが小さな入力ミスをしても、請求は成立する。
支払いを行ってもらう最も単純な方法は、何もリスクがない点を分かってもらうことだ。「返金保証」や「無料トライアル版」のバッジを掲載することで、リスクの認識をやわらげる手もある。しかし、この手法は、必ず成果が上がるとは限らない。
上の画像を見て、Unleash Your Thinが、とても賢い取り組みを行っていることに気づくだろうか?このサイトは心理を利用して、買う気持ちにさせている。製品のメリットだけでなく、満足することが出来なかった場合でも、リスクがない点を伝えるテキストを用意しているのだ。また、チェックボックスがあると、買う前に製品を「認めている」ような気分にさせる効果がある。
Unleash Your Thinが利用している戦略は、ダイレクトメール業界特有の戦略であり、このアプローチは、宣伝用のハガキで採用されている。支払いページで試すことを薦める。コンバージョンにプラスの影響を与える可能性があるからだ。この手法を実際に採用した私の友人は、16%も売り上げを増やしていた。
TRUSTeやVeriSign Secured等のバッジを掲載すると、コンバージョン率が増加することは、既にご存知なのではないだろうか。しかし、支払いページのみにこのバッジを掲載している状態では、コンバージョンは変化しないことは、あまり知られていない。
サイトを初めて訪問した際に安全だと感じないなら、支払いページまでクリックしてアクセスする前に、サイトを去る。
セキュリティのバッジをファンネル全体に掲載することで、この問題を解決することが出来る。つまり、フロントエンドのページから、支払いページに至るまで、バッジを掲載することで、支払いページのみにセキュリティバッジを貼った場合よりも、コンバージョン率が高くなる可能性があるのだ。
私自身、支払いページのみにセキュリティバッジを掲載してみたが、大した変化は見られなかった。一方、サイト全体に加えたところ、コンバージョン率に目に見える変化が生じた。ただし、この手法を利用する前に、幾つか知っておいてもらいたいことがある:
何をしたところで、ビジターの多くは、支払いページに到達すると、疑念を持つ。そのため、ビジター全員をコンバートすすることは不可能である。しかし、疑念を晴らすことが出来れば、コンバージョン率は高くなる。
支払いページでQualarooを用いると、次のような質問をビジターに投げ掛けることが出来るようになる:
このページで他にどのような情報を提供すれば、安心してお買い物をして頂けますか?
すると、購入を完了することに懸念を持つ人達から、多くのレスポンスが寄せられるはずだ。このフィードバックを使って、答え付きのよくある質問のリストを作り、支払いページで提供してもらいたい。
この手法を支払いページで利用する際は、FAQのセクションをページの上の方、もしくは、下の方に掲載し、テストしてもらいたい。なぜなら、配置によって、コンバージョン率に差が生じる可能性があるためだ。
ビジターが踏むステップを減らした方が、コンバージョン率は高くなる…こんなデタラメを言い始めたのは誰だろうか?以前私が綴ったフープ理論に関する記事に目を通してもらえば、2段階の支払いプロセスに見られるように、ビジターに少しずつ決断を下してもらう方が、通常は、コンバージョン率は上がる。
顧客の名前とeメールアドレスを1ページ目で要請し、クレジットカードの情報を2ページ目で要請することで、この法則を活用することが可能である。
通常、この手法は、コンバージョン率を10%高める。Crazy Egg(私が運営するサイト)では、大きな効果があり、また、ティモシー・サイクス氏のサイトでテストを実行したところ、コンバージョン率は12%改善された。
この手法がうまくいくのは、既に名前とeメールアドレスを提供しているため、その他の情報も提供しても構わない、と言う心理が働くためだ。また、支払いのプロセスを完了しなかった場合、eメールを送信して、サイトに戻ってもらう試みを行うことが出来る。クーポンを使って誘うことも、あるいは、リマーケティングキャンペーンを策定して、注目を勝ち取る手もある。
ライブチャットを試したとしても、大半の企業は、コンバージョン率を上げることは出来ない。それには、次の2つの理由がある:
ライブチャットをテストしたいなら、24時間対応しなければならない。24時間スタッフを常住させることが出来ないなら、Chatter Lime等のサービスを使ってみよう。各チャットのリクエストに対応してもらえるようになる。
さらに、支払いページのみでライブチャットを提供するテストを行ってもらいたい。支払いページは、最も多くの疑問と懸念をビジターにもたらすページだからだ。また、ホームページで提供すると、ビジターは、製品を購入してもらうためのマーケティングのコピーを読む行為よりも、質問を入力する行為にエネルギーを使ってしまう。
企業のロゴ、あるいは、現在/過去の顧客の推薦文を加えると、顧客候補に対して、良質な製品やサービスを提供していることを再確認してもらえる。あまり重要ではないように思えるかもしれないが、ウェブ上には、無数のガラクタのような製品が存在し…しかも、消費者は購入している。
その結果、消費者は、オンラインショッピングに失敗し、後悔することになる。ソーシャルプルーフ(社会的証明)を支払いページに掲載すると、支払いページのプロセスを完了する買い物客は増加する。
製品を購入している会社のロゴを利用するつもりなら、様々な規模の会社のロゴを掲載するべきである…こうすることで、あらゆる規模の顧客を対象にすることが可能になる。
また、証言広告を利用するなら、このブログの記事で挙げられているステップに従ってもらいたい。個人のフルネーム、場所、または、写真のない証言広告は、コンバージョンにマイナスの影響をもたらす可能性がある。そのため、この手法を用いるなら、適切に利用してもらいたい。
上述した原則に従えば、支払いページのコンバージョン率が上がるはずだ。しかし、あらゆるコンバージョンの最適化の取り組みに言えることだが、A/B テストを実施する必要がある。
なぜなら、ある会社にとって効果的な手法が、たとえ同じ業界であったとしても…別の会社の役に立つとは限らないからだ。
最後に、支払いページのコンバージョンの最適化に関する意見を聞かせてもらいたい。コンバージョン率の改善に役立つその他の手法をご存知なら、紹介してもらいたい。
この記事は、QuickSproutに掲載された「The 7 Things Every (Great) Checkout Page Needs」を翻訳した内容です。
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