CASE
事例
ビッグキーワードでの検索結果上位の獲得は、Webサイトへの自然検索流入数の増加や知名度アップに大きな効果がありますが、一方で実現につながるSEO施策の選択が難しいキーワードでもあります。 そして、検索エンジンのアルゴリズムにおける評価指標が、Webサイトの信頼性や権威性へと重要度がシフトするにつれ、上位表示されるためにはトピカルオーソリティ(※)であること(対象となるキーワードに関して、網羅性の高いコンテンツを提供すること)がより重要になっています。 そこで今回は、弊社で手がけた某海外旅行予約サイトのSEO施策を通じて、コンテンツをどのように改善していくべきかをご紹介します。 その中で、トピカルオーソリティになるために求められる要素や、サイトの構造設計の重要性などについて説明していきます。 ※トピカルオーソリティとは、トピック(topic:話題、テーマ)についてのオーソリティ(authority:権威)のこと。
対象となったWebサイトは、海外旅行やツアーの予約を専門に手がけるサイトです。 「特定の地域のみを対象とした専門性の高いサイト」であることを特徴とする一方で、対象となるサイトでは、特定地域(A地域と仮称)のみを取り扱っていることから網羅性に欠け、「A地域 旅行」というビッグキーワードでの検索による流入増を課題としていました。 しかし、こうしたビッグキーワードの検索結果では、高いブランド力を誇る大手旅行代理店が上位を占めていました。 ビッグキーワードでは期待通りの流入数を得られない一方で、「A地域 旅行 費用」「A地域 旅行 言語」などのテールワードを組み合わせた複合キーワードの場合、すでにそれなりの流入数を獲得できていました。 複数のテールワードをすべて合算すると、月あたりのトラフィック数は約1万強となり、ビッグキーワード単体で“上位表示された場合に想定される流入数”を超えていました。 このような状況の中で、クライアントは「ビッグキーワードによる流入数が少ない」という課題を認識しながらも、「具体的にどのようなSEO施策をすべきかわからない」という悩みを抱えていました。 そこで実施することになったのが今回のコンテンツ施策です。 ビッグキーワード単体での上位表示を目指すと同時に、対象のテーマおよびジャンルにおいて検索需要の多い主要テーマについても網羅性を高め、これらのテーマでも上位表示を目指すことになりました。
今回のコンテンツ施策の基本方針として決められたのが、「トピカルオーソリティを目指す」というもの。 今回のケースの場合、「A地域の旅行に関するテーマであれば、このサイトの情報がもっとも信頼性が高く、多量の情報がまとまっていて参考になる」という権威性を獲得することを目指します。 具体的には、
ことを基本方針としてコンテンツ施策を進めていきました。
そして、トピカルオーソリティを目指すために何よりも必要となるのが、ユーザーに求められる、網羅性の高いコンテンツを提供することです。 そこで、まずは「ユーザーがどのようなコンテンツを求めているのか」を調査することから取りかかります。 ここでは、Googleのアルゴリズムがサジェストキーワードに関する網羅性の高いサイトを評価する傾向にあるという特徴から、検索結果に上位表示されるサイトを分析しました。 上位表示されるサイトは「Googleが高く評価しているサイト」であり、「トピカルオーソリティだと認められているということ」つまりは「ユーザーに求められているコンテンツである」と判断できるからです。
次に、ユーザーに求められているコンテンツを把握した上で、実際に提供するコンテンツを決めます。 このときに重要になるのが、「サイト全体でトピックに関連する情報を網羅すること」です。 たとえば今回のケースであれば、A地域の旅行というトピックについて調べるユーザーは、費用やホテル、時差、治安、物価、言語、エステ、お土産など、A地域での旅行に関連するさまざまな情報を知りたいと思っています。 これらの情報が網羅されていればユーザーの満足度は上がるでしょう。 しかし、もしもエステやホテルといった一部の情報しか掲載されていなかったら、ユーザーはそこで検索行動を終わらせることができません。 そのため、検索体験の満足度を重視するGoogleとしては、関連情報が網羅されていないサイトは評価が低くなるのです。 こうして
ことを基本方針としてコンテンツ施策を進めていきました。
ユーザーに寄り添ったコンテンツであるためには、
も重要なファクターとなってきます。 たとえば今回のケースでは、A地域の治安に関してキュレーションサイトが検索結果上位に目立っていました。 これは、対象についてのプロが作成した信頼性の高いコンテンツが、ネット上に不足しているために起きた状況とも言えます。 ユーザーによる情報ニーズが高いにもかかわらず、コンテンツが不足しているような状況において、プロによる信頼性の高いコンテンツを得られることは、正確な情報が欲しいユーザーにとって大きなメリットがあります。 また、いくら情報を網羅したコンテンツ群があっても、その内容が正確にユーザーに伝わらなければ意味がありません。 そのためには、
など、いわゆる編集面でのブラッシュアップも欠かせません。 対象についてのプロのみならず、コンテンツ編集のプロを起用することも重要になることを理解しておきましょう。
ここまでの内容に加えて、今回のコンテンツ施策で注力したもうひとつのポイントが、コンテンツの構造設計をしっかり行うという点です。 と言うのも、どれだけ良質なコンテンツをそろえたところで、ユーザーが求める情報へとたどり着けなければ、けっしてユーザーに寄り添ったサイトとは呼べないからです。 Googleもこの点をサイトの評価基準のひとつとしており、内部リンクがしっかりと設定され、ユーザーが情報にアクセスしやすいほど高い評価になります。 そこで今回のコンテンツ施策では、次のような手順でコンテンツの構造を設計し直しました。
この施策により、サイト全体がユーザーにとって「求める情報へとたどり着きやすい構成」になりました。 同時に、こうした「網羅的なページと詳細を解説したページを組み合わせたサイト」は、Googleにとっても評価が高くなるため、上位表示されやすくなることが期待できます。
以上のコンテンツ施策の結果、検索順位および流入数のどちらにおいても著しい成果が見られました。
施策の実施から半年後の状況としては、対策を施した主要テーマのうち大半が検索順位のトップ20入りするという結果になりました。 対策済みのコンテンツのうち、じつに70%以上が上位表示されるようになり、他の知名度や権威性の高いサイトよりも上位に来るようになっています。
また、これらのコンテンツを配置したディレクトリの流入数も格段に増え、流入割合としてはサイト全体の40%を超えるまでになりました。 ユーザーに寄り添ったコンテンツを適切に配置して提供することが、ユーザーおよび検索エンジンのどちらにも高く評価されたと判断できるでしょう。
実施から1年後の時点では、今回の施策で元々の目的としていた「A地域 旅行」というビッグワードで上位表示されるようになっただけでなく、よりビッグなワードとなる「A地域」単体でも上位表示されるようになりました。 これにともない、自然検索流入数にも大きな伸びが見られました。
検索結果の順位が上昇するにつれて流入数も増え、施策前に比べると9倍もの自然検索流入数を獲得するに至りました。 ビッグワードによる上位表示が流入数獲得につながるという理想的な流れを実現できたと言えるでしょう。
検索結果で上位表示されるためには、
といった3つの要素が重要です。より細かな要素としては、
といったことが挙げられます。 これらの施策をすべて実施することで、トピカルオーソリティの地位および検索上位の獲得につながっていきます。
SEO Japanを運営するアイオイクスでは、今回ご紹介したトピカルオーソリティになるための施策をはじめとして、お客さまのサイトや事業における課題・状況に応じて効果的なSEO対策のコンサルティングを行っております。
ビッグキーワードを含む検索結果での上位表示、流入獲得を目指すためのサイトの本質的な価値向上をご支援いたします。 SEO・サイト運用・コンテンツマーケティングでのお悩みをご相談ください。
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