今月は再び賛否両論を呼びそうなトピックを取り上げていく。ちなみに、先月、私が実施した、アンドリュー・グッドマン氏 & マット・ヴァンワグナー氏へのインタビューをまだ読んでいないなら、今すぐに目を通してもらいたい。両氏ともに業界屈指のエキスパートである。
PPC、そして、PPCが非常に混乱し、難解になっていることを考えていたとき、このトピックについて記事を綴るには最高のタイミングだと私には思えた。
私のチームは今までとは違う角度でPPCキャンペーンを見る方法を探し出そうと試みている。優れたキャンペーンを展開しつつ、面倒な作業を自動化するアプローチを探しているのだ。大勢の人達が既にこの取り組みを行っている点はよく分かっているが、もっと効果的に実施することが自分達には出来ると信じている。私の夢を壊さないでほしい。
キャンペーンを評価する最高の手法を検討する上で、私達は品質スコアを徹底的に隅から隅まで調査した。
品質スコアで検索をかけると、グーグルの品質スコアのガイドラインを引用する記事が数多くリストアップされるものの、実際の仕組みを取り上げる記事は少なく、また、「秘訣」を公開しようとする記事は見受けられない。
今回は調査の結果を紹介する。残念ながら、データの詳細を公表することは出来ないが、すべて確実なデータとテストによって裏付けられている点は保証する。
目次
まず、(not set)キーワードデータを簡単に見直してみた。これはnot providedと関連付けられることが多いが、実は大きく異なる。アドワーズのクリック、そして、分析サイドでの追跡において何かが失われた時、not setは発生する。
not setが発生するのは、オートタギング、あるいは、ページでコードが重複する場合、もしくは、アドワーズに接続された分析プロフィールが重複する場合である。一方、ユーザーがhttps://www.google.comで検索を実施し、自然な結果をクリックすると返されるのが、not providedである。
基本:
と言っても表示URLは消えるわけではない。グーグルは、表示URLの末尾に実装することが可能なアイテムに影響を与える大々的な変更を今年実施した。表示URLにサブドメイン(www)を強制し、4文字分のスペースを奪い取ったのだ。しかし、このインパクトを回避することが可能な3つの方法が存在する:
品質スコアの主な構成要素は広告のクリックスルー率であるため、上述した手法を含め、あらゆる機会を最大限に活用したいところだ。
キャンペーンの品質スコアが突然10になると、言葉では言い表せないほど興奮する。しかし、よく確認してもらいたい。インプレッションやクリックを1度も獲得していないキーワードが10を獲得しているケースを私達は何度も目撃している。アカウントを始めて以来、何の動きもないキーワードに10がつけられているのだ。しかし、クリックを獲得した時点で、品質スコアは落ちる。
「空っぽ」の品質スコアの10を広告グループで持っていることで何か得をするのだろうか?広告グループ内の平均の品質スコアを高め、その結果、オークションで認識される価値が上がるのだろうか?私達はテストを行ったが、皆さんのフィードバックを是非聞かせてもらいたい。
キーワードと広告グループが立ち上げられる前に高い品質スコアを獲得し、ローンチ後もスコアがほとんど変わらない現象もテストの中で何度も見られた。 この点に関しては、詳細が分かり次第、さらに詳しく紹介する予定だが、どうやら、ローンチする前にキャンペーンの構造、入札、キーワード、そして、その他の要素を調節することが出来るようだ。
この点に関しては、競合者の同じデータに左右されると指摘するPPCのエキスパートもいる。あるマーケットに参入し、他社とは完全に異なるサービスを提供するクライアントが、アカウントをローンチする前に品質スコアが表示されていたケースもある。当該のスコアは10ではなく、従って、キャンペーンの構造が少なくとも部分的に影響を与えていると思われる。
広告グループ内のマッチするキーワードのタイプがキャンペーンに大きくプラスに働く点にも気づいた。ターゲットに望むすべてのマッチのタイプに対して、それぞれの広告グループのコピーを複数作成することで、インプレッションのチャンスを最大限に高めることが可能である。
ローディング前の品質スコアのデータを獲得することが可能であったプレテストにこのコピーを加えたところ、キャンペーンの調子はとても良かった。
入札管理がローンチしたばかりのキャンペーンでは役に立たないことも分かった。入札管理プログラムのオーナーは、プログラム内でキャンペーンを立ち上げ、プログラムにキャンペーンを“学習”させるのが最善だと指摘するかもしれない。
プログラムは確かに学習能力が高いものの、学習を始めるにあたって確固たる基礎が必要であり、この基礎が存在しない状態では、誤った情報を学習してしまう。実際に、ローンチした直後は手動で最適化したキャンペーンの見返りが特に高い傾向が見られた。
費やされる時間と経費を軽視することは出来ないものの、数日間または数週間(量による)キャンペーンを実施した後で入札管理を導入した場合、キーワードごとのリターンは長期的には遥かに高くなる。
品質スコアはさらに動きが鈍くなり、そして、ややこしくなる一方であり、大勢の人達を悩ませている。 例えば、昨日全くインプレッションを獲得しなかったキーワードがあるが、品質スコアは10から3に落ち、再び10に戻ると言う現象が何度か起きていた。
その上、インプレッションのレポート、マッチのタイプ、表示URL等に加えれた最近の変更を考慮すると、品質スコアが消えていく一つ目の段階を迎えようとしていると思わず勘ぐってしまう。
前回、グーグルのメトリクスでこのような不安定な様相を示していたのは、2007年であり、当時、ツールバーのページランキングが軽視され、段階的に廃止されていった。そもそも、グーグルは品質スコアを表示する必要がない。内部で利用するだけで、表示を中止すればいいだけの話である。品質スコアは今後どうなっていくのだろうか?皆さんの意見を聞かせてもらいたい。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「7 Secrets For Dealing With Quality Score」を翻訳した内容です。
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