情報と知識の大きな違い

公開日:2013/01/29

最終更新日:2024/02/16

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2013年も始まったばかりですが、これまで以上に激動のウェブ業界、そこで働く皆さんであれば日々様々な情報を収集していることでしょう。とはいえ、その情報、実際に自身の知識となり役に立っているでしょうか?情報収集はしているけど、成果に今一つつながらない、、、そんな悩みを感じている人もいるかもしれませんし、そもそも大量の情報収集活動に疲れ気味の方もいると思います。そんなあなたにも、そうじゃないあなたにも是非読んでほしいのが今回の記事。 — SEO Japan

ビジネスでは、誰もが情報と知識を混同し続けている。それらは異なるものだ。辞書でさえもそう言っている:

情報:物または人について提供されるまたは知らされる内容。

知識:経験または教育を通して獲得される情報と技術;あるテーマの理論的もしくは実践的理解。

情報は、1と0だ。生のデータ、もしくは事実のリストだ。事業免許を記入するための説明や、Adwordsに登録する際にGoogleが提供する説明を言う。明らかなことだ。あなたは情報を無料で獲得できる場合が多い:生の分析されていないニュースならAP通信社に行けばいい。もしくは、自分で車を作る方法に関する“ハウツー”を読むのだ。

知識は、全く別のものだ。情報が分析経験と組み合わさった時に得るものだ。知識は、行動に集約された情報だ。それは、お金、もしくは時間、もしくは他の何かを犠牲にすることがあるし、犠牲にするべきだ。例えば、もしあなたがAP通信社からつかんだニュースの真の分析が欲しいなら、New York Timesで有料の記事を読むかもしれない。実際にあなたの利益を手助けすることができるAdWordsのトリックを学ぶには、本を買ったり、セミナーにお金を支払ったり、コンサルタントを雇ったりするだろう。

あなたは、知識に対してお金もしくは努力で支払わなければならない。これを理解しなければ、あなたは失敗することになる。

情報はあなたをここまでしか連れてこない

なぜ理解しない?

それはシンプルなことのように思える。では、なぜ私たちはそれを理解しないのか?私たちはみんな子どもの頃に頭を打ったのか?砂糖を取りすぎたのか?あまりに多くの政治的な広告を耳にしている?何?

私は3年間、自分の帳簿をつけようとした。その前の3年間は自分の税金申告をしようとした。それというのも、会計ソフトのTurboTaxとQuickenを買ったからだ。しかし、それらのプログラムは綺麗な包装紙にくるまれた単なる情報にすぎない。私が会計士と結婚したことは、とてもとても幸運なことだった。彼女は、“IAN、あなたバカじゃないの、会計士を雇いなさい”と言うだけの知性を持っていた。だから私はそうした。そして、ほんの1年後、辛うじて私の会社は破産を免れた。

さらに、航海をしようとしたカップルの話がある。名前は明かすつもりはないが、15年程前、素敵な夫婦がヨットを借りた。彼らは航海に関する面白い本を読んで、自分達にもできそうだと思った。彼らは順調だった。しかし、船が停泊所に戻る時、彼らは典型的な初心者の間違いを犯し、帆を張ったままにしていた。わずかな突風が船を加速させ、桟橋に衝突し、大きな物置箱を壊滅させた。怪我も深刻な損傷もなかった。そこには、苦労して手に入れた知識があった。それは簡単なレッスンを通してもっと簡単に獲得できていたことだった。

そして、当然ながら、優れたコピーライターやマーケッターを雇うことを拒否する人が存在する。彼らは馬鹿なことにも、「3つの製品説明に250ドルも支払うつもりはない!高すぎる!自分で書くからいい。」と言う。そして、彼らは本当にそうする。そして、なぜ何も売れないのか不思議に思うのだ。

私はその理由を知っている:情報は売れない。売れるのは知識だ。

一体ここで何が起きているんだ?

誰もが逆に理解しているのだ!!!

企業は情報に何百万ドルも投資する。巨大なデータベースとイントラネットと‘知識’共有システムを使用して、たくさんの情報をみんなの手元に置く。

しかし、これらの企業はいまだに、各々の陰部を踏みつけている:不適切な価格をつけたり、マルクス兄弟に値するマーケティングの大失敗をしたり、何年も遅れて新しい航空機(ボーイングなんちゃらかんちゃら)を完成させたり。そして、彼らの情報管理ツールは、会社に追い打ちをかける事柄を忠実に記録する。

なぜか?情報システムはデータを維持するからだ。情報システムはそれに関して何もしない。プログラマーやマーケッターやメカニストの前に情報を置くことは、“それを使う”知識を彼らに与えることと同じではないのだ。

企業は、知識が理由で成功する

Microsoftは、Appleと全く同じ情報を入手できる:マーケットリサーチや、開発スキルや、何もかも。だが、Steve Jobsが指揮を執ったことで、AppleはMicrosoftを置き去りにした。Jobsは情報の使い方やその枠を超越する方法を知っていた。それを超越してしまうと、彼のチームはデザインの知識に基づいて本当に見事なものを作ることができた。Microsoftは?彼らは、全ての人がTPSレポートを記入するようにするという本当に良い仕事をしている。

知識は勝つ。情報は維持する。しかし、企業は前者を無視して後者に何百万ドルも浪費する。一体どうなっているのか?

知識はあなたを唯一無二にする

もしあなたが情報(つまり無料)を使ってビジネスを築くなら、あなたは単なる群れの一部にすぎない。あなたの周りにいる全ての人が同じことをしている。彼らはみんな、同じウェブサイトを訪問した。彼らはみんな、“知識を借りる”ためにコンサルタントをディナーに招いた。彼らはみんな、自分に成功する権利を与える理解されていない事実のリストを持っていると仮定する。だから彼らはみんな、‘ゾンビプレナー’の軍隊に加わる。そして彼らはみんな、同じ粉砕機に足を踏み入れる。

ちょっと言ってみただけ

そうではなく、自分自身を唯一無二にするのだ。本当の知識を獲得するのだ:

l  事実を記憶するよりも学ぶこと(絶対に)。ビジネスタスクが何であるにせよ、必ずそれを本当に理解し、自分の行動の意味を理解すること。時間がないのなら、それはそれほど重要なことではないのかもしれない。もしくは、

l  あなたが必要としている知識をすでに持っている人を雇う。あなたは全てのことを知ることはできない。優れたチームを築くのだ。そうすれば、あなたが全てを知る必要はない。

最高の会社が最高なのは、その知識が理由だ。Appleのデザイン、Zapposのカスタマーサービス、FedExの効率性。

何があなたを最高にするのだろうか?

知識だ。それを手にし、それを守り、それに投資するのだ。


この記事は、Portentに掲載された「Information is free. Knowledge is not.」を翻訳した内容です。

情報と知識の違いに関してたまに議論されることがあると思いますが、今回の記事は非常にしっくりきました。特に「知識は勝つ。情報は維持する。」というシンプルな定義は、素直に納得です。しかし確かに、知識を無視したまま情報に無駄に投資している企業が多いのも事実ですよね。ウェブ業界もビッグデータが注目されていますが、重要なのはその膨大な情報を知識として活用できるか、つまり実際の行動に移せるかですよね。英語で「Actionable Data」(行動できるデータ)という言葉がありますが、ビッグデータがバズワードに終わらないためには情報をいかに知識に変えられるかが勝負でしょうか。

SEO Japanやその他業界ブログを読んで情報を得ることももちろん大事とは思いますが、それをいかに自分の知識へと落とし込んで仕事に活かしていけるか、そのためには、斜め読みで終わらせたりブックマークやリツイートして読んだ気分になるだけでなく、そこに書かれていることを自ら考え実践していくことが知識化への第一歩です。 — SEO Japan [G+]

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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