私は自分のブログ読者とやりとりしている時に、フリーランスの世界で始めたばかりのデザイナーによく出会う。時として、彼らは初めて独立する経験豊富なデザイナーやデベロッパーだ。フリーランスがどんなものかを見るためにパートタイムで試しにやってみる人もいれば、移行する過程を計画はしているがまだフリーランスを始めていない人もいる。大変多くの読者がフリーランスとして始めることに伴う問題に直面しているため、私が経験から学んだいくつかのアドバイスを共有したら役に立つのではないかと考えた。
この記事の中のアドバイスは、フリーランスの全ての側面とそれに伴うライフスタイルを網羅している。多くの場合、予期しない問題と適応が新人フリーランサーを苦しめるため、この記事が新人フリーランサーが起こりうる難問に対処する準備をするのに役立ってくれることを願う。
目次
フリーランスのデザイナーとして始めるのはとても簡単だ。特別な教育も必要ない（あったら役に立つが）、フリーランサーが経験することを要求される管理機関やライセンス供与もない。これらの理由から、世の中にはたくさんのフリーランサーがいるため、あなたが成功するためには自分がしていることに優れている必要がある。
もしあなたがデザインスタジオやどこかの会社で働いた経験が数年あるのなら、フリーランサーとして成功するために必要なスキルの多くを持っている可能性は高い。しかしながら、もしデザイナーとして始めたばかりなら、価値のある経験を手にする必要がある。経験を得ることとは、支払の高いクライアントとの仕事を手にしなければならないという意味ではない。個人的なプロジェクトに取り組むことや、低価格の代替手段を求めているかもしれない非営利団体に代わって仕事をすることによって、かなりの経験を得ることができる。自分のスキルを伸ばすことができ、未来の自分自身をクライアントにとってできる限り価値のあるものにすることができる仕事に取り組むチャンスを探すのだ。
保険 – ほとんどの企業やエージェンシーはすでにプランに入っているため、自分のビジネスを守るために保険に加入することは、大部分の人がフリーランスをする前に検討しないことの1つだ。事業保険への加入は、起こるかもしれない過失の疑惑や物的損害からあなたを守る手助けをするという点で重要だ。フリーランスが自分に適しているかどうか決める時には、保険の費用を検討するようにしよう。私が自分のしている仕事の種類について友達に話すと、多くの人は、私が遅くまで寝ていて好きなことを何でもする自由がたくさんあると仮定する。自分が自分のボスになることで得られる利益は多いものの、フリーランスのライフスタイルにはたくさんのマイナス面もある。もしあなたがこのようなタイプの仕事を追求するつもりなら、良い点と悪い点を検討し、それが自分（と家族）にとって快適であることを確かめるのだ。フリーランサーになることのマイナス面には以下のようなことが含まれる：
仕事と生活のバランス – 自宅で仕事をすることは素晴らしいが、仕事の時間と場所を私的な時間と場所から区別するのはとても難しくなる。実際、大部分のフルタイムのフリーランサーは、どこかで雇われて働くよりも長い時間働く。仕事と私生活の適切なバランスを見つけることに伴って持ち上がる困難に準備をするようにすること。
福利厚生 – フリーランスよりも従業員になることを選ぶ最大の理由の1つは、フリーランサーのための福利厚生の欠如だ。働いている配偶者がいるなら、その雇用主を通して健康保険に加入することができるかもしれない。そうでなければ、これは大きな出費になる。有給休暇や企業年金制度のような福利厚生は、フリーランサーには存在しないのだ（自営業のための他の投資選択はあるが）。
安定した給与 – 多くの人にとっては、2週間ごとに給与がもらえると知っていることやそれがいくらになるかを正確に知っていることに大きな安心感がある。ほとんどのフリーランサーは、収入に関して一貫性がほとんどない。良い月もあれば、あまり良くない月もある。収入に一貫性がないことに困難を感じるのなら、フルタイムのフリーランスに飛び込む前にこれについて十分に検討するようにしよう。
個人的な交流 – 従業員としてオフィスで働くことは、顧客やクライアントと同様に同僚とやりとりをする機会をあなたに与える。たとえあなたが他の人との日々のやりとりを大切にするタイプの人間ではないとしても、フリーランサーとして自宅で仕事をすることは、ある程度の適応を必要とする。
フリーランスに伴う未知のこと全てが理由で、私の考えでは（そして私自身の経験から）、フルタイムの仕事をしながらパートタイムでフリーランスを始めるのが良いアイディアだ。この方法なら、フルタイムの給料がまだあるので、すぐに収入を生み出すというプレッシャーに直面することはない。つまり、収入を生み出す仕事に自分の全ての時間を充てる必要がなく、自分のスキルを向上することや自分のビジネスを築くことに焦点を合わせることができる。
パートタイムで始めることのもう一つの利点は、自分が稼いだお金を自分のビジネスに投資するために使うことができることだ。フルタイムでフリーランスを始めると、あなたは自分の収入の全てもしくはほとんどを生活費に必要とし、自分のビジネスに投資する分はほとんどないかもしれない。
一般的に、フルタイムの仕事をしながら片手間でフリーランスをすることは、ほんの少しのリスクで、フルタイムのフリーランスがどんなものなのかを味わわせてくれる。
すでに触れたように、仕事と残りの生活を分けることが、フリーランスで自宅から仕事をするときには課題になる。これが理由で、あなたは自分が思っていたよりもかなり多くの時間を働いていると思うかもしれないし、個人的な時間のために仕事から離れようと四苦八苦するかもしれない。私の経験から言うと、いつ働きいつリラックスしても良いかを知らせてくれるスケジュールを組むことが役に立つ。毎週働くスケジュールを立てることも、もっとフレキシブルに各週または各日でスケジュールを立てることもできる。どのような場合にせよ、どの位の時間働くのか、いつその日の仕事を終わりにするのかを知って一日を始めるのは優れた実践である。
もしフルタイムでフリーランスをするのなら、毎日かなりの時間を自宅オフィスで過ごすことになるため、邪魔されずに集中して仕事ができる快適な場所にすることが重要だ。理想的には、邪魔を避けるために自宅オフィスは家の中の生活スペースとは区別されるべきだ。そうすれば働いていない時にはオフィスから離れることができる。詳しいことは、Essential Qualities of a Home Officeを読もう。
フリーランスデザイナーにとって最大の資産の1つが、オンラインポートフォリオだ。多くの成功を収めたフリーランサーにとっては、そのポートフォリオサイトが、クライアントに転換する多くの見込み客を生み出す。たくさんの興味とリンクを引き付ける質の高いポートフォリオサイトは、新人フリーランサーがすぐに世間に認められるのに役立つため、自分のポートフォリオサイトに十分な時間と注目を注ぐようにしよう。
もしもポートフォリオをデザインするのにいくらかのインスピレーションを求めているなら、良くデザインされたポートフォリオサイトのギャラリー、Folio Focusをチェックしよう。そして、ポートフォリオを露出する方法を探しているのなら、9 Ways to Get Your Design Portfolio Seenを読もう。
パートタイムのフリーランサーとして始める利点の1つは、自分のビジネスに自分が稼いだお金を再投資することができることだと先に述べた。これには、自分が仕事の中でより効果的になるために必要な全てのものを身に付けることが含まれる。これには、コンピュータ、ソフトウェア、スキャナー、プリンター、一般的なオフィス用品、その他あなたが仕事をするために必要なものが含まれる。大部分のフリーランサーはできるだけ出費を避ける傾向があるが、必要なツールや設備に投資をすることが、自分の仕事をより効果的および効率的にすることを可能にする。もちろん、何が必要で何が必要でないか慎重に判断する必要があるが、自分の仕事をするために必要なことにお金を使うことを恐れないことだ。
フリーランサーとしてあなたがもたらす必要のある金額は、直接的にあなたの生活費に比例することになる。もしあなたが不必要な出費を減らすことができれば、お金を稼ぐプレッシャーのいくらかは取り除くことができるだろう。自分がどのようにお金を使っているか見てみるのだ。私たちのほとんどは、必要があれば出費を簡単に減らすことができる方法をたくさん持っている。フリーランサーとしてビジネスを築くことに取り組みながら、削減できる領域はいくつかあるはずだ。これがあなたの成功のチャンスを上げる手助けをすることになる。
あなたがフリーランサーとして直面する課題の1つは、自分自身を管理したり、どのように自分の時間を費やすか決めなければならないことだ。ほとんどのプロジェクトには期限のようなものがあるだろうから、それらの経過を追って、その期限に間に合うために達成する必要のあるマイルストーンを設定することが、クライアントを喜ばせ、自分自身が不必要なストレスに直面することを避けることになる。
私は、各週と各日に終わらせる必要のあることのリストを作ることが大きな助けになると思う。その方法なら、何かを終えた時に、次にすべきことを見つけようとして時間を無駄にすることがなく、自分の時間をより効率的にすることができる。
あなたのお好みで、紙にリストを書いて、終わったことに線を引くのでもいいし、オンラインのTo-doリストを使ってもいい。
フリーランスのビジネス面を管理することは、ほとんどのフリーランサーにとって面倒で苦手な仕事だ。とにかく、できる限り物事を合理化することが、秩序を保つこと、そして何よりもミスを避けるのに役立つ。これらの側面を手助けする優れたリソースは、有料のものから無料のものまでたくさんある。人気のある選択肢には、Fanurio、FreshBooks、Zohoがある。もっと完璧なリストが欲しい人は、Six Revisionsの20 Invoicing Tools for Web Designersを見よう。
多くの新人フリーランサーは、ビジネスを経営するのには必要不可欠だが収入を生み出さないタスクに必要とされる時間に驚く。これには、資金面に伴う全ての仕事、メールの返信、仕事を見つけること、他のプロフェッショナルとネットワークを築くことなどが含まれる。これら全てのことは、フリーランサーとして成功するために必要とされるが、いずれも直接的にお金をもたらすことはない。自分の全ての時間を収入を生み出すクライアントのプロジェクトに費やすことができると期待しないことだ。その代わりに、それに応じて自分のスケジュールを計画し、価格を決める際や見込み客に見積もりを出す際にこの時間を計上するのだ。
特定の分野もしくは種類の仕事におけるエキスパートになることによって、大勢の中から目立って見込み客を引き付けることができるフリーランサーがいる。専門化には良い点と悪い点があるが、それは検討する価値のあることだ。あなたが楽しみ、自分の時間の大部分を費やしたい種類の仕事があるだろうか？見込み客にとってあなたをより価値のあるものにする専門領域を持っているだろうか？
フリーランサーとして自分のサービスを売り込む方法は様々あるが、その中の1つがブログを始めることだ。できれば、自分のポートフォリオサイト上で始めよう。一般的に、デザイナーはブログを直接自分のサービスを宣伝するために使用しないが、それは、自分の専門知識を見せたり、知名度を得たり、ポートフォリオを人目にさらしたりするには素晴らしい手段だ。
ブログは万人向きではないが、ほとんどのフリーランスのデザイナーはそこから大きな利益を得ることができる。ポートフォリオサイト上でブログを始めるからといって、毎日ブログ記事を書かなければならないというわけではないが、それなりの作業は伴う。しかしながら、もしあなたが書くことや他のデザイナーとやり取りすることを楽しむタイプの人間なら、ブログはネットワーキングに最適のツールになるだろう。
最も成功しているフリーランサーは、他のプロフェッショナルとの強いネットワークを持っている。これには、他のデザイナー、ウェブディベロッパー、SEO、マーケッター、小企業オーナー、その他あなたが一緒に働く可能性のある人が含まれる。ネットワーキングには努力を要するが、それはあなたが自分のビジネスのためにする最高のことの1つでもある。ネットワーキングの取り組みには、オンラインとオフラインの活動の両方が含まれるのが理想的だ。去年私は、フリーランサーのためのネットワーキングに関連したトピックを網羅した4部作の記事を書いた。
世界の様々な地域に住むクライアントとビジネスができることは、フリーランスのデザイナーにとって大きなアドバンテージだが、自分のビジネスを地元で成長させるチャンスを無視することを簡単にしてしまう。ほとんどのデザイナーは、ローカルクライアントをターゲットにするつもりはないため、あなたがそうするのは簡単だ。あなたは、自分のポートフォリオサイトを地元の検索者を引き付けるように最適化することができるし、ローカルネットワークを築くためにコミュニティに関与することができる。詳しくは、Tips for Attracting Local Clientsを読もう。
恐らく、クライアントは様々なソースからやって来るだろう。口コミであなたのことを聞いた人もいるだろうし、ポートフォリオサイトを見て連絡をしてくる人もいるだろう。しかし、時には、あなたは仕事を探しているかもしれないし、これらのタイプのソースからあまり問い合わせを受けないかもしれない。そのような場合は、必要な時に仕事を探しに行くことが出来る場所をいくつか持っておくと役に立つ。DesignM.ag Job BoardやFreelance Switch Job Boardのようなオンラインソースは、チャンスを素早く探すのに素晴らしい方法だ。もっと多くのソースが欲しい人は、27 Places to Find Web Design Jobsを見よう。
デザイナーとしてのキャリアを築くつもりなら、それがフリーランサーであるにしろ、どこかの従業員であるにしろ、できる限り多くのお金を稼ぐことよりも自分のスキルを上げることに取り組むことが大切だ。もちろん、私たちには支払わなければならない費用や請求書があるが、収入を最大限にすることが、能力を向上したり価値のある経験を得る大切な機会を逃すことをあなたに強いるかもしれない。学習と成長のための時間を許すスケジュールを組むことが、そうする余裕があるならば、優れた実践なのだ。
始めたばかりのフリーランサーへのアドバイスがあったら、コメント欄に自由に共有してほしい。
この記事は、DesignM.agに掲載された「17 Tips for Designers on Starting a Freelance Business」を翻訳した内容です。
実は私も今の会社は一人で始めましたし、最初はまさか人を雇う気もなかったので実質フリーランスとして活動していましたが（2年目に検索ブームに乗って忙しくなったので雇いましたが）、記事の内容はこれから独立したい人へのアドバイスとしてはどれも適切と思いました。幅広い側面を網羅していますが、少し細分化しすぎというかもう少しまとめてくれても良い気もしましたが。。。
フリーランサーとして仕事をすることは、その人の性格や気質によって向き不向きがあるでしょうが、自己管理がきちんとできない人には難しいというか無理な気もします。私の場合は一人で徹夜仕事を繰り返していたピークの時期にトリプルブッキングをしてしまい、自分の管理能力の無さに改めて絶望し、人を雇うことを決意しました。逆に会社組織にしてしまった方が仕事自体ははるかにしやすく、自由にもなれました。フリーランサー時代に仕事が軌道に乗り出していたからこそできたとは思いますが。
この記事に書いてあることを読んで「自分なら大丈夫」と思う人はとりあえずノマドワーカー、フリーランサーとしての生き方をもう一歩踏み出す価値はあるかもしれません。 — SEO Japan [G+]
2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO（コンバージョン最適化）を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。
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