パネリストはシンガポールの通信大手Singtelのディレクター、GP Singh。台湾の通信大手FarEasToneのVP、Roger Chen。マーケティング会社のNetbiscuitsのJorg Krahnert。Googleの東南アジアモバイル部門のトップ、Christian Cadeo。モデレーターが各パネリストに質問して回答を得ていく形で進行していました。
サーチ系のイベント程気合いを入れてませんので、基本気になった(メモれた?)発言をピックアップして紹介する形でお許しください。
アプリのエコシステムはデバイスやウェブサービス、コンテンツをつないで可能になる。皆が参加したいと思っている分野だと思うし我々も色々やっているがタフな市場だ。 – Singtel
東南アジアのエコシステムは、急速に伸びている分野。ユーザー数自体は多い。ゲーム、ユーティリティツール、、、アプリのトレンドは世界と変わらない。ただユーザーが多いにも関わらず広告媒体として活用できていないアプリも多い。シンガポールだけでも思いついただけで10はある。アプリを広告でマネタイゼーションする方法を知らないデベロッパーが多い。他の地域に比べても東南アジアは広告でマネタイズしやすいと思っている。 – Google
東南アジアの市場はまだまだ未成熟。チャレンジも多い。モバイルデバイスの種類も無数にあり対応することも大変だ。 – Netbiscuits
台湾の市場は大きいとはいえないし我々はこの中では小規模のプレイヤーになる。スケールを広げるには、ネット経由で我々のサービスにアクセスしてくるユーザーを全て受け入れるしかない。例えば我々の音楽ダウンロードサイトはシンガポールや中国、米国のユーザーでも利用できる。このオープン戦略の結果、例えばアンドロイド向けのサービスは50%は台湾以外の国からの売上げが占める。 – FarEasTone
アプリをテレビと連携させる試みは現在行っている。ただタブレットとテレビではユーザーが期待するもの自体が違うと感じている。タブレットと同じことをテレビでやればいいというわけではないだろう。 – Singtel
テレビ番組の延長上のアプリがある。モバイルデバイスではテレビ番組と違って各クリップを数十秒単位でしか見られない。PCだと少し長く見られる。些細なことだがデバイス毎の最適化は必要だし効果的になりうる。 – Google
最後にQ&A。
Q&A:
Q:
東南アジアのユーザーの多くは初めて手にするコンピュータがPCでなくモバイルデバイスの人が多いと思うが、その影響は何かあるか?
A:
単にPC版の延長でモバイルアプリを作るだけでは成功しない。過去に学んだ。現状のマーケットでも余りにリッチなコンテンツはまだまだ受け入れられていない。ソーシャルネットワークにしてもSMSベースが主流だ。また地域に特化した”ハイパーローカル”なコンテンツ、特に旬な情報が人気の傾向がある。 – Singtel
アジアでは44%のモバイルユーザーがそれ以前にPCを使ったことがないというリサーチも最近あった。アジアではユーザーが満足できるモバイルサイトを持っていなければオンラインのプレゼンスはないも同然ともいえるし、出来の悪いモバイルサイトは会社のブランドさえ傷つける可能性がある。 – Google
企業や代理店、制作会社もユーザーにリーチする手法を根本的に改める必要がある。派手なキャンペーンで一過性のアクセスを集める時代ではない。また現状、多くの企業のウェブ系予算の極一部しかモバイルに振り分けられていないのも問題だ。 – Netbiscuits
マネタイズがまだまだ難しい。だからこそアプリの世界にユーザーに参加してもらう必要がある。 – Singtel
マネタイズには様々な方法があるのも事実だ。出版社が雑誌の一部の記事だけ抜粋して読めるアプリを作った。アジアをターゲットに最初の四半期で50,000ダウンロードを計画していたが結果として400,000ダウンロードを達成した。1%、4,000人が実際に雑誌を購読した。新規購読者の獲得方法としての費用対効果が絶大だった。 – Google
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