2020年に入り、早速コアアルゴリズムのアップデートが行われるなど、SEO界隈は今年も大きな変化がありそうです。
今回ご紹介する記事は、2020年のSEOのトレンドについて、多くのエキスパート達からの予測をまとめた記事となります。
58人のエキスパートからのヒアリング結果を、10個のトレンドとしてまとめています。あなたのSEO戦略の一助となれば幸いです。
SEOのプロフェッショナル達は、2020年に向けてどのようなことを考えているのだろうか。
2020年は、どのような戦略や戦術が効果的であり、検索結果の占有に寄与し、より多くの利益をもたらしてくれるのか。
これは、Search Engine Journalで我々が毎年投げかけている問いである。
私はSEOのプロフェッショナルとしてトップに位置する58人に対し、彼らの考えを尋ねた。
この記事では、彼らエキスパート達による、あなたが知るべき2020年のトレンドの上位10個を紹介する。
トレンドの全てを知りたいだろうか。そうであれば、我々のebookをダウンロードしてほしい(58人のエキスパートによる2020年のSEOにおける最大のトレンド)。
目次
2019年は、Googleがローンチした新しいアルゴリズムであるBERTが多くの注目を集めた。SEOのプロフェッショナルたちがBERTへの最適化方法を学ぼうとしたのは、自然のことだった。
しかし、この特別なアルゴリズムへの最適化を考える前に、ケリー・スタンゼ氏の意見を聞いてほしい。ケリー・スタンゼ氏はHallmark社のサーチ・ストラテジストであり、ユーザーに注力した最適化とコンテンツ配信の技術的な点に着目している。
つまり、ユーザーの検索へのアクセスポイントを再算出し、それに沿ってコンテンツを配置するということだ。
「何かがクロールされ、インデックスされ、複数の異なる検索環境で提供される仕組みに着目している」とスタンゼ氏は述べている。
「ユーザーが何かを検索する際、これまで以上に多くの選択肢がある。きれいな構造とコンテンツ配信の基本を心にとどめておくことは、SEO担当者にとってより重要となるだろう。」
検索順位と強調スニペットのアルゴリズムにBERTが組み込まれたことにより、「Googleは検索を文字列のマッチングではなく、検索意図のマッチングへと大きく舵を切った」とはグロースコンサルタントでありアドバイザーのエリ・シュワルツ氏の言葉である。
「ユーザーが検索時に使用する文字列ではなく、ユーザー検索意図に即したコンテンツを書かなければならない」とシュワルツ氏は述べている。
「キーワード調査ツールは、コンテンツ作成のための主要なデータセットとの関連性は薄くなるだろう。2020年、本当に賢いSEO担当者は机から立ち上がり、顧客と話にいくだろう。オーディエンスが本当に求めているものは何かを探るためだ。」
Bingのシニア・プログラム・マネージャーであるフレデリック・ダブト氏は、「キーワード調査は古い手法となっていくだろう」と主張している。
「自然言語処理(NLP:Natural Language Processing)と深層学習の勢いが衰える徴候は見られない。2020年、検索エンジンはキーワードから検索意図へさらにシフトしていくことが予測できるはずだ」とダブト氏は述べている。
「SEOの施策者もツールの提供者も自身の努力を検索意図調査へ向かわせ、ユーザーのニーズを満たすことが求められるだろう。」
グルーポン社のシニア・SEO・マネージャーであるジェン・マシュー氏が指摘するには、「Googleはコンテンツやページがキーワードに合致しているかどうかに注力するのではなく、ユーザーの検索意図をベースとする検索結果に最適化するために、アップデートを継続していくだろう」とのことだ。
「SEO担当者はこれが自身のコンテンツにとって何を意味するのかを理解する必要がある。また、こうしたトレンドを導いているGoogleの過去のアップデートの内容の理解も求められる。」
「ここ数年、我々は検索意図に注力し、カスタマージャーニーへの理解を深めてきた」と、Yext社のインダストリー・インサイツのヴァイスプレジデントであるデュアン・フォレスター氏は述べている。検索意図の理解は今後の展望における重要な役割を担っており、多くのオンライン・ビジネスの生き残りと成長にとって不可欠である。
「顧客の検索意図に注力すれば、その経路のどこに合致するかが明らかになるだろう」とフォレスター氏は述べている。
「その経路で発生する質問に対して最適な答えを提供することで、より確実に顧客を捉えコンバージョンへと導くことができるだろう。」
このことはあなたにとって、どのような意味を持つだろうか。
IBM社のSEO・ストラテジストであるキース・グッド氏によれば、「バイヤーズ・ジャーニーの各段階における課題、問題、ニーズについて、ユーザーがどのように語っているかに注目せよ」とのことだ。
「さらに、我々はバイヤーズ・ジャーニーの購買以降についても注目すべきで、サポート、支持者となる機会、コミュニティの形成、将来の購入のための関係性の継続など、売上以降に発生するニーズに対応したコンテンツが必要となる。」とグッド氏は付け加えている。
「常に顧客に注目しよう」とエレベーション・テンサウザント社のディレクター・オブ・サーチであるサム・ホリングスワース氏は述べる。
「潜在顧客をひきつけ、印象を残すものは何かを把握することを忘れている、あるいは、失敗しているブランドが多い。顧客は、真の価値を欲しているのだ」とホリングスワース氏は述べている。
「リアルな店舗と同様、顧客はあなたが顧客目線を持てているか、長期的な関係性(願わくは生涯に渡って)を築くための信頼できるパートナーであるかを知りたがっている。」
サーチ・ハーミット社のリードSEO兼オーナーであるキャロリーン・リーデン氏は、定性的で、人間側にたった検索への回帰という変化が2020年に起こることを期待している。
「多くのマーケターが、ターゲットオーディエンスと1対1で話すことなく、プロダクトやサービスのマーケティングを行っている」とリーデン氏は述べる。
「顧客と会話せず、なぜ顧客がそのように振る舞うかを理解しないのであれば、我々はスマートで全体的な戦略を作成するという自身の能力に制限をかけてしまう」とは、サー・インタラクティブ社のシニア・アカウントマネージャー兼サーチアンドオーディエンス・インサイトを務めるサラ・ガーバッチ氏の言葉だ。
「2020年、私は、顧客に会いに行き彼らの傍らに座ることをお勧めする」とガーバッチ氏は述べる。
「顧客と会話し、彼らが購入に至るまでのジャーニーについて、彼らがどのように検索を使用しているかについて、あなたのサイトをどう思うかについて、話してくれるよう依頼する。ここで得られたデータを各段階での判断に用いる。」
ユーザーに注力した最適化は、SEOを全体的なマーケティング戦略に組み込むことにより達成される。これが、2020年で最大のトレンドになるだろうと、パブリックス・サピエント社のSEOグループのディレクターであるリアン・ジョーンズ氏は述べる。
「SEOをデジタルマーケティングに追加する調味料のようなものとして扱うのを止めることが、かつてないほど企業に求められている。ビジネス計画の鍵となる材料として取り扱うのだ。」とジョーンズ氏は述べる。
「SEO担当者は、全体的なマーケティングとデジタル資産を理解するスキルセットを伸ばさなければならなくなるだろう。SEOの問題を修正する必要性は少なくなり、マーケティングとビジネスの問題を修正する必要性が高まるのだ。」
Search Engine Journalのアシスタント・エディターであるアンナ・クロー氏は、「これまでも、そしてこれからも、SEOの生命線となることが1つある」と述べている。
それは、コンテンツだ。
「コンテンツはSEOのあらゆる物事に影響する」とクロー氏は述べる。「サイト構造から、あなたが構築するリンクの内部リンク戦略に至るまで。」
「2020年に成功を収めるためには、関連性があり、そして、価値のある何かを書かなければならない」とライトアイエムシー社のCEOであるトニー・ライト氏は語る。
「つまり、SEO担当者はコンテンツの書き方、もしくは、コンテンツの書き方を知っている人を雇用する方法を学ぶ必要がある」とライト氏は述べる。
「Googleの編集能力はまだ完全ではない。その順位を得るべきでないコンテンツも存在するだろう。しかし、ベストなコンテンツが勝利する日はやってくる。」
「あなたのトピックでベストとなるコンテンツ、少なくとも、そのトピックにおける重要な存在となるコンテンツ。それらを保持することを目標に設定する」とパーフィシエント・デジタル社のジェネラル・マネージャーであるエリック・エンジ氏は述べる。そのためには、あなたのコンテンツをGoogleが将来的に評価するものにすべきだ。
「こうすることで、(全検索クエリの約70%となる)ロングテールの検索で効果的な勝利を得られるだろう。それは、あなたのサイトの権威性の構築・あなたのコンテンツへの需要の創出・ROIに直接ポジティブな影響をあたえることの助けとなるだろう。」とエンジ氏は述べた。
「さらに、コンテンツへのこうしたアプローチは、ユーザーのニーズを満たすために、Googleが探しているアプローチに他ならない。そして、Googleが行っていないマーケット投資と言える。なぜなら、Googleはものごとを大規模なアルゴリズムで処理しようとするからだ。」
IBM社のグローバルSEOストラテジストであるジェシー・マクドナルド氏、SEOとコンテンツ戦略のコンサルタントのジェシカ・レベンソン氏の両氏は、「2020年はキーワードへの強迫観念からの開放の年となるだろう」と述べている。
個々のキーワードの順位・ページビュー・手当たり次第にコンテンツを作成するなどの習慣をやめるのだ。
マクドナルド氏は、「トピックへの注力を強めるべき」と述べている。
「トピックへの注力に切り替えることは、特定のページがターゲットとしている単一のキーワードについて心配するのではなく、(顧客との)会話全体に対応するコンテンツを作成することとなる」とマクドナルド氏は言う。
レベンソン氏は、「ビジネスの目標を満たしながら、徹底的で直感的な体験を提供する、よく練られ、組織だったコンテンツのクラスターを採用するべきだ」と述べている。
「次にユーザーが求める答えを知ることが大事。それらは、下記に要約できる。」とレベンソン氏は言う。
HubSpot社のコンテンツSEOのリーダーであるアジャ・フロスト氏によれば、「他に注意すべきことは、コンテンツのカニバリゼーションである」とのことだ。
「ランキングが重複する全てのコンテンツの確認を勧める。必要に応じて統合、リダイレクト、アーカイブなどを行い、すべてのページがユニークなキーワードセットで上位表示されることを目指す」とフロスト氏は言う。
「あなたのWebサイトが同じトピックを何度も何度も扱っているのであれば、異なる角度からそのトピックを扱っていたとしても、それらのページは同じ検索結果の中でお互いを蹴落とすことになる。」
「2020年は、自身のコンテンツに厳しい目を向ける年となる。そして、検索エンジンではなく、ユーザーに対してそれらを最適化していく」。
これは、Aimclear社のプロダクト&イノベーションのヴァイスプレジデントである、ミッシェル・ロビン氏の言葉だ。
「2020年も検索マーケティングで成功を収めるために鍵となるものは、今までと変わらない。一貫性のあるブランドメッセージとともに、あなたが持つ全てのチャネルにて、良質なコンテンツを作成することだ」とロビン氏は述べる。
「検索エンジンが自然言語処理の技術をさらに取り入れることで、最もよく書かれているコンテンツが、あらゆる形式において、勝利を得る日が来る。」
「国境をまたぐSEOでは、ローカライズされたコンテンツに注力すべきタイミングは今である」とAJPRの代表であるモトコ・ハント氏は言う。
「グローバルに展開しているにもかかわらず、その言葉を第一言語とする者ではない、おそまつな翻訳を載せているWebサイトが多く存在する。」とハント氏は述べる。「キーワードの配置の問題ではなく、ローカルのオーディエンスへ書かれたコンテンツであるかどうかという問題なのだ。」
「2020年、Googleは全体的な評判、特定の企業のE-A-T(Expertise、Authoritativeness、Trustworthiness)、企業の代表としてコンテンツを公開した個人に目を向け続けるだろう」とPath Interactive社のSEOディレクターであるリリー・レイ氏は述べる。
「悪い評判、カスタマーサービスの問題など信用に関わる問題を抱える企業は厳しい時期を強いられるだろう」とレイ氏は言う。
「これら信用に関わる問題は、あなたのブランドに対するレビューやフィードバックだけでなく、サイト上の技術的な問題やセキュリティの問題なども関わってくる。」
レイ氏は、YMYL(Your Money,Your Life)の領域では、それらのトピックを書くための十分な専門知識や信頼性がなければ、自然検索結果で上位表示させることはより難しくなるだろうと予測している。
「2020年、信頼性はパブリッシャーにとって非常に重要になるだろう」とNES UK社のジュニアテクニカルSEOアナリストであるグレース・キンドレッド氏は述べる。
「高品質なコンテンツとフェイクニュースへの対応に注力する」とキンドレッド氏は言う。
「著者の信頼性(著者の認定と特定の領域における権威性を示すこと)への注力は、今まで以上に重要になる。それは、サイト全体に対しても同様だ。」
Search Engine Journal社の創業者であるローレン・ベイカー氏によれば、「nofollowをヒントとする取り組みは、Googleによる、ニュースソース、論文や学術的な研究の参照に対するより良い理解への試みである」とのことだ。
「(構造化データのマークアップにより定義できる)著者の資格やファクトチェックにかかわるスキーマなど、Googleが特定のコンテンツの権威性と信頼性をより簡易に理解できる手段がある。ニュースであっても、公開されたストーリーであっても。」とベイカー氏は言う。
簡単に言うと、「オフラインの影響がオンラインへも及ぶのだ」とKalicube.pro社のオーナーであるジェイソン・バーナード氏は述べる。あらゆるビジネスは自身の不公平はアドバンテージを発見する必要がある。
「ナレッジグラフやE-A-Tの台頭など、エンティティを基盤とした検索では、オフラインでの評判を正確に、説得力のある方法で作成する能力は、大きな差別化の要因となっていくだろう。」とバーナード氏は述べる。
「カンファレンス、アワード、パートナーシップなど、これらオフラインでのイベントは、Googleが直ちに重要視できないものだ。オンラインでも提供し、それらをGoogleに伝え、Googleの理解を促そう。」
Merkle社のSEOシニアマネージャーであるアレクシス・サンダーズ氏は、デジタルを基軸とした競争性を持つための方法を共有してくれた。
seoplus+社の共同創業者であるブロック・マーレイ氏によれば、「賢いSEO担当者が2020年に注力する大きなトレンドはユーザー体験である」とのことだ。
「ユーザー体験とは、検索結果での接触、ランディングページでの体験、サイトの訪問後を含む全体的な体験だ。リマーケティング、ドリップキャンペーン、再訪者のためのパーソナル化などをイメージしてほしい」とマーレイ氏は述べる。
「あなたが提供できる価値について十分に考えた上で、ユーザーが訪問している間、彼らが最高の体験を得ることができるために、どのような手助けができるかを考えよう。」
「テクニカルSEOはユーザー体験についての議論の重要な要素である」とグード氏は述べる。
「Googleは技術的なミスの補填のために多くのことを行ってくれるようになると思うが(canonicalの訂正、hreflangの補正など)、SEO担当者がテクニカルSEOの基盤を強化する重要性はより大きくなるだろう」とGoode氏は言う。
「マーティン・スピリット氏が、Googleからの目線での技術的なベストプラクティスの説明に多くの時間を費やしていることは偶発的なものではない。それについてしっかりと考える必要があるだろう。」
テクニカルSEOとユーザー体験についての議論は、サイトスピードとページスピードというトピックを含むはずだ。
SALT.agency社のSEOアカウントディレクターであるダン・タイラー氏は、新しいChromeの「遅いサイトへの警告」やSearch Consoleでのスピードレポートなどにより、サイトスピード周辺の議論を再度活性化させていることについて言及している。
「開発者と再度会話する必要があり、場合によっては、ページのテンプレートの刷新や、アセットの読み込み方法の再設計が求められるかもしれない」とテイラー氏は述べる。
Orainti社の創業者でインターナショナルSEOコンサルタントでもあるアレイダ・ソリス氏は、「テクニカルな領域に進むことは、テクニカルSEOのエコシステムについて考慮することになる」と予測する。JavaScriptのフレームワーク・PWA・大規模サイトのSEOの自動化などである。
「この動きは数年前から始まっているが、今年はより明確となるだろう。」とソリス氏は述べる。「2020年は、JavaScriptのフレームワーク、PWAの恩恵によるWebへのシフトを始めたアプリ主導のビジネス、Pythonによる機械学習の技術を活かした大規模サイトのSEOに関わるタスクの自動化などが注目されるだろう。」
2020年の重要なトレンドにモバイルSEOを挙げることは意外だろうか。しかし、そうではない。ライト氏が下記のように述べている。
「私に相談に来る顧客の多くがモバイルサイトを保持しているが、その出来はひどいものが多い」とライト氏は言う。
「2020年を生き抜くために、2017年の施策を行い、モバイルサイトを修正する必要があるのだ。」
どういった意味だろうか。
「モバイル・ファーストのサイトを作成する。その後、デスクトップ版にも適用する」とキンドレッド氏は述べる。「こうすることで、ローンチした後に速度の最適化を行う必要はなくなるだろう。」
LSEO.comの創業者兼CEOのクリス・ジョーンズ氏は、「あなたのWebサイトがモバイルフレンドリーでなければ、すぐに対応すべきだ」としている。待ったなしだ。
「オンラインでのレポートの全てが、モバイルでのパフォーマンスを最優先に反映していなければならない」とジョーンズ氏は言う。
「デスクトップのパソコンに座っているユーザーを想像するのではなく、多くの場合で、あなたのWebサイトを探し当てるユーザーは、モバイル経由であることを理解すべきだ。」
しかし、モバイルSEOはこれで終わりではない。モバイルの検索結果を研究すべきだ。
「SEO担当者はモバイルの検索結果を実際に確認する必要がある。”どのような検索結果となっており、どのようなトラフィックが期待でき、そして、どのような最適化が収益に影響を与えるか”を知るためだ。」とは、MobileMoxie社のCEOである、シンディ・クラム氏の言葉だ。
2020年、高品質なコンテンツが重要であるのは言うまでもない。しかし、アルゴリズムはコンテキストを完全に理解できているわけではない。
「そのため、我々は検索エンジンが、検索者の検索意図を基軸とした検索結果を届けるためにコンテンツをより良く理解する”ヒント”を与える必要がある」とSpartan Media社のCEOであるジェレミー・ナフ氏は言う。
「構造化データを実装することで、ページ上の要素だけでなく、それら要素間の関係性やそのページとWebサイト内の他のページとの関係性を、検索エンジンが理解する手助けとなる」とナフ氏は述べる。
「最終的には、あなたはあらゆるチャネルを通じて顧客に発見される機会を得るため、Googleだけではなく、構造化データを利用するAmazon・Facebook・Microsoft・AIのチャットボットなどが、将来的に新しく導入する機能に対する優位性を得たいはずである」とShema App社のCEOである、マルサ・バン・バークル氏は述べる。
「正しく実装された構造化データは、あなたのマーケティングデータのレイヤーとなり得る」とバン氏は言う。
「あなたのコンテンツをあらゆるマシン、検索エンジン、ボイスアシスタント、チャットボットへと公開することになる。あなたのサービスを顧客に対して、あらゆる場面と瞬間で提供できるのだ」
「賢いSEO担当者は、分析作業のために構造化データを活用するだろう。コンテンツのどの部分がどんな結果を出すかを把握し、こうしたデータをコンテンツ戦略、マーケティング戦略、製品機能など、会社を横断して活用するのだ」と付け加えている。
また、「2019年内に基本的なマークアップは完了していたとしても安心すべきではない」とSEMrush社のサーチ・ブランドアンバサダーであるシェリー・ファギン氏は述べる。
「新しい種類のマークアップが継続的に追加され、更新されている」とファギン氏は言う。「実装方法をおろそかにすれば、手動ペナルティの対象となるだろう。プラグインなど、自動挿入の機能が完璧に構造化データを実装できるとは思わないほうがよい」
「未来の検索はますます現実の世界を反映したものになる」とGo Fish Digital社のSEOリサーチ・ダイレクターであるビル・スラウスキ氏は述べる。
「Googleは拡大クエリなどを通じて、検索結果にエンティティに関連した情報を含む方法を探している」とスラウスキ氏は言う。
「Googleのナレッジグラフへの最適化などにより、あなたのサイトについて、エンティティを最適化することが可能だ。ナレッジグラフに表示されるかどうかで、計測しよう。」
SearchLab Chicago社のサーチ・ヴァイスプレジデントである、グレッグ・ギフォード氏による指摘によれば、「ローカル検索はエンティティを基軸とした検索の中心であるため、この領域で何が起こっているか、皆が注意すべきである」とのことだ。
「ローカル検索は何年間もエンティティ基軸としている。Webサイトを保持していなくても、ローカルビジネスを上位表示させることができるのだ」とギフォード氏は述べる。
「Googleは現実世界の訪問数を計測しており、最近では「訪問の品質」をランキング要素として使用する技術の特許を取得している。」
DHJ Ventures社の創立者であるディクソン・ジョーンズ氏は次のように述べる。「基盤となるコンテンツの大部分を確定されたエンティティへ紐付ける必要がある。セマンティックにエンティティ周辺の情報を書くことは、ユーザー・ジャーニーへのより良い回答の助けとなる。コンテンツを用いた解決策となるだけでなく、Googleがより良い検索結果としてふさわしいと見るコンテンツになる。」
「2020年は内部リンクが注目されるようになるだろうが、文字列ではなく、ものごとをベースとするはずだ」とジョーンズ氏は言う。「自身についてのユニークなナレッジグラフを理解することは、こうしたコンセプトを、我々の管理下にあるコンテンツ内で、ユーザーとクローラーの両者の利益へと紐付けることを可能とするのだ。」
あなたのブランドやビジネスをエンティティとして認識されたいだろうか。Nextvia社のSEO兼コンテンツのリーダーであるアリーナ・ベニー氏からのアドバイスを紹介しよう。
「オリジナルな業界レポート、専門家による新しいアドバイスの編集、市場における影響力のある発言などを公開できるようになれば、Googleはあなたをエンティティとして認識するようになるだろう」とベニー氏は述べる。「こうしたエンティティに関連したシグナルは、上位表示の継続の助けとなるだろう。」
2020年も、一流のリンクの獲得を願うだろうか。
Aira Digital社のPR・コンテンツの代表であるシャノン・マクギーク氏は、「2020年にリンク構築は暗闇の時代から顧客ファーストのアプローチへと変化する」と述べている。
これは、下記3つのジャーナリズムとしての書き方を意味する。
Rise at Seven社の共同創業者でありクリエイティブ・ディレクターのキャリー・ローズ氏は、「2020年、リンク構築はブランド構築としての意味を持つだろう」と述べた。
「リンク構築、また、トラフィックの獲得とブランドの露出を促すメディアのプレースメントの責任はSEO担当者が担うことになる。これは、検索結果の順位を助けるためのリンクという話だけではない。」とローズ氏は述べる。
「現状のリンク構築はブランド基軸となっており、ブランド構築としての活動としてみなされていない。」
KoMarketing社のデジタルマーケティング部門のシニア・ディレクターであるカシー・ギレット氏によれば、「人々が信頼し一緒にビジネスを行いたいと思うブランドを構築することは不可欠である」とのことだ。
「顧客はますます賢くなり、マーケティングという点では、より多くのものを予測するようになる」とギレット氏は述べる。
「彼らがあなたをより信頼するようになれば、あなたのコンテンツ(リンク)をより共有するようになり、あなた(とその価値)についてより話すようになり、あなたの製品(利益)をより購入するようになるだろう」
2019年、ゼロ検索結果は大きな話題となった。2020年、検索結果画面のSEOの重要性は増すばかりだろう。
Zyppy社の創立者であるクリス・シェパード氏は、ゼロ検索結果への対応が鍵となるだろう、と述べている。
「あなたのWebサイトではなく、Googleでのブランドマーケティングがより多く発生するだろう」と、シェパード氏は言う。「賢いマーケターは適応方法と優位性を勝ち取る方法を学ぶ必要があり、検索結果のスニペットに表示される情報について、より戦略的に取り組むべきだ。」
シェパード氏は、「これは、強調スニペットの最適化、新しいスキーマ(例:FAQやHowToなど)の活用、画像対策、ファビコンの最適化など、表示回数に対する実際のクリック数を増やす基本的な戦術も含む」と述べる。
しかし、「2020年に計画すべきは、ゼロ検索結果への対応だけではなく、青いリンク以上のものに対する最適化が必要となる」とクラム氏は言う。
「強調スニペットやナレッジグラフの下に表示される1位というポジションは、それらがない場合の1位というポジションとは異なる」とクラム氏は述べる。
「同様に、1位でなかったとしても、People Also AskやInteresting Findsなどの下に表示されている場合、多くのトラフィックは獲得できないだろう。これらの機能はユーザーの目を引き、多くのクリックを獲得してしまうからである。」
「我々は現在の検索結果により対応するべきだ。マップパック、ニュース、イベントなどで上位表示され、従来の自然検索結果以外の場所からのクリックを獲得すべきなのである」と彼女は付け加えている。
「2020年、PythonやRといったプログラミング言語の習得を開始し、時間がかかる作業を減らすべきだ」とMoz社のシニア・SEO・サイエンティストであるブリトニー・ミュラー氏は述べる。
SEOの自動化は下記のマーケティングの効果を開放することになる。
Catalyst社のSEO部門の代表であるポール・シャピロ氏は次のように述べる。「プログラミングはSEO担当者をより良いSEO担当者にする。そして、それらの者が採用される機会は増えている。」
「分析作業にExcel以上のものを使用することは大きなアドバンテージだ。より洗練された分析を行えるようになり、また、下記の効果も見込めるだろう。」
今回の記事は、58人のエキスパートによる2020年のSEOにおける最大のトレンドという我々の新しいebookのダイジェストにすぎない。より多くを読みたいだろうか。
そうであれば、「58人のエキスパートによる2020年のSEOにおける最大のトレンド」をダウンロードすることをおすすめする。
このebookでは、2020年のSEOを成功に導くためのエキスパートによるアドバイスや考えを、フルバージョンで確認することができる。ぜひご覧いただきたい。
BERTの導入やE-A-Tへの注力が目立つように感じました。
個人的にはゼロ検索結果への注目や、検索エンジンが進化するからこそ基本的な技術要素を疎かにしないといった意見が興味深かったです。
ツイッターなどで、皆様の意見もご共有いただければ幸いです。
SEO Japanでは、SEOやCRO(コンバージョン率最適化)を中心としたメールマガジンを2週に一度、木曜日に配信予定です。
担当者のコラム(読み物)や、質の高い記事をピックアップして配信していますので、ぜひご購読ください。
なお、noteにてバックナンバーも公開していますので、ぜひ試し読みしていただければと思います。
SEO最新情報やセミナー開催のお知らせなど、お役立ち情報を無料でお届けします。