「コンバージョン率の最適化」の原則は、ランディングページやEメールアドレスの獲得だけに適用される、と考えてしまう人達がいる。しかし、この視野の狭い考え方は、CROの原則がビジネスにもたらす大きなインパクトを大幅に制限してしまう。
「コンバージョン」を、適切なビジターに、クリックしてもらいたいアイテムをクリックさせる取り組みと言う表現にまとめることは、出来ないのだろうか?
今後の投稿では、事業の成果を改善するため、最適化戦略を用いることが可能な代表的な領域を連載形式で紹介していく。
この連載では、ConversionXL、そして、ウェブで公開されているデータの中から、最高の情報を提供し、また、随時更新していく。
このシリーズは、全ての領域を完全に網羅しているわけでないが、マーケティングファンネルにおいて、特に一般的で、尚且つ、重要な領域、そして、ファンネルの各分野を改善するために採用することが可能なデータドリブンのアプローチを検証していく。
目次
この記事を作成するにあたり、デイブ・マクルーアのコンバージョンメトリクスを枠組みとして使い、様々なコンバージョン最適化の機会が存在する場所を見ていく。
カテゴリー/ユーザーの状況 コンバージョン率/推測される価値
獲得 – サイトを訪問する(ランディングページまたは外部のウィジェット) 100% 0.01ドル
獲得 – サイトをすぐに去らない(2ページ以上閲覧し、10秒以上滞在し、2回以上クリックする) 70% 0.05ドル
活性化 – 一度目の訪問に満足する(Xページを閲覧し、Y秒滞在し、Z回クリックした) 30% 0.25ドル
活性化 – Eメール/ブログ/RSS/ウィジェットに登録(繰り返しの訪問につながるアイテム) 5% 1ドル
活性化 – アカウントに登録(プロフィールのデータを含む) 2% 3ドル
維持 – Eメールを開く/RSSを見る – クリックスルー 3% 2ドル
維持 – 常連のビジター(最初の30日に3回以上訪問する) 2% 5ドル
紹介 – 1名(以上)のユーザーに紹介し、当該のユーザーは実際にサイトを訪問する 2% 3ドル
紹介 – 1名(以上)のユーザーに紹介し、当該のユーザーは活性化する 1% 10ドル
収益 – ユーザーが最低限の収益をもたらす 2% 5ドル
収益 – ユーザーが採算の取れる額の収益をもたらす 1% 25ドル
獲得に関して、初めてサイトにアクセスしたビジター & 顧客候補が、どのようにサイトを見つけたのか尋ねてみると良い。
サイトの存在に気づいていないものの、素晴らしい顧客になってくれそうな人達から、いかに多くののクリックを獲得することが出来るかが重要である。
ここでは、クリックした後に何が起きるのか、ユーザーの情報を入手するにはどうすればいいのか、あるいは、クリックした後にどのように注目を維持すればいいのかに対する答えを探しているわけではない点を理解してもらいたい。混雑を極めた環境下で、注目を集められるくらい目立つにはどうすればいいのかに限定して話を進めていく。
様々なメソッドが該当する可能性があるが、この記事では、PPC、ソーシャルメディア、そして、検索に焦点を絞る。
ターゲットのマーケットの理解度とオンラインビジネスの成功度は比例する。
ありきたりな表現に聞こえるかもしれないが、繰り返す価値はある。最適な顧客について何も知らないなら、最適な顧客を増やすことは出来ない。推測するしかないなら、紹介してもらうことも、顧客候補が何をクリックするのかを理解することも、不可能に近い。
顧客が少ないなら、顧客との直接的な交流が一番盛んなファンネル内の領域を見つけ出し、フィードバックループを構築する取り組みが、最もハードルが低い。
この領域の例を挙げていく:
フィードバックループを作って、注文、そして、Eメールアドレスの裏にいる実際の人物を理解することが狙いだ。何を必要としているのか?インターネットのどこを「うろついている」のか?
このフィードバックを獲得戦略、価値の提案、そして、あらゆるレベルのプロセスを改善するために活用することが出来る。
顧客がいないなら、顧客開拓 & 顧客がいない場合の説得力のあるコピーの書き方に関する記事に目を通して、製品を購入してもらえるように心掛けてもらいたい。
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顧客のことを良く理解してもらったら、次に、耳を塞ぎたくなるようなことを言わなければならない:
広告を見るためにインターネットを利用する人はほとんどいない。
そもそも、テキスト広告をクリックすために、Googleを検索するわけでもなければ、Facebookで姪の写真を見る際に広告に邪魔して欲しいわけでもない。
それでも、クリックしてもらう必要がある。問題は、その方法だ。
簡単に言うと、質の高いヘッドラインや人目を引きつけるグラフィックを作る、あるいは、忘れられない経験を作り出し、十分にターゲットを絞ったオーディエンスに見せる必要がある。
つまり、オーディエンスを捕まる必要がある。
注目を得るには、オーディエンスのニーズに直接訴えかけるアイテム、あるいは、普段の閲覧パターンを妨げるに値するアイテムを作らなければならない。
例えば、Pringlesは、楽しいストーリーを与え、90回以上クリックするよう視聴者に呼び掛けていた。その結果、Twitter、Reddit、Fark、そして、その他の著名で取り上げられ、また、カンヌでサイバー金獅子広告賞を獲得している。
オーストラリア空軍は、上のバナー広告をオーストラリアのITニュースサイトで掲載した。
ソースコードを調べてみると、次のグラフィックが現れる。
予算は限られているものの、この広告は、賞を獲得し、空軍の仕事の問い合わせは大幅に増え、入隊一人当たりの平均費用は減った。
「広告」がページのソースコードに隠れているため、ターゲットのマーケットに直接語り掛けていると言える。テクノロジーに興味がないなら、ソースコードを確認するはずがないためだ。
デジタルの世界でも、大声でメッセージを伝えたくなるかもしれないが、多くのランダムなトラフィックではなく、質の高いトラフィックを狙いに定めている点を思い出してもらいたい。
つまり、トラフィックを獲得する取り組みに力を入れる際は、センセーショナルなヘッドラインや「ショッキング」なグラフィックを出来るだけ避けるべきである(ブランドの全体的なメッセージと一致しているなら話は別)。
上のグラフィックは、小売業者のTradesyがFacebookページに掲載した広告であり、やってはいけない例に挙げられる。注目(恐らく、多少のクリックも)を得ることには成功したかもしれないが、その結果、失ってしまったものもある。Tradesyは、通常、的を射たブランドメッセージを送っていたため、この広告の質の低さが余計に目立ってしまった。
物議を醸し出したいため、物議を醸し出すアプローチは賢いとは言い難い。
PPCの担当者は、最も多くのクリックを稼ぎ出すアイテムを狙いたくなるものの、当該のクリックから得られる顧客の生涯価値を計測しなければ、時間と資金を無駄遣いしてしまう。
単純にクリックを生成するだけでは不十分であり、適切なターゲットのマーケット & セールスファンネルを最低限の抵抗で移動していく人達によるクリックが理想である。
マーケットを調査し、ビジターが候補が何を検索しているのか、自分が販売している製品と相乗作用を持つ、他のどのような「関心」を持っているのか、そして、インターネット上のどこに姿を現すのかを理解することが、勝負の行方を左右する。
ターゲットのマーケットについて基本的な知識がない状態では、マーケットから得られるものをテストすることなど、出来るわけがない。
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マーケットの「場所」、および、マーケット内のセグメント(気づいていない問題、気づいている問題、専門的なレベル等)を理解したら、マーケットの注目を掴む広告クリエイティブのテストに着手するべきだ。
多額の資金を無駄遣いしないように、信頼できるデータを得られる上で必要な規模のサンプルグループで広告クリエイティブをテストしよう。ただし、キャンペーンを実施するために多額のコストがかかるほど大きなグループを用意する必要はない。
まあまあコンバートする広告を見つけたら、全体像を考慮(インプレッション、CTR、コンバージョン、収益性)し、予算を増やして、より大勢の人達に見てもらえるように展開していこう。
Hubspotは、Facebookの広告にスプリットテストを実施する際のアドバイスを提供している。広告キャンペーンを開始する際に良き目安となるだろう。
タイトル、写真(あるなら)、コピー、そして、ターゲティングを主にテストしていくことになる。
調査結果を参考にして、マーケットの各セグメントに対して、大幅に異なる方針をテストするアプローチ、さらに、一度に一つのアイテムをテストする段階的に繰り返すアプローチを採用するべきである。
上のFacebookの例では、変更したテストの対象は写真だけであり、ヘッドラインとコピーはいじっていない。
decalmarketing.comは、Adwords広告の本文のコピーを「saving money」に焦点を絞った内容に変え、2つ目の作品では、ビギナーにターゲットを絞っている。
同じ時間帯、同じ入札額(金額は変更する)、同じ期間で広告を展開するべきである。
プロのアドバイス: 同じ状況(場所、デバイス、開始日と終了日等)で実施した広告のみ比較しよう。条件を変えてしまうと、効果のあるバージョンを確実に特定することは出来なくなってしまうからだ。
表面上は、あるバージョンが勝っているように見えるかもしれないが、当該のバージョンがベストだとは言い切れない。
最も重要なのは、広告をクリックした人数ではなく、目的地のページに用意したコールトゥアクションに反応するビジターの人数である。
広告をクリックしたビジターの顧客生涯価値を、もしくは、広告 A経由のビジターはその他の広告を経由したビジターよりも早くコンバートするかどうかを知りたくなるかもしれない。
これは、また別の話になるが、ここでも繰り返す価値はある。「最適化」は、単一のページで一度だけ発生するのではなく、顧客のライフサイクル全体に劇的なインパクトを与えるポテンシャルを持つ。
上の画像で赤線で囲った部分を見ると、広告がどの程度コンバートしているのか、コンバージョンを獲得するために、どれぐらいのコストがかかっているのか、そして、コンバージョン率が分かる。
一見すると、2つ目の広告グループは、他の広告グループよりも多くコンバートしているように見えるが、コンバージョンを獲得するために2倍のコストがかかっている。また、ぼかしが入っているが、2つ目の広告グループは「ディスカウント」のための広告であり、コンバートすること自体は前向きにとらえるべきだが、利鞘は通常の価格で販売するよりも少ない。
そのため、広告が、通常の価格で購入する顧客を引き続きもたらすことが出来なければ、文字通り、取り返すことの出来ない資金を使っているだけである。
パフォーマンスの芳しくない広告に対して、結果を改善するために、新たな本文のコピーを考えたり、シンボルを加えたりして、永遠に調整を行いたくなる。
しかし、そのお気に入りの作品をお蔵入りさせなければいけない時もある。
幸いにも、Google Adwordsでは、キャンペーンレベル & 広告グループレベルでターゲティングを維持することが可能であり、当該のターゲットのグループのための広告作成に専念することが出来る。
また、先日、Facebookは、個々の広告のレベルでピンポイントでターゲティングを行うことが可能な同様のシステムをデビューさせていた。
これほど細かいレベルでターゲティングを行うことが出来るため、全く同じ人物をターゲットにした複数の広告をテストすることも、あるいは、ある広告から思い通りの成果が得られていないと感じるなら、性別や場所等のターゲティングのパラメータを変えずに、「いいね!や関心」のターゲティングを切り替えることも出来る。
パフォーマンスの良い広告であっても、やがて愛想を尽かされる。
広告をローテーションさせる頻度は、広告を掲載するメディア、メディアから得られるインプレッション、同じ広告のセットで実施するバリエーションの数等の要因に左右される。
例えば、Facebookのユーザーや人気の高いブログの読者は、頻繁にサイトにアクセスする傾向がある。そのため、ディスプレイ広告をより頻繁に目にすることになる。
2 – 3個の広告をスプリットテストを行い、そのうちの一つが徐々に勢いを失いつつあるなら、 — 他の広告と比べて、パフォーマンスが20%悪くなったら(あるいは、20%に到達する前)に中止しよう。
しかし、CTRで出遅れている広告が、コンバージョンに関しては他の広告を圧倒しているなら、CTRが1%を切るまでは、キープしておくべきだ。
ここで私が紹介している任意の基準よりも重要なことは、自分自身に対して、パフォーマンスを計測することだ。
広告が、季節の変化や出来事の影響で、あるいは、トラフィックの急上昇のみを計測しているために、パフォーマンスが落ちる可能性がある点を理解しよう。「一度設定したら、それで終わり」的な態度でPPCに臨むべきではない。
検索するだけで、マーケットが視覚的に魅力に感じるアイテムに関するデータを多数に得られるにも関わらず、ディスプレイ広告を闇雲に作るべきではない。
具体的にその理由を説明していく…
Facebookでグラフ検索を行うと、特定の人達のグループにとって魅力的な大まかなビジュアルのスタイルを把握することが可能だ。
「Peep Lajaのファンが好むバンド」で検索をかけると、利用されているビジュアルが、暗く、ギラギラしたテーマが用いられている点に気づく。これは重要な情報である。なぜなら、このページと結ぶついている人達は:
それでは、現実のシチュエーションに当てはめて、考えていこう。
インテリアデザインサービスを販売し、ディスプレイキャンペーンの実施を望むクライアントを抱えていると仮定する。
コア(または地域)のマーケットが魅力を感じるスタイルを推測する代わりに、競合者分析を行い、近郊の人達が共感を感じるスタイルを確認していこう。
まずは、競合者を探し出す必要がある:
Facebookを上手に活用する競合者を見つけたら、「Photos posted by [競合者]」のような検索をかけ、オーディエンスの受けが特に良いイメージを表示させよう:
一見すると、特徴はハッキリしないかもしれないが、どうやら暖炉、バスルーム、そして、リビングルームのデザインを気に入る人が特に多いようだ。また、写真からは素朴さが感じられ、この点は、オーディエンスの好みの目安となる。
競合者の人気の高い写真を見ると、領域に関するテーマが、そして、少し工夫すると、ディスプレイキャンペーンの方向性が浮かんでくる。
もちろん、インスピレーションを得る方法は他にもあるが、マーケットから間接的にフィードバックを得て、マーケットの注目を勝ち取る上で、情報に基づいたアイデアを出すことが可能になる。
あまり関係のないおまけ: [competitor]([競合者]のファンがいいね!したページ)でグラフ検索をかけ、専用のFacebook リストにページを加えると、マーケットの注目を掴むために利用している画像をリアルタイムで獲得することが出来るようになる。
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ソーシャルメディアに関しては、理想の顧客が、「くつろぐ」可能性の高い場所、そして、既につながりを持っている人物を解明することが先決だ。
そして、Facebookページ、Twitterのブランドのアカウント以外にも、「ソーシャルメディア」の世界は広がっていることを理解してもらいたい。
ターゲットのマーケットがブラブラする & 交流を望む場所の例を幾つか挙げた。
参加する場所、そして、その方法は、ターゲットのマーケットが何かに関して & 「宣伝」を聞く準備に関して、マーケット内の消費者がどこにいるかに左右される。
さらに、様々な人が様々なプラットフォームで様々な行動を取る。その副作用として、オーディエンスは、プラットフォームの文化においてフィットする異なるタイプのコンテンツを期待する。
「FacebookとTumblrではオーディエンスが異なるため、異なるアプローチを取らなければならなかった。成功したいなら、アプローチを変える必要がある。スラングマーケティングの時代が到来している。ストーリーを伝えている場所のスラングを把握しなければならない。さもなければ、相手にしてもらえない。あっと言う間に疎遠になってしまう。」
ソーシャルメディアのアカウントをフォローしてくれている友達や家族を除き、ある程度の規模のオーディエンスを抱えているなら、分析用のダッシューボード(主要なソーシャルネットワークの場合)を使って、各コンテンツのパフォーマンスを確認することが出来る。
例えば、Facebokは、投稿を見たユーザーの人数(リーチ)、最もインタラクションが盛んなコンテンツのタイプ — リンク、写真、ステータス等 –、そして、各投稿が得たエンゲージメント(参加を介した交流) に関する情報を豊富に提供してくれる。
このデータを用いて、「何でも投稿」する戦略から距離を置き、過去の投稿のパフォーマンスに応じて、パフォーマンスの良いコンテンツをキュレートする努力をしてもらいたい。
ConversionXLの Facebookページのデータで判明した、2月以来、人気が高い投稿のトップ 7を見てみよう:
その上、リンク内の画像がどのように提示されているのか、投稿にどのような表現が用いられているのか、そして、トピック自体から学べることもある。
例えば、UX & 説得力のあるデザインに関する記事は、Facebookでのパフォーマンスが高く、Twitterでは分析関連の記事のパフォーマンスが高いことに気づいた。
コンテンツ以外でも、Facebookページインサイトは、ファンが最もアクティブな時間帯、世界のどこにいるのか、どの言語を主に使っているのか、そして、ユーザー層の分類に関するデータも提供する。
実際にこのデータをFacebookの高度なターゲティング機能と組み合わせると、特定の性別、年齢、交際関係のステータス、場所等に投稿を表示させることが可能である。すると、適切なユーザーに適切な時間帯にコンテンツを導くことを意識して、コンテンツの配信に取り組めるようになる。
Post-Planner社は、「おはようございます」と現地時間の朝7時に現地の言葉で綴った投稿を配信する実験を行った。
その結果、初期のレポートで、オーガニックリーチが10-20%増加したことが判明した。オーガニックリーチをFacebookが制限する試みを行っている点を考慮すると、これは大きな増加だと言えるだろう。
チャンネルにどのように動いてもらいたいかではなく、チャンネルが実際にどのように動いているかを理解すると、コンテンツを提示する方法を継続的に調整し、クリック、コメント、シェア & オーガニックリーチを増やすことが可能になる。
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Twitterでは、記事に与えたヘッドラインが、パフォーマンスに大きなインパクトを与える。
Bufferは、様々なヘッドラインを試し、以下のプロセスを推奨している:
1本目のツイート:
2本目のツイート:
2本目のツイートは、エンゲージメントが1本目よりも盛んであったため、後ほどシェアする際に利用することに決まった — ツイートは、2度目にシェアする際に、パフォーマンスが高くなる傾向が見られる。
また、あまり知られていないものの、analytics.twitter.comで、Twitter自身が、良質な(しかも無料)なダッシュボードを提供しており、パフォーマンスの高いツイートに関する情報を確認することが出来る。
リーチの増加、@リプライ & 特定のハッシュタグへの参加(#Mozinar等)の間の相関関係に注目してもらいたい。
また、– 場合によっては — リツイートの数、お気に入りの数 & リプライの数は、クリックの回数に必ずしも反映されるわけではない点も覚えておいてもらいたい。
Twitter アナリティクスをレベルアップさせたいなら — Twitter カードをインストールしていることが前提 — カードアナリティクスのデータをチェックして、インプレッション & クリックの関係、時系列変化等を確認することが出来る。
ヘッドライン & 画像の改善だけでなく、フォロワーが見てくれる確率が高い時間帯にコンテンツを配信することも重要である。
ここで役に立つのが、私が愛用するツール、Followerwonkだ。時間帯レポートを使うと、私の — その他のインフルエンサー — のフォロワーがTwitterを利用している時間帯を容易に把握することが可能だ。
また世界のどこから私のフォロワーが投稿しているかも知ることがわかる:
狙いを絞ったキーワード、場所、そして、最少-最多のフォロワー数を指定して、TwitterのBioを検索する:
自分、もしくは、他人のフォロワーをソーシャルオーソリティで分類することも出来る。
Twitterでのトラフィックの獲得の試みに関連しているため、様々な取り組みに活用することが出来るものの、同じようなオーディエンスを持つ、自分と関係のあるTwitterのユーザーをネットワーク化し、メッセージの配信 & 増幅に役立てると良いだろう。
私は、自分がフォローする人物をカテゴリーで分類し、Twitterリストで整理する。続いて、TweetDeckを使って、リアルタイムで各リストの現状を把握するように心掛けている。
このベーシックな手法を用いて、私は、ConversionXLを掲載してもらいたいニュースレター、業界内の関連性の高い人物を含む、複数の戦略的な目標に関するリストを作成した。
まだ、結論を出すのは時期早々だが、この手法を本格的に導入した5月のConversionXLのTwitter経由のトラフィックは、前月と比べて75.54%増加した。
うまくいっている理由の一つとして、インフルエンサー達が、関連する & 同様の話題を取り上げている際に、コンテンツをシェアする努力が実ったのではないかと感じている。
繰り返すが、この手法の効果が証明されるのは、まだまだ先の話だ。しかし、適切なメッセージを、適切な時期に、適切な人達に提供することが、ベストな戦略だと理解すると、今回紹介した手法に力を入れていれば、長期的にプラスの影響がもたらされるはずである。
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全てのソーシャルネットワークの分析データを検証しても意味はないが、本気で、各ソーシャルプラットフォーム独自の分析データを精査していると、オーディエンス、そして、オーディエンスの注目を掴むコンテンツのタイプに関して、多くのことを学べる。
ConversionXLのSlideshare:
パフォーマンスが良いYouTubeのコンテンツ:
データで何に注目するべきか?
ソーシャルデータでは、主に2つの点を分析する必要がある:
集めたデータから、効果のある取り組み、効果のない取り組みにおけるパターンを見出すことが出来る。この知識を基に、うまくいく取り組みを倍増させよう。
ソーシャルネットワークを正しく活用するには、実験し、データを検証し、学習する必要がある。その後、この知識を次回の取り組み反映させれば良い。
読んでもらいたい記事:
トラフィックの獲得に関して、ファンネルの上部で改善することが出来る取り組みは、他にも多数存在する。
例えば、混沌とした検索結果で、タイトルタグ & メタディスクリプションを再最適化して、より「クリックに値する」リスティングに変えると、リッチスニペットと同じように、トラフィックの獲得に大きくプラスに働く。
キーワードに対するクリックスルー率を把握するには、Google ウェブマスターツールのデータを参考にすると良い。
画面左側の検索トラフィックから、検索クエリのセクションにアクセスすると、検索結果に表示されたキーワードに対する、平均の表示回数、クリック数、CTR、そして、掲載順位が表示される。
表示回数、クリック数、そして、CTRに特に注目し、さらに、キーワードに対応するページの直帰率や平均滞在時間をアナリティクスで確認してもらいたい。
表示回数が高く、CTRが申し分ないケース:
今のところ問題は見られない。Google アナリティクスに移り、キーワードの情報を確認しよう。直帰率は低く、滞在時間は長い。ここでも問題は見られない。次のキーワードに移ろう。
(目標と比べて)直帰率が高いものの、表示回数とクリック数は上々であった場合は、どう判断すればいいのだろうか?サイトに滞在する気がない状態で、ファンネルの先々で、コンバートしてもらえるのだろうか?
恐らく、検索エンジンのユーザーが求めているものと、ページが提供するコンテンツが一致していない可能性が高い。
この場合、4つの選択肢がある:
ベストな選択肢を判断する前に、リサーチを行わなければならない。
総合的な影響を理解することなく、タイトルタグを書き直してしまうと、とんでもない状況に発展する可能性もある。
理想としては、出来るだけ楽に実施することが可能な手法から始めたいところだ。(ここでは)Customer Lifetime Value(顧客生涯価値)の検索結果をチェックする。その結果、顧客生涯価値の「計算」に関するコンテンツが多いことが判明した。
このタイトルタグを書き直すなら、ユーザーが検索を行う意図に訴えかけるワードを用いる努力をする。
再びウェブマスターツールのデータをチェックし、このコンテンツに、ビジターが到達する別のルートを確認する。
メインのCustomer Lifetime Valueの検索の下に掲載された関連する検索とこのデータを組み合わせると、フレーズ「calculating」から距離を置くのは、賢い方針ではないことが何となく分かる。
しかし、「How to Calculate & Improve Customer Lifetime Value」等のより魅力的なヘッドラインを試し、もっとクリックしてもらえるように、メタディスクリプションを調整する手もある。メタディスクリプションを書き直して、コールトゥアクションを加えることで、Redstarはクライアントのサイトのクリックスルー率を200%アップさせていた。
(注記: Googleが視覚的な変更をテストしているため、MozのTitle Tag Preview ツールを使って、フォーマットを整えている)
タイトルを書き直しても、ユーザーの意図にマッチしない点を考慮し、次に、このURLに向かうリンクの数を増やして、ページのランキングを高くする手法を検討する。
競合するページをチェックするため、私はMozのkeyword difficulty tool(キーワードの難易度を知るためのツール)を使って、被リンク数 & 総合的なドメインのオーソリティにおける、「競合者」の概要を確認する。
このデータには、WikipediaやHarvard Business Schoolが1位と2位を獲得している理由が明確に現れている。
3位にはCustoraがつけているが、被リンク数に注目すると、理にかなっているとは言い難い。しかし、Custoraのコンテンツの大半は、ユーザーに焦点を絞っているため、ドメインの専門性を考慮して、Googleが高くランク付けしたのかもしれない。 4位以降は、ドメイン/ページのオーソリティとランキングの位置の間には、割とスタンダードな相関関係が存在する。
Hubspot、Entrepreneur、KISSmetrics、そして、ConversionXLは、ビジネス & オンラインマーケティングに関連する広範なトピックを取り上げており、順位はほぼ定期的に変動している可能性が高い。私のサイト(ConversionXL)のデータが、この点を証明している。
Customer Lifetime Valueに関する記事に対して、リンク構築を行い、さらに、より「ビギナー向け」の内容に変えたら(サイトの滞在時間が短く、直帰率が高いため)、やがて、3位か4位に近づくことが出来るのではないかと考えた。
先程紹介したTwitterの手法を用いて構築した関係を活かせば、この目標を達成するのは、それほど難しくはないはずだ。
SERPに表示されるタイトルタグとメタタグに加え、画像、著者、動画、イベント、商品等の視覚的なアイテム(総じて、リッチスニペット)も存在する。
リッチスニペットは、検索結果に情報を「少し」加えることで、信頼性を高め、通常、CTRを – 30%以上 – アップさせる効果がある。
リッチスニペットを動かす3つのステップを挙げていく:
実装を支援するため、Googleは、構造化データマークアップ支援ツールを用意している。
オーサーの写真 & レビューに加え、動画コンテンツのマークアップもGoogleは認識する。詳細はこのページで確認してもらいたい。適切に設定されている点、実際に動いている点を確認する際は、Googleの構造化データテストツールを利用すると良い。
正直に言うと、構造化データの実装は、最初、戸惑うことが多い。困ったら、Moz が、マイクロデータとリッチスニペットの効果を実証する視覚的なガイドを作成しているので、ここで確認しよう。
ConversionXLは、Yoast SEO & Video SEOを使って、動画のサムネイルを検索結果に掲載している。今後、動画のサムネイルを使って、動画コンテンツのCTRへのインパクトをテストしていくつもりだ。
注記: Googleは、リッチスニペットスパムの取り締まりを始めている。また、全てのランキングにリッチスニペットが含まれるわけではない。しかし、有益な方法で実装すれば、自然なトラフィック経由のクリックを改善する上で役に立つ。
読んでもらいたい記事:
随分と長い記事になってしまったが、データを使って、トラフィック獲得戦略を行う取り組みは、他にもまだまだある。
Facebookのウォール、または、Twitterのストリームに適当にアイテムを投稿しているだけなら、もしくは、記事を闇雲に配信し、検索エンジンからトラフィックが送られてくることを願っているだけなら、考えを改めてもらいたい。
腰を落ち着け、データを分析し、改善することが可能な場所を確認しよう。
アクセスしてもらえないなら、買ってもらえるわけがない。
この記事は、ConversionXLに掲載された「Adopting A Data Driven Approach To Increase Website Traffic」を翻訳した内容です。
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