オンラインであれ、オフラインであれ、自社の製品を見込み客に紹介する機会は多々あることと思います。その際に使用されるコンテンツ、いわゆる製品デモの品質によっては、成約に大きく影響するかもしれません。今回紹介する記事は、そうした製品デモについて考察したCXLの記事となります。優れた製品デモが持つ特徴に併せ、実例も豊富に紹介されており、読み物としても非常に興味深い内容となっております。
製品デモはセールスのプロセスにおいて、非常に重要なツールである。それは、リード獲得とコンバージョンの間にある、あらゆる重要な検討段階に存在し、あなたのソリューションが問題をどのように解決し、見込み客の生活をより容易にするための方法を示す機会を提供する。
うまく設定すれば、優れた交渉役となるが、うまく活用できなければ、売上を失う可能性がある。
この記事では、説得力のあるデモの作成方法を紹介している。まずは、重要な原則についての確認を行い、その後、成功している企業が見込み客を惹きつけるためにどのようにデモを活用しているか、詳細を見ていこうと思う。
目次
優れた製品デモは、3つのことを行っている。
しかし、これら3つの項目は「問題の解決」という言葉に集約することができる。
あなたの製品がどのようにユーザーの生活をより簡単なものにするか、それを示すことができれば全てが順調に進むだろう。
これは、ライブデモ、録画デモ、実際に使用してもらうデモなど、デモの種類を問わず、言えることである。しかし、どのようなタイプのデモを選ぶかによって、進む道に影響がある。
例えばライブデモの場合、あなたはリアルタイムで見込み客(または顧客)との関わりを持つようになる。この場合、特定の質問に対し、あなたの製品がどのようにして答えるかを示すことができる、という利点がある。
録画デモの場合、そこで回答される質問は事前に決まっている必要がある。これは、あなたがターゲットとする市場が包括的に抱える問題にフォーカスできるということを意味するため、悪いことではない。また、設定し、録画を流すだけでよいため、見込み顧客のスケジュールに合わせ、セールスチームを編成し、リアルタイムでデモを行う必要はない。
実際に使用してもらうデモの場合、見込み顧客は実際にあなたの製品を利用することができ、それがどのようなものなのかを確認することができる。その一方、個人的な関わりとユーザーに正確な使用法を伝える機会を失うことにもなる。しかし、ユーザーが好きな時間に、自身を教育する機会を与えることができる。
説得力のある製品デモが持つ、共通の特徴を見ていこう。
最高のデモは、適切なオーディエンスに語り掛けていることを理解している。それらは、事前にリードを選定することによって、これを実現している。
リードを事前に選定することは、下記を理解することに役立つため、あらゆる種類のデモにとって重要である。
リードの質を高めるための簡単な方法の1つとして、サインアッププロセスが挙げられる。Slite社は、見込み客の会社に関連する質問をすることで、これを実現している。
これにより、セールスの担当者は、その見込み客のニーズに沿って会話を進め、デモを行うことができる。
Ameyo社は、より詳細なアプローチを採用しており、サインアップフォームに「ビジネス用のEメール」を含めている。
78個のSaaSのデモを調査した結果、ジェイク・ハットフィールド氏はこうした共通の特徴があることを発見した。
データによると、名前、電話番号、Eメールは求められているようだ。83%のフォームで、これら3つの項目の入力を求めていた。ここで注目すべきは、多くのフォームで「ビジネス用のEメール」や「仕事用のEメール」の入力項目があるということだ。おそらく、より真剣なリードを見極め、スパムの送信を防ぐことが目的だろう。
また、見込み客は、最初の電話やデモの開始時点において、次の質問を投げることで、選定される。
我々の製品が解決することを期待する、あなたが抱える問題はどんなものですか?
この製品に、何を求めていますか?
現在、他にどのような製品を使用していますか?
いつから、ソリューションを探していますか?
こうした質問を直接することができない場合(オプトインがない場合など)、デモでフォーカスすべき重要な領域を特定するため、イントロダクションの時点で尋ねても良いだろう。
あらゆる優れた物語のように、製品のデモは見込み客を旅に連れていくようなものであるべきだ。
定評のあるストーリーテリングのフォーマットを順守し、Adobe社のアレクサンドラ・ネーション氏は、以下のステップを踏襲している。
1.あなたがこれから伝えることを、オーディエンスに伝える。この機会を活用し、会話を導く。自分が言いたいこと、相手が聞く必要があること、それらを伝えるのだ。これから向かう先が明確になることで、オーディエンスが安心することができるのだ。
2.伝える。あなたのソリューションが彼らのニーズを満たすのかを伝え、この時がビジネスケースを構築する時となる。異なる機能を乱雑に並べることでは不十分なのだ。あなたの製品やサービスが、彼らが持つ課題をどのようにして助けることができるかを伝えるのだ。
3.自分が話したことを、相手に伝える。プレゼンテーションを終える前に、ポイントとなる箇所を押さえるため、重要な内容を再度伝える。
これらのステップは、話すこと以外で行うデモにおいても、活用することができる。
usetifulの例を見てみよう。彼らのデモは、Webサイトのトップページにポップアップを表示し、製品が持つ様々なソリューションを紹介することで、見込み客を獲得している。
そのポップアップは、イントロダクションから始まっている。
その後、実際のユーザーが得た数々のメリットを繰り返し紹介する。
デモが終わる前に、コール・トゥ・アクションを表示する。
Slack社も少ない文字数でこれを行っているが、この話は記事の後半でお伝えしよう。
最高のデモとは、ステーキではなく、ジュージューとした音を売るようなものである。前述の繰り返しとなるが、言い換えると、その製品がどのようにして見込み客の課題を解決できるかにフォーカスするのである。
複数の課題を解決できる製品であれば、複数のデモを用意しよう。
例えば、Salesforce社は、Marketing Cloudの各ツールごとに、個別のデモを用意している。各デモは、特定の機能がユーザーにとってどのようなメリットがあるかを紹介しているのだ。
複数のデモを活用している企業については、2つの事例を後程紹介しよう。
見込み客のニーズの中心にデモを位置づけるためには、Demodesk社の「3つのルール」に従おう。
あらゆる問題点において、この「3つのルール」を活用しよう。見込み客の課題に対するソリューションとなりうることを紹介するため、最も重要な3つの機能にフォーカスするのだ。
Gongによると、成功した担当者は、失敗した同僚に比べ、次のステップのためのスケジューリングに4分間、長い時間をかけているとのことだ。また、この調査によると、次のステップのための会話を怠った場合、成約率が71%も低下するとのことである。
電話の場合、見込み客と次のステップについて確認を取ることは容易であるが、録画デモ、実際に使用してもらうデモの場合はどうだろうか?
こうしたデモの場合、デモの最後や、デモ中の画面上にコール・トゥ・アクションを表示することが、見込み客を正しい方向に導くために、重要なこととなる。
Flywheel社のゼーン氏は、録画したデモの最後に、連絡を取り製品を使用することを促すことで、これを実現している。
Flywheelのダッシュボードから、あなたが探しているWebサイトをすぐに探すことができます。両方のプランにおいても、単一のWebサイトであってもです。もちろん、質問がある場合は、エンジニアがすぐにお答えします。
信じられるかどうかはわかりませんが、Flywheelはこれほどまでにシンプルです。ぜひ、ご自身でお試しください。
Squarespace社は、デモのテンプレートの右上に、「このデザインで開始する」というボタンを設置することで、これを実現している。
優れたデモは、準備無くして作成することはできない。リードの選定と綿密な計画だけでなく、リハーサルも行うべきだ。ビジネス作家のジェフリー・ジェームス氏は、これを繰り返し行うことを勧めている。
デモはプレゼンテーションよりも難しい。なぜなら、デモでは、顧客、そのデモが顧客に与えている効果、デモ自体の仕組みの3つを同時にフォーカスしなければならないからである。そのため、少なくとも3回はリハーサルを行うべきである。
計画を立てずにデモンストレーションを行おうとする営業担当者のいかに多いことか。その結果は、常に、大失敗である。
また、実際にデモを行う前に、全ての機器の確認をすべきである。コンピューター、マイク、カメラも対象だ。もちろん、製品自体もである。バグや不具合ですべてを台無しにしてしまうことは、何としても避けたいことだろう。
優れたデモの原則を頭に置きながら、成功したいくつかのブランドを見ていこう。製品デモそのものに注目する例もあれば、どのようにしてユーザーをサインアップまで導くかに注目する例もある。
結局のところ、ユーザーが実際にデモを見てくれなければ、その製品デモが販売を獲得するチャンスはわずかとなってしまう。
トップページに訪問した瞬間、Kajabi社がデモに注力していることがすぐわかるだろう。デモをアバブ・ザ・フォールドに配置し、2つのコール・トゥ・アクションのボタンを設置している。
注目すべきは、製品デモが、導入文となる大見出しとコピーの隣に配置されていることである。これにより、見込み客へその製品についての情報とその製品は何ができるのかを伝えることができ、さらに詳細を知りたいと思わせることが可能となっている。
どちらかのボタンをクリックすれば、フォームが表示される。Kajabi社のデモは、録画したデモであるため、特定の質問を投げかける必要はない。そのため、フォームをシンプルなままにすることができている。
ボタンをクリックすると、直接デモにアクセスできる。また、Eメールの受信トレイに送信することもできる。
これは、今すぐにデモを見たくない(もしくは、見ることができない)ユーザーにとって、非常に便利である。受信トレイにあれば、好きな時間にデモを見ることができる。
また、Kajabi社にとっては、製品をより詳細に紹介する機会にもなっている。また、Kajabi社はソーシャルプルーフを伴うことで、製品の特長と利点をより良く説明している。
お客様の成功が、Kajabi社にとっての全てである。合計で20億ドル以上の収益を上げている、我々のプラットフォームを利用している40,000以上の起業家に、尋ねてみてほしい。
こうすることで、Kajabi社の製品は見込み客が求めているものであるという印象を与えている。製品デモはこれを確認するためのものであり、また、製品を説明するためのものである。
デモ動画は、Kajabi社のエンジニアリングの副代表である、ジャーミー・サンツ氏が担当している。これにより、信頼感が一気に増すことになる。また、ユーザーの安心にもつながるだろう。ジャーミー氏は製品の内側も外側も熟知している人物であり、セールスマンではないのだ。
彼の語り口は、Kajabi社がどのように手助けとなることに注力しており、過度な売り込みはしていない。
最後に、小さいながらも有益な機能として、Kajabi社のデモは、ユーザーが視聴した個所を覚えている機能を備えている。彼らのデモは、30分間と、製品デモとしては長めである。そのため、一度視聴をやめたとしても、最後に見た場所まで再び戻れることは、ユーザーにとってうれしい機能だろう。
Eメールのアドレスを収集しているのであれば、それを有効活用するための時間を無駄にしないことだ。製品の利点を説明し、あなたのリストに含まれている購読者に対し、エンゲージメントを高めよう。
アニメーション動画は、多くの作業を視覚的に行うことで、製品の利点を素早く、簡潔に伝えることができる。この点において、Headspace社の製品デモの右に出るものはいないだろう。
1分半にも満たない動画で、Headspacがユーザーを幸せで、健康的な生活を送る手助けとなることを、この製品デモは説明している。また、登録の方法や瞑想の始め方も解説している。
この製品デモは、Headspace社のモバイルアプリとWebサイトと同じキャラクターを使用している。また、瞑想のクラスも担当している、創業者のアンディがナレーションを担当している。これにより、ブランドに一貫性を持たせ、親密さも演出している。これは非常に重要なポイントとである。
なぜだろうか?
なぜなら、検索者の82%が、自身となじみのあるブランドを最初のクリック先に選ぶからである。
プラットフォーム間でブランドの一貫性を保つことで、一度体験したことのあるユーザーが、そのブランドについてもっと知りたいと思うようになるため、競合他社ではなく、あなたの製品のデモを見る可能性が高くなる。つまり、競合他社よりも、新規顧客の獲得に一歩近づくことになるのだ。
Snowflake社は、グルーバルなデータクラウドプラットフォームであり、様々な業界や部署に多くの製品を提供している。彼らにとって、たった1回のデモでは不十分である。
グローバルで需要があり、タイムゾーンも異なることから、1対1でデモを行うことはリソースが足りなく、予定通りに進めることが困難となる。
解決策は何か?
ウィークリーで行うデモである。
毎週、Snowflake社は異なるトピックでライブデモを開催している。異なる時間や複数のロケーションでデモが行われるため、見込み客は自分に合ったデモに参加することができる。
この意味では、デモというよりも、ウェビナーに近いだろう。しかし、その内容は問題解決に注力したものである。
ライブデモのページでは、見込み客は地域、作業量、業界などで絞り込むことができ、適切なデモを探すことができる。特定の時間を選択することで、見込み客はスケジュールを確保することが見込まれる。Snowflake社にとっては、参加者の出入りが少なくなることを意味している。
見込み客は、サインアップページに誘導される。ここで、Snowflake社は、ユーザーがデモに参加することで何を学ぶことができるかを、正確に説明している。こうすることで、ユーザーが参加する理由がより明確になる。また、そのデモにふさわしくない参加者を排除することにもなっている点も重要である。
あなたのブランドが複数のマーケットで展開している場合、また、製品に多くの選択肢がある場合は、デモカレンダーを作成することにより、より多くのユーザーに効果的にアプローチすることができるはずだ。
Snowflake社と同様に、ソフトウェアの開発会社であるAtlassian社も、様々な顧客に対する様々なソリューションを提供している大企業である。Atlassian社も同様の手法でデモを活用している。
サインアップページでは、見込み客に適切な時間と日付を選択させている。
各デモにはライブチャット機能が備わっている。そのため、参加者はリアルタイムで質問ができ、専門家がそれに答えるのである。
この機能を導入することにより、他に参加者がいたとしても、見込み客と1対1のかかわりを持つことができる。しかし、顧客体験を損ねてしまったり、話す内容から逸れてしまうことがないよう、デモの最後にQ&Aの時間を設けても良いだろう。
Snowflake社と異なる点は、登録フォームの下部のセンテンスに表れている。
ライブデモに加え、オンデマンドのコンテンツのライブラリーも含めることで、Atlassian社は、そのプロセスにおいて、より多くのリードを獲得することが可能となっている。
(それが適している場合)ライブデモを録画することで、コンテンツをさらに有効に活用することができ、より多くのユーザーにリーチするためのデータベースの構築にも利用できるだろう。
ジェイク・ハットフィールド氏の調査では、実際に使用してもらうデモの数は圧倒的に少なく、全体の3%にすぎなかった。
全ての企業が、実際に使用してもらうデモに適した製品を持っているわけではない。例えば、先ほどのAtlassian社とSnowflake社では、非常に広範囲、かつ、複雑である。セールスの担当者がソリューションについての説明を行い、質問に答えることは、見込み客にとってのメリットとなる。
また、ジェイク氏が指摘している通り、実際に使用してもらうデモをうまく行うことは難しい。
あなたの製品を使用するにあたり、学習曲線がある場合は、ユーザーはどこで助けを求めたらよいのかがわからず、使用をあきらめてしまうかもしれない。また、この種のデモは、デザイン、コード、デプロイなどの初期コストがかかる可能性もある。
決済サービスのプラットフォームであるSquare社は、シンプルな製品とクリエイティブなデモの設計によって、これをうまく行っている。
限定的なバージョンの製品に見込み客をアクセスさせるのではなく、Square社は一般的なポイント・オブ・セールス(POS)のタスクを完了させるようにしている。
ユーザーはシナリオを1つ1つ辿ることができ、また、デモの最後にプロセスを復習するためのまとめも用意されているため、それがいかに簡単であったかを再確認することができる。
参加への障壁も少ない。見込み客は、登録やソフトウェアのダウンロードも必要としない。製品の簡潔さとデモの強さをもってして、Square社はユーザーを説得している。
その証拠に、ユーザーには無料で使い始めるための簡単なフォームを用意しているのだ。
トップページの上部中央にCTAを表示しているKajabi社のデモと異なり、Square社のデモでは、アプリのダウンロードと再アップのCTAと共に、POSのランディングページの上部から3/4あたりに配置している。
Square社の場合、デモをリード獲得の目的ではなく、潜在顧客を獲得するための手段の1つとして使用しているため、理にかなっていると言える。
あなたの製品の強みが「シンプルであること」である場合、それを証明することで、Webサイトとマーケティングコピーを補完するデモを作成することは、非常に強力な営業ツールとなるだろう。
Slack社のデモは、製品デモと実際に使用してもらうデモの中間に位置するものである。Square社のように、インターフェースを使って何ができるかを紹介している。
「デモを見る」のボタンをクリックすると、チャンネルの開始、ツールの統合、コラボレーションなどの主要なメリットを説明が開始される。また、タスクを完了するための手順も紹介される。
このデモが優れているポイントは、Slack社が会話を誘導していることである。セールスの担当者がいないにもかかわらず、見込み客を各セクションに導き、最後にはコール・トゥ・アクションを促している。
ナレーションなしで、製品の価値をクリエイティブに伝え、起承転結を明確にしている好例と言えるだろう。
分析プラットフォームであるFathom社は、デモの開始から、何を提供し、なぜ利用すべきなのかを伝えている。
長い間、Webサイトの分析用のソフトウェアの質は低かった。理解することが難しく、使用するのに時間がかかり、さらに悪いことには、大企業の利益のために訪問者のデータが搾取されていた。
Fathomは、そうしたソフトウェアと一線を画す分析ツールである。使いやすく、プライバシーについての法律(GDPRなど)を順守することで、Webサイトの分析に革命を起こした。
このコピー文は、製品の販売に役立つだけではない。ソフトウェアのデモの視聴を促す、説得力のある文章となっている。
CTAをクリックすると、Fathomのプラットフォームの実際に使用できるバージョンに移動する。ここでは架空のアカウントを使用することができ、製品に実際に触れ、その仕組みを理解することができる。また、制限も設けていない。全てのボタンをクリックすることができ、マウスオーバーをすると、リアルタイムのデータが表示される。
オーディエンスを理解していることが、このデモの成功の秘訣である。Fathomに訪れるユーザーは、Google AnalyticsやBing Webmaster Toolsを使用したことがあるユーザーだろう。つまり、彼らは重いデータの処理などの方法を理解しているのだ。
このプラットフォームを実際に使用してみることで、見込み客は自分に適したツールであるかどうかを判断するための情報を得ることができる。ページの下部に固定表示されているCTAをクリックすると、サインアップのページに遷移し、その利点をさらに訴求している。
ここでは、ソーシャルプルーフと金銭的なインセンティブの内容が表示されている。
デモによって良い感触を伝え、ユーザーを説得することは、非常に優れた方法である。
しかし、このデモから得られる主要な知見は、すでに成熟している市場を打ち壊すような製品を保持している場合、その製品に話をさせればよい、ということである。
強力な競合他社を相手にしているのであれば、ソーシャルプルーフは他よりも目立つための最適な方法の1つとなる。特に、「ユーザーの声」は効果的である。
常に効果的であるソーシャルプルーフは、「ユーザーの声」である。動画であれ、文章であれ、あらゆるケースでクライアントのランディングページのコンバージョン率を増加させる手助けとなっている。
ランディングページを作成する際、自身の製品について、あらゆることを書くことができる。しかし、あなたが言っていることが正しいと証明できるだろうか?しっかりとした、可能であれば写真付きの、「ユーザーの声」が、それを実現してくれる。試してみるといい。きっと後悔はしないはずだ。
SplitBase社 ラファエル・ポーリン・ダイグル
見込み客を説得させるための最後の手段としてデモの最後に表示するのではなく、Duolingo社はリード獲得のために積極的に使用している。
これは、ユーザーがもっと学びたいと思うきっかけとなるはずだ。
その後、Duolingoはスクリーンショットではなくアニメーションを使用し、プラットフォームがどのような仕組みであるのかを伝え、その効果を統計データをもって説明している。Headspace社のように、その重要性をシンプルかつ正確に伝えることができている。
デモ動画の長さは、わずか41秒である。しかし、このデモを見ることで、このアプリが言語学習を手助けする、最適なアプリであることを理解するだろう。
時間や予算に限りがある場合は、「ユーザーの声」や調査結果などを活用し、製品の特長を主張しよう。
これまで見てきた製品デモの例は、従来型の方法で行われているものだ。クリエイティブな意味では異なるものの、課題とその解決に重点を置いている。
Appleの製品デモは、より繊細である。ユーザーを驚かせるだけでなく、教育することに重点を置いている。
「Shot on iPhone」のキャンペーンでは、iPhoneのカメラの最高の機能を紹介しつつ、ストーリーテリングによって、ユーザーの興味を引いている。これは、デモでありながらも、広告やショートフィルムのようなものでもある。
このキャンペーンが優れているのは、その核心にあるものが、最も入念に作られ、スタイリッシュな製品デモのキャンペーンの1つであるということだ。製品の特長を巧みに紹介することに重点を置きながら、人々を最も楽しませる方法で、戦略的にストーリーに組み込んでいるのである。そして、この製品の特長がどのようにして創造性を高めるかを、広告の語り口が示しているのである。
Avidan Strategies社 アビ・ダン氏
まさに、「語るな。示せ。」のお手本である。
これは、優れた製品デモの原則が、常にルールとはならないことの証明でもある。Appleの実写デモは、Square社のデモと非常に異なるKajabi社のデモと、異なるものではない。しかし、これら3つの製品デモはいずれも、「我々の製品は、あなたの課題をこのようにして解決する」という価値を提供しているのだ。
既存の枠にとらわれない考え方を恐れてはならない。
優れた製品デモは、リードの獲得と、見込み客を顧客に変容させることに役立つ。しかし、今回の記事で紹介した例は全て、積極的に売り込みを行っているわけではない。そうではなく、製品がどのようにして課題を解決するかに、注力している。こうした品質を担保することが、関係性を築き、リードを制約へと結び付けるのだ。
このような事例を、あなたの製品デモの気づきとして活用してほしい。あなたの製品が提供するもの、あなたがターゲットとしている人々、顧客が抱えている課題、などを注視してほしい。そうすることで、どのような種類のデモが最適であるかを気づかせてくれるだろう。
多機能な製品や、学習曲線が急である場合は、あなたのチームのメンバーが行うライブデモや録画デモが最も効果的であるかもしれない。簡単に使えるものであれば、ショートビデオのアニメーションの作成や、実際に使用してもらうデモのほうが、より見込み客を説得できるかもしれない。
商品の説明の方法は様々あるが、重要な原則には従うべきだ。リードを適切に判断し、十分な準備を行い、導入からソリューション、そして、次のステップへと、見込み客を導こう。
製品デモという比較的珍しいアプローチの記事ではありましたが、内容は非常に興味深かったです。自身の製品や、対象のユーザーによって、適した種類や内容を選択したいところです。あくまで、製品デモに絞った内容ではありましたが、通常のWebサイトのコンテンツ作りにおいても、ポイントとなるアイデアが含まれていました。このようなコンテンツを保有することで、コンバージョン率の増加を狙えると理想的だと感じました。
この記事は、CXL に掲載された「9 Product Demo Examples that Stand Out & Convert」を翻訳した内容です。
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