こんにちは、SEOコンサルタントの谷藤(@go_tanifuji)です。
2020年10月13日に公開した記事「Google Search Consoleで「低品質コンテンツ」を見つける方法と対処方法」が、公開してから2日後に「低品質コンテンツ」で3位にランキングしました。
その後は一時的に順位が下がったことがあるものの、現在でも2位前後をキープしています(2022年4月17日 現在)
私はSEO歴11年ですが、ここまで短期間に上位表示されるケースは初めて見ました。
今回はなぜ短期間で上位表示ができたのか、私の推測を記事にしましたので、ぜひご覧ください。
*この記事は2021年3月19日に社員ブログで掲載されたものをブラシュアップしたものになります。
目次
結論からいいますと、「良質なユーザー行動」を短期間で集めることができたためだと考えています。
具体的には下記の4つです。
公開して間もない記事は、どのキーワードでも上位表示していないので、検索エンジンからの流入はありません。
そのため、短期間でアクセス数を集めるにはSNSを起点に拡散する必要があります。
当社もSEO JapanのTwitterアカウント(@ioixseo)を起点にしています。
【ブログ更新】
— SEO Japan公式(アイオイクス株式会社) (@ioixseo) October 13, 2020
SEOの評価に影響を及ぼす可能性がある低品質コンテンツ。
対応は「必要に応じて」となりますが、可能であれば低品質コンテンツはない方が望ましいです。
今回は@go_tanifuji が低品質コンテンツの見つけ方と対応方法をわかりやすくまとめてくれました。https://t.co/TBpZguOzFu
よくお客様から「ソーシャルシグナル(Twitterのいいね等)はSEOの効果はありますか?」という質問をいただきます。
しかし、Googleのジョン・ミューラーは英語版オフィスアワーで「ソーシャルシグナルをランキングシグナルには使用していない」と述べています。
そのため、この段階においてはソーシャルシグナルではなく、SNSから多くのユーザーを記事に流入できるかが重要になります。
下記のGoogleアナリティクスのデータ(左)は、公開初日のものです。
上位表示できなかった記事のデータ(右)と比べると多くのユーザーが流入しているのがわかります。
この段階では、流入したユーザーが記事をしっかり読んでくれているかが重要になります。
「平均ページ滞在時間:5:41」でしたので、じっくり読んでいただいているのがわかります。
ここまでの条件が揃うとGoogle Discoverに掲載されやすくなります。
「Google Discover」とはGoogleアカウントから収集した情報をもとに、ユーザーの興味に合うコンテンツを「おすすめの記事」として表示してくれる機能です。
スマホのみで見ることができ、GoogleアプリやChromeのホーム画面に表示されます。
下記は私のGoogle Discoverに「Google Search Consoleで「低品質コンテンツ」を見つける方法と対処方法」が掲載された時のスクリーンショットです。
Google Discoverに取り上げられると、一気に流入数が増加するため、別名「Google砲」とも呼ばれています。
このGoogle Discoverにおいては、下記のようなユーザー行動がプラスに評価されると私は予想しています。
Google Discoverに表示されても、クリックされなければ評価されないはずです。
そのためクリック率が高い記事は評価されると推測できます。
もちろんクリックされた後に、記事をしっかり読んでくれることも重要です。
Android 版「Google」アプリの「Google Discover」には下記のようにシェアボタンがあります。
こちらをクリックすると、下記のようにSNSやメールでシェアできます。
記事をシェアするということは、それだけ良い記事だったといえるのでプラスに評価されていると思います。
補足として、下記のようなハートマークがありますが、これはTwitterのように「いいね」や「お気に入り保存して後で読む」という機能ではありません。
これは記事の元となるトピックに対する興味を示すボタンです。
上記の例ですと記事自体に興味があるのではなく、「ビリヤード」に興味があることを示すことになります。
興味があるトピックをGoogleに伝えることで、そのトピックの記事をDiscoverに多く表示させる機能になります。
記事自体の評価ではないため、プラスに評価されているとは考えづらいです。
下記の3つのような否定的な行動がマイナスに評価されると推測しています。
記事に興味がない場合、下記の手順でGoogleに伝えることができます。
この行動が多い場合、マイナス評価されると推測しています。
サイト自体に興味がない場合、下記の手順でGoogleに伝えることができます。
こちらに関しても、多い場合はマイナス評価されると推測しています。
不適切なコンテンツの場合、下記の手順でGoogleに伝えることができます。
こちらに関しても、多い場合はマイナス評価されると推測しています。
Google Discoverでのユーザー行動がいい場合、短期間でGoogle検索に上位表示される傾向にあります。
上位表示されれば それ以降も安定するかというと、そうではありません。
検索エンジンでのユーザー行動としては「ポゴスティッキング」が重要です。
検索ユーザーがサイトを訪問したものの、求めいている内容と違ったために、検索結果に戻って違うサイトを見に行くというような行動をポゴスティッキングといいます。
Googleのゲイリー氏は当社のインタビューで、ポゴスティッキングをランクブレインを育てるためや、アルゴリズムの評価に使用していると述べています。
ランクブレインを育てるために使ったりはできる。あとはアルゴリズムの評価のために使えることは、言うまではないね。
今回の事例は順位が安定しているので、ポゴスティッキングが少なかったことが推測できます。
以上のような4つの良質なユーザー行動が集まると、短期間で上位表示されるのではないかと私は考えています。
私が最初に考えたのは「QDF(Query deserves freshness)」でした。
「QDF」とは最新の情報をユーザーが求めているクエリに対して、タイムリーなページを一時的に上位表示させるアルゴリズムです。
例えば「アメリカ大統領選挙」で検索すると、下記のように数時間前に出たニュースが上位表示されています。
しかし、QDFは一時的に上位表示させるものなので、今回のように順位をキープし続けることはありません。
そのため、QDFとは別の現象だと考えました。
Googleアナリティクスのデータが使われているといわれることがありますが、Googleのゲイリー氏は使用していないと答えています。
SEOJapan:GoogleアナリティクスでWebマスターのサイト内データは取られてますよね?
ゲイリー氏:Google検索において、Googleアナリティクスのデータはまったくもって使用していない。約束するよ。
そのため私は「Chromeのユーザー行動」を使用していると推測しています。
Net Applicationsの調査によるとChromeはPCで「約7割」、モバイル・タブレットで「約6割」のシェアを握っています。
ここまで高いシェアを獲得しているブラウザであれば、収集できるユーザー行動の量は他社の比ではありません。
仮にChromeのユーザー行動を使用していると、下記のようなものがプラスに評価されていると考えられます。
Googleはどこからユーザー行動を取っているかは明確にしていませんので、これはあくまで私の推測になります。
短期間で上位表示し、順位を維持しているのは、下記の4つのユーザー行動が良質だったからではないかという話でした。
どれか1つでも欠けてはいけないので、かなりハードルが高いですよね。
ただ、今回の話は私の推測の域を出ないので、参考程度にして下さい。
ちなみに私の上司はユーザー行動をよくするために、部下の記事を最後までゆっくりスクロールしてくれているのは、ここだけの話。
※ジョークです
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