最近私は、いくつかの異なる案件対して、たくさんのスタートアップの売り込み(150件以上)を見ているのだが、潜在的に優れたアイディアと質の高い起業家が、売り込みが下手くそなことが理由ですぐに無視されるのを目にするのはもどかしい。それは、誤字のあるレジュメのようなものである。書面による売り込みには、基本的なフィルター装置のような機能がいくつかあるべきなのだ。さもなければ、批評家は圧倒されることになる。ちなみに、私にとっては、書面と同じように顔を合わせたプレゼンや電話でのプレゼンにもこれが当てはまる。
投資家は、あなたの価値命題をすぐに理解できる必要がある。たとえ彼らがその価値命題に賛成しないとしても、あなたはそれを明確に記さなければならないのだ。さもなければ、あなたは直ちにゴミ扱いされるだろう。価値命題にはバズワードも業界用語は必要ない。バズワードはほとんどの場合はあなた―スタートアップ企業―に焦点を合わせたものであって、あなたの売り込みの中で注目に値する最も重要な人物―ユーザーや顧客―に焦点を合わせたものではない。“革命的”だとか“特許出願中”というような言葉が、本当にユーザーにとって重要なことなのだろうか?“次世代”とか“革新的”はどうだろう?これらは全てスタートアップであるあなたに焦点を合わせた言葉なのだ。
全てのバズワードを廃止して、核心をつくのだ。ほとんどの投資家が何百もの売り込みを見てきているため、長く意味のない説明で彼らを驚かすことはできないのだ。
その商品がどのように使用されることになるのか? 広い意味で言っているのではなく、それがどのように使われるのかまさにそのまま説明するということだ。
誰が恩恵を手にするのか?なぜその人たちが恩恵を手にするのか?
あなたの製品は顧客の日々の生活にどうフィットするのか?
使用事例は実用的だ。ストーリーテリングの素晴らしい形でもある。投資家が実際にあなたの商品を使っているユーザーを思い描くことを可能にする。願わくば、彼らが、あなたがしていることに自分達をすぐに結びつける使用事例に関わることができる(もしくはそれができる人を知っている)と望ましい。使用事例がなければ、投資家が関わることができるチャンスはないに等しい。全ての投資家は、自分が理解できることに投資するのだ。
もし説得力のある使用事例を説明することができないのであれば、あなたは説得力のある価値命題を持っていないのかもしれない。それは、自分の顧客への理解が欠けている可能性も示唆する。そして、その場合には、あなたは悪い売り込み以上に大きな問題を抱えていることになる。使用事例は、あなたのスタートアップの核心に直接行き着くが、それらは売り込みの中で分かりにくくなることが多々ある。それどころか、自分がいかにして絶え間なく進化するクラウドベースのウェブ小道具の展望を、社会的に繋がるという目的を持った幅広いユーザーにマッチする特許出願中のアルゴリズムを介して根本的かつ徹底的にシフトするかについて長ったらしい演説で埋め尽くされた売り込みが多すぎる。
余談:あなたが、本当にクラウドコンピューティングについて理解しているのでない限りは、“クラウド”という言葉を売り込み文句の中に入れないこと。ウェブ上の何かをホストすることはカウントされない。
使用事例を使うのだ。
この記事は、Instigator Blogに掲載された「Kill the Goddamn Buzzwords and Give Me a Use Case」を翻訳した内容です。
後半の使用事例ですが英語でいうUse Case(ユースケース)のことです。私もビジネスプランを見る機会はちょくちょくあるのですが、市場分析からサービス内容、マネタイズじゃなくて収益化の手法については書かれていてもユースケースというかユーザーの使用事例について全く書かれていないプランが結構ありますよね。詰めてきいてみると意外と書いた人も使用事例まで考えきれていなかったりして。自分のアイデアや製品サービスに自信がありすぎるのか、単に顧客を見ていないだけかはわかりませんが、使用事例を詰め切っていなかった結果、世に出してもユーザーに受け入れられず失敗した製品サービスって相当あると思います。もちろんそこまで考えていても失敗するケースも多数あるわけですが。この記事は投資家の立場から書かれていますが、起業家として成功するには絶対必要な視点です。 — SEO Japan
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