スローン・ブロデリック氏は、本日ニューヨークで開催され、約150人のオーディエンスを集めたad.techの「ニューメディア戦略: DMP、DSP、RTB等の使い方」セッションで講演を行った。テーマは「データ管理プラットフォームを介してフィルタリングされたデータがインベントリ管理を動かす」であった。このad:techのオーディエンス向けの「基礎的」なレッスンは、明らかに高度であり、Xaxisのユージン・ベッカー氏、ビデオロジー社(そしてMECの元重役)のリッチ・アストレイ氏、そして、BlueKai社のハサン・ババジェン氏によるケーススタディおよびディスカッションも提供された。
業界のトレンドになりつつある「DMP」は反響の多いトピックであり、DSPがその次、または次の次に注目を集めていた。先鋒を務めたのは、司会を務めた、メディアコム・ビヨンド・アドバタイジング氏のスローン・ブロデリック氏であった。同氏は、デルのケーススタディを紹介し、この業界の終盤戦で鍵を握るのはアトリビューションだと指摘していた。
次にXaxisのベッカー氏は、XaxisのDMPおよびデータセットの統一:キャンペーン(リターゲティング)、オーディエンス(デモグラフィック、心理等)、第一者のCRM(企業自身が持つCRMのデータ)、そして、ブランドのデータ/ブランドのリサーチのコンセプトを紹介した。 「DMPサービスを提供する一部のDSPの会社に注目すると、利害が対立していることが見えてくる。」と述べたベッカー氏は、例として広告ネットワークからのDSPのバイイングを挙げ、Xaxisがメディアおよびデータの観点を重要視していると述べ、変幻自在な位置づけを強調した。
メディア戦略はもう終わりだ – オーディエンス戦略の時代に移り変わっているとベッカー氏は主張する。現在、Xasis社は、CRM、リターゲティング、ブランドや製品を探している検索者(検索リターゲティング)の順番でオーディエンスを中心としたキャンペーンを構築している。クッキーを活用することが最も重要視されている。
次にベッカー氏は、「利益を上げる5つの方法」を発表した。「ギャップを埋める – 利用可能なデータを利用する」が1つ目の方法として掲げられていた。「予算を押し下げる – 小規模な予算はファネルの上部では効果が見込めないため、ファネルの下に押し下げるべきである」が2つ目。そして、「常にオン – 戦略を継続して実行する」が3つ目の方法として取り上げられ、「対象の範囲を最大限に活かす – ネットワーク、動画、個人取引、あらゆるメディアを使って、ハイレベルのオーディエンス/クッキーに接触する」が4つ目に挙げられていた。最後に「相乗効果を掴み取る – オーディエンス戦略がその他の取り組みと連動していることを確認する」が5つ目であった。
最後にターゲティングは機会の計測に等しいと結び、BlueKaiのハサン・ババジェン氏にバトンを渡した。ババジェン氏は、冒頭でBlueKai社は単なるデータエクスチェンジではなく、「形式にとらわれない」データプラットフォームだと指摘した。
BlueKaiは、「ビッデータ」、統合ID(場所に関わらず消費者を追跡する)、そして、混乱したデータのエコシステムがもたらす問題を解決した。
データアクティベーションシステムが答えであった(これはBlueKai社を宣伝する意味合いが強い) – ババジェン氏によると、つまり、それは第一者と第三者のデータの統合であったようだ。 データを注入し、その後、チャンネル全体に押し出していく。筋力トレーニングに革命を起こしたジャック・ラランネもきっと納得するはずだ。
メディアとデータにとらわれない姿勢が最も重要だとババジェン氏は力説していた – データの層を「実行するプラットフォーム」から分離するのだ。クロスチャンネルの取り組みが鍵を握る – まだ姿を現していないものの、間もなくやって来るはずだ。
次にビデオロジー社のリッチ・アストレイ氏がオーディエンスの前に立ち、メディアバイイングの未来を推測したフォレスターのレポートを引き合いに出した。会場には「プログラマティック」と言う専門用語が飛び交っていた。eマーケッターのデータを引用した同氏は、飛躍的な成長が今後3年間で見込まれると述べた。
アストレイ氏は「二次受け – インベントリ(ロングテール)は大量に公開されており、「プレミアム」のインベントリは間もなく登場する」と指摘していた。また、同氏によると、ダレクトレスポンスマーケティングからRTBが頭角を現すようだ。さらに、同氏は動画においてはブランド広告が重要であり、従って、リアルタイムビッディングによる調整が必要になると説明していた。
アストレイ氏は、業界で起きている大きな変化として、データの有用性、オークションベースのバイングモデル(さようなら、CPM)、そして、動的なメディアバイイングテクノロジー(DSP)を挙げ、また、エージェンシーのトレーディングデスク、RTBビッダー、そして、パブリッシャーに至る役割のグループを用いて、エコシステムの図を描いていた。その後、ビッド可能なスペースでの動画プレイヤーを描いたKawajaマップを思い起こさせるマップを再び紹介していた。
動画はブランディングであり、ダイレクトレスポンスではない。それでは、RTBの動画への利用においては、何が求められているのだろうか?アストレイ氏は、独自のオーディエンスの分割、時間の制約を受ける状況の活用、そして、コスト効率の優れた範囲こそが、リアルタイムビッディング市場で動画を利用する理由だと力説していた。直接的なバイイングに比べ、価格が15-20%が削減されると同氏は加えた。
アストレイ氏は、すべてのメディアがすぐにリアルタイム化するとは思えないと述べている。しかし、モバイルとTVは、技術的(そして文化的)な問題があるにも関わらず、リアルタイムの導入に向かいつつあるようだ。
この記事は、AdExchangerに掲載された「Data Management Platforms Are Everywhere ? And At ad:tech」を翻訳した内容です。
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