私の同僚のジェレミア・オーヤン氏のブログは、テックブログの黄金期は終わったと主張するエントリを投稿し、炎上している。同氏は良き相談相手、そして、勤勉な分析家であるだけでなく、息の長いブロガーであもある。長年に渡り意見を発し続けてきたオーヤン氏は、ブロガーの草分け的な存在であり、最終的に、長文形式のブログの衰退につながったと同氏が考えるマイクロメディアの登場を描写してきた。当該のエントリで、同氏は友人のロイ・レムアー氏、ベン・メットカルフェ氏、ベン・パー氏、フランシーン・ハーダウェイ氏、クリス・ヒューアー氏、そして、デイブ・マクルーア氏の言葉を引用していた。彼らの見解はいつも興味深い。そして、オーヤン氏の投稿は、マッシャブルの設立者のピート・キャッシュモア氏、サラ・レイシー氏、マーシャル・カークパトリック氏、そして、ベンチャービートの編集長のディラン・トウィーニー氏等、テックブログ業界の超有名人のコメントも得ている。
オーヤン氏の指摘は検討する価値がある。古き良き時代を感じさせるこの議論の口火を切った同氏に私は拍手を送りたい。
私は短さの中に明瞭さが存在すると考えている。テックブログの創世記が、歴史全体の中で、いつかは終わることは間違いないが、今(ようやく)成長期に入ったのだ(それが自然なのだが)。テクノロジーは場所よりも重要である。投資や人事異動よりも重要である。文化、社会、ビジネス、そして、人間の進化に与えるインパクトは、このインパクトを取り上げる専門家達よりも遥かに奥が深い。進化は良いことであり、個人的にはテックブログは何かしらのデジタルダーウィン説を目の当たりにしているに過ぎないと思っている。
私は先日ブログの現状と未来に関する考えをエントリの中で綴ったが、当然ながら、これはテックブログの世界を遥かに凌駕するスケールである。また、皆さんもご存知のようにブログは活発であり、至るところでクリックが行われている。
マイクロメディア、動画、そして、ソーシャルトランザクション/アクションはデジタルなダムを介して流れ出ており、ソーシャルの流れに氾濫を引き起こしている。そして、フリップボード、ザイト等が、コンテンツの消費パターンを連射式のアクションおよびリアクションに無理やり変えている。ここで選択肢が用意されている。コンテンツのクリエーターになるか、キュレーターになるか、コンシューマーになるかの選択である。全てに手を出すことも出来るが、140文字の思考レベルでは考えてもらいたくない。何のために戦い、何で有名になりたいのだろうか?答えは一人一人違うはずだ。しかし、コンテンツ、コンテクスト、そして、継続性を学び、決断を下し、その結果、その他の人達に刺激を与える必要がある。
適切な声が適切なプラットフォームを見つけ出し、分野を段階的に拡大し、あらゆる形式のメディア、そして、メディアを作る人々に影響を与えるようになるだろう。2012年の行方を見守ろう。適者、そして、適合しようとする者が生存する。私は皆さんもご存知の人達、そして、知られていない人達(すぐに注目することになる)に注目している。
「人間が深さではなく、バイトしか処理することが出来ないと仮定すると、一瞬だけのために戦っているに過ぎないことになる。」このパートは重要である。これはAOLのための戦いである。ここで変わりつつあるのは、戦いではなく、プレイヤー達である。
事実、今こそ、すぐに味を忘れられてしまうお菓子を至る所で与えるのではなく、価値、方向性、そして、見解を介して魅了することで、注目を巡って競うべきである。そのために他の誰にも時間を取ることが出来ないような仕事に励む必要がある。情報に対するマーケットは必ず存在する – 問題はどのマーケットを追求するかだけである。
今度の黄金期は、コンテクストのシンジケート化に訪れ、多次元のチェス盤のように様々な領域で注目を巡って争い(自分の試合を自分のやり方で戦う)、同時に接触範囲を広めていくようになると私は見ている。信頼されたコンテンツの価値はとてつもなく大きい。文字数ではなく、視点が鍵を握るだろう – 他の人達には見えないもの見て、他の人達がしないような取り組みを行うのだ。自分自身、そして、存在する理由を見失わないことだ。そもそも皆さんこそが私達がここにいる理由の一つである。
#適応か死か
この記事は、Brian Solisに掲載された「Is the Golden Age of tech blogging over?」を翻訳した内容です。
ビジネスモデル的にはトラフィックが集まるメディアを確率した上でコンテンツ配信をしていきたいのは当然のことですが、確かに今のウェブメディアの形式はまだまだ進化の余地があるように感じます。世の中には様々な切り口で情報発信を行っているブロガーは多くいるわけですが、必ずしもその全てが(インフルエンサーがTwiterや自身のブログで取り上げてくれない限り)世間に紹介されているわけではありません。大半のユーザーが基本情報をRSSリーダーやTwitterを通して特定の情報源から情報を得ていると思いますが、その外側で本来はもっと評価されるべき、皆に読まれるべき無名の誰かの記事が誰にも知られることなく書かれそして消え去っているのでしょう。
ソーシャルブックマークやソーシャル投票を通してそういったコンテンツを知りうる機会も提供されていますが、基本多数決制によって一部のより多くの人に共有された情報しか伝わってこないのがまだまだ現実です。既存のテックブログの将来はともかく、テクノロジー、そしてウェブメディアの進化を通じてより多種多様なコンテンツが人々の届くような仕組みが登場してくるといいな、と思っている最近です。 — SEO Japan
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