スターウォーズの熱狂的ファンはマネタイズしやすいが、その人数には限界がある
消費者インターネットにおける広告をベースにした収益モデルの弱さに関する議論は常にあり、不景気が続く経済動向の最中、多くの会社がフリーミアムをベースにしたモデルに転換している。Silicon Alley Insiderは最近、“Revenue Crisis: Here Come The Pro Accounts(収益の危機:プロアカウントがやって来る)”という記事の中でこれについて書いた。そしてもちろん、37 Signalsの例の周りには絶えず議論がある。Techcrunchの記事、“37 Signals Drives Another Company To The Deadpool(37 Signalsが他の会社をデッドプールへと追いやった)”で説明されているような、無料で製品をわたすビジネスモデルに対して批判する人達だ。“A Radical Business Plan for Facebook: Charge people(Facebookのための急進的なビジネスプラン:お金を請求する)”というSlateの記事もある。
私自身の言葉で一般的な主張を言い直すと、インターネット上には基本的に2種類の会社がある(ちなみに、私はこれら2つの会社の分類についてStartonomicsでの講演で議論した―動画はこちら、スライドはこちらからチェックできる):
ここでは、直接的なマネタイザーと非直接的なマネタイザーには異なる問題があることを記しておく:
そしてもちろん、重要な問題は、直接的なマネタイゼーションには“自分がやっただけお金を稼ぎ”、至る所でお金になる軌道を維持することができるという大きな長所があることだ。これはブートストラップ・スタートアップに最高だ。
それに比べて非直接的なマネタイゼーションの会社は、途中でたくさんの資本を燃焼し、アドバタイザーにとって興味深い十分な大きさの塊の中にあるオーディエンス・セグメントに売るのに十分な大きさになるまで、かなり巨大な臨界質量に手を伸ばす必要があることが多い。
ベンチャーキャピタリストの視点から見ると、非直接的なマネタイゼーションモデルはより大きなエグジットを生み出すことができることが多く、それ故に“大きくなる”という信念がここには生きている。その理由は、非直接的なマネタイゼーションが、口コミによる成長と合わせて非常に横並びのオーディエンス(検索、Eメール、動画などのように)を持つ会社に適しているからだ。
VCの視点から見ると、直接的なマネタイゼーションモデルは、高価なマーケティング技術によってのみリーチできるより小さな顧客ベースを持っているために、望ましくなくなることが多い。その結果、スタートアップが顧客ベースに手を伸ばすために全てのマーケティングチャンネルを使い果たして、それ以上成長できないかもしれないことが理由で、最終的にエグジットはより小さくなってしまう。これが理由で、歯科矯正医のオフィスのためにソフトウェアを作ることは非常にお金になるかもしれないが、これらの会社は、ベンチャーリターンビジネスではなく、ライフスタイルビジネスになってしまうことが多い。
私は、ここで立ち止まって尋ねたい。あなたの会社にとってはどちらのメソッドが最も適しているだろうか?ニッチな製品なのだから製品にお金を請求するべきなのに、無料の製品と広告によるサポートを選んでいるWeb2.0企業がいくつか存在することに私は気が付いている。これは間違いかもしれない。同様に、より多くの利益を生み出すかもしれない幅広いオーディエンスの支持を得ている製品が非直接的なマネタイゼーションモデルとして存在している(例えば、多くのデジタルコンテンツ)。
どちらの戦略も機能する:MySpaceとWorld of Warcraftを比べてみよう
最終的に、これは同時に2つの変数の最適化である。1つの変数はオーディエンスのサイズ、もう一つは利益の可能性だ。
その緊張関係とは:
もちろん、時には、これらの2つの変数は対立することがある。全ての人がお金を支払う製品はめったにないし、多くの場合あなたは小さなグループを高い率でマネタイズするか、低い率で一時ユーザーの大きなグループをマネタイズするか選ばなければならない。
このモデルの2つの角にいるのが、MySpaceとWorld of Warcractだ。
要は、どちらの戦略も機能するということだ―問題は、あなたが自分にとって一番適したモデルがどちらなのかを知るためにこれらのことから何を学ぶかということだ。
この記事は、@andrewchenに掲載された「Ad-based versus direct monetization: Which one is better for you?」を翻訳した内容です。
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