ソーシャルメディアのROIを測定するフレームワークとは?

最終更新日:2024/02/17

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2011年、TwitterはもちろんFacebookまでブレイクした日本のインターネット、2012年こそは本格的にソーシャルメディアマーケティングにチャレンジしていこうと考えている企業の皆さんも多いと思います。そこで問題になるのがソーシャルメディアマーケティングの効果測定法。とりあえず測定できる簡単な数値から始めようという初心者向け議論からソーシャルメディア信者による「ROIはとりあえず気にするな!」論も含めて様々な議論がある分野ですが、会社でそれなりの規模で予算を取って行うには、きちんとした効果測定方法を確立させておかなければ通るはずの稟議も通りませんよね。今回はブライアン・ソリスから誰もが一度は通るソーシャルメディアのROI測定に関する話題を紹介します。これを読んで実践すれば今年のソーシャルメディア予算にはまだ間に合う?! — SEO Japan

「数えられるものがすべて価値があるわけではなく、そして、価値があるものすべてが数えられるわけではない」
– アルバート・アインシュタイン

それでは、私の友達、R.O.Iを紹介させてもらおう。

投資収益率(Return on investment)は、ニューメディア業界全体にとって致命傷となりかねない存在である。しかも、避けることでこの問題が解決されるわけではない。

ソーシャルメディアのROIとは何か?と言う質問に答えるのは難しいが、ROIは取り組みを強化するエンジンとなり得るため、答えなければならない。そして、その答えは成熟につながる。

今だけでなく、今後も回答を求められることになるため、この議論は重要である。さらにこの質問への返答によっては、革新および実験が妨げられる可能性もある。それはなぜだろうか?答えは、質問と同じぐらいとらえ所がない。冒頭の文と同じぐらい謎めいている。しかし、実に的を得た表現である。答えが会社のビジョンや現在の運営方針を変えるかどうか明確に理解していない状況で尋ねられることも多い。しかし、妥当な方向に進むため、ビジョン、そして、方針を変えるために尋ねられることもある。いずれにせよ、この質問への答えは、ニューメディアが望まれる事業の成果を達成する仕組みを証明する絶好の機会と言えるだろう。

この質問に答える前に、ある格言を皆さんに紹介させて頂きたい。重役の人達と何度も議論を重ねてきた経験から、皆さんの役に立つであろう繰り返し提示されるテーマを挙げさせてもらう…

「ソーシャルメディアを事業で優先するため、予算とリソースを欲しいと言うなら、それは時間の無駄だ…しかし、ソーシャルメディアを我々の事業の優先度および目的に結びつけ、エンゲージメントがどのように進歩を導くのかを説明するなら、有意義な時間を過ごせるだろう。ソーシャルメディアは事業に成功をもたらさなければ意味がない。その方法を教えてくれればよい。」

– CEO

ニューメディアの価値、顧客の期待、そして、企業が取り組む事業の計画を結びつける必要がある。

そのため、ソーシャルメディアにおけるR.O.Iに関して言えば、恐らく誤った質問を問いかけていることになるだろう。

繰り返すが、答えるのは難しいが、不可能ではない。「調子はどう?」と私が尋ねれば、恐らく「元気だよ」、「まあまだね」、あるいは「最高だよ」と答えるだろう。しかし、時間を割いてこの質問について考えると、この答えが「なぜ?」や「なんで質問したんだ?」等の会話を深める続きの質問を求めていることに気づく。さもなければこの質問は、気軽に挨拶するか、または会話に入るきっかけをつかむ以外の真の目的を果たしていないことになる。R.O.Iにも同じことが言えるのだ。

「Return(利益)」を本気で見つけるためには、「Investment(投資)」に結びつけるだけでは不十分であり、状況、意図、そして、新しい、または、異質な機会を理解するために企業のリーダーが理解する必要のある潜在的な影響および成果を把握しなければならない。別の言い方をすると、目に見える成功を決める「R」を定義し、答えを見つけることが出来る公式を考え出す必要があるのだ。従って、R.O.Iは成果または目標によって異なり、単一の答えが存在するわけではない。

このポイントを理解することが出来るように、アルティメーター・グループで共に働くスーザン・エトリンガー氏@setlinger)が先日発表したオープンリサーチレポート「ソーシャル分析のフレームワーク」を紹介しよう。

このレポートは、冒頭で、ソーシャルメディアでの取り組みにおけるビジネスの価値に焦点を絞る上でプラスの効果をもたらすようにROIについて考えるべきだと勧めている:

「ソーシャルメディアのROIとは何だろうか?」これはソーシャル戦略に関連する質問の中で最も多く問われる質問である。年明け、ソーシャルストラテジストの48%は主要な内部の焦点は、ROIの尺度を考案することだと答えていたが、ROIはソーシャルビジネスのツールキットの1つの測定基準に過ぎない。一枚岩の構造としてソーシャルメディアに焦点を絞るのではなく、企業は様々な事業の目標への貢献度を基に評価するべきである。デル社でストラテジック・コープレート・コミュニケーションズ、ソーシャルメディア & コーポレート・レピュテーション・マネージメントを担当するリチャード・ビンハマー氏は、「ソーシャルメディアにおいては単一のROIが存在するわけではない」と述べている。

先程の重役のセリフにもあるように、ソーシャルメディアを事業の目的およびメトリクスに結びつけることで、理解しやすくなる。重役自身はソーシャルネットワークを利用している可能性が低いことを忘れないでもらいたい。自分が見ているものが彼らにも見えていると考えるのは誤りである。余分に時間を取って全体像を少しずつ明らかにすれば、説明しやすくなり、そして、R.O.Iの答えを明確に出すことが出来るようになる。

また、エトリンガー氏は、企業がR.O.Iをどのように見るべきかを分かりやすく説明するだけでなく、企業が、特定の事業目標に対する「R」または利益を決定する分析のフレームワークを特定する上でも手を貸している。

準備作業: 現在企業がその他の分野でどのようにR.O.Iを計測しているのかを評価する

ステップ 1: 戦略を事業の目標に合わせる

ステップ 2: 成功をどのように計測するのかを特定し、また、重要な節目を決定する

ステップ 3: ソーシャルメディアを計測する組織の準備度を評価し、ギャップを埋める

ステップ 4: 進み具合と成果を計測する適切なツールを選択する

R.O.Iを計測する方法は一つだけではない点を肝に銘じておいてもらいたい。成長を導く強固な土台の上に多くの事業が成り立っている。エトリンガー氏は、ソーシャルメディアプログラムを計画する上で企業を導くソーシャルメディア計測コンパスを紹介している。ソーシャルメディアはマーケティング部門にのみ属しているわけではない点を忘れないで欲しい。ソーシャルビジネスは顧客中心であり、ソーシャルメディアは、より効果的なエンゲージメント、学習、そして、適応を可能にする。従って、その他の重要な事業の部門もまた交流の責任を担っているのだ。

1. イノベーション: 顧客と協力し、今後の製品およびサービスの案を得る

2. ブランドの健康度 ブランドに対する姿勢、コンバージョン、そして、行動

3. マーケティングの最適化: マーケティングプログラムの効果を改善する

4. 収益の確保: どこで、そして、どのようにして収益を得るのか

5. 運営の効率: どこで、そして、どのようにしてコストを削るのか

6. 顧客満足体験: 顧客との関係、そして、顧客のブランドにおける経験を改善する

ソーシャルビジネスの三大要素、つながり、エンゲージメント(参加を通した交流)、そして、適応が顧客との透明な関係を築き、その関係が成功度を計測する有意義なメトリクスを生みだす。そして、事業を改善していくのだ。最終的に、ビジネスの目標とソーシャルメディア戦略との関係を理解することが、一連の関連する戦略、そして、重要なつながりを生み出し、R.O.Iを計測する機会、そして、確立する機会につながるだろう。

知らないことを計測し、評価することは出来ないのだ。

スーザン・エトリンガー氏のレポートはここからダウンロードすることが出来る、また、メトリクスおよび分析について詳しい見解を求めているなら、ツイッターでフォローしよう。


この記事は、Brian Solisに掲載された「What’s the R.O.I.? A Framework for Social Analytics」を翻訳した内容です。

同僚の書いたレポートのエッセンスを紹介した記事ではありましたが、ソーシャルメディアマーケティングのROIをどの範囲で、どういう指標で、どういう順番で考えるべきか、という基本的なアイデアが詰まった良い内容でしたね。さらなる興味と英語力がある方はオリジナルレポートまで読み込んでみてはいかがでしょう?そこまでいかなくともこの記事だけでもソーシャルメディアマーケティングの効果測定をどう考えるかという上で十分参考になる点は多かったと思います。通常のウェブマーケティングの効果測定より守備範囲が広そうな分、完璧な測定は難しいとは思いますが、考え方によってはより多種多様な方面で効果が上がるかもしれないともいえます。年初め、一度ソーシャルメディアマーケティングのROIについて考え切ってみるのも良いかもしれませんね。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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