面倒な作業をスキップして、キーワードリサーチを適切に行うことは出来ない。しかし、基本が身につくとツールを利用して、この作業を自動化もしくはスピードアップさせたくなる気持ちが芽生える。本当にこのようなツールを利用しても問題はないのだろうか?
キーワードリサーチは、参加しているマーケット、そして、人々がどのように検索を行っているのかを理解する絶好の機会とも言える。競合者をくまなくチェックして、競合者のキーワード、コンテンツ、そして、リンク構築戦略を学ぶことが出来るのだ。また、ウェブサイト、マーケットの競合者、そして、キーワードの競合者に対して、何を追跡するべきかを考えることが出来るのもキーワードリサーチの段階である。
数ヶ月または数年間に渡ってクライアントまたはウェブサイトと関係を構築したいなら、数時間または数日間かけて適切にキーワードリサーチを実施するべきである。
キーワードは、検索エンジンの最適化の取り組みにおける基本である。関連する検索クエリ、つまりターゲットのマーケットが求める提供する製品やサービスを見つけるために用いられるキーワードからトラフィックを得る取り組みが全てである。
グーグルキーワードツールに複数の単語を投入し、結果をエクスポートしてキーワードチャートと呼ぶのはあまりにもお粗末であり、キーワードリサーチではない。質の高いキーワードリサーチは、時間と資金を投じなければ実施することは出来ない。
キーワードの候補が絞れたら、キーワードを選定する作業に移る。大勢の人達がこの作業で根を上げるか、この作業を大幅に簡素化しようと試みる。
様々なキーワードツールの大量のエクスポートファイルを行き来するのは現実的ではないため、私はデータベースを使って、エクセルにエクスポートするマスターテーブルを編集するようにしている。
データベースに詳しくなくても、マイクロソフトのアクセスを使えば、表にまとめる方法を学ぶことが出来るはずである。エクセルでも可能だが、個人的には手間が増えると感じた。
ゴミの山からダイヤモンドを探す作業が残る。関連性のない単語やトラフィックが余りにも少ない単語が数多く見られるはずだ。総合的なリサーチは重要だが、現実的な取り組みを行おう。
キーワードは、ページに割り当て、最適化を始めるまではターゲットではない。
全てのキーワード候補をランキングトラッカーに放り込み、モニタリングしたくなるところだが、それはやめておこう。
キーワード候補はキーワードターゲットとは異なる。特定のウェブページにマッチさせなかったキーワードは邪魔にしかならない。
割り当てていないキーワードが詰まったレポートは、利用されない傾向が見られる。また、上司やクライアントがウェブサイトで採用されていない多くのキーワード、もしくはランキングやトラフィックが見込めない多くのキーワードを目にしたら、気まずい質問攻めに遭うだろう。「これは関係ないです」と言わざるを得ない状況に自分自身を追い込むのは勧められない。
それでは何を追跡するべきだろうか?個人的には以下のアイテムは計測に値すると考えている:
私はハイテールのキーワードをURLに割り当て、当該のキーワードに対する最適化を始めた後、ランキングをしぶしぶ追跡する。実際の検索エンジンのランキングを追跡するのは難しい。ランキングに影響を与える要素が多過ぎるためだ。
ユニバーサル検索の結果(ニュース、イメージ、動画等)、ローカル検索の結果、QDR(新鮮度に値するクエリ)、QDD(多様性に値するクエリ)、そして、その他のファクターが全てオーガニックリスティングの内容と画面を変えるのだ。
例えば、シアトルでコーヒーハウス、次にニューヨークでコーヒーハウスを検索すると、全く異なる結果が提供される。重要なパフォーマンスの指標としてトラフィックを記録し、競合者が同じキーワードで獲得しているトラフィックの量等、直接計測することが不可能なアイテムを特定するため、ランキングを推測値として用いるのだ。
ロングテールのコンテンツ戦略を推進しているなら、最近用いられたロングテールのランキングをレポートに加えておきたいところだ。ただし、新しいキーワードおよびコンテンツを加えるにつれ、私ならレポートから古いロングテールを削除していく。
ハイテールのSEOとは異なり、ロングテールの最適化は、「設定して、忘れる」傾向が見られる。積極的にキーワードの最適化を行わない場合、レポートに掲載するべきではないだろう。
従来のランキングレポートの代わりにグーグルとビングのウェブマスターツールズで用意されている検索クエリレポートを利用する手もある。この2つのレポートは、平均のランク、クリック数、そして、インプレッション数を表示する。このデータはグーグルアナリティクスでも現在提供されており、Reports ≫ Traffic Sources ≫ Search Engine Optimizationの順にアクセスすると見つかる。
私はクリック数とインプレッション数を把握するようにしている。ターゲットに選んだキーワードが多くのインプレッションを獲得するものの、クリックが僅かなら、リスティングを改善する必要があるか、あるいはキーワードの狙いが甘かったかのいずれかを把握することが出来る。ただし、これらのレポートには競合者のデータを提供していない弱点がある。
キーワードをURLにSEOのターゲットとして割り当てる際は現実的な視点で考えてもらいたい。
現実から目を背けるべきではない。
ミディアムテールのキーワードは、検索クエリの数、そして、ランキングを争うことが出来るかどうかで判断される。
冒頭で私は、ウェブサイトやクライアントのために、キーワードのリサーチを正しく行うべきだと述べた。現在、様々なリサーチツールやレポートツールが提供されており、準備やリサーチに時間をかけずに使いもしない多くのキーワードやメトリクスを追跡しようと試みてしまいがちである。
時間と心遣いを事前に投資しておこう。最適するキーワードを選択し、キーワードを考慮してページを作成し、余計なコンテンツは削除する。こうすることで、重要なアイテムに常に焦点を絞ることが出来るようになるだろう。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「How To Take Your Keyword Research To A Higher Level」を翻訳した内容です。
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