I mean damn, did you even see the test
You got D’s, motherf*$@%&, D’s! Rosie Perez
—Kanye West, Good Morning
CEOよりも重要な会社のポジションはない。その結果、これ以上に監視をされる仕事もない。悲しいことに、議論の大部分は彼らの背後で起きるため、CEOが得をすることはほとんどない。この記事は、反対方向に足を踏み入れる。今回は我が社アンドリーセン・ホロウィッツがどのようにCEOを評価するかを説明することによって、私がCEOの仕事が何であると思っているかを同時に説明する。ここに私たちが尋ねる重要な質問がある:
この疑問はできる限り幅広く解釈すべきだ。CEOは常にあらゆることに関してすべきことを知っているのか?これには、個人的な問題、財政的な問題、製品戦略の問題、目標のサイズ決定の問題、マーケティングの問題が含まれる。マクロレベルでは、CEOは会社の正しい戦略を設定し、会社のありとあらゆる点における予測される結果を知っているのだろうか?
私は、すべきことを知ることの2つの明確な側面を評価する:
戦略とストーリー
CEOは、全ての従業員がその範囲内で行動するコンテクストを設定しなければならない。このコンテクストは、人々がする特定の仕事に意味を与え、連携させ、興味を持たせ、意思決定を可能にし、モチベーションを与える。よく構成されたゴールと目標がコンテクストに貢献するが、それらはストーリー全体を提供するわけではない。会社のストーリーは、四半期もしくは年間のゴールを超え、なぜという徹底した疑問に行き着く。なぜ私はこの会社に入るべきなのか?なぜ私はここで働くことにワクワクすべきなのか?なぜ私はあなたの製品を購入すべきなのか?なぜ私はこの会社に投資すべきなのか?なぜこの会社の存在によって世界はもっと良い状態になるのか?
会社が明確にそのストーリーを話す時、全ての人―従業員、パートナー、顧客、投資家、プレス―にとってのコンテクストが明確になる。会社がそのストーリーを伝えることに失敗する時、あなたは以下のようなフレーズを耳にする:
CEOがビジョンのクリエーターである必要はない。ストーリーのクリエーターである必要もない。しかし、ビジョンとストーリーの管理人でなければならない。そのような存在して、CEOは、確実に会社のストーリーが明確で説得力があるようにする。
ストーリーは、使命記述書ではない。ストーリーは完結でなければならないわけではない。それはストーリーなのだ。会社はそれを伝える必要がある限り長くすることができるが、それを必ず伝えなければならないし、それは説得力のあるものでなければならない。ストーリーのない会社は通常、戦略のない会社だ。
優れた会社のストーリーを見たい?それなら、Amazonのジェフ・ベゾスが1997年に株主に向けて書いた3ページの手紙を読むのだ。この拡張した形で―使命記述書でもタグラインでもない―Amazonのストーリーを伝える中で、ジェフは重要な人達みんなをAmazonが何であるかに関する同じページに引っ張り出したのだ。
意思決定
ある従業員は製品を作り、ある者は販売をする。CEOは決断を下す。それ故に、CEOはそれらの決定の速度と質によって正確に測定される。素晴らしい決断は、知識と論理と勇気の選り抜きの組み合わせを見せるCEOからもたらされる。
勇気は特に大切だ。なぜならCEOがする全ての決断は不完全な情報を基にしているからだ。実際、決断の時、一般的にCEOは、通常は次のハーバード・ビジネススクールのケーススタディに存在する情報の10%以下しか持っていない。その結果、CEOは正しい方向かどうか分からないとしても会社を1つの方向に賭ける勇気を持っていなければならない。最も難しい決断(そしてしばしば最も重要な)は、CEOの最も重要な支持者(従業員、投資家、顧客)にはひどく不評であるため、まさに難しい。
私の個人的経験では、私が自分のキャリアでした最高の決断―LoudcloudビジネスをEDSに売ってOpswareというソフトウェア会社になるという決断―のビジネスをは、私の従業員、投資家、顧客に投票をさせたならきっと反対されたことだろう。(註:ホスティングが主体のLoudcloudをIPOさせたにも関わらず約50億円でEDSに売却し、Opswareというエンタープライズソフトウェアの会社に転身させた。そしてOpswareは売上100億円を超え、最終的にHPに1,000億円以上!で売却し、シリコンバレーでも伝説的な成功物語となっている。)
CEOとして、決断を下すために必要な情報をすべて集めるのに十分な時間などない。CEOは、典型的な一週間の間に大小たくさんの決断をしなければならない。CEOは、全体的なデータ―を集め、一つの決断を下す徹底的な分析をするためにその他全ての活動を止めることはできない。これを踏まえて、CEOは、決断の時にできる限りの情報を持っているために、継続的、体系的に日々の活動の中で知識を集めていなければならない。
あらゆる決断に備えるために、CEOは、決断に影響を与える可能性のある全てのことの知識を体系的に習得しなければならない。以下のような疑問がある:
優れたCEOは継続的に必要とされる情報を集めるための例外的な戦略を築く。彼らは知性の探求をスタッフミーティングから顧客ミーティングまで日々の行動に埋め込んだ。必勝法は、CEOが従業員、顧客、パートナー、投資家などとする全てのやり取りの中で集めた包括的な知識をもとに作られる。
もしCEOが説得力のあるビジョンを描き、素早く質の高い決断をするなら、そのCEOは自分のビジョンと決断を会社に実行させることができるのか?これをすることができることの最初の要因は、以前の記事Notes on Leadershipで説明したようにリーダーシップである。
加えて、うまく実行することは一連の経営スキルを要する。組織が大きければ大きいほど、より複雑なスキルが必要になる。
会社が一連の決断とイニシアチブを実行するためには、以下のことが必須である:
CEOがワールドクラスのチームを作っているか?
CEOは幹部チームに対して責任があるのに加えて、全ての従業員の基本的な面接と雇用プロセスに対する責任がある。CEOは、会社が最高の候補者を調達し、その審査のプロセスが才能とスキルの適切な組み合わせを持った候補者を産出することを確実にしなければならない。チームの質を確保することは、会社を経営することの大事な一部だ。優れたCEOは、自分が最高のチームを作っているかどうかを継続的に査定する。
この能力のアウトプットがチームのクオリティだ。チームのクオリティが、会社が立ち向かう課題の中で会社の特定のニーズと強く結びついていることを知っておくことが大切だ。結果として、幹部チームは何回か変わるが、チームは全くのハイクオリティで人員削減の問題がないということは可能なのだ。
従業員がその使命に専念することは簡単か?
評価の2つ目のパートは、CEOが効果的に会社を経営できるか否かだ。これをテストするために、私はこんな質問をする:“個々の社員が自分の仕事を終わらせるのはどれくらい簡単か?”
うまく経営されている組織では、人々は自分の仕事に集中することができ(政治や、お役所的手順とは対照的に)、自分の仕事を終わらせたら、会社にとっても自分たち個人にとっても良いことが起きるという自信を持っている。一方、下手な組織では、人々は組織的な政治や壊れたプロセスと闘うことに多くの時間を費やす。
説明するのはとても簡単だが、うまく経営される組織を築くことにはハイレベルなスキルが要求される。このスキルは、組織のデザインから業績管理にまでわたって要求される。それらは、インセンティブ構造と、全ての従業員を駆り立てるコミュニケーション・アーキテクチャに関与する。CEOが“スケールできない”時、それは通常この次元に沿っている。実際の所、このテストで“A”を獲得するCEOはほとんどいない。
NetflixのCEOのリード・ヘイスティングスは、従業員が最大限に力を発揮することができるシステムをデザインすることに熱心に取り組んだ。このデザインに関する彼のプレゼンテーションは、Reference Guide on our Freedom and Responsibility Cultureと呼ばれる。それは、Netflixが従業員の何に価値を置き、それらの価値をどう強化し、従業員数が増える時にこのシステムをどう拡大するかを検証している。
目標に対する結果を測定する時は、目標が正しいことを確かめることから始める。ボード・マネジメントに秀でているCEOは、目標を人為的に低く設定することによって“成功する”ことができる。ボード・マネジメントに注意を払っていない優れたCEOは、目標を高く設定しすぎることで“失敗する”。会社の発展の早い段階では、誰もチャンスの本当のサイズを知らないため、目標が間違った方向に導いていることがある。それ故に、正確に結果を測定することの最初の課題は、目標を的確に設定することなのだ。
さらに私たちは、チャンスのサイズと特性が会社によってかなり異なっていることを心に留めておこうとする。VMWareがSolarWindsと同じくらい身軽になることを望むことや、YelpをTwitterと同じくらい早く成長させようとすることは理にかなわないし、かなり破壊的になり得る。CEOは、他の誰かの会社ではなく、自分の会社のチャンスに対して評価されるべきだ。ここでありCEOのエピソードを紹介したい。BaiduのCEOであるロビン・リーのストーリーだ。彼は、BaiduのIPOの日―起業家にとって人生の中で最もウキウキする日の1つ―におびえて座っていたのだと言う。なぜか?ロビンにいかにして結果を出すことを勝ち取ったか聞いてみよう:
2004年、私たちは、Draper Fisher Jurvetson、そして私たちの最高の同業者の1つであるGoogleに導かれてVCマネーの最終ラウンドを調達した。その1年後の2005年、会社は上場した。理想の価格は27ドルだった(株式の最初のオファー額)が、最初の日は122ドルでクローズした。それは、たくさんのBaiduの従業員とBaiduの投資家にとって素晴らしいことだった。それは、私にとってはとても悲惨なことだった。なぜなら、私が会社を上場すると決めた時、私は27ドルという価格、もしくはもう少し高い30ドル、40ドルにマッチする財政的な結果をもたらすためにしか準備していなかった。つまり、私が準備していたよりもずっとずっと高い期待にマッチする結果をもたらす必要があったということだ。しかし、とにかく、私は自分には選択肢がないと思った。だから私は首をうなだれて、経営に焦点を合わせ、テクノロジーに焦点を合わせ、ユーザー体験に焦点を合わせ、そして結果をもたらした。
このこと全てを考慮に入れると、ブラックボックスに入った結果が遅行指標であると分かる。そして、ミューチュアル・ファンドの目論見書の中で語られているように、“過去の実績は未来の実績を保証するものではない”。この記事で紹介しているホワイトボックスCEOの評価基準―“CEOは何をすべきか知っているか?”と“CEOはそれを会社にさせることができるのか?”の方が、未来を予測する仕事をうまくやるだろう。
CEOの評価は必ずしも込み入った暗黙の技術ではない。CEOを含む全ての人が、前もって質問を知っていたならテストでよい結果を残すだろう。
この記事は、ben’s blogに掲載された「How Andreessen Horowitz Evaluates CEOs」を翻訳した内容です。
筆者のブログ記事はSEO Japanでも何度か紹介していますが、どの記事を読んでも内容が分かりやすく(未熟な翻訳はお詫びします)本人の凄すぎるバックグラウンドを抜きにしても説得力に溢れており、ただただ感心しますし毎度勉強になります。ただ最後の一言だけはイマイチ筆者の意図が理解できず日本語訳も直訳で少しピンとこないかもしれませんがご了承ください。全般的に面白い&勉強になりましたが自らも弱小企業ながら経営者の私としては途中の「CEOがビジョンやストーリーのクリエーターである必要はない。しかし、ビジョンとストーリーの管理人でなければならない。」という文章にはグッとくるものがありました。スティーブ・ジョブスのような生まれ持っての(としか思えない)天才クリエーターに成ろうと思ってなることは無理かもしれませんが、管理人なら努力次第でなれるかもしれません。そもそもカリスマ経営者の道は最初から諦めている私ですが、会社を成り立たせるためには管理する努力は重要なのは理解していますしその努力を諦めてはいけないなと改めて感じました。
最後に、同じく途中で出てきたAmazonの手紙にも妙に感銘を受けてしまいました。当時、IPOし多額の資金調達をしながらも驚異的な赤字を産み続けておりネットバブルの悪の象徴のようにいわれていたAmazonですが(20代のネット世代の人には分からないですよね・・)、この文章を読むとある意味ベゾスはジョブスに負けない信念の人だったんだなぁ、と思いましたし、だからこそ逆境を跳ね除けて世界No.1のECサイト(今やそれどころじゃありませんが)に上り詰めたんだなと感じました。 — SEO Japan [G+]
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