前回の記事でリストアップしたクエリオペレータ一覧は、大半の検索を網羅するはずだ。しかし、検索の種類のなかには、直接グーグルのSERPのURLを修正することで達成されるものもある。例えば、パラメータによっては、ページに表示される結果の数を変えたり、省略した結果を戻したり、検索結果の最後のページに移動したり、パーソナライズ機能を無効にすることが出来る。
URLのパラメータは名前/値のペアで構成される。イコール記号が名前と値の間に陣取り、アンパサンドがそれぞれのペアを区切る。このような名前/値のペアは、URLの「クエリの文字列」の部分、要するに疑問符の後に位置する。ベースのURLは、https://www.google.com/search?、もしくは、https://google.com/search?になるだろう。双方のURLは共に等しく有効に働く。
一覧 : グーグル SERPのURLのパラメータ
URL パラメータ | フォーマットの例 | 説明 |
---|---|---|
q | https://google.com/search?q=swiss+cheese | 検索クエリ。これは必須のURLパラメータであり、その他のパラメータの利用はすべて任意である。qに対する値に複数の単語が含まれる場合、それぞれの単語を +記号で区切る。 |
num | https://google.com/search?q=cheese&num=100 | SERPに表示する結果の数を設定する。&num=100をグーグルのURLの最後に加えれば、検索設定画面で設定するよりも、遥かに早く20から100に切り替えることが出来る。 |
start | https://google.com/search?q=cheese&start=990 | 指定したリスティングの番号で始まるSERPを表示する。 |
filter | https://google.com/search?q=cheese&filter=0 | グーグルが既に表示した結果と酷似していると判断し、省略したリスティングを再び結果に含める。これは、SERPの最後に表示される「repeat the search with the omitted results included」(省略した結果を含めて検索を繰り返す)と記載されたリンクをクリックするのと同じ効果がある。 |
pws | https://google.com/search?q=cheese&pws=0 | パーソナライズ機能を無効にする。PWSは、「personalized web search」の頭文字をとっている。以前はグーグルのアカウントにログインしなければいけなかった。このパラメータを使えば、その手間が省ける。パーソナライズされた結果は、サインインしていてもいなくても、ブラウザのクッキーにリンクが張られた過去180日間の検索アクティビティを基に提供される。グーグルのSERPのURLに&pws=0を加えれば、パーソナライズ機能を無効にする手間を省き、パーソナライズされていない結果をグーグルから読みだすことが出来る。 |
as_qdr | https://google.com/search?q=cheese&as_qdr=d | 過去のある時期から現在までの期間で検索を行う。年はyで、月はmで、週はwで、日はdで、時間はhで、分はnを、そして、秒はsで表す。複数の結果が欲しいなら、文字の後に数字を加える。例えば、“m3″は3ヵ月、“h5″は5時間を意味する。例えば、過去5分間のように最新の結果にしか興味がないなら、“n5″で特定する。過去から現在までのある期間の検索を行いたいなら、期間のオペレータ、もしくは、グーグル SERPの左側のサイドバーにあるその他のツールから「期間を指定」を選ぼう。 |
as_rights | https://google.com/search?q=cheese& as_rights=cc_publicdomain | 結果を再利用可能(クリエイティブ・コモンズのランセンスが付与されている)コンテンツに検索を限定する。これは、検索オプションを使った方が分かりやすいかもしれないが、冒険したいなら、cc_publicdomainでパブリックドメインの結果、cc_attributeで出典先を明記した場合再利用可能な結果、cc_sharealikeでクリエイティブ・コモンズのライセンスの下、派生的な作品を提供しなければいけない結果、cc_nonderivedで派生的な作品を禁止する結果、そして、cc_noncommercialで非営利目的のみの再利用可能な結果に絞り込むことが可能だ。また、これらのパラメータを二重括弧およびバーティカルバーでグループにまとめ、マイナス記号で、商業的に制限されるライセンス等、特定のライセンスの種類を除外することも出来る。例えば、(cc_publicdomain | cc_attribute | cc_sharealike).-(cc_noncommercial | cc_nonderived)は、“商業的な理由であっても、自由に利用、共有、もしくは修正が可能”に等しい。このパラメータでは、スペースは空けない(読みやすいように加えただけだ)。 |
safe | https://google.com?q=cheese&safe=off | 安全な検索のフィルタリングをオフに切り替える。数値が有効になり、フィルタリングが無効になる。 |
strip | https://google.com/search?q=cache:www.amazon.com&strip=1 | グーグルのキャッシュしたページのみで効果を発揮する。グーグルのキャッシュのURLに&strip=1を加えると、イメージ、Javascript等がない状態でキャッシュしたページを表示する。要するに、訪問したウェブサイトの分析にページビューの痕跡を残さないことになる。 |
imgtype | https://google.com/images?q=cheese&imgtype=face | グーグル画像のみに利用可能。パラメータのなかには、face、photo、clipart、lineart、news等がある。 |
上述の例の他にもパラメータは存在する。hl(グーグルのインターフェスで用いられている言語を指定する)、lr(言語の制限; 標準的な2文字から成る言語コードを利用)、ie(インプットエンコーディング)、そして、oe(アウトプットエンコーディング)等、修正に向かないパラメータもある。
さらに幾つかクエリオペレータを紹介しよう: wildcards、synonyms、NOTs、number ranges
パート 1で説明したように、検索クエリ内の疑問符は完全なフレーズを意味し、バーティカルバー(|)はブール論理では「または」を表す。しかし、波形符号のオペレータを単語の前に置くと、グーグルにその単語の類義語をマッチさせることが出来る点はご存知だろうか?例えば、~car repairはcar repairに加え、auto repairおよびautomotive repairにマッチする。実際に試してみよう。3つのフレーズがすべて返された検索リスティングではKWiC(コンテクスト内のキーワード)が太字で表記される。
単語の直前のマイナス符号はブーリアン論理では、NOTの役目を持ち、検索結果から続く単語もしくは引用符で括られたフレーズを除外する。例えば、confidential business plan -templateは、単語「template」がページに存在しない結果のみを返す。
数字の範囲を指定するには、2つの数字の間にドットを2つ置く。数字は年かもしれないし、金額かもしれないし、その他の数字の値かもしれない。例えば、confidential business plan 2007..2010は、2007、2008、2009、もしくは2010に言及する文書を見つけるだろう。
wildcard、すなわちアスタリスクも好きなオペレータの一つだ。フレーズ検索内の単語全体の代わりに使える。ある表現の単語を思い出すことが出来ないなら、その単語をアスタリスクで代用すればよい。
例えば、“* of my * have been greatly exaggerated” — 一つ目のスロットは“news,”、“announcements,”、それとも、“rumors”だろうか?2つ目のスロットは“death”だろうか?あるいは“demise”だろうか?
それではグーグルのオペレータとURLのパラメータについてパート 1と2で学んだことを実践に当てはめていこう。
結果の数を推測
結果の数の推測はあくまでも推測である。不正確この上ない。この推測よりも、結果の最後のページに向かい、「repeat the search with the omitted results included」をクリックした方が、正確な数を把握することが出来るだろう。SERPのURLに&start=990&filter=0を加えると、この作業を短縮することが出来る。
例えば、グーグルでsite:redenvelope.comを検索すると、約5010の結果が返ってくる。しかし、&start=990&filter=0をSERPのURLの最後に加えると、84ページ目に向かう。つまり、実際にインデックスされている結果は836ページと言うことになる。5010とは大きな隔たりがある。
グーグルは、1000番目以降の結果は表示しないため、インデックスをチェックしていて、100ページ目に辿りついたら、そこが終着点であり、それ以上進むことは出来ない。このような状況に置かれても、site:とinurl:オペレータを使ってサイトのサブセットを見ることで、この制限を回避することが可能だ。例えば、site:www.example.com/articles/はこの仮定のサイトの記事のディレクトリ内のページしか返してこない。inurl:オペレータをsite:オペレータと併せて利用すると、さらに検索を絞り込むことが出来る。例:site:www.example.com/articles inurl:print-friendly。
リンクを張っているサイトを見つける
自分のサイトにリンクを張ろうとしているサイトを探すのは、SEOの日常的な作業である。しかし、これは根気のいる作業であり、手間のかかる作業でもある。干し草の山の中から針を見つけるようなものだ。しかし、グーグルのパワーユーザーなら話は別だ。
次のテクニックを試してみよう。トピックが関連しているページ、そして、ウェブの開発者やウェブのホストへのリンクを既に記載しているページのリストをグーグルで探そう。例: site:edu | site:gov [業界の名前] intext:”website * by”。
この例のクエリでは、結果を特定していない業界/キーワードのマーケットに関連しており、サイトのどこかに“Website developed by”、“Website marketing by”、または、“Website hosting by”等の特定する情報を含む.eduと.govのサイトに限定している。このようなサイトのオーナーは、その他の出典先のリンクを同類のコンテンツの提供者/スポンサーにも与える可能性が高いと仮定している。
被リンクをモニタリング
ターゲットの検索用語を指定する、キーワードが豊かなテキストのリンクの獲得に成功している競合者を知りたいだろうか?inanchor: およびallinanchor:オペレータを使えば簡単だ。例えば、inanchor:”neopets cheats”はアンカーテキストに“neopets cheats”を含むリンクを持つサイトを表示する(ちなみに私の娘のサイトが3位にランクインしている!)
ホストクラウディング
結果ページで、グーグルは同じサイトのリスティングをひとまとめにする。グーグラーはこの行為を「ホストクラウディング」と呼ぶ。先日より、グーグルは、特定の状況下において(比較的珍しい)、すべてのホストをクラウドし、1つのページにつき2つ以上のリスティングを表示する取り組みを始めている。これは、対象とする(クラウドされたホスト)リスティングの本来(もともとの)位置を特定する際に非常に便利である。
num=9パラメータを使って、SERPを1ページにつき9つの結果を表示するようにカスタマイズして、対象とする結果が表示されなくなったら、それはその結果は10位であり、上位に表示されるように後押しされていただけに過ぎない。
この情報を利用し、その他の2ページ目のリスティングを1ページ目に昇格することも出来る。新たに1つページを1ページ目に加え、競合者の対象とするリスティングを動かすのだ。このテクニックの詳細な情報は、以前私が投稿したエントリ「グループ分けしたグーグルの結果を分解」を参考にしてもらいたい。
キーワードをめぐる競争の激しさ
私はキーワードの競争の激しさを知るためにKEI(キーワードの有効性指標)をメトリクスとして利用するのが嫌いだ。まず、既に申し上げた通り、真実ではない数字が基準になっていることが理由に挙げられる(結果の数はあくまでも推測されたもの)。そもそも、たとえ正確であったとしても、この数字は上位にランクインする難しさを証明するものなのだろうか?
特定のキーワードの競争のレベルを計測するなら、ターゲットにしているキーワードを、用語のフレーズ(引用符でくくる)、そして、タイトルタグ内のフレーズ(引用符でくくる)で検索して、比較する方が良い結果を生みだすだろう。通常、最後の検索が本当の競争の激しさを浮き彫りにする。
結局、タイトルタグのなかでフレーズを指定していない状態で、グーグルがまじめに検索用語を探すはずがないのだ。11,400,000個の結果のwhite noise 対 3,120,000個の結果の“white noise” 対 79,100個の結果のintitle:”white noise”を比較してもらいたい。本当の競合のレベルを表すのは、1140万ではなく、7万9100だ。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、「Search Engine Landに掲載された「Google Power User Tips: SERP URL Parameters」を翻訳した内容です。
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一覧表も便利でしたが、その後の細かい解説に出てくる情報も中々便利でした。もちろん、これを知ったからといってGoogleのSEOが強化できるかどうかは分かりませんが、、、、。少なくとも検索結果の表示の仕組みを知ってこそSEOにも安心して取り組めるかも? — SEO Japan
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