Googleは「+1」でFacebookの「いいね!」に挑む

公開日:2011/06/01

最終更新日:2024/03/18

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Googleがいよいよ+1ボタン機能をリリースするというニュースが飛び込んできましたが、+1ボタンがお披露目された4月の時点でサーチエンジンランドが+1ボタンについて詳細に解説した記事を改めてご紹介します。 — SEO Japan

フェイスブックのライクボタンがウェブ上に広まってからもうすぐ1年が経過するが、ここにきてグーグルが、グーグル独自の+ 1ボタンの告知を行った。本日、検索エンジンの一環として、+ 1ボタンが立ち上げられ、好きな検索結果および広告を「+ 1」することが出来るようになる。そして、数ヶ月後には、皆さんのウェブサイトにも導入されるようになるようだ。

+1(“プラスワン”と呼ばれる)は、以前から噂されていたグーグルが構築しているソーシャルネットワークの一部なのだろうか?それとも、+1はグーグルが予告していた“ソーシャルの層”に過ぎず、フェイスブックへの対抗策ではないのだろうか?

答えはイエスだ。

それでは、+1の仕組みと方向性を確認し、最後に全体像を見ていこう。

好きなグーグルの検索結果を+1しよう

今日から、グーグルドットコムで、英語で検索を実行している一握りの米国のユーザーに対して、ログイン時に、検索リスティングの隣に+1ボタンが掲載される。例を以下に掲載する:

たとえ+1が見えなくてもパニックに陥らないでもらいたい。iPad 2とは異なり、+1ボタンは豊富に用意されている。グーグルエクスペリメンタルを訪問すると、検索で表示させるオプションを選択することが出来る。

ボタンをクリックすると、色が変わる仕組みになっている:

すると、「+1」したことになり、グーグルはソーシャルネットワークに通知する。「+1’d」よりも「+1d」の方が正しいはずだ。グラマーガールにはまた次の機会に活躍してもらおう。

また、+1を取り消すオプションも与えらており、結果の好みをソーシャルネットワークで公開している点をグーグルから伝えてもらえる。

ソーシャルネットワークが再び話題に上っている。一体どのソーシャルネットワークを指しているのだろうか?+1 ソーシャルネットワークは、グーグルのソーシャル検索ネットワークとも、フェイスブックのネットワークとも、ツイッターのネットワークとも異なる。

この点については後で説明するので、心配しないでもらいたい。

検索におけるネットワークでの+1の結果

グーグルにログインして検索を行うと、自分が+1した結果、またはネットワークに参加している人物が+1した結果が強調される:

上の例では、「nintendo」に対する結果で表示された結果のうちの1つに2人の名前が添付されている。この2人は検索者のネットワークで該当のリスティングを気に入った人物であり、その他にも16人がこのリスティングを高く評価している。

また、検索結果が多数の+1を獲得しているものの、ネットワークの人々に支持されているわけではない場合でも、名前は掲載されないものの、総数が通知される。そうすることで、ページが+1のユーザーの間でどれぐらい人気があるのか把握することが出来る。

推薦を用いて検索結果を改善

このアイデアはとても理に適っている。検索をしているとき、友達が推薦している答えがあると助かる。とても道理に適っており、グーグルは既にこの機能をグーグルソーシャル検索を通じて2年近くに渡って提供している。そして、この明確な推薦は現在グーグルの一部になっている。

グーグルの検索スパム対策部門を統括していることで知られ、2009年のグーグルソーシャル検索の立ち上げに貢献したマット・カッツ氏は「大きなメリットは、検索が改善されることである。ユーザーインターフェース内で瞬く間に改善されており、私たちは検索の質を改善するシグナルとしてのポテンシャルにも注目していくだろう。ソーシャル検索はとても便利だと私は感じており、先日のアップデートによってさらに強化されている。この変化によりソーシャル検索の革命は継続しており、また、検索エクスペリエンスを改善するための自然な成り行きでもある。」と述べている。

+1がソーシャル検索にフィットする点については、フェイスブックを用いたビングのライバル製品と併せて後ほど説明する。とりあえず今は+1の仕組みにさらにスポットライトを当てていこう。

AdWordsのための+1

グーグルの検索のリスティングの他にも、検索結果に表示されるアドワーズの広告を評価することが出来る。広告の隣に表示される+1ボタンをクリックしてみよう:

通常の検索結果と同じように、+1するとソーシャルネットワークの他の人達が閲覧する際に、広告の隣に表示されることになる。そして、ネットワークの友人が+1すると、自分が閲覧した際に表示される。

広告主およびサイトのオーナー向けのFAQ

この時点で、「何だって?!」と言う広告主の叫び声が聞こえるような気がする。いずれサーチエンジンランドで、広告の隣に表示されるこの+1ボタンに対する広告主の見解をエントリの中で紹介していくつもりだ。

グーグルは、実施したテストでは、+1された広告のクリックスルー率が上がったこともあり、広告主には+1を大いに気に入ってもらえると考えており、また、広告のリンクをユーザーが+1と間違えてクリックしてしまう可能性は低い(広告主に負担がかかる)と思うと教えてくれた。以下にグーグルが指摘するその他の事実を挙げていく:

  • すべての広告に+1ボタンが提供される
  • 広告主はボタンを無効にすることは出来ない
  • 広告の隣の+1ボタンをクリックしても、有料の広告クリックにはカウントされない
  • 広告主は+1を多く集めた広告を把握することが可能なスタッツを見ることが出来る

スタッツに関して、広告主以外のユーザーが冷遇されていると感じているだろうか?辛抱しよう。グーグルによると、ローンチの直後、グーグルウェブマスターセントラルに登録しているユーザーは、無料、つまりオーガニックな検索リスティングに対する+1のスタッツを閲覧することが出来るようになるようだ。

もうすぐ: ウェブサイト用の+1

ここまで+1ボタンがグーグルの検索結果で役に立つ仕組みを説明してきた。現時点では、+1ボタンが掲載されるのは検索結果のみである。しかし、“すぐに”(グーグルによると、数週間後と言うよりも数ヶ月後の話だそうだ)パブリッシャーもこのボタンをウェブページに掲載することが出来るようになるそうだ。

そう、その通りだ。すぐにグーグル +1ボタンをフェイスブックのライクボタンやツイッターのツイートボタンの集まりに加えることが出来るようになるのだ。

グーグルはウェブサイトで+1がプラスに働く仕組みについては多くを説明しないだろう。例えば、グーグルにログインした状態でウェブサイトを訪問したら、フェイスブックのライクボタンと同じように、ネットワーク内の誰かがページを+1したかどうかを把握することが出来るのだろうか?

答えは返ってこなかったが、グーグルは現在+1を検索に導入する仕組みに専念していると言われた。

しかし、グーグルは、ウェブページで誰かが+1すると、検索結果でこのページを見つけた別の人達に紹介されると明言している。個人的には、ウェブサイトにこのボタンを加えてもらうための大きな賄賂になると思う。

それまで待てないだろうか?それなら、グーグルの登録ページで、ボタンが利用可能になったら通知してもらえるように登録しておこう。

追伸: 明らかにグーグルは別のサイトのコンテンツをパーソナライズするつもりだ。スタートセクション内のサインアップボックス内を見れば一目瞭然である。しかし、トム・クリッチロー氏もパーソナライゼーションのページがこの点をさらに提供する仕組みを見出している:

これは、フェイスブックが提携を結ぶ選ばれたサイトに対する、フェイスブックのインスタント・パーソナライゼーションの仕組み、そして、さらに幅を広げると、フェイスブックのライクボタンが、友達に関するパーソンライズドされたコンテンツを第三者のウェブサイトに引き入れる仕組みに酷似している。

+1を始めるには

+1をする準備は出来ているのだろうか?まずはグーグルプロフィールが必要だ。既に持っているものの、あまり活用していないのではないだろうか?グーグルプロフィールに関する詳細は以下の過去記事を参考にしよう:

プロフィールページから、+1を選択する:

先程も申し上げた通り、このオプションが自動的に表示されないなら、グーグルエクスペリメンタルにアクセスして、表示させるようにしよう。

登録したら、+1を自分だけが閲覧することが出来るプロフィールの特別な“タブ”で管理することが出来る(公開を選んでいる場合は別だが):

今月の上旬にグーグルがプロフィールページのデザインを変更した理由がこれで納得出来たのではないだろうか。

+1 ソーシャルネットワーク…

それでは+1ソーシャルネットワークに話題を移そう。+1を有効にすると、以下のユーザーでネットワークが構成される:

  • Gメールおよびグーグルトークのチャットリストに登録されているユーザー
  • グーグルコンタクトの「マイコンタクト」グループに属するユーザー
  • グーグルリーダーやグーグルバズでフォローしているユーザー

ツイッター、フリッカー、クオラ等、グーグル以外のサービスでつながりを持つ人達は、ネットワークから漏れている。グーグルによると、いずれグーグル以外のサービスのユーザーもネットワークに加わる日がやって来るようだ。

事実、先日、グーグルプロフィールに“隠された”オプションが幾つか加わり、これはプロフィールをその他のソーシャルネットワークのアカウントに結びつけるための機能であった。+1の展開の一環として、すぐに有効にされることも考えられる。

グーグルのソーシャル検索のネットワーク

ユーザーを混乱または困惑させてしまうのは、グーグルが既にグーグルベースのサービス(グーグルバズ等)とツイッターのような第三者のサイトのネットワークを一体化する許可をユーザーに与えている点であり、この点については奇妙としか言いようがない。

グーグルはグーグルソーシャル検索サービスの一環としてこのサービスを実行する。この合同ネットワークは、グーグルソーシャル検索が公式に立ち上げられた当時、「ソーシャルサークル」と呼ばれていた(それ以前は実験であった)。このローンチにより、ソーシャルサークルを閲覧する手段も提供されていた。

今でもここでソーシャルサークルを閲覧することが出来るが、現在は「ソーシャルコネクション」と呼ばれている。いつ名前が変わったのかは私は知らないが、今月上旬に、グーグルが「グーグルサークル」ソーシャルネットワークをローンチしようとしていると言うをきっかけとして、ごく最近変えられたのではないかと思う。グーグルのヘルプページは今でも“ソーシャルサークル”と言う用語を使っている。

ソーシャルコネクションは、グーグルソーシャル検索の結果を強化するために用いられる。しかし、現時点では、ソーシャル検索内で+1のマッチに利用されているのはグーグルベースのコネクションのみである。グーグルは公式の情報として、+1を控えめにスタートし、徐々に増強し、すべてうまくいっていることを確かめるためだと説明している。

+1推薦を装備したソーシャル検索

グーグルが大幅にグーグルソーシャル検索を整備したのは1ヵ月と少し前のことであった。これは、ソーシャルネットワーク内の人達が作る、または共有するアイテムが実行する検索に関連する点を伝えるために行われた。事実、私たちはこの点に関する長文の記事を用意した:

グーグルソーシャル検索の仕組みの例を以下に掲載する:

この例では、「Corona del Mar bakery」の検索を実行した。表示されたページの1つは、私の知り合いであり、ツイッターでフォローしているエイミー・センクによって共有されていた。そのためこのページには「エイミー・センクがこのページをツイッターで共有しています」と言う小さなメッセージが加えられ、目立つように工夫されていた。

ボタンは特に関係ない。エイミーはこのページをグーグルを介してソーシャルネットワークで明確に推薦しているわけではない。グーグルソーシャル検索は、別のネットワークで共有していることを知り、私とのつながりを用いて、この点を利用し、ページを強調したのだ。

今後は、グーグルソーシャル検索には、+1推薦が加わる。+1ボタンを使って人々が明確に推薦しているコンテンツが反映されるのだ。グーグルソーシャル検索は、サービスを継続し、以下の2つのアイテムに加え、3つ目の機能が加わる:

  1. ソーシャルネットワークに属する人が作成したコンテンツを表示する
  2. ソーシャルネットワークに属する人が共有したコンテンツを表示する
  3. グーグル+1ネットワークに属する人が推薦したコンテンツを表示する

新しい+1推薦を含むソーシャル検索のシグナルは、以下の2点に加え、新しい3つ目のオプションにも影響を与える:

  1. ソーシャルコネクションに基づき、結果の格付けに影響を与えて、他のユーザーが見ない結果を見ることになる
  2. 結果の見た目に影響を与え、ネットワーク内のリンクを作成した人物、共有した人物、そして、今後は推薦した人物の名前を表示する
  3. 結果の見た目に影響を与え、リンクに対して、自分のソーシャルネットワークだけでなく、全てのユーザーによる+1の総数を表示する

グーグルバズはどうなる?

1年少し前、グーグルはグーグルバズを立ち上げた。これは、当初、ツイッターとフェイスブックとフォースクエアを組み合わせたようなサービスだと見られていた。事実、次のような機能を持っている:

  • フォースクエアのような“チェックイン”機能
  • フェイスブックのような友達のアクティビティの“ニュースフィード”機能
  • ツイッターのように迅速な“アップデート”機能

以上の機能はすべて軌道に乗らなかった。バズが立ち上げられた年の初めから現在まで私が追跡したグーグルバズのスタッツを見れば納得出来る:

  • マッシャブルはツイッターでは約10万人のフォロワーを獲得したものの、バズのフォロワーは100人程度である
  • テッククランチはツイッターでは約10万人のフォロワーを獲得したものの、バズのフォロワーは80人程度である
  • ロバート・スコブル氏はツイッターでは約1万7000人のフォロワーを獲得したものの、バズのフォロワーは300人程度である
  • サーチエンジンランドはツイッターでは約8000人のフォロワーを獲得したものの、バズのフォロワーは51人である

バズが終わったとまでは言わないが、低迷していることは間違いない。フォースクエア気取りの機能は、グーグルラティチュード、グーグルホットスポット、グーグルプレイス、そして、グーグルマップの間で繰り広げられているロケーションバトルに主役の座を奪われてしまったようだ。どのサービスが勝利を収めるのか、あるいは勝者が一つなのかも複数なのかさえもグーグル自身が分かっていない

バズは今後もアップデートを通知し、ネットワークからアップデートを得る手段を提供していく。しかし、ツイッターやフェイスブックのアクティビティとは雲泥の差がある点は明白である。

+1はバズを中心に構築され始めており、やがて取って代わるサービスに成長するだろうが、バズはたいして役に立たないものの存続していくのではないだろうか。最初に姿を消すのは、時折ウェブで見かけることがあるバズボタンに違いない。

+1を使う方が、遥かに効果が高い。不人気のバズのエリアではなく、非常に人気の高いグーグルの検索結果でのサイトのビジビリティを上げる効果があるはずだ。

最後にとっておきの皮肉をお届けしよう。今朝、グーグルバズの立ち上げ時に起きたプライバシーの過ちが原因で、連邦取引委員会の要求に応じ、今後20年間プライバシーの管理の監査を受けることにグーグルは同意した

グーグルミーまたはエメラルドシーはどうなる?

グーグルが、フェイスブックへの対抗策として、バズを越える新しいソーシャルネットワークを作成していると言う噂がひっきりなしに聞こえてくる。

昨年の半ば、本格的なフェイスブックへの対抗馬として、グーグルミーが話題になった。その年の暮れには、エメラルドシーと言う社内での呼称がまことしやかに囁かれるようになった。また、+1と呼ばれると言うもあった。さらに+1はグーグルのサイトの新しいツールバーの名前ではないのか、またはクロームのエクステンションの名前ではないのか、あるいは、テレビ会議に関連しているのではないかと言う推測が広がっていった。

過去半年間、グーグルは、ソーシャルネットワークを用意していると言う噂を否定してきた。その代わりに、同社はソーシャルの“層”をすべてのグーグルの製品に加えると強調してきた。

過去の様々な噂について、そして、噂と本日の+1の立ち上げとの関係について尋ねると、再び“層”に関する答えが返ってきた:

既に申し上げた通り、私たちはウェブをより人を意識した場所にする取り組みに専念しており、グーグルの製品で共有や交流するための新しい手段を徐々に提供しています。これはグーグルの製品を毎日のように利用している大勢のユーザーに合わせる取り組みの一つに過ぎません。

検索結果を改善して、出来るだけ早くユーザーに最も関連する結果を提供することに私たちは専念しています。関係と推薦は、この目標を達成する上で役に立ち、これが本日の発表で最も大事なポイントなのです。

行間を読む

これは、競合するソーシャルネットワークを作っているわけではないと言うグーグルの主張において大事な点と言えるだろう。グーグルチェックアウトに関する噂が流れ始めた頃、グーグルは、今回と同じように、この製品はペイパルのライバルではないと主張していた。実際には明らかにペイパルを意識していた。

グーグルは、ソーシャルネットワークを作っていないと信じ込んでいるのかもしれないが、+1はソーシャルネットワークを作るための布石にしか見えない。グーグルは検索の一部である“層”として+1を作ったと主張しているが、この+1ボタンがウェブで広まると、グーグルはフェイスブックの“いいね!”と真っ向勝負することになるだろう。

フェイスブックのライクボタンがウェブに関して素晴らしい見識をフェイスブックに与えることになると一部の人達がかつて、そして、今も熱く語っているが、グーグルも同じものを得ようとしているのだ。

新しいページランク?

当然ながら、グーグルは、ライクボタンのライバルを投入しなくても、フェイスブックよりもウェブに関する見識を豊富に持っている。フェイスブックのライクボタンは確かに浸透しているものの、すべてのウェブのページに用意されているわけではないからだ。ウェブページの数は数えきれないほど存在する。ウェブは巨大なのだ。また、ウェブのユーザーが全員ライクボタンを押すわけでもない。

反対に、グーグルのツールバーのデータは、サイトで過ごす時間を計測するだけで、何人が特定のページを“いいね!”したのか教えてくれる。また、検索結果からサイトへの直帰率を計測することも可能である。そして、リンクの本数で人気を把握する行為は今でも行われている。これはグーグルが持っているツールのほんの一部である。

しかし、明確なライク(または+1等)の記録には価値がある。とりわけ、ページが良いかどうかをリンクの本数を数えて特定する行為が時代遅れになった場合は尚更である。ユーザーは今後も、リンクを買い、リンクをスパム化し、あるいは、リンクに値するサイトへリンクを与える行為を回避するだろう(ウィキペディアの場合、リンクに値するサイトへの外部リンクは存在しない)。

リンクが元々票のような役割を果たしていたなら、ライクもまた票である – しかし、特定の誰かのソーシャルネットワークで多用されている場合、信頼性は高い(通常、自分の友人をスパムしないため)。

要するに、+1は新しいページランクになる。キャッチーなフレーズだ。正確に言うと、+1による推薦は、全体的なランキングアルゴリズムの一部として、新しいシグナルを必要としている時、重要な新しいシグナルになり得ると言う意味だ。

求められる新しいランキングシグナル

話は変わるが、上のイメージは、先日開催したSMX ウエストキーノート講演で撮影したものであり、このカンファレンスでは、検索エンジンがさらに優れたランキングシグナルを求めている中、現在私たちが経験しているかつていないレベルの変化についての議論が行われた。

今後、早い段階でキーノートを記事にまとめるつもりだが、とりあえず以下に動画を用意しておく:

YouTube Preview Image

私たちは、6月7日および8日のイベント SMX アドバンスト・シアトルでも、新定期SEO座談会セッションの一環として、再びこの話題に触れるつもりだ。そのため、是非参加してもらいたい(昨年のイベントは1ヵ月前にすべてチケットが完売していたので、早めに予約しておくことを勧める)。

フェイスブック VS グーグル

ウェブページの格付けだけでなく、+1には、検索を活用して、独自の“ソーシャルグラフ”または人々のつながりの目に見える“データ”を作成することが出来るポテンシャルがある。さらに、グーグルは+1を使って、より直接的なつながりを見ることが出来るようになるだろう。

グーグルは、フェイスブックが直接連絡先をグーグルにエクスポートさせることを絞っているため、なかなか前進することが出来ていない。一方、グーグルは、フェイスブックの利用規約により、小規模なブレッコが実施しているようにフェイスブックコネクトを使って、フェイスブックのソーシャルデータにリンクを貼る行為が出来ないと言う主張を続けている。

私が思うに、グーグルはフェイスブックが望む方法でネットワークの中身を見てほしくないのだろう。しかし、グーグルであれ、フェイスブックであれ、直接答えを聞いただけでは疑問は解決しない。よそよそしい答えが返ってくるだけである。以下の記事を見た方が多くの情報を得ることが出来る:

+1はフェイスブックキラーではない

フェイスブックにとって+1はどんな存在なのだろうか?ページを“いいね!”する手段としての独占状態が終わる可能性が高い。フェイスブックのライクボタンは大きな賄賂である。ライクされると、フェイスブックから大量のトラフィックが寄せられる可能性がある。それでは、この件に関する私達のアドバイスを以下に挙げていく:

グーグル+1にも同じような強力な賄賂の一面がある。+1を手に入れると、グーグルからの検索トラフィックが増える可能性があるのだ。+1ボタンはウェブ全体でフェイスブックのボタンのすぐ隣に掲げられるようになるだろう。しかし、+1には単にフェイスブックのボタンに取って代わる以上の効果があるだろう。

フェイスブックには、ユーザーが留まる大きな理由が多数ある。その中でも一番大きなのが、既に知り合いが皆フェイスブックを利用していると言う理由だろう。ウェブで交流したいなら、友人の多くが使っているフェイスブックを使うことになる。この点に関しては、グーグルは不利な状況に身を置かれている、なぜならフェイスブックは友達の“エクスポート”を禁じているだけでなく、たとえ禁止していなくても、友達がグーグルに移動したがらない可能性が高いからだ。

結局、グーグルは賢明な進路を歩んでいるように見える。フェイスブックに取っ組み合いの戦いを挑むのではなく(厳しい戦いになる)、自分の一番自信のある製品を使って、恐らくフェイスブックが持つアイテムの中で最も欲しがっている、推薦データと言う名のアイテムを手に入れようとしているのだ。

+1がうまくいけば、検索の質が改善する以外の効果も期待できるだろう。検索広告の魅力が増し、グーグルのコンテンツと連動する広告を改善し、最終的に新しい方向に拡大可能な中心的なソーシャル製品に発展する可能性も考えられる。

名前に関して

今月の上旬、私はウェブサイト用の“ページランクする”ボタンをグーグルに用意してもらいたいと冗談でお願いした。+1ボタンは私が望んだボタンに近いが、冗談では片づけられないほど、素晴らしい作品に仕上がっている。

しかし、+1と言う名前は問題があると思う。実際に既に発音に悩む人が続出している。検索するのも一苦労である。「Plus One」で検索をかけても、グーグルがこのスペルを採用しない限り、結果には反映されない。

「+1」では、グーグルで検索してもまるで埒が明かない。冗談ではない。以下のスクリーンショットに目を通してもらいたい:

「+」記号を持つ検索用語は、特別なコマンドであり、グーグルは完全に一致する用語を持つページを探す。そのため、上のイメージの+1は、数字の1を検索していることになる。+1を検索したいなら、++1を入力することになるが、これも失敗に終わる。なぜならグーグルは余分な+記号を無視するためだ。

新しいサービスに関するストーリーで溢れるグーグルニュースでも、+1を検索しても見つからない:

そうではなく、普通のグーグル検索を行うgoogle +1と入力すると、求めている結果を得られる:

時間の経過とともに、この問題は解決するだろう。しかし、検索エンジンが自らの検索ツールに検索不可能な名前をつけると言うのは奇妙としか言いようがない。

ソーシャル検索の面

グーグルは以前から結果を“ソーシャル化”する取り組みを行っており、さらに一つ加わっただけである。その他のグーグルの重要な取り組みを網羅する本サイトの投稿に目を通してもらいたい。一部の投稿は、ソーシャルがいかに有益であっても、それだけでは質の低い結果を改善する効果はない点を説明している:

一方、ビングでは、フェイスブックのデータは数ヶ月前から結果を整えるために用いられている。ビングにとっては大きな一歩である。しかし、フェイスブックコネクトを通して結果が瞬く間にソーシャル化されても、この機能が多くのビジターをビングに運んでいると言う兆候は見られない。

誤解しないでもらいたい。私はグーグルが以前ソーシャル化したときと同じぐらいビングがソーシャル化したことは素直に喜んでいる。しかし一部の人達が主張していたような、フェイスブックのデータを筆頭にソーシャルデータが最高の検索結果をもたらすと言う楽園のような時代は、今のところ到来していない気がする。以下のエントリはビングの取り組みを詳しく説明している:

それでも、グーグルとビングの双方でそーシャルな結果が現れている点には私も気づいており、また、徐々にその有効性も認め始めている。しかし、ソーシャルなデータがどのように用いられるかを語るには時期が熟していない。そこで、この話題の背景をさらに詳しく説明する以下の記事を参考にしてもらいたい:

最後になるが、ソーシャル検索は、グーグルとビングが提供している、ますますパーソナライズドが進む検索結果の重要な一部として見るのが最も無難なのではないだろうか。以下のエントリはこの件をさらに踏み込んで取り上げている:


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Meet +1: Google’s Answer To The Facebook Like Button」を翻訳した内容です。

かなりな長文ですが、じっくりと読みこむ価値はある内容でしたね。+1ボタンがFacebook対策であることも、ページランクを超えるアルゴリズム(有料リンク対策)であることも事実でしょうが、果たしてどこまで普及するのか、今後の検索アルゴリズムにどのような影響を与えていくのか、全てが大注目ですね。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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