パンダが登場してから5ヶ月が経過した。しかし、パンダから回復したと言う声が上がったのは、パンダ 2.3アップデートの後の1度きりである。パンダ2.3は、パンダの以前のバージョンによって不当にダメージを受けた一部のサイトを救済するためにグーグルが行った取り組みであったため、注目を集めていた。
グーグルは、上の記事を投稿したバリー・シュワルツに対して次のように述べていた: 「今回のアップデートには、質の高いサイトと低いサイトを区別する上で役に立つ新たなシグナルが幾つか導入されています。」
それでは、パンダアップデートにおける成功の公式とは何だろうか?まずは根底の問題を理解する必要がある。
グーグル(とビング)は、検索結果を返す上で、次の2つの大きな目標を持っていると私は考えている:
エンゲージメントと信用を計測するためのツールは星の数ほどある。しかし、最も重要なツールは、検索結果に対するユーザーのクリックのインタラクションではないかと私は考えている。通常はある検索フレーズに対するクリックスルー率が10%得られるランクで、実際に得ているクリックスルー率が5%なら、ランキングを落とす有力なシグナルと言えるだろう。
結果をクリックするユーザーが、戻るボタンをクリックし、別の結果をクリックする傾向が高い場合も良くないシグナルである。
上の例のイメージでは、ユーザーは1つ目の結果をクリックしたものの、ページの内容を気に入らず、再び結果ページに戻って今度は2つ目の結果をクリックしている。しかし、再び気に入らず、結果ページに戻ると言うパターンを繰り返している。これは検索エンジンが回避したがる典型的なパターンである。
検索エンジンの理想は、それぞれのSERPが、例えば、フレンチトーストの作り方の問題を異なる見方でとらえ、タイトルとデスクリプションンがその違いを明確に示している状態である。従って、ユーザーの質問への答えが3つ目の結果をクリックして見つかるなら、検索エンジンはその点をSERPの中で容易に把握することが出来る。
エンゲージメントは若干異なる分野であり、多くのシグナルが活用されている。その一部を以下に挙げていく:
この時点では検索エンジンがどのシグナルを利用しているのかについては重要ではない。この答えを求める人達が多いことは私も理解している。事実、私もその一人である。しかし、今後のSEOの重要な鍵を探しているなら、まずは、利用されているシグナルが変わる点を考慮しておくべきである。
そのため、現時点で重要なシグナルを正確に特定することが出来ても、答えを早く提供する、そして、高いエンゲージメントを達成すると言う大きな問題を解決することに専念してもらいたい。
まずはサイトのユーザーエクスペリエンスの現状を把握してもらいたい。以下にこのプロセスで重要なステップを幾つか挙げていく:
まずは上述した診断のステップを実施してもらいたい。次に強調したい2つの領域を挙げていく。
コンテンツの独自性を見直す
ショッピングサイトで見かける予め用意されたメーカーの説明文など、重複するコンテンツは避けておきたいところだが、それだけで満足してもらいたくない。
例えば、“how to make french toast”(フレンチトーストの作り方)に関する記事を作成しているなら、多数のページと競合していることになる(グーグルで返された結果(“”を含むは)は854,000)。これでは、新たな価値を加えることは事実上不可能である。
基本的なローンのアドバイスに関する記事を書いている場合にも同じことが言える。大きなブランドなら話は別だが、ユーザーに気づいてもらい、クリック、共有、+1、そして、その他のシグナルを送ってもらえるほどの違いを記事に加えなければ、勝ち目はない。
これは基本的に、ブランドに対する信頼によって、ブランドのフレンチトーストに関する記事には、自分の記事にもたらされるエンゲージメントのシグナルよりも優れたシグナルが与えられるためだ。ブランドの記事よりも遥かに優れた記事を提供している場合は例外である。しかし、一部の迷惑なブランドはウェブサイトのエンゲージメントに投資を行っている可能性もある。
メジャーなブランドであったとしても、提供するコンテンツおよび経験を差別化させることで、ライバルよりも有利な立場を確保することが出来る。差別化への投資によってパワーアップが見込めるのだ。
サイトに前向きなブランドのシグナルを含める
既にブランドとしてメジャーになったサイトを運営しているだろうか?それはそれで素晴らしいことだが、証言広告、ケーススタディ、推薦広告、トラストeのロゴ、分かりやすい明確なプライバシーポリシー等を使って、さらに強化することが可能だ。
メジャーなブランドではないなら、こういったシグナルはさらに重要になる。信頼性と信用性をサイトで訴えかける必要がある。
グーグルの推薦事項、サイトのビジターの調査、そして、他サイトのビジターの調査を行い、クレジットカードの番号を登録してもいいほど用することが出来るか尋ねてみよう。大半が「はい」と答えるまで調整および強化を継続して実行してもらいたい。
このように今回紹介したアプローチは、グーグルの2つの基本的な目標に真正面から取り組むことを考慮している。これは簡単な取り組みではないが、パンダに捕まりたくないなら絶対に避けられない取り組みである。そして、時間のかかる取り組みでもある。
今回は、初期の診断のステップをメインに取り上げ、続きの取り組みは簡潔に説明した。しかし、最終的には次の点に力を入れなければならなくなるだろう:
大勢のウェブマスターにとっては面倒な作業である。不幸としか言いようがないが、今から作業に励むことを勧める。
長く、大変な道のりを歩む意味がないなら、サイトを現金化し、得られるものを全て得た後で、その他のプロジェクトに投資するべきかもしれない。
前述したアドバイスを受け入れられない人もいるかもしれないが、ここでは分かりやすいように伝えようとしているだけであり、良い悪いを言っているのではない。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「Yet More Tips For Diagnosing & Fixing Panda Problems」を翻訳した内容です。
診断方法や修正方法についても具体的に解説されていましたが、読めば読むほどSEOの話に終わらない、サイトがユーザーに提供する価値、サイトのエンゲージメントレベルの話になっていますよね。コンテンツマーケティング、インバウンドマーケティングが叫ばれる最近ですが、もちろん有益?なブログ記事を書くことも大事ですが、サイト自体の設計・内容から含めて見直す点は色々ある今日のウェブなのでしょう。
何故か達観した見方になってしまいましたが、2013年のサイト構築・運営はSEOはもちろん、ビジネスに真に活用するためには、エンゲージメントレベルの改善にありそうです。 — SEO Japan [G+]
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