ウェブサイトの構造と内部リンクは、SEO業界で意見が最も食い違う分野である。SEO業者同士の意見が食い違うだけでなく、それぞれ目標が異なるため、デザイナー、ユーザビリティのエキスパート、そして、営業部門と折り合わないことが多い。なかなか同意してもらえないのだ。
自分自身で確かめてもらいたい。お気に入りのSEO業者やエキスパートを5人選び、彼らのホームページのナビゲーションの構造、カテゴリーのページ、トピックのページ、そして、コンテンツのページを比較してみよう。様々な違いに気づくはずである。
それでは、私達は何をすればいいのだろうか?
グーグルは、明確な階層とテキストリンクでサイトを構築し、ページのリンクの本数を妥当な本数に抑えることを薦めている。
グーグルは、ページ上のリンクの本数を100本以下に制限するべきだと示唆していた。マット・カッツ氏も説明しているように、こうすることでユーザビリティを支援し、ページランクを必要以上にまばらに分割せずに済むのだ。
結局、これではページのページランクを数百本ものリンクの間で分割することになり、それぞれのリンクはごく僅かなページランクの量しかもたらさない。また、ユーザー達はリンクの多いページを嫌う傾向があるため、ページに大量のリンクを掲載する前に、ページの目的は何なのか、そして、ユーザーエクスペリエンスに有効に作用するかどうかを自分自身に問いかけてもらいたい。
共に良い指摘であはるが、100本のリンクを基準として採用するのは避けた方が無難だ。ページランクの高いウェブサイトは、オーソリティの低いサイトよりも、リンクおよびコンテンツに余裕がある。
ウェブサイトのオーソリティが高いなら、例えばブレッコのホストランクで1500を獲得しているなら、100ページ以上のページにリンクを張っても全く問題ないはずだ。しかし、ホストランクが50なら、ホームページ、カテゴリーページ、そして、幾つかの重要なSEOでターゲットに決めたページのみにリンクを制限した方が良いだろう。ウェブサイトのランキングの力が強ければ強いほど、内部リンクで自由が利くのだ。
下のグラフは、ウェブサイトのコンテンツが整理される典型的な仕組みを表している。カテゴリー、トピック、そして、サブトピックを用いた構造は、横方向および縦方向の階層を提供する。
この構造を無限に拡大することも出来るが、ホームページからページへのアクセスを4クリック以内に抑えるのが無難である。
以下に0-4階層のウェブサイトにおいて個人的に気に入っている厳格なナビゲーションのルールを挙げていく:
この内部リンク構造を把握する際は、2つのポイントに注目してもらいたい。
まず、ページランクを下に向かってサイトに流している点だ。しかし、ページランクを上に押し戻している点は少し分かりにくいかもしれない。ページランクは更新可能なリソースである。
検索エンジンは、ウェブページの純粋なランキングの力を計測した後、オーソリティを再利用し、ページ上の外部リンクの間で分割して、送信する。全てのページはホームページおよびカテゴリーページにリンクバックしているため、このナビゲーションの構造はこの2つのタイプのページに最大のページンランクを与える。
この時点で、でも、ホームページとカテゴリーページが全てのオーソリティを得るなら、コンテンツページをどのように上位にランクインさせればいいのかと言う疑問が浮かぶのではないだろうか。
大半のキーワードに対して最適化を行うのはコンテンツページである。SEOが面白くなるのはここからだ。サイトのアーキテクチャと内部リンクの構造は、最適化を行うフレームワークを形成するが、SEOはそれだけではない。
ベテランのSEOは、ウェブサイトの上部から、製品やソリューション等の一般的なカテゴリーを配置するのを嫌がる。キーワードをカテゴリーとして採用することで遥かに強力なSEO戦略につながるにも関わらず、ランキングのオーソリティを一般的なページで無駄遣いしてしまうからだ。
製品ラインをカテゴリーに変えることは出来るのだろうか?
例: ウェディングガウン、ウェディングドレス、そして、フラワーガールのドレスは、ブライダルショップにとっては理想的なカテゴリーである。www.amazon.comとwww.zappos.comのカテゴリーの設定に注目してもらいたい。模範にしよう。
例外が上位にランクインする機会を生み出す。SEOのハブページを作るため、クロスリンクを行おう。さらにページランクを重要なページへと送るのだ。
ガソリン式のチェーンソーのページを持っているなら、この製品に言及する度にこのページにリンクを張ろう。サイドバーやコンテンツウィンドウを使って、チェンーソーページをフィーチャーし、リンクを張ってもらいたい。自然にリンクを張ることが出来る複数のページ、または、補うページを作成することを薦める。例えば、チェーンソーの安全や木の切り方に関するチュートリアル、もしくは「ゾンビの大反乱で生き延びる方法」を説明する記事は全て効果があるだろう。
ハブページへのクロスリンクを作成する上での問題点は、大量のページに大量のリンクを作成してしまうと、内部リンク構造を食いつぶしてしまうことだ。ホームページ、カテゴリーページ、そして、トピックページからクロスリンクを行うハブページを制限することで、この問題を回避することが出来る。その際、捕捉のコンテンツを同じレベルまたは下の階層に維持することを薦める。
カテゴリーページ、トピックページ、そして、サブカテゴリーページにコンテンツを豊富に用意しておきたい。カテゴリーページがサブページへのリンクだけならば、ランキングのオーソリティを無駄にしていることになる。これらのページでキーワードを狙い、関連するコンテンツで埋めよう。
リンクを張る価値のあるコンテンツを作成して、強固なリンク構築およびソーシャルメディアプラットフォームを用意することが、やはりオフサイトのリンクを得る上では欠かせないように思える。全てのオフサイトのリンクをホームページに向けるのだけは絶対に回避してもらいたい。
先程も述べた通り、ページランクは再利用される。しかし、検索エンジンは、それぞれの再利用におけるオーソリティの量を制限、もしくは抑えている。オフサイトのリンクを多くの異なるページに呼び込むことで、ランキングのオーソリティをターゲットのページに送るだけでなく、ウェブサイト全体に回るページランクの量を増やす効果も見込めるのだ。
それ以外にも、多くのページに内部リンクを張ってある状態は、ウェブサイトの品質のベーシックなシグナルであり、ウェブサイトの検索スパイダーのクロールバジェットを増やし、そして、検索エンジンがインデックスを行い、ランキングに掲載するページの数を増加させる効果もあるのだ。
内部リンクを使ってバーティカルなサイトのアーキテクチャを作るのは、モノポリーのボードを設定するようなものだ。勝つためには不動産を買って、家やホテルを加えていく必要がある。
しかし、箱を開けず、チャンスカードやコミュニティチェストカードを並べず、または銀行を作らないなら、ゲームで遊ぶことは出来ないのだ。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「Everything You Need To Know About SEO Web Structure & Internal Links」を翻訳した内容です。
ほぼ基本的な話のおさらいという感じではありましたが、自分のサイトの内部リンクを見直す前に一読しておきたい内容でした。いわゆるシステムやサイト構築自体で設定できる定番ルールを別にすれば、後はサイト内でいかに関連性があるページ間にリンクを効率的に張り巡らせられるかという地道な作業が大事になってくる気もします。関連記事や商品の表示を技術的に行うこともできると思いますが、例えばあるトピックのキャンペーンページを作った際にサイト内の関連ページからリンクを張る、、、という作業は意外と行っていないサイトも多いのではないでしょうか。こういう地道な内部リンク作業をいかにルーティン化して日常的に行うことができるかどうかも、中長期的に見ると検索エンジン経由のトラフィックに大きな差を産むのではないでしょうか。 — SEO Japan
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