編集者メモ: この記事は、最近ヨーロッパにあるベンチャーキャピタルでの仕事を辞めてサンフランシスコに引っ越し、Betableの創設チームに参加してプラットフォーム製品に取り組んでいるStefano Bernardiによるゲスト投稿である。彼は、パートタイムのハッカーであり、エンジェル投資家であり、プロダクトアドバイザーであり、500 Startupsで300人以上の人の中から“影の”Dave McClureに選ばれた。あなたは、彼に関すること、彼の投稿、彼のツイートを読むことができる。
昨日、私は別のイタリア人起業家とサンフランシスコでブランチをしていた。彼は、スタートアップ・コピーキャットを作るためにイタリアに戻ることを考えていると言った。それが面白い会話を加速し、私はそれについて自分の考えを共有したいと思った。
私はそれの道徳性について議論するつもりはない。私はただ、誰かが外国市場でアメリカのスタートアップのクローンを作ることを決めたと仮定して、選択すべきプロジェクトのタイプが何であるかに関していくつかアドバイスをしてみようと思うのだ。
コンシューマー・インターネットは、1つの巨大企業だけが浮上する、勝者が1人の市場だ。2番目の地位は存在しない。
Pinterestのクローンを作らないこと。Instagramのクローンを作らないこと。それはうまくいかないだろう。たとえPinspireがあなたに信じてもらいたいとしても。ソーシャルスタートアップのクローンを作ることは、とてつもなく難しい。なぜなら、あなたは、早期導入者が少なく収益化の課題が多い市場において、アメリカのスタートアップと同じ成長問題に直面するからだ。
あなたが、参入が困難な市場で超短期間で大量にユーザーを導入するために活用できる資産とツールを持っていて、Twitterが流行るだろうと分かった時にドイツでTwitterのクローンを作ることを決めたと仮定しよう。あなたは、とても簡単な理由からみじめに失敗をするだろう:
これが、FacebookやTwitterやFoursquareなどが競合相手を買収せずに代わりに異なる種類のスタートアップを買収している理由だ。彼らは自分たちがしていることに最も長けていて、自分たちはユーザーマーケットの100%を獲得できるという自信があるのだ。あなたは、彼らの試合で彼らに対抗して賭けるべきではない。あなたは、TuentiやBeboやStudyvzなどは大成功したと反対意見を言うかもしれない。私の意見では、近年インターネットはかなり変化し、今は数か月のうちに勢いを増す。もしも彼らが今スタートしていたら、それらのどの会社も彼らが達成したけん引力を達成することはできなかっただろう。さらに、このタイプの会社の“エグジットの可能性”は極めて低く、私たちが近い将来に別の8億ドルをBeboに見ることはないだろう。
どのスタートアップのクローンを作るべきなのか?
今すぐ自分の国でStripeのクローンを作ることだ。Stripeは大きくなっていくし、刻々と他の国に拡大することを要求している。もしあなたが彼らのために規制問題を解決することができれば、彼らは喜んであなたを買収するだろう。もし彼らがしないなら、私がする。Stripeは、ここアメリカで作るには相当に困難な会社であるということを頭に入れておくことだ。二人の小さな天才だからこそ実現したのだ。そして、それはスキルとリソースがなければ海外でするのはもっと困難になるかもしれない。
Squareもクローンを作るのに最高のスタートアップだ。iZettleはとても賢く考え出した(残念ながら名前については賢くなかったが)。他にもUberとTwilioがある。
一般的には、規制に影響を受けているスタートアップは、かなりクローン可能な対象である。それらの問題を世界の全ての国で解決することはかなり困難で、彼らは誰かがそれをやってくれることを期待しているからだ。
ローカルのコンシューマーとビジネスコミュニティとの深いインテグレーションを必要とするスタートアップは、簡単にクローンを作ることが可能だ。Groupon、Opentable、TaskRabbitがそうだ。Foursquareは、ローカルビジネスと深いインテグレーションを必要としないため(ユーザーが場所を作り出す)、このカテゴリに入らないことを頭に入れておこう。
E-commerceは本質的にローカルだ。あなたは、製品を調達し、物流、配送、カスタマーサポートを管理する必要があり、それら全ての活動がローカルだ。Amazon.comが拡大する前には全ての国でAmazon.comを作る余地があったし、それをした国もある(ロシア)。
どんなB2Bスタートアップもクローン可能だ。世界中の会社が、通常同じタイプの問題を持っている。もしアメリカのスタートアップが大きな問題を見つけ出して、それを優雅に解決することができるなら、あなたは同様のソリューションを自分の国の会社に売ることができるだろう。さらに、B2Bは勝者が1人しかいない市場ではなく、常に他の誰かのためのスペースがある。
アイディアが欲しい?数年前にYammerやBoxやHuddleのクローンを作ることはとても賢いアイディアだった。次のターゲットを見つけるのはあなただ。
会社を始めるのは大変なことだ。私は、すでに証明されたアイディアを活用することによってリスクを回避したいと思うことは、ある種のチームや投資家にとっては理にかなっていると思うが、もしあなたが本当にそれをしたいのであれば、これらのガイドラインを頭に入れておくことだ。そして、どうかお願いだから私にPinterestクローンを売り込むことはしないで欲しい。
ソース: 画像クレジット
この記事は、The Next Webに掲載された「Startup copycats: You’re doing it wrong.」を翻訳した内容です。
この記事、読んでみてなるほど大方正しいことが書いてあるな、と思いました。日本でも英語圏でB2C向けサービスが流行ると大量に日本版サービスが登場しますが、まともに生き残っている例はほとんどないですよね。かつてはmixiも海外でSNSが流行っているから始めてみたサービスだったと思いますが、最近は海外B2Cサービスの日本版で成功した事例は余り聞かないですね。TwitterやDropBoxも英語のまま使うユーザーが多かったですし、最近は少し日本人ユーザーが増えると英語圏初のサービスも日本語版を早めに出してきますよね。
後半の成功する可能性があるクローンサービスのリストもそれなりに説得感がありました。B2Bは私の会社のLPOサービスも元はといえば英語圏であった同種のサービスを参考に日本で立ち上げたものですし。ただB2Bは英語圏では普及していても日本では諸々な事情で導入が思ったように進まないことも多いですし(LPOも6年めげずにやって、ようやく目が出つつあります・・・)、ECはECで英語圏で受けるもの日本で受けないものあるでしょうし、クローンサービスのスタートアップもそんな簡単な話じゃないのは間違いなさそうです。作るまではベースになるアイデアがあり簡単ですし思わず手を出す気持ちも十分わかりますが、クローンサービスで勝負する際は、中長期的に運営を続けて軌道に乗せられるかどうかを十分吟味して始めたいものですね。 — SEO Japan [G+]
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