企業のSNS活動の実態(2011年度調査)

公開日:2011/07/27

最終更新日:2024/02/20

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Twitter、Facebookの普及は世界的に進むばかり、最近ではGoogleもGoogle+でソーシャルプラットフォームに本格参戦し、まさにソーシャル一色のウェブの世界ですが、それと同時に多くの企業がソーシャルメディアの活用を本格化し始めています。今回は、イギリスのリサーチ会社が発表した企業のソーシャルメディア活用に関するレポートから気になる統計データを解説つきで紹介します。グローバルレベルで行われたこの調査、あなたの会社の状況と比較してみるとあなたの会社のソーシャル対応レベルがわかるかも? — SEO Japan

私のキャリアの大部分は、ここシリコンバレーにあるいくつかの大企業に捧げられてきた。私はここ10年で、Hewlett Packyard、Yahoo!、Intelに勤め、企業文化やビジネスプロセスや企業のソーシャルメディアに向けた態度に関して面白いことを学んだ。だから、このようなレポートを読むことは、ヒューマンリソース計画、ソーシャルメディアチーム構成、組織モデル、テクノロジー、予算の割り当てなどのような企業のソーシャルメディア構想を理解する上での手掛かりとなるため、ワクワクするのだ。

このレポートは、Useful Social Mediaと呼ばれるUKに拠点を置くリサーチ会社によって行われた。私はこの会社についてこれまで聞いたことがなかったが、そのデータと発見に感銘を受けている。HootsuiteのCEO、Ryan Holmesが序文を書き、このレポート自体はHootsuiteがスポンサーに付き、信頼性を付与している。あなたも基本情報を入力すればここからレポートをダウンロードすることができる。

このレポートの中で私が興味深く感じ、書く価値があると思ったことをいくつか紹介していこう::

41%の企業が、ソーシャルメディア専任のスタッフがいないと報告している。本当に?

1.会社のためにソーシャルメディアに関して専属的に働いているスタッフは何人いるか?
41% なし
21% 1人
16% 2~3人
6% 4~6人
16% 7人以上

1a.アメリカ:ソーシャルメディアで専属的に働いている人
50% なし
13% 1人
8% 2~3人
4% 4~6人
25% 6人以上

1b.ヨーロッパ:ソーシャルメディアで専属的に働いている人
36% なし
26% 1人
17% 2~3人
6% 4~6人
15% 6人以上
≪表終わり≫

ソーシャルメディアの専任スタッフがいる企業の中で、46%がマネージャー、14%がエグゼクティブ、20%がディレクター、8%がVP、12%がCEOの役職を持っている。


3.直接ソーシャルメディアに従事しているスタッフのトップは誰か?
8% VP
12% CEO
20% ディレクター
14% エグゼクティブ
46% マネージャー

3a.アメリカ:ソーシャルメディア実践者
21% 経営幹部レベル
8% VP
25% ディレクター
38% マネージャー
8% エグゼクティブ

3b.ヨーロッパ:ソーシャルメディア実践者
8% 経営幹部レベル
10% VP
18% ディレクター
54% マネージャー
10% エグゼクティブ

(註:会社によって差もあり役職の正確な訳が難しいのですが役職が高い順に、CEO←経営幹部レベル(
CTOなどC**系のトップ)←エグゼクティブ←VP/Vice President←ディレクター←マネージャーという感じでしょうか。)

≪表終わり≫

そして、面白い結果がある。調査に参加した企業の中で、4%が専属のソーシャルメディアチームもしくは部署を持っていて、43%がマーケティング組織の中で、15%が社内のコミュニケーションチームで、35%が組織を超えて散らばっていると報告している。これは、実際良い兆しで、企業が従業員にソーシャル客と対外的に関与する権限を持たせていることを示す。これらは、ソーシャルな組織の内部構造だ。

4.ソーシャルメディアの実施者は社内のどこに位置しているか?
4% ソーシャルメディア部門
43% マーケティング
3% その他
15% コミュニケーション
35% チームはなく、社内中に個人が散らばっている

4a.アメリカ:ソーシャルメディア実施者はどこに位置しているか?
35% 個人
43% マーケティング
15% コミュニケーション
8% ソーシャルメディア部門
4% その他

4b.ヨーロッパ:ソーシャルメディア実施者はどこに位置しているか?
38% 個人
39% マーケティング
15% コミュニケーション
2% ソーシャルメディア部門
6% その他
≪表終わり≫

調査に参加したこれらの企業の77%が、ソーシャルメディア予算が増加することを示した。これは良い兆候ではあるが、疑問なのはその予算が、内部事業やコミュニティエンゲージメント、雇用、テクノロジーベンダー、ソーシャルメディアネットワーク内の有料メディアなど、何に使われるのかということだ。

5.ソーシャルメディアアクティビティへの予算は2011年を上回る予定か?
77% はい
11% いいえ
12% 同じ

5a.アメリカ:ソーシャルメディア予算は増えるか?
88% はい
4% いいえ
8% 同じ

5b.ヨーロッパ:ソーシャルメディア予算は増えるか?
72% はい
15% いいえ
13% 同じ
≪表終わり≫

調査に参加した会社の89%が、ソーシャルメディア戦略が会社全体のマーケティング戦略のより重要な部分になっていると述べている。それがいつ会社のビジネス戦略にとってより重要になるのかは時間がたてば分かる。

7.ソーシャルメディアはあなたの会社のマーケティング戦略のより重要なパートになっているか?
89% なっている
11% なっていない

7a.アメリカ:ソーシャルメディアはあなたの会社のマーケティング戦略のより重要なパートになっているか?
100% なっている

7b.ヨーロッパ:ソーシャルメディアはあなたの会社のマーケティング戦略のより重要なパートになっているか?
91% なっている
9% なっていない
≪表終わり≫

ソーシャルメディアの測定に自信があると回答したのはたったの40%である。これは問題だ。確かに、ソーシャルメディアは難しいが、ソーシャルメディア・メジャメントの指針や十分に考え抜かれた戦術は存在するのだ。

9.あなたはソーシャルメディアマーケティングの影響を正確に測定しているという自信があるか?
40% ある
60% ない

9a.アメリカ:あなたはソーシャルメディアマーケティングの影響を正確に測定しているという自信があるか?
67% ある
33% ない

9b.ヨーロッパ:あなたはソーシャルメディアマーケティングの影響を正確に測定しているという自信があるか?
60% ある
40% ない
≪表終わり≫

さらに、ソーシャルメディアを測定している40%のうち、45%がソーシャルマーケティングの取り組みにROIを割り当てている。多くのビジネスリーダーがそれを要求しているのだから、これはまさに理にかなっている。

10.あなたはソーシャルメディアマーケティングキャンペーンのROIを測定するか?
45% する
55% しない

10a.アメリカ:ソーシャルメディアROIを測定するか?
46% する
54% しない

10b.ヨーロッパ:ソーシャルメディアROIを測定するか?
42% する
58% しない

このデータは一目瞭然である。ソーシャルメディア・エージェンシーやコンサルタント、テクノロジーベンダーを雇うことは、世界的に組織により異なる。

12.ソーシャルメディアに対するアドバイスや支援に対して外部組織に支払っているか?
57% いない
43% いる

12a.アメリカ:ソーシャルメディアに対するアドバイスや支援に対して外部組織に支払っているか?
54% いない
46% いる

12b.ヨーロッパ:ソーシャルメディアに対するアドバイスや支援に対して外部組織に支払っているか?
58% いない
42% いる
≪表終わり≫

これは重要なデータである。実際のレポートはこの部分を“正真正銘の企業の声”と表題をつけ、代理店がブランドの代わりにソーシャルメディアコンテンツを書いているかどうかを示している。私は、ブログ記事全体にそれをするのには賛成しない。

12.あなたのソーシャルメディアコミュニケーションは、内部スタッフによって書かれ送信されたものか、外部の代理店によって書かれ送信されたものか?
89% 内部
11% 外部

12a.アメリカ:あなたのソーシャルメディアコミュニケーションを書いているのは誰か?
87% 社内
11% 外部の代理店

12b.ヨーロッパ:あなたのソーシャルメディアコミュニケーションを書いているのは誰か?
98% 社内
2% 外部の代理店
≪表終わり≫

このレポートで取り上げられた企業のソーシャルメディアに関する多くのトピックは、2011年7月に発売予定の私の本、『Smart Business, Social Business: A Playbook for Social Media in Your Organization』でも詳細に取り上げている。 下の表紙をクリックすると先行予約ができる。


この記事は、Social Media Blog by Michael Britoに掲載された「State of Corporate Social Media 2011」を翻訳した内容です。

全体の回答以外にアメリカ、ヨーロッパに限った回答も出してくれているのがより参考になりますね。回答の内容的にはどれも納得できる範囲のものではあるのですが、最後の質問に代表されるようにソーシャルメディアでのコミュニケーションは代理店やマーケティング会社に外注するのではなく自ら発信していくものなんですよね。代理店に丸投げすることに慣れ切っている日本の大手企業の皆さんには少しハードルが高かったり・・・?しかしこの壁を乗り越えねばグローバルはおろか国内ローカルでも顧客とのコミュニケーションを図っていくことは難しくなるばかり。実際に、顧客、ユーザーはソーシャルを使いこなしているわけですからね。ソーシャルメディア専属の社員がいる会社が半数以上という結果にも意外といるなぁ、という驚きがありましたし、ソーシャル対策の責任者が経営トップレベルという会社が1/3近くもあるというのは検索マーケティングじゃ多分考えられないことですし、ソーシャル対策の重要度を理解している企業がそれだけ多いということですかね。ソーシャル対策が極めて重要という認識を持ってトップダウンで専属組織を作っていく位の気概を持った日本の経営者がもっと増えていくことを願うばかりです。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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