SEOでは良質なコンテンツが、そして、アウトリーチ(接触)では関係構築が重要視されるようになるにつれ、その一方では、リンク構築とジャーナリズムの間のギャップが埋まりつつある。ジャーナリストのキャリアを呪ったこともあるが(仕事が少ないため)、現在は、優れたストーリーを伝える方法を教えてくれたため、この道を選んだことに満足している。
ストーリーテリングはマーケティングにおいて欠かせない要素である。優れたストーリーは良質なリンクをもたらすためだ。
マーケティングと同じように、ストーリーテリングもまた、アートでありサイエンスでもある。コピーライティング & 創造力はある意味才能であり、発展させ、磨き上げることは可能だが、必ずしも教わる類の技術ではない。しかし、科学的な計画および実行なくして、芸術性は発揮されない。
ジャーナリストは、このポイントを最初に学ぶことになる。事実、テッド・スパイカー氏、マイク・フォレイ氏、ノーム・ルイス氏、ベティ・コルティナ氏、ビル・マキーン氏等、ジャーナリズム業界の天才達によって、私は優れたストーリーを伝える方法を学ばせてもらった。この優秀なジャーナリスト達のアドバイスが、皆さんの役に立つことを願っている。
ちなみにフロリダ州に住んでおり、ストーリーテリングを復習したいなら、フロリダ大学が主催するデジタルストーリーテリング・ワークショップに参加してみてはいかがだろうか?
最終的にストーリーを作るのはキャラクターである。製品やサービスに対してマーケティングやリンク広告を行うのは皆さん自身であっても、例えば、ローンに関するストーリーを伝えるなら、オーディエンスとのつながりをなかなか見出せないのではないだろうか。
「実際に三次元で見ることで、つながりを見出す」とテッド・スパイカー氏(「YOU: The Owner’s Manual」の著者の一人であり、Runner’s WorldでBig Guy Bloggerを担当し、そして、 Men’s Healthで編集者を務めた経験を持つ)は述べている。「優れたストーリーテラーは、強烈なキャラクターを作り上げ、読者を没頭させる。」
SEOmozは、ロジャー(オンラインツール)に対してこの取り組みを巧みに実施している。どれだけこのツールが素晴らしくても – 実際に素晴らしい – この可愛らしい小さなロボットがいなければ、ここまでユーザーが熱中することはなかったはずだ。オンラインツールに親しみを感じたことはあるだろうか?それでは、このロボットには親しみを感じるだろうか?
私達が提携を結んでいる無料のオンライン資金集めツールのYouCaringは、提供するサービスに焦点を絞るのではなく、資金提供者が支援する人達をアピールしている。
「人間のストーリーの共有こそが、オーディエンスを没頭させる上で、最も効果があり、妥当である」とベティ・コルティナ-ウェイス氏(NBCLatino.comのコンサルティング・シニア・プロデューサー)は指摘している。「苦労や大成功でも、あるいは幸せや絶望でも構わない。人間のストーリーを介して、事実上、何にでも息吹を与えることが可能になる。」
リアリティ番組に視聴者が夢中になるには、理由がある。進展が気になるからだ。悪い手本ではあるが、手法は高く評価するべきである。
「ライターのトム・フレンチが指摘しているように、優れたストーリーは「次に何が起きるのかを知る」人間の基本的なニーズを活用する」とマイク・フォレイ氏(フロリダ大学のジャーナリズム学部で博士課程の講師を務める)は述べている。「当然、良質な文章を書く必要もある。」
優れたストーリーは、冒頭で好奇心を掻き立てて読者の注目をつかみ、中盤で読者がもっと知りたくなるように導き、そして、最後に読者が納得し、他の人達に伝えたくなるような結論を与える。
このアプローチを採用するマーケティングとリンク構築は成功する。オーディエンスの知りたいと言う欲求を活用するのだ。
野外フェスのボナルーフェスティバルは、 RooCluesでこの取り組みを見事に行っている。この音楽フェスティバルに出演するバンドの情報は、コーラの作り方以上に厳重に外部に漏れないように管理されている。しかし、発表の約6週間前から、参加するミュージシャンの手掛かりを提供していく。
オーディエンスは手掛かりの意味を知りたくなるため、サイトに戻り、自分なりの推測を行い、友達に伝える。
どんな媒体を利用しているにせよ – 友達に伝えるストーリー、読んでいる本や記事、見ている映画、または、吸収しているマーケティングのメッセージ – 良質なストーリーテリングの要素は同じである。
「ドラマ、愛、幸せ、悲しみ、衝撃、不安、期待、矛盾、障害、ユーモア、サプライズ。つまり、教訓を与えるストーリー、有益な情報を与えるストーリー、そして、その他の人、場所、アイデア、出来事の理解を深めるストーリーである」とジョン・シュランダー氏(タンパベイ・タイムズのオンラインエディター)は指摘している。「そのストーリーを盛り込むことが出来るか否かはジャーナリストの実力次第である。」
例:
このような感情、そして、反射的な行動を巡って私達は競っている。しかし、リアクションのために、取り組みを実施する理由を犠牲にするべきではない。
「感情と実用性の双方を持ち合わせるストーリーを求めている」とノーマン・ルイス氏(フロリダ大学ジャーナリズム学部の准教授)は述べている。「どのように役に立つのかを説明し、同時に感情に訴えかける必要がある。」
ルイス氏は、ジャレッド・フォーゲル氏によるサブウェイのダイエットキャンペーンを例に挙げている。これは実用的であり、尚且つ刺激的であった。ジャレッド・フォーゲル氏との感情面でのつながりを見出していたため、オーディエンスは熱中した – ダイエットの成功を願ったのだ。サブウェイの製品が好きでなくても気になってしまう。
もう一つ良い例を紹介する(ちなみにスーパーボウルのCMを全て流すつもりはない)。
この農業従事者のCMを見て何も感じない人は、感情を持っていないと言わざるを得ない。
さて、皆さんの会社はどのようなストーリーを伝えているだろうか?
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Art & Science Of Storytelling As Told By Journalists」を翻訳した内容です。
ジャーナリズム101のクラスで学びそうな内容でしたが、普通に勉強してきた人もこういうことは学んでいない人が大半でしょうし、実際、十分コンテンツマーケティングにもきっちり活かせそうなものばかりでした。キャラクターの活用に関しては一歩間違えるとキャラクターに(悪い方向に)左右されてしまいそうなケースもあると思いますが、例で出ていたPRキャラクターでなくとも、ストーリー自身のキャラクターをいかに読者に共感づけるかというのは大事なポイントですよね。 — SEO Japan [G+]
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