ツイート…リツイート
Like
共有
チェックイン
共同購入
QRコードスキャン
拡張現実
RFID
流行語や単なる宣伝文句のようにしか聞こえないかもしれないが、これこそが実は従来のビジネスが終焉へと向かう第一歩になる。ソーシャルな消費者、そして、ソーシャルコマースの新時代が幕を開けている。上の写真を見て、通常の店舗とオンラインの店舗が、ソーシャルグラフを買い物の経験に統合する模様を想像してもらいたい。可能性は無限大であり、何でも紹介することが出来るのだ。
オンラインからオフラインへ、オフラインから再びオンラインへ、ソーシャルな消費者は店舗にチェックインし、オンラインおよびオンラインの交流を融合し、そして、その過程で行動および決断に影響を与える。この重要性が高まりつつあるソーシャルな交換は、価値が上がり、店舗にとっても、消費者にとってもプラスに働く。その結果、ソーシャルな消費者は、ブランドのソーシャル化における役割に対する見返りを期待する。そして、彼らの貢献はそれに値する。
先日ローンチしたフェイスブック・プレイシズと呼ばれるジオロケーションサービスにより、チェックインしてもらう代わりに企業がオファーを出すようになるのではないかと言う噂が既に回り始めている。
最近行われた実験で、ギャップはチェックインしたビジターに購入額の25%を割り引くオファーを行った。ギャップの重役は、商品を25%オフで提供しても黒字になる点、そして、口コミによるソーシャルな広告に対するちょっとした投資が、フォースクエアから、ツイッターへ、ツイッターからフェイスブックへ、フェイスブックからブログへ、そして、ブログから従来型のメディアへと拡大していった点を学んだ。そして、ソーシャルな消費者に相談することなく、新しいロゴの導入を試みてソーシャルメディアのマイナス面を体験し、そして、ポジティブな行動を取ってもらうための動機付けを行う方法を学んだのもギャップである。ギャップは、ザ・ブラックマジック・イベントと題されたオファーを行い、フェイスブックとツイッターのユーザーに対して、購入額の25%オフで商品を提供し、そして、各店舗に訪れた50人に早い者勝ちでジーンズを1本無料で提供する試みを行った。
企業は、チェックイン、ツイート、Like、そして、共有が、個人の認定、そして、ソーシャルカレンシー(ソーシャル通貨)の一つの形式になっていることを理解しつつある。知名度は、企業がソーシャルな消費者を魅了し、インセンティブを与える上での最低限のメリットと言える。特別なオファーや見返りを紹介することで、このような魅力的な支持を拡大し、ブランドの接触範囲を広げ、そして、事業をソーシャルオブジェクトに変革する。その結果、一般の人々がソーシャルストリームで継続的にブランドに寄与するのだ。これは、相互にとってメリットになるだけでなく、力を与える効果がある。
このシリーズの前半で説明したように、Fコマース、チェックイン、アップデート等は、急速に発展するソーシャルコマースの序章に過ぎない。現実の世界のインセンティブを導入し、チェックインを認識し、推奨するShopkick(ショップキック)等の新しいサービスもまた、ロケーションベースのマーケティングの未来を象徴している。携帯電話を使って、消費者は店舗にチェックインして、“見返り”を最初に受け取る。そして、バーコードをスキャンして、ポイントを増やし、特売を把握するようになる。このサービスはさらに特別なオーディオ送信機を使って、消費者が歩いているだけで、店内の特売やプロモーションのコーナーに誘う。
経験が経験を形成する。様々な意味で、私達が購入するモノは自分、そして、なりたい自分を象徴している。ソーシャルメディアの魅力を集結させると、買い物や体験を、オンラインおよび実生活のソーシャルグラフを決定する友人と分かち合うのはごく自然な成り行きである。
消費者は自分達の居場所を配信するだけでなく、買い物を自ら共有しているのだ。
私は先日、Blippy(ブリッピー)のファウンダーのフィリップ・カプラン氏を招き、(R)evolutionについて話し合った。その際、私達はソーシャルウェブに配信される買い物の量が増えている点について考察した。新しいジャンルのアプリケーションの登場により、Blippy(ブリッピー)、Swipely(スワイプリー)等のサービスを介して、クレジットカードやeテールのアカウントをソーシャルストリームに接続することが出来るようになり、取引をソーシャルオブジェクトに変えることが出来るのだ。
例えば、ブリッピーでは、アマゾンでの買い物がブリッピーのストリームで紹介され、フォロワーはコメントを残したり、商品をレビューしたり、または、経験談を分かちあうことが出来る。 Uberのユーザーは、ブリッピーのアップデートをツイッターとフェイスブックで配信し、買い物や製品に関する会話をソーシャルウェブ全体で始めることも出来る。しかし、ソーシャルメディアで売買を促進しているのは新興企業だけではない。大手の金融機関もまたソーシャルな影響とソーシャルなコマースに関する実験を行っている。
親友のリサ・グリム氏が指摘しているように、アメリカン・エキスプレスが考案したソーシャルカレンシーもまた取引をソーシャル化している取り組みの一つである。ソーシャルカレンシーは、フォースクエアのプラットフォームを基に開発された無料のiPhoneのアプリであり、ウィッシュリストを維持し、買った製品の写真を共有し、そして、友達のアクティビティにコメントを投稿することで、コンテンツをフォースクエアとツイッターに同時に配信することが出来る。通貨に対する補足として始まったソーシャルカレンシーは、若い社会人に金融面でのアドバイスを与えるポータルとして、アメリカン・エキスプレスは、取引および意図をソーシャルネットワークの中心に据え、交流、そして、最終的にソーシャルエフェクトを介した行動を呼びかけている。
しかし、なぜ買い物をソーシャルウェブで報告するのだろうか?
私の理論を披露させてもらおう…
ブランドが適切に取り組みを行うと、感情的なつながりが作り出される。その結果、親近感が生まれ、個人として私達のあり方、そして、他の人々からの印象に影響を与える。ソーシャルウェブでは、買い物や体験を共有することがソーシャルオブジェクトの役目を果たす。このソーシャルオブジェクトが事実上会話の火付け役になる。この会話は製品を中心に展開されていく。経験、印象、そして、認知は、私達をつなぐ橋を架けるのだ。会話が展開すると、ハブが、製品を、応答するだけでなく、消費する個人と結びつけ、情報が直接的および間接的に行動や意見に影響を与えるようになる。最新の複数の調査によると、この潜在意識の権限の付与の形式が自信を築き上げるようだ。
ソーシャルキャピタルを考慮すると、この類の会話は、ポジティブな体験が承認の形を取り、最終的にブランディングのプロセス全体に貢献する接点を表す。
先日ミネソタ大学が実施した調査では、社会学者が長年信じてきたことが証明された。好きなブランドが私達のあり方に貢献するのだ。ブリッピー等のサービスやソーシャルカレンシーは、社会の成熟に寄与し、ブランドが自己認識に影響を与えるだけでなく、取引を分かち合うことで、自分達の考えを強固にする上で役に立つ。ジャーナル・オブ・コンシューマー・リサーチが、ブランドが消費者と確立する無形の関係を主張する「君なしの人生なんて考えられない : ブランドのパーソナリティは消費者に影響を与えるか?」と言う調査を配信した。
作者のミネソタ大学に所属するデボラ・ローダー・ジョン氏とジギョン・パク氏は、重要な疑問に答えを出す試みを行っている。これはソーシャルメディアにとって、もっとも重要性が高い疑問と言っても過言ではない。「カルティエ、ハーレーダビッドソン、そして、ナイキ等のブランドは、なぜ、これほどまでに消費者に愛されているのだろうか?」その理由の一つは、これらのブランドが魅力的なパーソナリティを持っているからである。」
この調査の一環として、女性に1時間、地域のモールでバッグを持って行動してもらった。ヴィクトリアシークレットのバッグが渡された人もいれば、簡素なピンク色のバッグが渡された人もいた。この調査は興味深い関連性を浮上させた。ヴィクトリアシークレットのバッグを持つ女性は、より女性らしく、よりあでやかで、そして、容姿に自信が持てたと感じたと述べ、一方、ピンクの買い物バッグを持った女性達は、どうでもよいと感じたと答えていた。
これらの調査の結果は、個人の関係、そして、ブランドの経験に発展されていく仕組みの重要性を浮き彫りにしている。企業は会社および製品に息吹を与えなければならない。その他の調査が示しているように、ソーシャルネットワークはますます感情に影響を与えつつある。以前投稿した「もう一度感情で」のなかでも説明したように、複数の実験の結果、ツイートを送信すると、オキシトシンのレベルが上昇する。
ブランドがさらにソーシャル化し、同様に経験もソーシャル化していくと、感情的なつながりを築く力が、コミュニティの育成、忠誠、そして、支持を確立する上で役に立つ。
すべての取り組みは意図を持って始まる。ブランドは、望む交流および成果を育むためには、キャラクター、使命、目的、そして、人格の柱を定義しなければならない。一人でやっていけるブランドなど存在しない。そのため、価値ある提案を顧客、そして、彼らに影響を与える人々に届けるため、橋を架ける必要性に私達は迫られている。コマースのソーシャル化は、ソーシャルな消費者を認め、そして、彼らを鼓舞するものが何かを把握することから始まる。その後、自分達についてきてもらうためには、コミュニティ内で注目を集め、関連性を確立するのは私達の責任である。
アップデート: フェイスブックが、企業がチェックインに対して見返りを与えることが可能なDeals for Places(ディールズ・フォー・プレイシズ)を導入している。
この記事は、Brian Solisに掲載された「The Dawn of the Social Consumer」を翻訳した内容です。
色々なデータと考察が満載の記事ですが、途中の最近流行りのショッピングの履歴をウェブでわざわざ公開するサービスが人気があることに関するソリスの分析はなるほど、と思いました。またブランドと接することによって、ブランドが人の行動や認識に影響を与えていくという点は、ブランド大国日本でも十分にありえる気もします。ブランドのソーシャルウェブを活用していくことは、ブランドをブランドとして成り立たせていくためには今後ますます必須になっていくのでしょうね。 — SEO Japan
SEO最新情報やセミナー開催のお知らせなど、お役立ち情報を無料でお届けします。