億万長者になって自分のドリームハウスを買いたい?そう、水辺を臨み、周りを高級住宅に囲まれた場所に。
私も以前はそんな夢を持っていたが、最近になってそれは私には向いていないことに気が付いた。さて、その理由とは・・・
数週間前、家族と数日間過ごすためと、ロサンゼルスでの会議に出席するために、カリフォルニア州オレンジカウンティにある実家に帰った。あなたがオレンジカウンティ(O.C. – ロサンゼルスの南側一体のエリア)は高級な地域だと思っていることは分かっているが、それはO.C.の大部分がそうだという意味にはならない。
例えば、私の両親の家はいたって平均的な家で、億万長者のものとは似ても似つかない。だからと言って、両親が悪い地域に住んでいるという意味ではなく、彼らが住んでいる地域は中流階級といったところだ。学校もいいし、一番オシャレなレストランはオリーブ・ガーデン(註:米国のファミレス的なイタリアンレストランチェーン)だが、正直言って悪くない。
いつもO.C.を訪れると、私は家族との時間も過ごすが、仕事の会議も多く予定に入れる。LAでカンファレンスにも出席していたので、私の会議の多くはカンファレンスセンターに近いベル・エア(註:ロサンゼルスのビバリーヒルズでも特に高級住宅地と言われるエリア)でセッティングした。
私はそこで何人かの素晴らしい企業家に会った。会議は生産性が高く、私がそこで会った人たちは正真正銘のいい人だった。
1つだけ問題だったのは、会議の大部分で、他の人が彼らはいかに成功しているかということを見せびらかそうとしていたことだ。高級車を所有しているとか、複数の高級邸宅でどうやってくらしているかとかそういったことをパラパラと話すのだ。
私には、なぜ彼らがそういったことを見せびらかすのか理解ができない。なぜなら、あなたが私と同じ日産のVERSA(ヴァーサ)に乗っていようと、ロールス・ロイスに乗っていようと、私は特別扱いしたりしないし、あなたもそうであって欲しいと願っているからだ。
誰1人として私のことをくず扱いしたりしなかったのは良かった。最悪だったのは一部の人が自分の成功を自慢気に話していたことくらいで、まあそれは仕方がない。悲しいかな過去に私も同じことをした経験がある。
しかし、私は誰かをお金がないからといって見下したことはない。例えば、ベル・エアで駐車係に車を持ってきてもらう時、私は並んでいた5人の2番目だったのに、私の車は一番後に来た。それは、私の車が遠い所に駐車してあったからではなく(車は私から見えていた)、高級車に乗っている人の方がチップをはずんでくれると駐車係が思ったからだろう。
もっと悪いのは、車の中で待っている時、数人の地元の人間が貧しい人の洋服について冗談を言っていたのだが、それは私のことだというのは明らかだった。なぜならジーンズとTシャツを着ていたのは私だけだったのだから。
ここで面白いのは、ベル・エアの平均世帯収入を見ると、だいたい年間207,938ドル(約2,000万円)だということだ。もし仮に、これらのお金持ちの人がベル・エアでの平均的な人よりも稼いでいるとしよう。彼らがアメリカ国内のトップの1%だとすると、1年におよそ410,000ドル(約4,100万円)稼いでいることになる。
その収入からだと、40%は税金として取られる。つまり、残りは24,600ドル(約2,500万円)だ。そして、月々の住宅ローンの支払いが15,000ドル(約150万円)、高級車の支払いが毎月1,500ドル(約15万円)だとすると、年間の支払額は198,000ドル(約2,000万円)になる。つまり、残りの48,000ドル(約480万円)が食費や旅費、衣服など、おそらく高級なものに使われることになる。
彼らに対する大きな疑問は、貯金はどうしているのか?ということだ。そんなにたくさんのお金を使ってリッチなライフスタイルを送ってはいるが、富は築いていないのだ。もし富を築きたいのであれば、不動産などに投資する必要があるが、贅沢な生活のために全ての収入を使っていては、それは不可能である。
そういう生活をしていてもしも仕事を失うことがあったり、景気後退など何か悪いことが起これば、あなたはいっぺんにダメになってしまう。これは、オレンジカウンティに住んでいる主婦6人のうち4人が破産しているのと同じ理由だ。
これがばかげた話に聞こえることは承知の上だが、今回私が経験した全てのことが、なぜ私がベル・エアやニューポート・コーストのような高級住宅街に住みたくないかという理由を気がつかせてくれた。とにかく私には合わないのだ!
もし私が本当にしたければ、たぶん合わせることはできるが、それは私ではない。高級車や大きな家が私を幸せにすることはないのだ。もしそれができるのなら、そういったライフスタイルで生活する方法を見つけ出していただろうが、それよりも私は富を築き、十分なお金が貯まったら、それをさらに挑戦したり世界を変えたりすることに使いたいのだ。
私は、高級住宅地に住んでいる人が全てこうだと言っているわけではない。私にもたくさんのお金持ちの友達がいるが、ほとんどの人がとても謙虚だ。しかし、ほんの一部の人たちが自分は自分以外の人よりも優れていると思っていて、その人たちのおかげで私は高級住宅地に住みたくないと思うのである。
この記事は、Quick Sproutに掲載された「Why I’ll never live in a rich neighborhood…」を翻訳した内容です。
住むエリアによって貧困層か富裕層か明確に分かれているアメリカならではの記事ですが、成功することや富裕層になることの意味を考えさせられる記事でした。日本でも「たくさんのお金持ち」が米国ほどでは無いにしろいると思いますが、「ほとんどの人がとても謙虚だ。しかし、ほんの一部の人たちが自分は自分以外の人よりも優れていると思って」いることは変わりませんよね。それはある種世界共通で人として避けられない状況とも思えなくもないですが。正直、私はお金があればそれなりの良い暮らしはしたいですが、「富を築き、十分なお金が貯まったら、それをさらに挑戦したり世界を変えたりすることに使いたい」と言う意識は常に持っていたいものです。 — SEO Japan
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