SEOツールと呼ばれるツールは数多くあり、そのすべてを把握することは非常に難しいでしょう。機能も様々あり、用途に合ったツールを選択したいものです。SEOツールを使用するシーンは複数考えられますが、キーワード調査にツールを使用すると、効率よく進められるはずです。今回は、「キーワード調査」に用途を絞ったSEOツールを解説するSearch Engine Journalの記事を紹介します。
よく使うツールの無料版、「ビッグ3」と呼ばれる有料ツール、さらに、あまり知られていないツールを含め、我々はキーワード調査に最適なツールをレビューした。
SEO担当者であれば、調査ツールを使用しないでキーワード調査を行うことは、非常に困難であると理解しているだろう。また、月間の検索ボリュームのデータも含めた包括的なリストの作成となると、ほぼ不可能と言えるだろう。
キーワード調査はSEOの戦略の中でも重要な部分であるため、適切なキーワード調査のツールを、あなたのツールリストに加えることは不可欠であると言えよう。
そこで今回は、SEO初心者の方や、単純に新しいツールを探している方にとって、有益なリストを用意した。
SEOのプロフェッショナルが使用している16個のキーワード調査ツールを紹介しよう。あなたのニーズに合致したツールが見つかれば幸いだ。
目次
最も人気のあるキーワード調査ツールの1つが、Semrushである。このツールは包括的な機能を提供するツールだ。
キーワード調査に焦点をあてると、下記の機能が有用である。
価格:月額99.95-449.95ドル
包括的なSEOツールとしては、Ahrehsも有名である。このツールは、Keyword Explorerという機能を備えており、キーワードに関する驚くほど詳細な情報を提供してくれる。
10種の異なる検索エンジンからのデータを活用し、キーワードの提案だけでなく、検索ボリューム、難易度、順位変動などのデータを提供する。
特に有益な機能が、競合サイトとの比較機能だろう。この機能を使えば、競合サイトが上位表示され、自身のWebサイトが上表示されていないキーワードを特定することが可能だ。
このデータは、トラフィックを獲得するための、コンテンツ作成のアイデアとして活用することができるだろう。
価格:月額83-999ドル
市場を最も支配している検索エンジンが提供するデータは、有用なキーワードを特定することにきっと役立つだろう。
GoogleのKeyword Plannerは、他のツールほどの機能を提供しているわけではない。しかし、「Googleからの直接のデータ」という、他のツールではなし得ないものを持っている。
もともとは、Googleに広告を出稿しているデジタルマーケターが使用するツールであるが、Google広告のアカウントを持っていれば、誰でも無料で利用できる。
使い方は簡単だ。キーワードを入力すると、おおよその月間検索数、関連キーワード、入札に関連する情報を提供してくれる。
価格:無料(Google広告のアカウントが必要)
Serpstatも包括的なSEOツールである。キーワード調査以外にも、リンク構築、PPCキャンペーンの管理、ローカル検索に関連する機能を備える。
「最大のデータベースを活用している」とのことであり、キーワードの特定、ボリュームの分析、人気度、競合性、競合サイトのトラッキング、などの役立つ機能を提供している。
Serpstatの素晴らしい点は、強調スニペットに表示されているWebサイトの情報を含んでいることである。
また、トレンドのキーワード、地域別の検索、順位測定、コンテンツ分析などに役立つツールも提供している。
価格:月額59-499ドル
KeywordTool.ioの最も有益な点は、キーワードの提案量の多さである。
例えば、「薬局」を調査した場合、669のキーワードが返された。
これらのキーワードは、競合性(平均と特定のキーワードの両方)、検索ボリューム、トレンドの情報など、SEOの担当者であれば誰もが欲しがるデータとともに提供される。
また、自分の好みに応じて調査結果をフィルタリングすることもできる。例えば、地域、言語、プラットフォームなどだ。
さらに、この記事で紹介している他のツールと同様、競合サイトが上位表示され、自身のWebサイトが上表示されていないキーワードを特定することも可能だ。
価格:月額69-129ドル
数あるSEOツールの中でも、Mozは最も大規模なツールの一つである。そのため、このツールがキーワード調査の機能を保持していたとしても、何も驚きはないだろう。
Moz Keyword Explorerには有料版と無料版(月に10クエリまで)があり、包括的な分析ツール、強固なキーワード提案、予測指標などの機能を備えている。
また、検索結果画面の詳細情報、ロングテールのキーワードの特定、他国での順位改善の提案、などの機能も提供している。
価格:月額79-599/ドル
検索の最大手であるGoogleが提供するもう一つのツールが、Google Trendsである。Google Trendsは無料のキーワード調査ツールであり、特定のキーワード、フレーズ、関連クエリで検索することが可能だ。
地域別の関心度、時系列の関心度、関連トピックやクエリなど、様々な方法で分類することができ、非常に便利である。
また、2つのキーワードを比較することができるため、どちらがトレンドのキーワードであるかを判断することにも役立つ。
価格:無料
「検索リスリングツール」と自身を称するAnswerThePublicは、検索エンジンのオートコンプリートのデータを活用し、有益な検索クエリやフレーズを特定している。
出力されるデータはビジュアル形式で表示され、質問、前置詞、比較、関連検索に分類される。
また、アルファベット順のキーワードリストも提供している。
無料版も提供されており、少量の調査を行うには十分である。
定期的にSEOを行うのであれば、有料版が便利だ。無制限の検索、優先的なカスタマーサポート、カスタムオプションなどのサービスが受けられる。
価格:月額9-199/ドル
QuestionDBは、他のツールが提供しないような関連キーワードを発見する際に有用である。
一般的なキーワードを入力すると、関連性のある、具体的なクエリのリストが提供される。
このデータを元に、競合性が低く、潜在的な可能性のあるキーワードやフレーズをターゲットにしたコンテンツを作成することで、ニッチな領域での権威性を確立することが可能となる。
無料版と有料版があり、無料アカウントでは一回の検索の最大数が50件までとなっている。
価格:月額0-50/ドル
「世界で最も先進的なキーワードツール」と自称するJaaxyは、大量のキーワードのアイデアを提供してくれる、使い勝手のよいツールである。
アフィリエイターのために開発されたこのツールは、関連キーワードやフレーズの大規模なリストを提供する。また、検索ボリューム、トラフィック、競合サイトのパフォーマンスなどの有用なデータも提供している。
さらに、測定対象のキーワードにおける、自身のWebサイトの順位も含まれている。
価格:月額0(月間30キーワードまで)-99/ドル
SEO担当者がロングテールのキーワードを調査するために設計されたLong Tail Proは、下記の5つの機能を有する。
このキーワード調査ツールは、キーワードのグルーピング、キャンペーンの指標、競合分析など、マーケターにとって有益な多くの機能を備えている。
しかし、最大の強みは、幅広いデータからロングテールのキーワードを抽出する機能である。ほんの数秒で400もの、非常に具体的なワードやフレーズを提供してくれるのだ。
価格:月額24.75/ドルから
MajesticのSEOツールには3つのキーワードツールが含まれている。
価格:月額41.67-399.99/ドル
Soovleは、Google、Amazon、Bing、Wikipedia、YouTubeなどを調査し、おなたが見落としている可能性のあるキーワードを提案する。
調査結果はWebサイトごとに表示されるため、それぞれのWebサイトに最適化したコンテンツを作成することに役立つ。
後ほど使用するためにデータを保存したり、CSVファイルでダウンロードすることも可能だ。
アルファベット順のキーワードのリストも提供し、また、上位に表示されているプラットフォームがアイコンで表示されている。
価格:無料
このツールは他のツールとは異なっており、スタンドアローンのツールではなく、Chromeのプラグインである。
Keyword Surferは、検索データを収集・分析するための直感的な方法を提供している。
このプラグインを使うことで、検索意図のモニタリングや、トピッククラスターの発見、検索ボリュームの把握などを、一目で行うことが可能となる。
価格:月額49/ドルから
Google Search Console抜きにして、キーワード調査ツールのリストを完成することはできない。
このリストにGoogle Search Consoleを含める最大の理由は、パフォーマンスの測定にある。
自身のWebサイトのパフォーマンスを分類することで、そのトラフィックがどこから来ているのか、どのクエリがユーザーを連れてきてくれているのか、最もパフォーマンスの良いページはどこか、などを把握することができる。
こうしたデータは、新しいキーワードの発見や、既存のコンテンツの最適化に有用である。
さらに、レポートをカスタムすることも可能であるため、自身にとって最適なデータを含めることができるのだ。
価格:無料
最適なキーワード調査ツールを選ぼう
この記事で取り上げたツールは、数ある選択肢の内の一部である。
では、自身のニーズに合ったプラットフォームを選ぶにはどうしたらよいか?特に、同一、もしくは、似た機能がある場合は?
そのような場合は、以下の点を考慮すべきだ。
自身の選択を慎重に評価することが求められる。チームの一員として働いているのであれば、他メンバーからの意見を募ろう。
過去に使用したツールで、良かったものと悪かったものがあるかもしれない。その理由を理解することが、最適なツールを選ぶ手助けとなるはずだ。
最適な調査ツールを発見することができれば、より多くのクエリからトラフィックを獲得し、より多くのコンバージョンを獲得できるはずだ。
一昔前と比べ、SEOツールの数は飛躍的に増加しました。Googleが提供するツールも進化しており、様々なシーンで活躍してくれます。今回はキーワード調査に絞ったツールの紹介記事ですが、競合調査、コンテンツ作成、順位測定など、ツールが提供してくれる機能は多くあります。記事中でもある通り、予算や目的をよく考え、最適なツールを選択したいものです。
この記事は、Search Engine Joournalに掲載された「16 Best Keyword Research Tools For SEO」を翻訳した内容です。
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