SEOとデジタルマーケティングの戦略をデータで強化する方法

公開日:2022/10/27

最終更新日:2024/07/30

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SEOに関連する施策を行う際、何を行うべきか?また、行った施策の効果はどうだったのか?それらを検討する上で必要不可欠なのが「データ」であると言えるでしょう。自身が立てた戦略はトレンドにあっているのか?ユーザー体験の向上に寄与しているのか?想定通りの期待を得ることができたのか?など、確認すべきデータは様々です。今回は、データの観点から戦略を考えることを解説した、Search Engine Landの記事を紹介します。

ダッシュボードのセットアップ。実験の実行。コンバージョン率の改善。トレンドのモニタリング。SEO戦略の見直しとアップデート。これらを繰り返すことが重要だ。

技術的な戦略、コンテンツの戦略、アウトリーチの戦略。これらの準備が整えば、デジタルマーケティングの成功に至る道が見えてくるはずだ。

あなたはこの段階で、強力なページ体験を提供するようWebサイトを最適化し、エンティティドリブンのコンテンツを多く作成し、ランキングとトラフィックの上昇をもたらす多くのリンクを獲得していることだろう。

そして、あなたのデジタルマーケティングの戦略の成長を継続させ、形づけるために、適切なデータを用いてあなたのチームを強化する必要がある。

ダッシュボードのセットアップ

ありがたいことに、トラフィックの成長を維持するために必要なデータを整理することに役立つツールは、数多く存在している。

下記は、データポイントの一例である。

  • 全体的なKPI:Webサイトのセッション、インプレッション、クリック、コンバージョンは増加傾向か?もしくは、減少傾向か?
  • キーワードのランキング:どのくらいの数のキーワードが、Googleの検索結果の1位~3位、4位~10位、11位~20位、もしくは、 100位以内に表示されているだろうか? どのようなキーワードがトラフィックをけん引しているだろうか?もしくは、減少させているだろうか?これらのキーワードにおけるトラフィックの想定コストはいくらだろうか?最も検索ボリュームがあり、コンバージョンを獲得しているキーワードは何か?
  • 上昇傾向、下降傾向にあるページ:どのページの検索ボリュームが高いだろうか?どのページがトラフィックを失っているだろうか?こうしたページに最適化されたコンテンツを追加したり、内部リンクを追加したりすることが可能だ
  • 順位の低いキーワードの強化:20位以内に表示されているキーワードは何か?このようなキーワードを特定し、内部リンクと外部リンクをページに追加し、オンページのSEOを施し、より高い順位を獲得できるようにしよう。
  • コンテンツの最適化:上昇傾向、下降傾向のページにはどのようなコンテンツを追加することができるだろうか?ターゲットキーワードを含めることや、Googleの検索結果に表示される「ほかの人はこちらも検索」内の質問を組み込むなどをしてみよう。
  • オーディエンスのデモグラフィック:Google Analyticsには、年齢、性別、興味、地理データ、デバイスなど、様々なレポートが存在する。これらのデータを活用してペルソナを作成し、それらのペルソナや購入段階に合わせたキーワードを特定しよう。
  • 属性:属性は購買ジャーニーを反映している。消費者がどこからやってきて、どのページを訪れ、Webサイトを去った後にどこに行くのかを理解することは、ユーザー体験を向上させる手助けとなるはずだ。

最適化の実験

データを見て、そこから発見した事実に基づき、実行可能なプランを作成することは非常に重要なことである。

データの活用の例をいくつか挙げます。

  • オンページのSEOを施したり、セマンティックなコンテンツを追加するなどして、下降傾向にある記事を最適化する
  • 上昇傾向、下降傾向にあるページやキーワードに内部リンクと外部リンクを構築する
  • 特定のペルソナや購買ステージに合致したコンテンツを作成する
  • トラフィックやリファラをもたらすチャネルやパートナーシップに注力する

ページの更新、新しいコンテンツの作成、リンクの追加、などを行った場合は、アノテーションを付与しておこう。これらの変更がポジティブな結果につながったかどうかを判断するためだ。

分析やデータの確認をせずに、コンテンツを作成したり、リンクを構築してしまうと、貴重な時間とリソースを無駄にしてしまうかもしれない。

コンバージョン率の最適化

さて、多くのトラフィックを獲得したところで、どのようにしてコンバージョン率を改善させ、訪問者を顧客へと変容することができるだろうか?

理想的な方法は、A/Bテストを実施し、コンバージョン率の最適化を試みることである。

そのためには、ソフトフェアをセットアップし、ユーザーに対し、Webサイトの2つのバージョンを表示させる必要がある。そうすることで、どちらのバージョンがより多くのコンバージョンを発生させるのかを、見極めることができる。

こうした調査を行うにあたり、以下のツールが役立つはずだ。

  • FigPii
  • Heap.io
  • Hotjar
  • VWO

継続したテストを行い、ランディングページや記事の更新を行おう。あなたのWebサイトにおけるユーザー体験が向上すれば、SEOにも良い影響を与えるはずだ。

トレンドのモニタリング

戦略が固まったと思った矢先、Googleがアルゴリズムのアップデートを行い、それがトラフィックとランキングに大きな影響を与える、といったことは起こり得る。

トレンドをモニタリングすることで、Googleのベストプラクティスに準拠し、ガイドラインの範囲内に収まることを確認することができる。

モニタリングすべきトレンドをいくつか紹介しよう。

  • 音声と質問ベースのクエリに注目する:時計、眼鏡、ウェアラブルなど、スマートデバイスの進化に伴い、検索エンジンとのインタラクションは、音声を経由する機会が増えるかもしれない。質問形式のキーワードを常に意識し、音声検索への最適化を行うべきだ。
  • 量ではなく、質を重視する:クロールの優先順位に基づく。少量のコンテンツを作成し、それらが最高のユーザー体験を提供していることを確認する。コンテンツの公開と同じ頻度で、リンクを構築するためのプロモーションを行う。リンク構築の成長速度とコンテンツの公開頻度を合致させるためだ。
  • キーワードではなく、エンティティに最適化する:Googleの自然言語処理が改善を続け、機械学習のアルゴリズムがますます洗練されるに従い、Googleはキーワードだけではなく、ページの意味を理解するようになっていく。1つのクエリに対してページを最適化する時代はすでに終わっている。その代わりに、トピックと、そのトピックに関連するトピックを含めるようにページを作成することが重要となっている。
  • ユーザーエンゲージメントのシグナル、特にスピードへの注視:GoogleはCore Web Vitalsを導入し、Webサイトの読み込み速度の要素を分解した。つまり、「そのページの読み込みは、どれくらい速いか?」から、「ページ内の最初の要素をユーザーが見るまでに、どのくらいかかるか?」、「どのくらいで、そのページはインタラクティブになるか?」、「ページが完全に機能するまでに、どのくらいかかるか?」へと変化したのである。
  • インデックスとクローリングの優先順位:インデックスされるページの数は指数関数的に増加している。Googleは、あらゆるページをインデックスすることから、高品質なページのみをインデックスするように変化している。Googleは、信頼でき、権威性の高いページへのクロールを優先しているのだ。
  • リンク構築:権威性への全体的な移行に伴い、メディアや信頼のある情報源からメンションされることは、ますます重要になっている。あなたの友人の全てが、あなたは最高のシェフであると言ったとしても、彼らの意見はバイアスがかかっているのではと、多くの人が思うはずだ。しかし、あなたのことを知らない人が、あなたは最高のシェフであると述べたとしたら、その意見はより重視され、価値のあるものとなるはずだ。特に、競合サイトがまだ獲得していない、権威のあるリンクの獲得を目指そう。

Webサイトに関わる指標、KPI、検索におけるトレンドをトラッキングすることは、SEO戦略の継続的な見直しとアップデートの役に立つはずである。

これが、関連性を維持し、最新の内容にするための唯一の方法である。

キャンペーンのパフォーマンスを確認でき、Webサイトのパフォーマンスの変化に素早く対応できるようなダッシュボードを作成しよう。

データを元に戦略を立案することに意義を唱える人はあまりいないでしょう。個人的には、行った施策が失敗した場合に、データを確認する重要性を感じます。施策のどの箇所が間違っていたのか?このままその施策を継続すべきなのか?など、様々な情報を得ることができます。複数の施策を並行して行う場合は億劫なときもありますが、設定した指標に関わるデータは、常に時間を取って確認していきたいと思います。

この記事は、Search Engine Land)に掲載された「How to empower your SEO and digital marketing strategy with data」を翻訳した内容です。

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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