Googleの検索結果の仕組みはブラックボックスとなっており、我々はその内容を推測することはできても、完全に解き明かすことはできません。
しかし、仕組みは理解できずとも、その仕組みによってもたらされた結果やユーザーの反応から、「どのような取り組みをすべきか」は推測できます。
今回は、Googleの検索結果におけるクリック率について、500人以上のユーザーにアンケートを取った調査データとなります。
「ユーザーは何をもってクリックするかどうかを決めているのか」の参考となる記事です。
調査回答者によると、リッチリザルトはGoogle検索の改善に寄与していることに同意している。
Ignite Visibilityが実施した調査によると、ユーザーが検索結果をクリックするかどうかは、meta description・ブランド名・ページタイトルの要素が順に影響しているとのことだ。
回答者の3分の2は、広告が増えるとGoogleを使いたくないと答えており、大多数は、Googleが強調スニペットやその他の検索機能を含めることによって、検索結果を改善していることに同意している。
今回の調査は、25歳から60歳までの500人以上の参加者を対象に調査を行ったものである。
検索結果の要素のうち、どの要素がクリックの意思決定に最も影響を与えるかを尋ねると、回答者は以下のように答えた。
ただし、やや矛盾した調査結果として、55.1%の参加者は「検索結果では、知っているブランド名だけをクリックする」と答えている。
参加者の過半数(58.5%)は、「2019年1月の検索結果よりも、現在の検索結果(2019年12月)の方を好む」と答えた。
また、参加者の55.5%は、「強調スニペット及びその他の検索機能の追加は、Googleの検索結果を改善している」と答えた。
参加者の3分の2(66.7%)は、Googleが検索結果に広告を増やすと、Googleの使用を減らしたいと考えているようだ。
この調査結果は、2018年12月に公開された調査の結果と矛盾している。
過去の調査では、回答者の75%が、「探している情報を簡単に見つけることができる」と答えている。
Ignite Visibilityの調査参加者の約67%が、他社の指名検索への広告出稿に反対している。
この調査結果は、大多数のユーザーが見知ったブランド名だけをクリックするという他の調査結果と一致しているものである。
調査によると、ブランドの認知はクリック率へ2番目に大きな影響を及ぼす。それは、一部のユーザーにとっては、クリックする・しないという意思決定の要因になりうる。
また、ブランドの認知度を高めることは、SEOの取り組みを補完するものであり、その逆も同様である。
ブランド認知への取り組みは、検索結果における可視性(発見されやすさ)を高めるといえるだろう。
調査では、説得力のあるmeta descriptionの記述の重要性も強調されていた。
Googleはコンテンツの内容とmeta descriptionの食い違いがある場合、meta desriptionを置き換える。そのため、サイト運営者とSEO担当者は、meta descriptionが検索意図と一致するように努める必要がある。
ユーザーが最新の検索結果ページの機能を好む場合、企業はそれに適応する必要がある。検索における可視性(発見されやすさ)を回復したいのであれば、リッチな検索結果を踏まえた上でコンテンツを設計することだ。
ユーザーは検索結果内に、より多くのリスティング広告を掲載することに反対するかもしれないが、Googleのエコシステムはプルファクターであり、さらに広告を追加しても、ユーザーが行動を変えるのに十分なプッシュファクターとはならない。
※プルファクター:引き付ける要因 プッシュファクター:押し出す要因
「ユーザーはmeta descriptionを見てクリックするかどうかを決めている」というのは、驚くべき結果ではないでしょうか。
コンテンツの内容は当然重要ですが、SEOにおいては「検索結果でどうみられるか」も同様に重要です。
また、ブランドの認知度がクリック率に寄与することからも、SEOはそれ単体で見るのではなく、マーケティング戦略全体から俯瞰することが重要と言えます。
年々すべきことが増えている印象を受けるSEOですが、こうしたユーザーの反応を見て、実施・改善のサイクルを回していきましょう。
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