さてこれからは「**に聞こう!」シリーズ。決して主催者の手抜きセッションではありません。最初は原題「Ask The Search Engines」、検索エンジンに聞こう!から。
モデレーターはダニー・サリバン。スピーカーは三大検索エンジンが勢揃い。Yahoo!のサーチテクノロジー&エンジニアリング部門のアルナブ・バタチャレ?(Arnab Bhattacharjee)、マイクロソフトのBingからプログラム・マネージャーのサシ・パーササラシー(Sasi Parthasarathy)、そしてGoogleのマット・カッツ。ただのソフトウェア・エンジニア、と言う肩書きなんですね。全てQ&A形式。
そういえば最初にマット・カッツが少し話しましたが、昨日のセッションで話題になったAJAXのSEO対策の件は、今回が公式の最新ドキュメントだそうです。古い情報じゃなくて良かった!ではQ&Aにて。
Q:
Googleは検索クエリーを自動的に送信することを禁じているが、SEO会社としては非常に困るのだがどうにかならないのか?
マット・カッツ:
ケースバイケースだが、ウイルスがクエリーを自動送信していることもあるし、不正な使い方をされている場合もあるので、全て許可する訳にはいかない。
Q:
Yahoo!サイトエクスプローラーは今後どうなるのか?
Yahoo!:
何とも言えないがユーザーに便利なサービスは維持しようと思っている。
Bing:
ユーザーに有益なサービスを提供することが第一と考えている。
サリバン:
と言うことは、止めるかもしれないってことだよね 笑(Bingのサービスに引き継がれることを示唆して)
Q:
Googleの検索結果にページに記述してある日付が出てしまうのだが、実際の検索時の日付と違って違和感があるが削除できないのか?
マット・カッツ:
ユーザーはいつの情報か判断できるから便利だと思っているんじゃないか。
Q:
マット・カッツの映像インタビューでAJAXベースの検索サービスが使われているのを見たがリリースされるのか?
マット・カッツ:
Googleではユーザーができるだけ早く目的の結果にアクセスできることを考えている。AJAXを使うと何度も検索結果ページとウェブサイトを行き来する手間を省ける。ただしAJAXは全てのブラウザーが完全にサポートしているわけではないので、まだ完全な段階では無い。
Q:
サイト内でnofollowを活用してリンクジュースを調整する(ページランクスカルプティング)の意味はあるのか?
マット・カッツ:
nofollowは数年前にGoogleが提唱したアイデアだが、nofollowに頭を悩ませるよりはサイト構造自体の最適化を考えた方が効率的とは思う。nofollowを使うのであれば、例えばログインページやショッピングカートページへのリンクには使えるのでは。
。。。ログインページはどうなんでしょうね。「Mixi ログイン」の検索回数って「Mixi + キーワード」の組み合わせじゃ一番多い方ですよね。Mixiの場合はログインがトップなので関係ないですけど、専用ログインページがある場合はnofollowじゃなくても良いのかも。
Q:
ページランクの意味が無いと言っているのに何故ツールバーからページランク機能を削除しないのか?
マット・カッツ:
SEOのプロであればページランク機能を削除しても驚かないかもしれないが、いきなりページランク機能を削除したら何となくページランクを参考にしている一般ユーザーから大量の文句が来るだろう。それを考えると、中々取り外すことができない。
。。。納得できるけど納得したくない理由ですね。
Q:
canonicalタグは301リダイレクトと全く同じ処理がされるのか?
マット・カッツ:
ほぼそう考えて良いが、たまに既に存在しないページや間違ったURLに
canonicalタグのURLが設定されていることもある。そういう時は既存のURLを残すなど多少の追加処理はしている。
Q:
特定分野でオーソリティサイトを運営しているが、何故、Wikipediaより低い位置に表示されるのか?
マット・カッツ:
実際は他の検索エンジンと比較すると、Wikipediaの順位は低いケースが多いんだよ!ランダムの社内調査だけど。まず大型サイトだから上位に常に表示されるわけではない。WIkipediaはサイトとして巨大だから上位表示されやすい。
Yahoo!:
アルゴリズムの結果だからね。特にバイアスがかかっているわけでは無い。
Bing:
ユーザーの意見と検索エンジンのアルゴリズムは違う。検索エンジンのアルゴリズムはWikipediaを評価しがち。
Q:
SEOが完璧なサイトを作ったつもりだが、AJAXでSEOができると言うことを聞いてAJAX対応すべきか悩んでいる。
マット・カッツ:
順位が良いのであれば、SEOのルールに従ってサイトを作りなおす必要はないだろう。
Q:
FLASHはどうなんだ?Yahoo!とAdobeは仲が悪いのでは。
Bing:
取り組んではいるがまだまだ。
サリバン:
AdobeはYahoo!をパーティに招待しないよね。でもAdobeはAppleと仲が悪いから(iPadのFlash非対応を示唆)まだ大丈夫じゃないかな。
マット・カッツ:
FlashのSEO対応はまだまだ完全では無いが少しずつ良くなっている。
Q:
ルール通りに301設定をしているつもりなのに検索結果でどうしても意図した通りに表示されない。どうしたらいいんだ?
マット・カッツ:
キャッシュページを見てその内容が古ければ、新たにクロールされるまで待てば変わるかもしれない。またウェブマスターツールに fetch as googlebot と言う機能がある。Googlebotが特定のページにアクセスした際にどういう理解をするか簡単に分かる。設定が間違っている可能性もあるので、この機能を活用した方が良い。
Q:
Yahoo!の人は来年参加するのか?その必要があるのか?
(会場笑)
Yahoo!:
それは何とも言えないな。。笑 ただ我々はユーザーにより良い体験を提供できる努力は続ける。
Q:
Yahoo!のウェブ検索の結果はBingと全く同じになるのか?何かYahoo!独自のフィルターをかけるのか?
Yahoo!:
その予定は無い。追加の支援機能等は付けるかもしれないが、基本の結果は変わらない。
マット・カッツ:
そうなの?知らなかった!
Q:
CSSを使ってコンテンツをページソースの上位に記述することは今のSEOで意味があるのか?
マット・カッツ:
Googleではそれ程重要では無い。普通の人がウェブページを作ると必ずしもコンテンツがソースの上位に来る訳ではない。以前は1ページのソースを最高100kまでしかクロールしなかったが過去の話だ。結論から言うと余り気にする必要は無い。
Yahoo!:
ページソースからコンテンツとナビゲーションを自動的に分析する技術を今の検索エンジンは持っている。余り気にする必要は無い。
マット・カッツ:
TABLEやCSSのトリックを気にする人が未だにいるが、ほとんど気にする必要は無い。コンテンツに注力すべき。
Q:
リアルタイム検索の結果はGoogleのメインの検索結果に定着するのか?
マット・カッツ:
まだ分からない。
Q:
Mahaloについてはどうなのか?
(Mahaloはネット業界の有名人ジェイソン・カラカニスが提供しているコンテンツサイト。大半のコンテンツが外部コンテンツの流用で、オリジナルコンテンツの無い限りなくスパムに近いサイトではないか、と言われておりネット上で論争になっています。)
マット・カッツ:
サイト自体は面白い。見方によるが。Googleのガイドラインと照らし合わせて必要な対応を取っていく。Mahalo自体も色々調整はしている。
Q:
robots.txtが検索結果に表示されることが未だにあるが、直せないのか?
マット・カッツ:
ウェブページからrobots.txtにリンクが張られていると表示されることがある。
Q:
今後も検索結果にサブドメインとドメイン両方、表示されるのか?
Yahoo!:
同じドメインのサブドメインが検索結果の大半を占めることはないだろうが、少しであれば表示される。
マット・カッツ:
基本的に同じだ。
Q:
最後に何かコメントは無いか?
マット・カッツ:
誰もカフェインについて質問しないの?
まだ1つのデータセンターで稼働しているが、いずれ全てがカフェインになる。
まず多分ヨーロッパでカフェインのデータセンターを稼働させる予定だ。
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。。。以上でした。マット・カッツのワンマンショーと言うと言い過ぎですが、やっぱりGoogle中心の内容でしたね。アメリカのGoogleのシェアを考えると仕方ないですけど。ちなみに上に記述したより実際はYahoo!もBingも話してます。ただ余り書くような話が無く 汗 しかし来年のこのセッションにYahoo!は参加するかどうかは気になりますね 笑
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