グーグルは、グーグル+の導入によって、どれだけソーシャルになることができるかということを態度で示しつつある。私は招待に登録し、デモを視聴したが、試すチャンスを得るまでは、グーグル+を追求するつもりはない(2011年6月30日 招待状をうっかり見逃していた。今、グーグル+をテストしている)。
その代わりに、グーグルの別のソーシャルツールに関する最近公開されたグーグルの特許を詳しく調べていきたいと思う。このツールでは、あるウェブページを閲覧している際に、そのウェブページを訪問する人やブックマークした人、あるいは、知り合いと会話を始めることが出来る。例えば新聞サイトのニュース記事を読んでいて、友達やそのページを訪問している他人とそのニュースについて話したくなるときがあるのではないだろうか。この特許の基となったプロセスを使えば、それが可能になる。
ツールバー内で、特許明細書で提供されている以下のスクリーンショットにあるように「discuss this page」(このページについて話し合う)ボタンが搭載されたブラウザが、インスタントメッセージクライアントになる
このボタンをクリックすると、既に連絡先に登録されている人かページのビジターに話しかけることが出来るようになる:
既に連絡先に登録されている人から選択することが出来る:
代わりに、誰が当該のページを訪問しているのか、または誰がこのツールバーをインストールしてブックマークしたかを確認し、その中から話しかける相手を選ぶことも可能だ:
自分、そして、別のビジターはお互いにコミュニケーションを始めるには連絡を取る許可を与える必要がある。上のイメージには、「ブックマーク」メニューアイテムも用意されている。ページを訪問中の人物との会話の開始に加えて、このシステムでは、現在自分が閲覧しているページをブックマークした人物との会話も始めることが出来る。
それではこの特許を紹介する:
ウェブページのビジターおよび知り合いとコミュニケーションを開始する
考案: Joseph F. Karam
付与先: グーグル
米国特許申請番号: 20110161835
付与日: 2011年6月30日
申請日: 2011年3月11日
概要
2名のユーザーのうち、少なくとも1名はウェブページを閲覧している際に両者の間でコミュニケーションを開始するために実装および利用する、コンピュータプログラムを含むメソッドおよび装置。数名のユーザーの中でそれぞれのユーザーに関するユーザーの情報が収集される。複数のユーザーのうちそれぞれのユーザーが閲覧しているウェブページに関するページの情報が収集される。所定の基準が満たされ、一人目のユーザーから二人目のユーザーに対するコミュニケーションの実施のリクエストが処理されると、一人目のユーザーと二人目のユーザーの間でユーザーの情報の一部とページの情報の一部が共有される。
詳細を幾つか挙げていく:
1. このシステムの利用者は、オンラインの交流を行うことが出来るか、または放っておいてもらいたいかを示すステータスメッセージを設定することが出来る。
2. 会話を今後の参考のためにローカルにまたはリモートに保存することが出来る。
3. このアプリケーションは、別のアプリケーションとして存在するのではなく、ブラウザに内蔵される。
4. 連絡先に登録している人が、現在自分が閲覧しているペジを過去にブックマークしていたなら、名前の隣に星が表示されるなどして、その点が示唆される。
5. 大勢の人々が同時に閲覧している可能性のあるページを訪問しているなら、閲覧中の人々のリストが絞り込まれ、対処可能な人数に減らされる。この絞り込みはを以下の項目に基づいて行われると見られている:
この選択肢のうちの幾つかは、例えば、近くのユーザーを表示する選択肢等、システムのユーザーによって設定することが出来る。
6. このシステムをオン/オフに切り替え、ページを閲覧していることが他の人に分からないようにする機能、閲覧していることを他のユーザーに知られても良いページを選択する機能、本名や匿名や「ユーザー X」のような一般的な名称を利用することが出来る機能等、プライバシーの問題への解決策が特許で取り上げられている。
7. この特許は、ユーザー達がページの閲覧中に会話を交わせるトピックとして以下のトピックを挙げている:
結論
このシステムをクライアントもしくは一緒に働いている人達と使って、あるウェブページの様々な面について話し合うことが出来るだろう。例えば、スクリーン共有プログラムを使うことなく、同時期に同じページを閲覧することが出来ればメリットは大きいかもしれない。
また、コミュニティサイトのメンバーがメンバー同士で交流する際にも役に立つ気がする。
サイトを運営している人が、「Discuss this page」ボタンをクリックして、ビジターと交流することも可能だ。
これはグーグルとウェブが、時代に乗り遅れることなく、そして、既に知っている人達だけに交流を限定することなく、ソーシャル化を進めるためのアプリケーションである。
このシステムを利用したいだろうか?
この記事は、「SEO by the Seaに掲載された「Will Google Make Browsing A Web Page a Social Activity Too?」を翻訳した内容です。
この種の技術は既にウェブサービス等でも同種のものがあると思いますが、Googleの場合、Chromeでブラウザーのシェアも拡大しつつありますから今後の展開が気になるところですね。小さい話ではサイト構築時のレビューなどには効果的に使えそうですし、Google+や+1ボタンと上手く連携して普及すればGoogleのウェブ検索の結果にも重要なソーシャル評価の指標ソースとして貢献しそうですし。とりあえず特許を取っただけですし実装されるかは全く別問題ですが、何年か後にもしかすると「そういえばそんな特許を昔取っていたな、、、」とこの記事を振り返る日が来る可能性は0じゃない? — SEO Japan
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