検索結果の順位をあげるための、内部リンク構築戦略

公開日:2019/01/28

最終更新日:2024/03/25

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SEOにおける基本的で重要な設計の1つとして、内部リンクネットワークの構築があります。内部リンクは、ユーザーに対して重要なページへの遷移を促したり、検索エンジンがサイトを理解する助けにもなります。今回の記事は、SEOツールのOnCrawlによるPR記事となりますが、内部リンクの重要性を改めて気が付かせてくれる内容となっております。コンテンツの整理が必要なWebサイトの方など、内部リンク最適化の一助となれば幸いです。– SEO Japan

この記事では、Webサイト設計の修正によって、SEOにおける大きな恩恵を得た事例を3つ紹介したい。

それが自身のWebサイト内のものであろうと、リンクはコンテンツとコンテンツの関係性を示すものである。リンクは、ページからページへ、その価値と重要性を伝える働きをする。また、より重要なことに、内部リンクはWebサイトの設計を定義するものである。内部リンクはユーザーを目的のページへと案内し、検索エンジンがあなたのWebサイトを理解する手助けをする。健全な内部リンクの設計をすることで、ページがインデックスされ、順位づけされやすくなる。また、CTRの増加も期待でき、訪問者が目的のページへたどり着きやすくなることで、コンバージョンの増加にもつながるだろう。検索結果の順位上昇に効果的な3つの方法を紹介する前に、内部リンクの基本的な知識をおさらいしておこう。

  • 内部リンクが多いページほど、Googleは高い評価を与える。外部リンクがWeb上のサイトの中でどのくらいの価値があなたのサイトにあるかを示すように、内部リンクはあなたのサイトの中でそのページがどれだけ重要なのかを示すのだ。
  • 内部リンクは非常に重要なものであり、Googleも、1ページあたり1,000の内部リンクを得ることは「妥当な数字」であると考えている。この数字には、ヘッダー、フッター、メニュー、サイドバーなど、すべてのリンクが含まれていることをお忘れなく。
  • リンクは非常に強力である。トップページ、アバウトページ、コンタクトページなど比較的価値が低いページでも、内部リンクを多く獲得しているが故に、高い評価を得ていることもある。
  • 作成されたばかりのコンテンツからのリンクは新鮮な価値を伝える。それ故、新しいページの存在をGoogleに伝えることになり、そのページがGoogleにクロールされる手助けとなる。


グラフタイトル:内部リンク数とクロール頻度
下部のコメント:内部リンクを多く獲得しているページほど、頻繁にクロールされる

基本知識のおさらいが完了したところで、SEOを改善させる内部リンクの3つの戦略を見ていこう。

ページの階層を減らす

2018年6月、Googleのジョン・ミュラー氏はWebmaster Central Hangoutで次のように述べている。

「クリックの深さ、つまり、トップページからそのページにたどり着くまでに何回のクリックが必要とされているか、はSEOにとって重要である。」

トップページに近いページほど、Googleからポジティブな印象を与えられる。複雑で深い階層のWebサイトにとっては、すぐに着手できる施策となりえるだろう。実際、OnCrawlでは、EC、不動産、求人などのWebサイトに対し、ページの階層を減らすことで順位を上昇させ、ユーザー体験も向上させてきた実績がある。

グラフタイトル:クロールの有無とページの階層
下部のコメント:ページの深さとGoogleのクロールには相関関係が見られる

様々なWebサイトの改善実績から得た、ページの階層を減らすための方法をいくつか紹介しよう。

  • 商品ページや求人ページなどで、「おすすめのページ」や「似たページ」の表示数を増やす。これにより、カテゴリ内や関連したカテゴリ間の内部リンクを増やすことになり、深い階層のページをより浅い階層へ引き上げることにもなるのだ。
  • 浅い階層のカテゴリ数を増やす。トップページに掲載されるカテゴリ数を増やすことで、より多くのページがトップページに近しい階層に配置されることになる。
  • カテゴリリストのページ分割数を減らす。これは、各カテゴリページに表示させている商品数を増やせば可能となる。しかし、それぞれのカテゴリ内の商品数を減らすことになるため、浅い階層のカテゴリを増やすことでも実現可能だ。ページ分割数を7から5に減らすことができれば、6番目と7番目に分割されたページに記載されていた商品ページは、少なくとも2クリック分、階層を浅くすることができる。

とあるWebサイトで上記の施策を行った結果、50以上の階層を15までに減らすことに成功した。


グラフタイトル:階層別のページ数
下部のコメント:検索結果における表示回数とWebサイト内のページの階層には相関関係がある

こうした施策を継続した結果、とあるECサイトのカタログページにおけるクロールの頻度が高まったことが確認できている。その結果、新しい商品がGoogleにより発見されやすくなったのだ。これにより、営業や広報を含む様々なキャンペーンがより効果を生むことにつながったのである。

ハブとなるコンテンツを作成する

Webサイトのグロースと特定の領域におけるオーソリティを高める手段としてコンテンツマーケティングを採用しているWebサイトは多い。こうしたサイトにとっても、内部リンクの戦略は、コンテンツのパフォーマンス向上の役に立つものである。キーとなるトピックを強化し、メインとなるページを関連性に準じてグループ化することで、特定の領域におけるオーソリティの向上と、検索結果の順位獲得の改善につなげることができる。


グラフタイトル:サイトの構造化と順位の獲得
下部のコメント:サイトの構造において内部リンクを活用し、上位表示を獲得する

ハブとなるコンテンツをもとにWebサイトのセグメント化を進める。OnCrawlを使用すれば、ハブとなるコンテンツとテーマごとにグループ化したコンテンツの内部リンクの構造を視覚化できる。その結果、自然流入、順位、クロール頻度などの主要な指標を観測できるようになる。ハブとなるこンテンツは次のような特徴を持つ。

  • トピックやキーワードが密接に関係した、複数のページから成るコンテンツ
  • メインとなるページ(自身のWebサイトがオーソリティとなることを目指している領域のトピックを扱っているページ)によって構成され、ハブとなるコンテンツに記載されているページへのリンクを設置しているコンテンツ
  • ページ間の関連性を強めるために内部リンクを設置しているコンテンツ。この場合の内部リンクは、可能であれば、ハブとなるコンテンツのテーマに関連したキーワードをアンカーテキストに含める。

一般的に、メインとなるページは良い順位を獲得する傾向がある。こうしたページから、ハブとなるコンテンツに記載されているページへ内部リンクを設置することで、メインとなるページが獲得したオーソリティを、関連するページへ伝えることが可能となる。ページの重要性理論(URLを記載)の一例と言えるだろう。こうしたハブとなるコンテンツの作成と内部リンクの設置により、ドメイン・オーソリティとCTRの増加につなげることができる。テーマごとに区別したコンテンツがお互いに内部リンクを設置することで、このグループのコンテンツが検索結果により表示されるようになるのだ。

ページのグループを選別する

季節性のあるページやイベントに関連したページを作成する場合も、内部リンクの戦略が非常に重要となる事例を多く見てきた。例えば、ホリデーシーズンのセールや業界内のイベントのチケット販売など、そのイベントが開始される前にプロモーションが成功している必要があるものだ。イベント関連のプロモーションにおいては、次の内容が重要となる。

  • イベントに関連したターゲットキーワードに最適化されたランディングページを作成する。このページのコンテンツは、上位表示されるに値する十分量のコンテンツがあり、それらは検索者の意図に即した内容であるべきだ。複数の商品が掲載されたページよりも、関連したトピックに特化したランディングページのほうが、プロモーションをしやすいのだ。
  • ランディングページには日付とイベントまでのカウントダウンを記載する。カウントダウンはコンテンツの内容の変更にもつながるため、クロール頻度の向上が狙える。
  • 関連したトピックによるハブとなるコンテンツを作成し、ランディングページからこのページへの内部リンクを設置する。このハブとなるコンテンツは、イベントページ、関連した商品のページ、関連した記事ページ、関連したカテゴリページなどを含めるべきだ。こうすることで、ランディングページが獲得したオーソリティを他のページに伝えることができるのだ。
  • ランディングページのプロモーションのために内部リンクを設置する。関連したキーワードを含めたアンカーテキストで、トップページからリンクを設置する。また、メニューページの中でも上位に記載する。多くのページから、ランディングページへアクセスできる状態を作るのだ。


グラフタイトル:平均の内部リンク数
下部のコメント:内部リンクが多いほどインプレッションが高まる

OnCrawlを使用すれば、内部リンクの戦略の指標となる、次の指標の推移も確認することができる。

  • クロール頻度:イベントまでの期間における、Googleのクロール数を確認することができる。
  • インプレッションと検索経由の訪問数:ランディングページが検索結果に表示される回数と、検索経由のランディングページへの訪問数を確認することができる。
  • 内部要因:ランディングページにおける内部要因が最適化されているかを確認することができる。タイトル、メタディスクリプション、H1とH2、単語数など。

プロモーションの期間が過ぎれば、ランディングページへの内部リンクを削除することを忘れずに。

内部リンク戦略におけるポイント

内部リンクの戦略をしっかりと設計することで、特定の領域におけるオーソリティを高め、CTRを向上させることが可能となる。また、ページの階層や重要性のような順位に直接影響を与える要素を改善することで、ランキングの上昇も見込める。内部リンクは、Googleによるページの優先度、検索結果における順位、検索経由での訪問など、定量化できる結果を生み出してくれる。ページの階層を減らし、ハブとなるコンテンツを作成し、特定のグループをプロモートすることが、あなたのSEO戦略の大きな武器となるだろう。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How to boost search rankings using only your internal linking strategy」を翻訳した内容です。


サイトの規模が大きく、複雑になればなるほど、内部リンクの設計の難易度もあがります。場合によっては非常に面倒な作業となりますが、ページ遷移率やサイト内滞在時間など、様々な面で改善が見込めそうです。ユーザーにも検索エンジンにも最適な内部リンクを設計し、SEOフレンドリーなサイト構築を心がけたいものです。
お知らせにはなりますが、SEOJapanでは先日サービスページを一新いたしました。サービス一覧ページの他にも、サイト種別に最適なサービスをご提案ページもご用意しております。内部リンク設計などでお悩みのお客様向けには、SEOコンサルティングサービスによるサイト設計サポートをご用意しております。
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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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