Googleからペナルティ警告を受けたサイトも日本で普通に出てくるようになりましたが、ウェブマスターツールの充実とGoogleのサポート強化の結果、リンクプロフィールを整理し、再申請によりペナルティが取り消されるケースも増えてきました。そうはいっても、まだペナルティが解除されず悩んでいるサイトも多いと思いますし、大量に張られたリンクリストを前に諦めているウェブマスターもいるのではと思います。今回は、そんな悩めるウェブマスターのために、ウェブマスターツールを活用してリンクプロフィールを精査し、再申請を成功させるための手法をステップ・バイ・ステップでまとめてくれた素晴らしく実用的な記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan
長年に渡り、オンラインビジネスを営む中、一人でリンク構築に対応してきた人もいれば、悪徳SEO「業者」に任せっきりだった人もいることだろう。どちらにせよ、リンクプロフィールを整理する必要があるかどうか、悩んでいるのではないだろうか。そこで今回のコラムでは、リンクプロフィールが、問題を抱えているかどうかを特定する方法、そして、問題を分析する方法、そして、問題を解決する方法を5ステップのプロセスを介して紹介する
その前に:
不自然なリンクの警告 = 問題
このメッセージを受け取ったら、問題を抱えていることになる。ステップ 2から読み始めてもらいたい。
グーグルのウェブマスターツールに届いた不自然なリンクの警告
ステップ 1: グーグルを使ってチェックする
当然だが、グーグルにeメールを送って、質の低いリンクを持っているかどうか尋ねることは出来ない。しかし、グーグルのウェブマスターツール内のリンクリストから手掛かりを得ることは可能である。以下に新しいナビゲーションからこのリストにアクセスする方法を紹介する:
ウェブマスターツールのリンクリスト – 新しいナビゲーション
ダウンロードする前に、スタッツを確認しよう:
「サイトへのリンク」のサンプル
合計199000本以上のリンクに対して、76000本は、あまりにも多い気がする。このような配分になっているなら、整理する必要があるかもしれない。
また、この画面で、「最も多くリンクされているコンテンツ」にも注目してもらいたい。リンクの大半が、ホームページに直接向けられているなら、問題を抱えている可能性がある。
最後に、最もリンクされているコンテンツの下の詳細をクリックする。ソースのドメインが、リンクの本数に対して、極端に少ないように思えるなら、所謂「ランオブサイト(ROS)」リンクを得ていると思われる。このタイプのリンクは、特に何も価値を加えず、広告、ブログロール、リンクのリスト、あるいは、フッターのいずれかであるため、ペナルティの対象になることが多い。
ドメインごとにリンクの数をカウントし、ROSリンクを探し出そう。
私が「可能性がある」や「かもしれない」等の言い回しを用いている点に注意してもらいたい。リンクの「良し」「悪し」をを判断する明確な基準がなく、当事者が判断する必要があるためだ。丸で囲ったページは疑わしいが、最終的には、このコンテンツは、302リダイレクトの形式を取ったアフィリエイトリンクであることが(広範のプロセスで)判明した。
ステップ 2: 情報を集める
それでは、問題を抱えている可能性が高い、あるいは、問題を抱えている点を指摘する警告を受け取ったと仮定する。何から手をつければいいのだろうか?グーグルは、グーグルの公式ブログで、まずはグーグルのウェブマスターツール内のリンクリストから着手するよう薦めている。リンク数の最も多いリンク元にアクセスし、次の2つのレポートをダウンロードする:
エクセルでレポートをまとめ、列Aを昇順で並べ替え、重複をなくす(一つのレポートでしか利用することが出来ないため、First discoveredのチェックを外す 必要がある):
これで重複リストが出来上がった。次に2つの作業を実行する:
- XenuのLink SleuthやScreaming Frog等のヘッダーチェッカーを利用する。200や301以外のリンクを除外し、別のリストに出力する。後程必要になるので削除しないこと。
- 技術に自信があるなら、リンク内の、あるいは、メタrobotsタグ内の「nofollow」コードをチェックするスクリプトをリストに実行してみよう。結果を別のリストにまとめる。
これで、リストは、followedリンクと200と300のステータスコードを持つリンクに絞られたはずだ。ここから手動でチェックしなければならない。
ステップ 3: 自力でリンクをチェックしていく
- ページをウェブブラウザに読み込む:
- ページが読み込まれないなら(404/Not Foundエラーが表示されたら)、メモして、次のリンクに移る。先程利用したヘッダーチェッカーが適切に機能していたかどうか再確認する。ただし、リストを集めて、ヘッダーチェッカーをかけてから、リンクを見直すまでに、数日間から1週間がかかることがある。この期間に廃れるリンクが現れる可能性がある。
- ページが全くコンテンツを読み込まず、また、エラーメッセージも表示されなくても、チェックする必要がある。リンクが同じ色のテキストに隠されていたり、見えないフレームの内側に配置されていたり、CSSを介してページの外側に置かれていることもあるためだ。
- ページのソースを見る。大半のブラウザでは、右クリック、または、CTRL + Uでチェックすることが出来る。
- ドメイン名で調査/検索を行う。リンクにwwwがない場合、wwwを外して検索する。
- 見つからなかったら、当該のリンクを「削除したリンク」と記す。
- 見つかったら、優れたリンクかどうか確認する。
- まず、「nofollow」を検索する。
- 「head」タグ内で見つかったら、「No Follow」と記し、次のリンクに移る。
- 本文のタグ内で見つかったら、リンクとhrefタグが同じかどうか確認する。
- 同じだったら、「No Follow」と記し、次のリンクに移る。
- リンクがページ上にあり、nofollowedではないなら、リンクの場所を確認し、HTMLタグをチェックする。
- 以下の条件のいずれかに当てはまる場合、「否認」と記す。
- 関係のないリンクの集まりの一つ。
- 右側または左側のサイドバー、もしくは、フッター(つまり、メインのコンテンツ以外)に掲載されている。
- リンクがコメント内に掲載されている。
- リンクがページに表示されていない(つまり、隠されている)。
- ページのどこかに「リンクを投稿する」や「記事を投稿する」等のリンクが存在する。
- ページ自体が、チンプンカンプン、スパム、SEO(キーワードを大量に利用している、サイトのPRを表示している、あるいは、SEOフレンドリーと明言している)を行うためだけに存在するように思える。
- 最後に、上の全てのテストをパスしたら、次は「嗅覚」テストに移る。
- リンクは、サイトのビジターに価値を与えているか?それなら、恐らく問題はない。
- リンクは、他の目的のために記事に押し込まれたように見えるか?見えるなら、恐らく問題あり。
- 有料リンクのように見えるか?見えるなら、恐らく問題あり。
- リンクを「否認」または「OK」と記し、上の条件を基に理由を入力する。入力が終わったら、次のリンクに進む。理由をスキップするべきではない。グーグルのレスポンスを受けた後、同じプロセスを2度、はたまた3度繰り返す可能性があり、再びチェックしなければならない状況は避けたい。
ステップ 4: ドメインかリンクかの判定
ステップ 4は、混乱を招く。これまで、グーグルがレポートしたリンクのリストを全て集めて、チェックを行ったものの、まだ終わりではない。まだ、2つの作業が残されている:
- 全てのドメインのリストをダウンロードする:
- 既存のリストに照らして、ドメインをチェックしていく。
全てのドメインをダウンロードすると、website.comのように、ベースのURLでリストが構成されている点に気づくだろう。作成済みのリストに照らして、URLのリストをチェックするため、スプレッドシートに新しい列を加え、名前を「ベースドメイン」にする。
新しいワークシートを開き(重要)、リンクのリストをシートにコピーする。[データ]、[区切り位置]、[区切り文字]の順にアクセスし、区切り文字を[/]に指定する。こうすることで、一掃し、場合によっては、見つけて、wwwを置き換える必要のあるベースドメインのリストが生成される。
区切り位置機能の集中講座
次に最後のリンクまでカーソルを移動する。その下に、グーグルのドメインのリストを貼り付ける。
列 Aを降順で並べ替え、重複を取り除く。すると、リンクのリストでまだ取り上げられていないドメインのみが残る。ステップ 2とステップ 3と同じ要領でドメインをチェックしていく。
ステップ 5: 一掃 & 吟味する
このプロセスを終えると、4つのリストが手元に残るはずである:
- 削除したリンク: サイトから削除されたリンクであり、当該のサイトが今も存在する、あるいは、リンクが掲載されていたページは削除されたものの、ドメインは健在であるケース。誰かに連絡を取り、リンクを削除することに成功したら、このリストに掲載する。
- 削除したドメイン: もう存在しないドメイン、あるいは、コンテンツがないドメイン。
- No Follow: リンクまたはリンクが掲載されていたページがnofollowになっているケース。もしくは、リンクとウェブサイトの間に302 リダイレクトが存在するケース。
- 否認: 削除することは出来なかったものの、マイナスの影響を受けたくないリンク。
リンクの削除を助けてくれる様々なサービスが存在する。グーグルは、ウェブマスター自身が行うべきだと指摘している。しかし、大方、ウェブマスターに接触して、リンクを削除して欲しいとお願いするのは、無駄骨に終わる。とても時間がかかり、成功する確率は低い — ウェブマスターが実際に返事をくれるサイトは、リンクを掲載しておきたいサイトであり、nofollowを加えておいてもらうだけで十分かもしれない。
削除することが可能なディレクトリ、または、支払いの中止、nofollowの追加が可能な有料リンクを知っているなら、行動に移してもらいたい。しかし、この選択肢を持つウェブマスターは少ない。また、この手のサービスは、リンクごとに料金を要求するため、最初にリンクを絞り込むことで、チェックする必要のあるリンクの本数に応じて、資金を節約する効果が見込める。
再審査リクエストおよび否認レポートを適切に作成する方法については、リンクの否認に関するデマを一刀両断(日本語)も参照してほしい。リンクプロフィールを整理する取り組みがうまくいくことを、心より願っている。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「Five Steps To Clean Up Your Links Like A Techie」を翻訳した内容です。
非常に具体的、かつ再申請を成功させるための情報が満載で、最近増えている「ペナルティ解除サービス」を余裕で凌駕する再申請の準備がこれを実践するだけで実現できそうな内容でした。ウェブマスターツールのインターフェースが英語で解説されていますが、基本日本語もメニュー構成等、ほぼ同じかと思います。私の経験でも一度や二度の再申請でペナルティが解除されるケースは逆に珍しいですし、ここに書かれている内容を地道に行って再申請を繰り返していけば、あなたのサイトのペナルティもいつかきっと解除されるはず・・・そう信じて頑張りましょう。 — SEO Japan [
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