2006年のFIFAワールドカップでアルゼンチンが準々決勝で敗退した時、大勢の情熱的なファンが衝撃を受けた。ドイツとの試合で、アルゼンチンは、90分間で決着をつけることが出来ず、PK戦で敗れた。試合後、非難の矢面に立たされたアルゼンチン代表のペケルマン監督は、辞任を追い込まれた。
なぜだろうか?
ファンや専門家が、ペケルマン監督がスター選手のリオネル・メッシをスタメンから外した采配をこぞって批判したためだ。致命的であり、代償の高い戦略のミスであった。
しかし、それがSEOにどのような関係しているのだろうか?意外にも、大きく関係している。
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SEOのスペシャリストは、似たような戦略を強制される – つまり、優秀な戦略を控えに回さなければいけなくなる。毎日のように新たなテクニックが登場しているため、従来のオンサイトのSEOの重要性を見過ごし、効果のある方法に焦点を絞ることが出来なくなるケースがよくある。
クライアントから「一番新しい、一番流行っている、一番格好いい」手法を求められ、大勢のSEOコンサルタントがフラストレーションを抱えている。最新の手法を使って、検索結果でのビジビリティを高める行為自体は問題はない。しかし、その結果、テストを経て効果が証明されたメソッドが犠牲になることが多い。
だからこそ、時間を割いて、このチェックリストに目を通し、SEOの基礎を正しく理解している点を確認する必要がある。
あらゆるオンラインビジネスにとって、収益、そして、利益は重要である。どちらを得る上でも、オンサイトSEOが欠かせない。緻密に、個々のレベルで、オンサイトSEOを使って、マーケットに焦点を絞るべきである。
ソーシャルメディアマーケティングは、浸透しており、SEOとのシナジー効果は、絶大である。
しかし、その他の従来のSEOの形式にソーシャルメディアが取って代わるわけではない。また、アーティクルマーケティングもオーディエンスの構築において、控えに回るわけではない。
グーグルの常に変化するアルゴリズムを掌握する上で、ブログのオーサーシップが、リンク構築の代わりを務めるわけではない。収益と利益を増やす取り組みに関しては、何でも試し、改善する価値がある。
オンラインで配信するアイテムは全てインデックスされる。顧客は、検索エンジンでコンテンツを発見し、顧客が目にするコンテンツは、購入の決定に影響を与える。自然な検索結果は、あらゆる企業にとって、収益に直結する成果をもたらす。従って、新しい未知数の手法を追いかけて、SEOの基本を後回しにするべきではない。
この業界は常に変化している。グーグルは、200近くの要素を基にサイトのランクを決めている。アルゴリズムは毎日変化し、年間500-600回の変更が加えられる。そのため、SEO戦略を進化させ、適応させ、そして、改善させなければならない。
ソーシャルメディア、クライアントとのコミュニケーション、そして、その他のマーケティングのテクノロジーは、あらゆるキャンペーンにとって重要である。 しかし、全てのメソッドが、既に効果を上げている手法の代わりになるとは私は考えていない。
「新しいSEO」は作り話にすぎない。雑音であり、焦点がぼやけてしまう。勝利を収めるためには、新しいメソッドを受け入れ、全体的なマーケティングミックスに組み込む必要がある。
マーケティングに対するソーシャルメディアの重要性を過小評価するのは危険である。だからこそ、多くのSEOコンサルタントが、ソーシャルネットワークをマスターすべく、必死に研究しているのだ。ソーシャルメディアは、利益をもたらすポテンシャルを秘めている。マーケティングキャンペーンの欠かせない一部である。
全ての要素に対して適切に資金を用意する必要がある。マーケティングおよびSEOのその他の分野の予算を適当に削り、ソーシャルメディアのみに焦点を絞るべきではない。
心躍る新しいサービスやテクノロジーにより、顧客ベースを拡大させ、収益を増やす機会が生まれる。しかし、多くの会社の経営者が、流行りに乗り、「格好いい」マーケティングのテクニックに一目ぼれして、「従来の手法」を放棄している。
これは賢い判断とは言えない。既存のアプローチの上に闇雲に新しいモデルを重ねる方針も賢明ではない。適切なバランスを見出すことが肝要である。
混乱した状態から秩序を取り戻す必要がある。グーグルがアルゴリズムを調整する度に、あるいはフェイスブックが機能を加える度に、もしくは、ツイッターがツールを導入する度に、無条件に反応しているようでは、SEOの戦略にまとまりが欠けているように見えてしまう。
狙いをつけずに撃ちまくるのではなく、SEOやマーケティングキャンペーンでは、最大の目標にターゲットを絞る必要がある。
集中させるべきではない。数あるマーケティングの取り組みの中で、SEOは特にコスト効果の高い取り組みの部類に入るものの、何もかも解決するわけではない。だからこそ、マーケティングの取り組みを多様化させて、よりターゲットの絞られたトラフィックを競合者よりも多く獲得する必要があるのだ。
ソーシャルメディア、eメールマーケティング、顧客関係の構築、そして、ロイヤルティプログラムと共に用いることで、SEOは、顧客、パートナー、投資家、ジャーナリスト、その他の関係者とのコミュニケーションを改善し、効率よく協力することが可能な環境を作り出すのだ。
構造でもある。
優れたSEOは、インフォメーションアーキテクチャおよびウェブサイト/URLの構造を改善する。巧みに構造化されたコンテンツのレイアウトを用いることで、ネットワーク内の相乗効果を活用することが出来るようになる。予算が限られているなら、ベースを強化するために賢く利用しておきたいところだ。オンサイトSEOは、ウェブビジネスの安定した基盤としての役割を担っている。
優れた構造を用いると、リンクの深さを改善するだけでなく、リンクを張ってもらえる、ツイートしてもらえる、もしくは、例えば、「ウォールステッカー トップ10」リストのように、投稿で言及してもらえる確率が高くなる。
アンカーテキスト内で理想的なターゲットのキーワードを使って、適切な場所に深いリンクを張ってもらうことで、ウェブサイトおよびコンテンツに対して、最高のSEOのアドバンテージを確保することが出来る。
例えば、[ウォールステッカー]で検索が行われた際に、検索エンジンが優れたユーザーエクスペリエンスを提供する手伝いをする必要がある。コンテクストが適切であり、関連するページのみにリンクが張られている点を確かめることで、コンテンツの関連性を高めることが出来るだろう。
こうすることで、検索結果を巡って内部で競争することなく、サイトの各セクションに価値を加えることが可能になる。また、検索スパイダーによるクロールおよびインデックスが、スムーズに行われると言う利点もある。
強力且つ綿密に計画されたインフォメーションアーキテクチャを用いることで、力のある深いリンクを集めることが出来る。家具店を例にとって考えてみる。多くのブロガーがホームインテリアに関する記事を綴っている。理想的顧客は、このようなブログを読み、ツイートをフォローし、そして、フェイスブックで推奨事項を共有している。このタイプのブロガーは、- オーディエンスに対する価値を加えることが出来るため – 関連する内部のページのコンテンツに喜んでリンクを張るだろう。
コンテンツを整理する際は、ソーシャルネットワークを活用し、SEOに勢いを与えることを意識してもらいたい。全てのマテリアルをウェブサイトのルートディレクトリに落とすのではなく、[インテリア]に対するカテゴリを設定し、その中にサブカテゴリを作って、ニッチを分けていこう。
こうすることで、ブロガーは「interior/wallstickers/」に直接リンクを張りやすくなり、また、読者にとってより有益になる。オンサイトSEOは、ソーシャルネットワーク向けのアクティビティを強化し、メリットをもたらす。マーケティングキャンペーンの寿命を延ばし、効率を高める効果がある。さらに、顧客、ブロガー、ジャーナリスト、そして、パートナーにさらに関心を持ってもらい、共有してもらい、いいね!してもらえるようになる。
各種のマーケティングの取り組みを統合することで、当該のニッチのマーケットの大部分を制し、収益は自然に増加していくだろう。容易にこの流れを確立するには、基本に焦点を絞り、厳しい審査で効果が証明済みのSEOの基礎を採用する必要がある。
最先端のマーケティングは確かに刺激的だが、リスキーでもある。それに比べて、従来のアプローチは面白味に欠けるかもしれないが、見返りを得られる可能性は高い。
どちらからもメリットを得ることが出来る。焦点を失わないように注意してもらいたい。焦点がぶれてしまうと、制御不能な状態に陥ってしまうからだ。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「Are You Getting These SEO Fundamentals Right?」を翻訳した内容です。
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