時代は変わった。SEOは、動きの早い業界であり、軽快で、柔軟な者が勝利を収める。そんな中、ここ数年の間に行われた – 2011年の2月に導入されたパンダ、そして、2012年のEMD(完全一致ドメイン)アップデートで最高潮を迎える – グーグルのアップデートによって、壊滅的なダメージがもたらされている。事実、このようなアップデートが原因で、グーグルにトラフィックを依存している多くのサイトのオーナーが、閉鎖に追い込まれている。
恐らく、SEOが変化している点に既に気づいているだろう。しかし、例えば、「2013年に向けて、リンク構築戦略を新調するにはどうすればいいのか?」や「今度のアップデートからサイトを守るにはどうすればいいのか?」等、重要な疑問に対する答えを得られる情報は、あまり多くはない。そこで、チャプター 1では、SEO業界の現状、そして、グーグルの容赦ないアップデートからサイトを守る上で効果のある実用的な戦略を詳しく見ていく。
目次
現状、そして、過去を知ることなく、リンク構築を理解することは不可能である。
5 BG(グーグルが登場する前): ヤフー!とアルタビスタがウェブを牛耳っていた。関連性(キーワードの密度とメタタグを基に判断)が最も重要なランキングの要素であった。
1 AG (グーグルが誕生した後): サイトに向けられたリンクの本数をベースとした、グーグルの革命的なページランクベースのアルゴリズムが、その他の検索エンジンよりも遥かに質の高い結果を提供するようになった。その結果、検索業界でグーグルが確固たる地位を築くことになった。初めて、ページが、品質と関連性に応じてランク付けされるようになった。
ヴィンスアップデート(2009年4月): このあまり話題にされることのないアップデートは、サイトワイドのオーソリティとブランディングをアルゴリズムが理解する仕組みに対する初めてのアップデートであった。 ヴィンスアップデートによって、「小規模なサイトよりも信頼されたブランドを優先する」と言う方針が始まった。
グーグルパンダ(2011年2月): 12%もの検索に影響を与えた。eHow、EzineArticles.com、そして、Suite101.com等の質の低い大きなサイト“通称コンテンツファーム”をターゲットにしていた。ウェブマスターガイドラインを違反したサイトのオーナーに積極的にペナルティーを与えるアップデートの中では、最も古い部類に入る。
グーグルペンギン(2012年4月): 「過剰最適化」に対するペナルティーであり、グーグルのインデックスの3.1%に影響を与えた。このアップデートは、ブラックハットなリンク構築の手法、とりわけ過剰にアンカーテキストを利用する手法を取り締まるために行われた。パンダと同じように、このアップデートは、更新版を導入する度にサイトを網にかけていくフィルターである(2-3ヶ月おき)
。
EMD アップデート(2012年9月): このアップデートは、完全一致のドメインの力を上位にランクインするために利用しているサイトをターゲットにしている。システムを操作しようとするサイトのオーナーに対する、グーグルの強硬なスタンスがさらに明確になった。
SEO JAPAN追記:ハミングバード アップデート(2013年9月): Googleが進化する過程でアルゴリズムを根本から見直した大型アップデート。SEOに直接関わらないが、Googleを理解する上で学ぶべき点が多い。詳細はこちら(日本語)の記事にて。
過去、3-5年のスパンでブラックハットなウェブマスターたちが、グーグルのフロントページを独占してきた。コンテンツのスピン、巨大なブログネットワークの利用、そして、アンカーテキストの過剰な利用によって、容易にアルゴリズムを操作することに成功していた。しかし、大半のブラックハットなSEOのエキスパートは(さらには大勢のホワイトハットなエキスパートもまた)グーグルが、ペンギンアップデートを行った翌日、次のようなスタッツを目にすることになった:
これはひどい。
ブラックハットの“サクセスストーリー”は、今でも残っているものの、大半のブラックハットなリンク構築戦略は長続きしなくなった。説教じみているかもしれないが、長期的にSEOで成功したいなら、ホワイトハットなアプローチを採用して、リンク構築に臨むべきである。
かつて、単一のキーワードで上位にランクインすることが、SEOを実施する目的であった。一度フロントページに到達したら、それで終わりであった。今はそうはいかない。現在のSEOでは、ペナルティーおよびグーグルのアップデートのリスクを最小限に抑えることが重要になっている。過度にオンページSEOを実施すると確実にダメージを受けるため、今後のアップデートの影響を避けたいなら、リンクに焦点を絞るべきである。
事実、グーグルのウェブスパム対策を統括するマット・カッツ氏は、今後のペナルティーを回避するため、リンクに注目するべきだと指摘している:
それでは、サイトのリンクプロフィールを調整して、グーグルの今後のアップデートの被害を受けるリスクを避ける方法を紹介していく。
アンカーテキストの過剰な利用は、ペンギンのフィルターを作動させるウェブスパムのシグナルの中でも、特に重要度が高い。今後のアップデートによって、不自然なリンクプロフィールを持つサイトが狙われるのは、目に見ている。
事実、MicroSiteMasters.comは、「金銭的な用語」をアンカーテキストに何度も利用すると、グーグルペンギンの攻撃を受けやすくなると指摘している:
サイトに向けるリンクに利用するアンカーテキストを多様化することが重要なのは、このためだ。
アンカーテキストの誤った利用を避けるため、まずは現状を把握する必要がある。手っ取り早くこのデータを確認したいなら、リンク分析ツールのMajestic SEOを利用しよう。無料のアカウントでも、アンカーテキストの分布を確認することが可能だ。
まず、Majesticにアクセスし、ホームページのURLを入力する。
「summary」(概要)ページに見やすい分布図が表示される。
詳細な情報を知りたいなら、「anchor text」(アンカーテキスト)タブをクリックする。
すると次のようなデータが表示される。
Open Site Explorerを使って、同様のデータを探し出すことが可能だ。ホームページのURLをフィールドに記入し、「anchor text」タブをクリックする:
「all pages on this root domain」(このルートドメインの全てのページ)フィルターを選択する:
フィルターボタンをクリックする:
するとサイトワイドのアンカーテキストのデータが表示される:
サイトのアンカーテキストの分布は重要だが、ペンギンは、過剰に最適化されたページの取り締まりも行っている。ページのURLをOpen Site Explorerに入力すると、特に重要度の高いページのアンカーテキストのデータをページレベルで確認することが可能である:
フィルターを「this page」(このページ)に設定する:
すると、この特定のページに向けられたリンクに対するアンカーテキストの分布を見ることが出来る:
キーワードが詰め込まれたアンカーテキストの割合が目立つなら、対策を講じるべきである。以下に、リンクのアンカーテキストに自然な多様性をもたらすための、簡単な方法を幾つか紹介する。
自然なリンクプロフィールを持つサイトに注目していると、アンカーテキストの大半をそれぞれのブランドの用語が占めている傾向に気づく。例えば、QuickSproutの上位7つのアンカーテキストのうち6つは、異なるブランドの用語である:
「ここ」、「このサイト」、「ウェブサイト」等の一般的なアンカーテキストは、アンカーテキストの分布を自然に見せる上で大いに役に立つ。
大半のサイトは、その他のページに向かうリンクに対してアンカーテキストを用いているものの、一部のサイトは、今でもhttps://quicksprout.comのようにURLをそのまま利用している。
リンクを張るページのタイトルをアンカーテキストに利用する手法は、十分に活用されていない。例えば、以前投稿した記事「The Science of Instagram: How to Get More Followers and Likes」に向けられたリンクのアンカーテキストで最も多かったのは、タイトルであった:
これで、自然なアンカーテキストの分布が何となく分かってもらえたのではないだろうか。そこで、次にアンカーテキストに多様性を簡単に加えることが可能な方法を紹介していく。
ディレクトリの力は、以前と比べると弱まっているが、グーグルは、公式の情報として、ディレクトリが今でも信頼性とオーソリティをサイトにもたらしていると指摘している。また、ホームページのリンクにブランドのアンカーテキストを手っ取り早く加えることが出来るメリットもある(一部のディレクトリは、“ディープ”な内部ページの投稿を認めている)。
SoMuch.comのディレクトリを例にとって説明する。
https://www.somuch.com/submit-links/にアクセスし、「Free Link」(無料のリンク)を選択する:
投稿ガイドラインを受け入れ、「Continue」(続ける)をクリックする:
サイトの情報を入力する際に、次のようにブランドのアンカーテキストを加える:
あるいは、次のように入力することも可能である(ブランドのアンカーテキストを多様化することも重要である):
プレスリリースは、SEOの世界で過剰に利用されている手法の一つであり、サイトにリンクジュースを多少もらたす効果がある。しかし、アンカーテキストのリンクを多数放り込み、プレスリリースを自らスパムするウェブマスターが多い:
プレスリリースは、サイトのホームページおよび内部のページに一般的なアンカーを加える絶好の機会であり、残念でしかたない。
ここでは、例として無料のプレスリリースサイトのRelease-News.comを利用する。
まず、アカウントを作成し、購読情報を確認する:
次にホームページにアクセスし、「Subit Free」(無料で投稿する)をクリックする:
コンテンツを加える際、ブランドのテキストを容易にハイパーリンクさせることが出来る:
「記事のタイトル」のアンカーテキスト:
一般的なアンカーテキスト:
URL:
ゲスト投稿によって、質の高いリンク、そして、ターゲットが絞られたトラフィックを獲得することが出来る点は、ご承知の通りだ。しかし、ゲスト投稿に対して、アンカーテキストの濫用が目立つのも事実である。幸いにも、一般的なアンカーやブランドのアンカーを経歴欄に容易に盛り込むことが可能である。
ゲスト投稿をワード文書に送る際、利用したアンカーテキストを含めるべきである(多くのサイトのオーナーは、ゲスト投稿のライターが、ブランドのアンカー、または、「ブランド名.com」のアンカーを使いたがっていると考え、リンクをこのような形式で配信するため)。
まず、ハイパーリンクさせたいテキストをハイライト表示させる:
右クリック(Macの場合、Ctrl + クリック)して、「ハイパーリンク」 を選択する:
ターゲットのURLを入力する:
「OK」をクリックする:
すると、ゲスト投稿のホストが、経歴欄に利用することが可能な生のリンクを文書に反映させることが出来る。
ゲスト投稿は、「ここをクリック」や「最新の投稿」等、一般的なアンカーを利用する上でも有効である:
また、ゲスト投稿を受け入れているサイトの多くは、複数のリンクの挿入を認めているため、ホームページに向かうブランドアンカーを1本、そして、記事に向かう一般的なアンカーを1本用意することが出来る:
リンク構築において、全てのリンクをホームページに向ける過ちが目立つ。その結果、とりわけ大量のコンテンツを持つページにおいては、非常に不自然に見えてしまう。大規模なサイトの場合、リンクの大半は、内部のページに向けられていると考えられるためだ。
Ahrefsを使って、サイトワイドのリンクの分布を見やすい図で確かめることが出来る。
まず、ahrefs.comにアクセスし、フィールドにドメイン名を入力する:
サイトのデータが「Overview」(概要)ページに表示される。
一番下までスクロールして、「Sitewide distribution」(サイトワイドの分布)グラフを確認する。このグラフは、サイト全体のリンクの分布を示す。イメージが横に広がっていればいるほど、リンクはサイト全体に広がっていることになる。
Ahrefsでスパム丸出しのサイトをチェックすると、全く異なる分布のパターンが現れる:
Ahrefs.comのグラフは、サイトのリンクの分布を手っ取り早く把握する上で有効である。しかし、MajesticSEO.comとエクセルを利用して、もっと正確な情報を得ることが出来る。
ツールバーの右側にある「Pages」をクリックする:
被リンクの多いページが表示される。
QuickSprout.comの場合、リンクがサイト全体にまんべんなく広がっていることが分かる。
さらに詳しい情報が知りたいなら、このデータを.csv(エクセル)ファイルにエクスポートすることを薦める。「Pages」を下方向にスクロールし、「Download CSV」をクリックする。
MS エクセル、または、グーグルドキュメントを開く。
C列とD列を削除する(AC Ranked ScoreとLast Retrieved)。
次に、E列とF列を削除する(Citation FlowとTrustFlow):
ホームページのURLとリンクの情報を切り取り、スプレッドシートの別の部分に貼り付ける。
(重要: ホームページの「www」と「wwwなしバージョン」の双方をコピーすること)
これで、内部ページとホームページのリンクのデータを別々に用意したことになる。
内部ページの一番下の行までスクロールして、最後の結果の下の行をクリックする。
続いて、エクセルの上部にある「数式」タブをクリックする:
「オートSUM」の下の「合計」をクリックする:
すると、内部ページに向けられたリンクの総数が表示される。
Referring Domains(リファラーのドメイン)でも同じ作業を繰り返す。
これでリンクの総数、そして、内部のページに向けられたリファラーのドメインの数の双方を確認することが出来るようになった:
次に、同じステップを繰り返し、ホームページの被リンクの総数を特定する。
求めている全ての情報を見ることが可能な位置に「まとめ」のゾーンを作成する。
オートSUM機能(または、地道に数を足していく)を使って、サイト全体の被リンクの総数を算出する:
リファラーのドメインでも同じ作業を繰り返す:
続いて、内部ページのリンクの総数とホームページのリンクの総数をコピーし、「Summery Area」(まとめゾーン)に貼り付ける:
次に、内部ページとホームページに向けられたリンクの割合を計算する作業に移る。
単純に内部ページのリンクを被リンクの総数で割り、100で掛ける
エクセルでは、次のような数式になる:
(G9は内部ページのリンク、G7は被リンクの総数)。
すると次のように答えが出る:
QuickSproutのリンクのうち約40%が、内部のページに向けられていることが判明した。悪くない割合だと言える。
サイトワイドのリンクが多いなら(ブログロール等)、ホームページのリンクの本数の割合が高くなる可能性がある。グーグルがサイトワイドの被リンクをどのように見ているのかは定かではないが、リファラーのドメインの数は、リンクの総数よりも重要だと考えられている。要するに、ブログロールが多い場合、リンクの分布が、人為的にホームページに偏っているように見えてしまう可能性がある。
Ahrefsを使って、被リンクプロフィールのサイトワイドのリンクの本数を容易に確認することが出来る。まず、ドメインをフィールドに入力する:
次に「External」(外部)タブをクリックする:
続いて、「Sitewide」のラジオボタンにチェックを入れる:
最後に「Apply Filters」(フィルターを提供する)をクリックする:
QuickSproutのケースでは、被リンクのうちの多くが、サイトワイドのリンクであった:
この場合、サイトのページに向けられたリンクのドメインの数に注目する価値がよりあると言える。
そこで、「Internal Page Domains」(内部ページのドメインの数)と「% Domains to Internal Pages」(内部ページへのドメインの%)のフィールドを加える:
先ほど計算した内部ページのドメインの情報を下のセルDからコピーし、Summary Area(まとめゾーン)に貼り付ける。
続いて、a) 「Internal Page Domains」(内部ページのドメインの数)をb) 「Total Referring Domains」(リファラーのドメインの総数)で割る数式をエクセルで設定する。エクセルでは、次のような数式になる:
G9 (Internal Page Domains)/G8 (Total Referring Domains) * 100
すると次の値が割り出される:
ご覧のように、このデータは、被リンクの総数のみを使って計算した場合とは、全く異なる値になる。QuickSproutの被リンクの約半数がブログロールを経由していることが、主な原因である。少数のドメインからではあるものの、合わせると数千本に達する。
元グーグルの従業員、アンドレ・ワイナー氏は、インタビューの中で、 「ページランクの高いページからリンクを獲得することは、以前までは非常に重要だと考えられていたが、現在、グーグルは、サイトに対する関連性をより重視している。関連性こそ新しいページランクである。」と、驚くほど正直に答えていた。また、MicroSiteMasters.comが実施した調査によると、関連性のないサイトからのリンクは、ペンギンのリスクファクターに指定されているようだ:
被リンクの大半を密接な関連を持つサイトから得る取り組みは、ペンギンに対する防衛策として有効である。また、現在、関係のないサイトからのリンクが、ウェブスパムのシグナルとして利用されているが、今後、導入されるその他のアルゴリズムのアップデートにも採用されることは目に見ている。つまり、リンクの大半は、少しでも関連性のあるサイトから獲得する必要があるのだ。
リンクプロフィールの関連性を自動的に調べるツールはないが、Open Site Explorerを使って、簡単に抜き取り検査を行うことが出来る。
例えば、ダイエットに関するサイトだと自分では考えていても、グーグルが同じように見ているとは限らない。リンクの関連性を適切に特定するためには、グーグルが、サイトの内容をどのように考えているのかを理解しなければならない。
まず、https://adwords.google.com/o/KeywordToolにアクセスし、「リンク先ページ」フィールドにウェブサイトのURLを入力する:
「Only show ideas closely related to my search terms」(検索用語に密接に関連するアイデアのみを表示する)のチェックを外す:
「Search」をクリックする(注記: 現在、キーワードツールは廃止され、キーワードプランナーに変更されている):
最後に「Keyword Ideas」(キーワード候補)のタブをクリックする(グーグルは、「Ad group ideas」(広告グループ候補)タグをデフォルトで表示することがある):
結果にざっと目を通し、導き出されたキーワードを確認する。すると、サイトが頻繁に取り上げるトピックをグーグルがどのように考えているのか、大体、把握することが出来るようになる。
また、ドメイン名やブランド名をグーグルで検索することで、グーグルがどのように関連性を見ているのか容易にチェックすることも出来る:
ページの一番下までスクロールする。「…に関連するキーワード」が掲載されているはずだ。
ご覧のように、どのようにグーグルのユーザーがサイトを検索しているのかについて、情報を得ることが出来る。これもまた、グーグルが関連性を特定する方法の一つである。
まず、Open Site Explorerでリンクプロフィールのデータを抽出する:
「Linking Domains」(リンクを張るドメイン)タブをクリックする:
ドロップダウンメニューから「pages on this root domain」(このルートドメインのページ)を選択する。
次に「Filter」(絞り込む)ボタンをクリックする:
するとリンクを張っているサイトのURLが表示される。
ここから楽しい作業に入る。当該のサイトが自分のサイトに関連しているかどうか、リンクプロフィールを一つずつ確認していく。当たり前だが、あらゆるリンクプロフィール — 自然なプロフィールを含む — に関係のないリンクが含まれている。ただし、リンクプロフィール内の関連する被リンクの%を確認することが目的ではない。結果に注目して、リンクの大半が関連するサイトから寄せられているかどうかを確認してもらいたい。
例えば、QuickSproutのリンクプロフィールでは、DIYThemes.com、SEOMoz.org、Aweber.com、Inc.com、そして、BusinessInsider.com等のサイトから多くのリンクが向けられている。このようなサイトは、QuickSproutのテーマに密接に関連している(具体的に言うと、起業、SEO、インターネットマーケティング、コンバージョンの最適化、ソーシャルメディア)。通常、一つのとても密接に関連しているサイト、2、3つの割と関連しているサイト、そして、幾つかの全く関連性のないサイトが抽出されるはずである。
グーグルは、サイト全体のテーマに焦点を絞っているものの、リンクが表示されるページも考慮している。ソーシャルメディアに関するサイトが、犬のトレーニングに関する記事の中で、QuickSproutにリンクを張る行為は、筋が通らない。
サイトの関連性をチェクした方法と同じ方法でページの関連性を確認することが出来る。
再び、Open Site Explorerでリンクプロフィールを開く。今回は、デフォルトの設定を維持して、各リンクが掲載されているページを確認する。
Open Site Explorerで各ページのタイトルタグを確認することが出来る。この情報から、ページのトピックがある程度分かる。
少し見ただけで、私のサイトにリンクを張っているページは、基本的にQuickSproutのトピックにフィットしていることが分かった。しかし、一目では判断出来ないページが幾つかあるなら、実際にページを訪問して、詳しく調べることも出来る。例えば、Viper Chillのページから寄せられたリンクが私のサイトに関連しているかどうか自信がないと仮定する。その場合、私はこのページにアクセスして、幾つかのポイントを確認する。
まず、ページのディスクリプションタグに注目する。ディスクリプションタグは、タイトルタグよりも詳しい情報を提供していることがあるためだ。ページのHTMLを見れば一目瞭然である。SEO Toolbarで、「view source in tab」(タブでソースを見る)ボタンをクリックする。
ファイヤーフォックスは、ページのコードを新しいタブで作成する。次のようにコードが表示される:
ディスクリプションタグを見つけるには、Ctrl + F (Macの場合はcmd + F)を叩き、「description」と入力する。
するとメタディスクリプションが見つかる。
次に、記事に目を通し、内容を特定する。この記事は、ブログに関する記事であったが、完全にかけ離れているわけではない。
この取り組みを徹底的に実施したいなら、リンクの近くのテキストをチェックすることも出来る。こうすることで、リンクの関連性をより正確に理解することが出来るようになる。ページが複数のトピックを網羅している可能性があるためだ。要するに、グーグルは、リンクの近くのテキストの関連性を重視する傾向がある。
今回のケースでは、QuickSproutは、ページの横のオプトインフォームで言及されていた。
密接に関連しているわけではないが、サイトとページの間に関連性が存在するため、関連するリンクだと私は判断した。リンクの近くのコンテンツが、ソーシャルメディア、SEO等に関するものであったら、このリンクの関連性はさらに高まるはずだ。
繰り返すが、完璧を目指して、全てのリンクの関連性を把握することが目標ではない。これは、リンクプロフィールの関連性を評価する一つの手段に過ぎない。関連性のないサイトからリンクが寄せられた場合 – それが自分のサイトのテーマに関連しているトピックのページに掲載されているなら – 「関連あり」のカテゴリーに分類することが出来るのだ。
SEO業界は激動期を迎えており、グーグルのアルゴリズムに対するたった1点の調整によって、大きな利益が失われてしまうことがある。まず、リンク交換に参加したサイトが、SERPで大幅にランクを落とした。その数年後、今度は、プロフィールのリンクの価値が、大きく減ぜられた。2012年の始めには、ブログネットワークのBuild My Rankが、大量にインデックスから外され、多くのニッチのサイトが被害を受けた。なぜこんなことを伝えたかと言うと、1つのタイプのリンクに依存すると、自ら災難を招くことを分かってもらいたかったからだ。現在、その手法が大きく成功していたとしても、今後のグーグルのアップデートでターゲットにされる可能性がある。
例えば、リンク構築の屋台骨として、大勢のウェブサイトが、インフォグラフィックを活用している。確かに現時点ではインフォグラフィックは有効だが、アルゴリズムの調整により、瞬く間に価値が下げられてしまう可能性がある。そのため、インフォグラフィック – そして、その他のすべての戦略 – は、リンクプロフィールの一部に留めておく必要がある。
それでは、リンクが発せられた場所を確認し…カテゴリーに分類していく。
ホワイトハットなSEOキャンペーンを実施しているなら、Open Site Explorerやその他のリンク分析プログラムを使って、リンクの生まれた場所をざっと確認するだけで十分である。 リンクを1本づつチェックし、ホームページ、ブログロール、プレスリリース、あるいは、ウェブディレクトリから寄せられたリンクの量を確認していく。そのためには、個別にリンクを確認し、カテゴリーに分類していくしかない。
QuickSproutの場合、次のようにカテゴリーに分類されている。イメージ:
ブログの言及:
ゲスト投稿:
グーグルが、一つのタイプのリンクの価値を下げたとしても、私のサイトは問題なく切り抜けられるはずだ。
リンクのカテゴリの全体像を詳しく知りたい人にうってつけの無料のサービスを紹介する: linkdetective.com
まず、Open Site ExplorerのリンクのデータをCSVファイルとしてダウンロードする。
「Only Exernal」(外部のみ)に設定されていることを確認してもらいたい:
「Download CSV」(CSVをダウンロードする)ボタンをクリックする。
このレポートが、Mozによって作成されている間、https://www.linkdetective.com/にアクセスして、無料のアカウントを作成する。続いて、サインインして、新しいプロジェクトを作る(無料のアカウントでは、1つのプロジェクトしか作ることが出来ない)。
分かりやすい名前をつける。
次に「Add CSV」(CSVを加える)ボタンをクリックする。
最後に、Open Site Explorerからダウンロードした.csvのレポートをアップロードする。
すると、Link Detectiveは、リンクのデータを処理し、レポートを提供する。
単一のソースからのリンクがあまりにも多いなら、リンクプロフィールを多様化するべきかもしれない。
これで、リンク構築の現状を理解し、今後のアップデートにも耐えられるサイトを用意したことになる。次にチャプター 2: 完璧なリンクを求めてで、検索エンジンが愛するリンクを特定する方法を学んでいく。
この記事は、Quick Sproutに掲載された「The Advanced Guide to Link Building : Chapter 01」を翻訳した内容です。[G+]
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