一つはっきりさせておこう。ビジネスを売り込むための手段として動画を使用したいのなら、製作について学ばなければならない。
“必要なのはウェブカムだけ”の背景にある考え方全体が、かなりゴミだ。私を信じられないのなら、あなたが最後に誰かのウェブカム動画を長時間見たのはいつだったか考えてみるのだ。公平を期すために言っておくと、ウェブカムだけが必要であるというのは時には真実であるが、それはあなたが興味をそそるビデオパーソナリティを持っている場合だけだ。そして、率直に言おう。動画上でうまくやることは、ほとんどの人が生まれながらに持っているスキルではないのだ。
そんなことないと言いたいとこころだが、YouTube Trendsブログを一目見ると、そんなことなくはないと言うことになる。
今、大企業は経験豊富で、より多くのお金を製作に費やしている。もしあなたが競争に勝ちたいのであれば、いくつかのスキルを持っていなければダメだ。
目次
オーディエンスが時間を注ぐ価値のある動画を作るためには、あなた(もしくはチーム)は、少なくとも以下の5つの領域をしっかりと把握する必要がある:
これらの基本的要素は、オンラインに広がるほぼ全ての動画のDNAの中にある。
これは基本だ。ストーリーをどのように伝えるかの基本的な理解がなければ、見る価値のある動画を作れるわけがない。
良いライターになることは、良いストリーテラーになることになくてはならないものではない。だから台本なしでウェブカムに話しかける動画が機能するのだが、ストーリー自体が十分に魅力的でない場合には、それは絶対に欠かせない。
食べ物について話している以下の2人を比較検討してみよう:
(1分半以上見れるものなら見てみろ)
そして、こちらは今人気のDayum Dropsだ:
Five Guys Reviewの中では、ホストはずっとカメラに向かって話しているが、彼のパーソナリティと、始めから最後までストーリーを進める能力が、あなたを最後まで引き付けておく。
実生活では、あなたや私は、ストーリーをじっくり考えずに(たとえそれが美味しくても)口に食べ物を詰め込むかもしれない。しかしながら、彼がハンバーガーにかぶりつく時、彼の表情が、この喜びの瞬間を自分のことのようにあなたに体験させる。Five Guysチーズバーガーを食べるというストーリーを生き生きと伝える彼の能力が、その体験をしたいとあなたに思わせていて、それは紛れもなくFive Guysブランドの宣伝なのだ。
Dayum Dropsはこんなにも魅力的なパーソナリティを持っていて、全く台本なしに、日常の出来事を一つの体験へと変える。一方、“Tales of Mere Existence”は、日常の出来事のストーリーを伝えているが、賢いライティングと乾いた声(その全くもって日常的なことを強調するために)を使用する:
結局のところ、良いストーリーテリングは、優秀な動画をその他の動画と区別する基本要素なのだ。それは、大部分のオンライン動画に欠けている要素でもある。良いストーリーがなければ、土台にする物がないのだから、その動画は失敗する運命にある。
ストーリーテリングとライティングに関する重要なリソース:
Terrible Mind’s 25 Things You Should Know About Story Structure
Lew Hunter’s ScreenWriting 434
最大限の誠意をもって一つ言えることは、良い動画は、残すことより取り除くことが重要だ。
良い動画を作りたいのなら、あなたは脚本をカットすることになる。ストーリー構成をあちこち移動させることになる。日の目を決して見ることのないものを撮影することになる。
編集は、最もストレスが溜まり、最も時間がかかり、最もやりがいのある体験だ。
それは二つのフェーズで発生する:
製作前: これは動画を計画する段階だ。脚本を書き、ロケーションを考え出し、カメラアングルを計画する。
ストーリーの計画を立て、脚本の最初の原稿を書いた後は、余分な部分を全てカットすることが重要だ。そして、一度脚本を書いたら(たとえそれがハンバーガーのレビューくらいシンプルなものだとしても)、ストーリーを先に進めない全ての部分を書き直したりカットしたりすることができるように、それを声に出して読む必要がある。
“ロケ”撮影をしているのなら、脚本を再度編集することも必要かもしれない。大抵、現実では自分とコンピュータだけの時のようにはうまくいかないことがあると気が付くだろう。
脚本はプロセス全体を通して頻繁に編集される必要があるかもしれない。あなたの編集が最終的にストーリーに役立つ限り、頻繁な編集は問題ない。
製作後: 撮影が全て終わった後は、全てをまとめる時間だ。動画編集はとても大変な作業であるため、これは、大部分の人が時間を注ぐことを好まない部分だ。
平均的な90分の動きの中には5000カットがあると言われている。編集が動画を作る。それは、ストーリーのペースをコントロールするものだ。
“場面の選択と長さが、私たちがスクリーン上で目にする全てのことへの反応を形作る…それこそが、私たちが映画を好きな理由なのだ。何故なら、結局、私たちは自分達自身の人生を編集したいのでは?”
– The Cutting Edge: The Magic of Movie Editing
ジェームズ・キャメロンがターミネーター2におけるこのビルドアップについて何と言っているかを見てみよう:
メジャーなハリウッド作品は、200時間近くのフィルムを撮影し、編集者は何か月、あるいは何年もかけて、その200時間を90分の映画に変える作業をする。プロの動画ブロガーも同じことをするが、ただしかなり時間は早い。
この動画の最初の14秒だけを見てみよう。私の言いたいことが分かるだろう:
あなたは3分全てを見た?私もだ。
あなたは、上の動画の0:27秒のところで彼が“Rule of Thirds(三分割法)”に触れているのを耳にしただろう。
彼が話していたことはこれだ:
三分割法は、動画構成のための基本要素で、以前に話した視覚的言語の中でもより古い構成要素だ。
もしもあなたの動画に複雑な動きや編集が含まれるのなら、自分の考えを整理するためにストーリーボードが必要だ。確かに、それはさらに時間がかかるが、セットに着手してその場で全てを把握しようとするよりはずっと単純だ。新人の動画製作者の主な兆候の1つは、ストーリーを視覚的に伝えることができない人だ。撮影を始める前に、自分のストーリーがどのように流れるかのアイディアを持つようにすることだ。さもなければ、オーディエンスを失う危険性がある。
ストーリーボードに関するVimeo動画の全シリーズはこちら。
もしあなたの動画を見る人が誰もいないのなら、それらは本当に存在していると言えるのだろうか?
効果的にソーシャルネットワークを築く方法に関するコンテンツは山ほど存在する。というか、私自身もそれに関する動画を作った:
しかし、私の経験では、自分の動画に注目を集めるための最高のネットワーキングは、じかに発生する。
じかに人々に自分の動画を見せると言う考えがあなたをビビらせるなら、簡単な解決策がある:より良い動画を作るのだ。
基本的なSEOはコンテンツのファインダビリティに対処するが、私がこの要素を最後に持ってきたのは、動画が発見できるものならば、コンバージョンにつながるという前提があまりにも多いからだ。
これは事実とまるでかけ離れている。動画が良いものならば、コンバージョンにつながる。発見できるということは、単なる飾りにすぎない。
それでは、より発見できるものにするために何をすべきなのか?
簡単に言うと、人々があなたの動画を見つけたい時に、どんなフレーズを入力しているか?
恐らくあなたは、動画を作っている最中にすでにこれらのキーワードについて考えただろう。しかし、あなたが恐らく気が付かなかったことは、Googleキーワードツールの使用に加えて、YouTubeキーワードツールも見るべきだということだ。
10,000人がGoogleを介して特定のキーフレーズで検索をしているからといって、彼らがそれをYouTubeでも検索していると仮定をしないことだ。Googleはどんなことでも検索するために使用されるのに対して、大部分の人がエンターテイメントや特定のタイプのチュートリアルのためにYouTubeに行くということを覚えておこう。
例えば、“ランディングページ”というフレーズに対して、Googleのキーワードツールは毎月49,500回の検索を返すが、YouTubeのキーワードツールは“Not Enough Data”を提示する。しかしながら、“Make money online”というフレーズは、それぞれ368,000回と20,000回になる。それ故に、両方の場所を見て、それらの中立の立場を見つけるのだ。
タイトルの中にキーワードフレーズを使用することは重要だが、スパムのように見えないように気を付けること。
“KettleBell Workout”というフレーズの最初の4つの例を見てみよう:
それぞれが何の動画なのかについてとても具体的なアイディアを与えていることに気がつこう。それぞれ少しずつ異なるものを提供しているが、検索者に自分にとって最も相応しいものを選ぶ自由を与えている。参考までに、YouTubeのキーワードツールではこのフレーズに対する検索数は21,600回を示しているが、Googleは49,500回と言っている:つまり、キーワード最適化の完璧なスイートスポットだ。
“KettleBell”と“Workout”という言葉が、どれほど動画のディスクリプション欄の中で太字になっているかに気が付いただろうか?それは、この動画製作者がディスクリプション中にこれらの言葉を忘れずに追加したからだ。
自分のキーワードを含めるが、やりすぎないこと。Googleは、スパムっぽいコンテンツに対して自由奔放になるのが好きだ。
さらに、ディスクリプションの上の方にあなたが望む行動喚起へのリンクを含めることを忘れないように。人々に動画を共有してほしいのなら、ClicktoTweet.comというサービスを利用しよう。人々にメーリングリストを選んで欲しいのなら、彼らに行ってほしいランディングページへのリンクを挿入すること。とても簡単なことだ。
これは、少しつまらないプロセスであるが故に、多くのクリエーターがスキップすることの多いものだ。
あなたが賢く計画をしたのなら、事前に会話のスクリプトを作っているはずだ。そのスクリプトをNotepadで開いて、会話以外の全てを取り除いて、.txtファイルで保存する。
そして、トランスクリプトをYouTubeに追加する:
聴覚障害者や外国の視聴者を満足させるのに加えて、これは、Googleボットがどのビデオが検索にランクインするかを決めようとする時に、インデックスする追加のコンテンツを提供する。
ほら、Googleボットは動画を見ることができないので(可哀そうに)、Googleのメイン検索に入れるべきものを決めるために、できる限りページ上の関連情報を探すのだ。
これは絶対確実な戦術というわけではないが、あなたのチャンスを傷つけることは全くない。
“KettleBell Workout”でのGoogle検索結果におけるトップ2の動画を見てみよう:
これらは、私たちが上でYouTubeでした検索の1番目と3番目の結果だ。1番目の動画にはトランスクリプトはないが、2番目にはある。
ここでも、それは精密化学ではないが、たとえあなたがGoogleで上位表示されなくても、視聴者の多くは、情報を記憶するのに役立つという理由から、動画と一致するテキストが入っていることに感謝するだろう。
自分の力を尽くす
もしあなたが面白い人間じゃないのなら、大げさな演技をしようとしないこと。もしあなたが面白い人間なら、それをうまくやる心配をしすぎないこと。
Hubspotでさえも独自のインハウスSEOラッパーを持っているのだ:
動画レスポンスを促進する
YouTubeでは、ソーシャルカレンシーの階層はこのようになっている:
これらの因子は全て、あなたの動画がYouTube上で与えられたキーワードでどのようにランク付けされるかにかかわってくる。もちろん、動画レスポンスは、視聴者からの最も大きな投資を必要とするため、最も重要だ。
“しかし、どうやって動画レスポンスを促進すればいいのか?”とあなたは尋ねるだろう。
あなたの顧客がカメラの前で恥ずかしがる可能性は高い。つまり、あなたは、枠組みにとらわれずに考えなければならないことを意味する。
あなたにできる最も明白なことは、YouTubeユーザーとのネットワークだ。なぜなら、彼らがカメラに居心地の良さを感じていることをあなたはすでに知っているからだ。動画コメントとレスポンスがとても重要であるため、レスポンスをお願いする前に、まずは彼らの動画にレスポンスすることを検討した方がいいかもしれない。
インバウンドリンク
他のウェブコンテンツと同じように、関連するハイクオリティなウェブサイトにおけるリンクや埋め込みは、YouTubeとGoogleにあなたの動画が優れたものであるという合図を送る。
リンクを探し出す場所が必要なら、主要な競合相手のチャンネルのURLをopensiteexplorer.orgに入力してみよう:
有料会員でない場合は、10個の結果しか出ないが、これが、他にどこを見ればいいかのアイディアを与える出発点を提供する。
あなたのウェブサイト以外の場所を指し示すインバウンドリンクを奨励するのは直感にそぐわないように思えるかもしれないが、YouTubeとあなたのウェブサイトは2つの全く異なる資産であるということを覚えておこう。それぞれの場所にリンクする異なる人を持つことは、与えられたキーワードにおいて自分のコンテンツで検索順位を支配するチャンスが増えることを意味するのだ。
最初に言ったように、もしもビジネスのために動画マーケティングを使用したいのなら、あなたが最初に検討すべきことは、質の高い動画を作ることでなければならない。
あなたの動画が面白くなかったり、衝撃的でなかったり、怖くなかったり、極めて情報豊富でなかったり、パーソナリティに満ちていなかったら、マーケティングとプロモーションの努力は無駄になるだろう。マーケティングをする価値のあるものを作り出した後にマーケティングに焦点を合わせるのだ。さもなければ、それは単なる膨大な無駄な努力だ。
あなたは、YouTubeで動画を見ている時に右側のサイドバーに表示される“お薦めの動画”に気が付いているだろうか?それらは、最も高い保持率を持つ動画であるため、人々があなたの動画を全て通して見ていない場合は、あなたがお薦めとして表示されることはないのだ。もしあなたが表示されていないのなら、多くの視聴見込み者を失っているということだ。
この記事は、Convince & Convertに掲載された「The No Hype Guide To Video Marketing on YouTube」を翻訳した内容です。
YouTube自体の人気は日本でも非常に高いわけですし、さて来年YouTubeマーケティングはブレイクするのでしょうか?
ちなみに米国では「動画はウェブマーケティングに効果的」とばかりに、とりあえず動画撮影&YouTubeにアップしている動画撮影の基本も知らない素人ウェブマスターが大量に溢れているだけに、それを否めるところから始まった記事でした。質はともかく、そのバイタリティというか積極性は日本のウェブマスターも見習いたいものです! — SEO Japan [G+]
SEO最新情報やセミナー開催のお知らせなど、お役立ち情報を無料でお届けします。