タッチポイントは、売り手と買い手の接点としての役割を果たす。商取引の段階的な拡大を社会化する競争において、これらのタッチポイントがノード(註:ネットワークを構成する一つ一つの要素)の役割を果たす。そして、それが、ソーシャルウェブ全域に渡る人々をつなげ、共通の興味やテーマ、活動に携わる人々を結びつけるヒューマンネットワークを築き上げるのだ。
ソーシャルウェブ上で売り手と買い手を繋げる技術は進化している中、実際の契約のためのアーキテクチャは古めかしいものである。人々がソーシャルウェブサイトに押し寄せているのは、友人や家族や同業者と繋がるためだけでなく、彼らを惹きつけるブランドと繋がるためでもある。しかしながら、見込み客の数と、そんな見込み客の探し方や互いに有益となる関係を確立する方法を理解しているブランドとの間には、途方もなく大きなズレがある。
ブランドが取引を促進するためにソーシャルエンジニアリングのダイナミックスを理解し、トランザクションを促進する魅力的なコンテンツの作り方を一度理解すれば、消費者とブランド間の架け橋の障害になっている問題など取るに足らない。
全ての現象はどこに存在しているのか鋭敏に察知することから始まり、見込み客は彼らの心を動かすものに対する真の認識とうまく結びついた情報を発掘し、共有している。私たちは自分の存在をどこに築けばいいのか必要な見識を持った瞬間、それぞれの相互作用に価値と目標と決断を貢献している明白な土台に基づいて、影響力のある人や同業者や消費者と連動するのだ。
ForeSeeが実施した調査によると、オンラインショップのための機会は広大だ。2010 ソーシャル・メディア・レポートで、ForeSeeはオンラインで買い物をする人の60%がすでに日常的にソーシャルメディアサイトやネットワークを使用していることに注目した。また、それらのオンラインショッパーの56%がショップを友達に設定していたりフォローしたりしているが、それはショップがそういったネットワーク内で積極的に関与している場合のみに可能なのだ。この調査によって、オンラインショップトップ100のうち4分の1がまだFacebookのページを作っていないことが分かった。
ForeSee は、オンラインショッパーが頻繁に出入りしている全てのソーシャルネットワークのうち、Facebookが確実にそのトップに輝いていることを発見した。
オンラインショッパーの56%がFacebookに頻繁に出入りし、YouTubeによるフォローは22%、まさかと思うかもしれないがMySpaceが15%で3位、4%の僅差でTwitterに勝っている。
しかしながら、現実の機会にも目を向けなければならない。現存のユーザーも大切だが、30%以上の人がソーシャルサイトを使っていないことが(少なくともまだ)報告されているのだ。
オンラインショップトップ100のうちたったの25%だけがFasebookのページを運営し、オンラインショッパーの間で最も活動的なネットワークとしてのFacebookランキングを維持しているならば、以下のデータは、2010年のマーケティングプランを変更するのには十分すぎるはずだ。
消費者の60%が、1~5のブランドのオンラインをフォローし、21%が6~10をフォローしている。10%が11~20ブランド、20以上のお気に入りの製品やサービスをフォローしていると言った人は8%と報告されている。
彼らを動かしているものは何だろうか?
もちろんブランドをフォローすることの理由には親和性と忠誠心があるが、昨年末に調査によると、消費者は特別なイベントやキャンペーンの招待を受けることにも影響されるのだという。
まだ資金やリソースを、ソーシャルネットワーク内の見込み客に関与していくことに使っていない疑い深い人たちにとって、この情報は疑いを低下させるものになるかもしれない。
最終的に、あなたの顧客はどこであってもいつであっても可能な限り、自分が好きなブランドと関わっていく。しかし、あなたがそこにいないことによって徐々にブランドが無意味になっていき、最終的には競争相手が介入し、あなたが語りかけるべき特別な人の忠誠心や注意をひきつけるようになる可能性は多分にあるのだ。
この調査は、顧客獲得と顧客維持に関わる急速な進化と、ソーシャルメディア時代ンのこの新しい現象を証明している。
この記事は、Brian Solisに掲載された「Social Networks are Touchpoints for Customer Acquisition and Retention」を翻訳した内容です。
ソーシャルメディアの重要性を訴えているソリスとしては、ブランドやECサイトのソーシャルメディア活用が良いモノはすぐに取り入れる米国でも中々進んでいないことに対する苛立ちもあるのかもしれません。SEOと比較してもはるかに導入方法が難しい点が障壁になっているのでしょうが。。。「ソーシャルエンジニアリングのダイナミックスを理解し、トランザクションを促進する魅力的なコンテンツの作り方を理解」すること自体がまず障壁ですよね。私自身も理解自体はしているつもりですが、実際にコンテンツを作っていくとなると試行錯誤しながらチャレンジしていくことになりそうです。
企業担当者が「SEOはSEO業者に任せっぱなし!」的に外部のソーシャルメディアをマーケティング会社や代理店に任せる訳にもいかないでしょうし。マーケティング会社や代理店自体がまだまだ分かっていない段階でしょうし。しかしやろうと思えばブログなりTwitterなり簡単に使えるツールもある訳ですし(ここまでは実際に取り組んでいる企業も多いと思いますし、ただ大手ブランドになればなる程、少ないのかもですが)、そこから初めてYouTubeやSNSサイトなど徐々に発展していくこともできるわけですし。
よく分からないし、そこまでインパクトあると思えないし、まだ早い、と言ってやらないことは簡単ですが、何より怖いのはソリスが言うように、知らない間に顧客が他ブランドやサイトに奪われてしまうことでしょうし、気付いた時に既に時遅し、とならないようにやれることからやっていくべきなんでしょうね。 — SEO Japan
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