ダイレクトレスポンスに関わるマーケッターは、リードの生成と売上にこだわる傾向がある。あまりにもその傾向が強く、事実、彼らはオンラインブランディングへの投資の価値を軽視している。しかし、パフォーマンスに人生を左右されるマーケッターでさえ、ブランドへの投資を無視する行為は過ち以外の何でもない。その理由を説明していこう。
一部のダイレクトレスポンスマーケッターの考えとは逆に、オンラインでブランドに投資する戦略は、ブランドに資金を投じることが全てではない。顧客との共感を呼び、たとえバーゲンやプロモーションを行っていない時期でも、彼らに何度も戻ってきてもらえるような要素を構築することが重要なのだ。オンラインでブランドを構築することで、意識を高め、評判を高める際に役立つだけでなく、ブランドを多くの人々にアピールすることで、彼らが積極的に追及し、忠誠を尽くしてくれる可能性は一層高くなる。そうなると、ダイレクトレスポンスマーケッター達は、オンライン・ブランディングを優先させる必要がある点を認めなければならなくなる。なぜなら、オンラインでのブランディングが、事業に収入増をもたらし、目標を達成する力を与えるからだ。要するに、オンラインでビジネスを成長させたいなら、まずはブランドを成長させる必要があると言うことだ。
先日、私は新しいダイレクトレスポンスのプレイヤーがオンラインのマーケットでコケているのを見かけた。この企業は1年をかけて、ビジネスの構築、多様な製品の開発、スタッフの追加雇用、業界のキープレイヤーとの関係の構築、そして、ターゲットのオーディエンスを魅了するためにウェブサイトへの投資を行ってきた。しかし、同社がサイトを立ち上げても、何も起きなかった。リードは実質ゼロであった。実際に、サイトへ唯一寄せられたトラフィックは内部のIPアドレスからであった。三週間後、状況は好転せず—サイトのリードは2桁に届いていなかった。
何がいけなかったのだろうか?この企業はサイトをローンチする前に、時間をかけてビジネスを構築していたが、オンラインでのブランドには全く投資していなかった。ダイレクトレスポンスがメインであったため、リードの生成を優先し、ブランド構築に関わる取り組みはその後に行うつもりでいたのだ。不運にも彼らの決断は間違えていた。ブランドなしでは、リードを導く明確な道も存在しない。当然だが、オーディエンスにメッセージを投げかける方法なら誰にでも思いつく。しかし、評判、強烈なオンラインでの存在、もしくは、効果的なメディア戦略がないようでは、次々にビジネスのリードをもたらすのは難しい。
この企業は体勢を立て直すことに成功したが、そのために、クリエイティブな戦略、メディアプランおよびオンラインでの評判を高める取り組みを含む、オンラインブランド構築キャンペーンを慎重に策定した。このキャンペーンは、同社に対する強い意識を基にブランドを成長させ、さらに、本物のビジネスのリードを生成した。現在、このサイトは1ヵ月に200以上の正規のリードを生み出している。
次に、オンラインのブランディングの取り組みを始める前に考えておきたい5つの重要な戦略を挙げていく。
オンラインでブランドを構築するには、まずはオーディエンスを明確に理解しなければならない。とりわけ、コンテンツ戦略およびコミュニケーションプランを練る前には理解しておきたい。幸いにも、ターゲットのオーディエンスを特定するツールが山ほど開発されている。例えば、コムスコア、ニールセン、グーグル、コンピートの製品だ。このようなツールを使うと、性別、年齢、配偶者関係、世帯収入、住所等、オーディエンスのことをより深く知ることが出来るようになる。
リサーチに基づいてオーディエンスが何を聞きたがっているのか、そして、自分がどんなメッセージを届けたいのかを特定しよう。こうすることでブランドの声の基礎を構築することが出来る。しかし、その際に以下の点に注意してもらいたい:
ブランドを複数のチャネルで構築しよう。ディプレイとコンテンツネットワークを使い、反復を介して、ブランドを構築するのだ。そして、行動を基にしたターゲッティング、サイト特定のターゲッティング、そして、メッセージの再送信を通して、広告をターゲットのオーディエンスに見せよう。また、オーガニック検索の観点から、ブランドの名前とメッセージが、タイトルタグとメタディスクリプションと一致するか確かめる必要がある。加えて、メッセージが、有料検索を含む各種のチャネル全体で、ブランドの声と一致するかどうかも確認しておきたい。購入サイクルを通して、一貫性のあるメッセージを作成することで、ブランドを認めてもらい、覚えてもらえるのだ。こうすることで、消費者が購入する決断をするときに、彼らの脳裏にそのブランドが浮かぶことになる。
オンラインでブランドに何を言わせたい、もしくは、させたいのだろうか?企業とどのような類の会話を消費者と交わしてもらいたいのだろうか?フェイスブックが役に立つだろうか?ツイッターだろうか?現時点では、答えられない質問もあるかもしれないが、少しリサーチを行えば、オーディエンスがどこにいて、彼らとどのように交流すればいいのか把握する際の判断材料になるはずだ。まずは、自分のブランドについて話している人の声に耳を傾け、観察しよう。誰もいないのなら、自分から会話を始めよう。しかし、忘れないでもらいたいことがある。あくまでも交流につながる会話を目指す必要があり、メッセージを消費者に押し付けてはならない。ソーシャルメディアを会話として扱うことを忘れなければ、そのブランドがオンラインで人気者になる日はすぐにやって来るだろう。
オンラインで評価を高める行為は、ネットワーキング・ブレックファーストに似ている。しかし、それほど簡単ではなく、時間もかかる。まず、オーディエンスに接触する明確な戦略を持っている必要がある。次に、その過程で利用する方策を特定する。例えば、既存のオフラインのパートナーを、オンラインで評判を上げるために活用しない手はない。そうすることで、被リンクの構築に役に立つだけでなく、オーガニックな検索での存在感が増すのだ。全体的に、ブランドが信頼のできる人々の心に行き渡れば、オンラインでの評判は上がっていくだろう。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「5 Key Strategies To Build Your Brand Online」を翻訳した内容です。
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PPCやアフィリエイトだけやっていても駄目と言う話で、ブランディングの際の基本的な考え方や手法を紹介してくれました。少し前まではブランディングを意識したマーケティングと言うのはどちらかと言うと大手企業が意識する話だったと思いますが、ブログやツイッター等、ソーシャルメディアの普及で中小企業、はたまた個人であってもこれまで以上に発信力を持てるようになった時代、誰であってもブランディングを意識したマーケティング活動を行っていくことがより重要になっているのは間違いなさそうです。 — SEO Japan
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