まずは次の質問に答えてもらおう: コンバージョンはどれぐらい改善すれば十分と言えるだろうか?業界の平均コンバージョン率に達したら、満足することが出来るだろうか?過去のパフォーマンスを倍にすれば、それで終わりだろうか?そこで満足してほしくない。このケーススタディを見れば、コンバージョンに対する取り組みが、たとえ素晴らしい数字を得た後も続けていきたい理由が分かるだろう。
ケーススタディのまとめ
クライアント: Ifbyphone, Inc. 自動電話アプリケーションのプロバイダー。
プロジェクトの全体的な目標: 電話およびクリック・ツー・コールのリードの量と質を上げる。
課題:
成功度の基準 #1: 電話でifbyphoneに連絡してきたランディングページのビジターの割合。
成功度の基準 #2: リードの質。電話の時間で計測する(時間が長ければ、販売契約締結率が上がる)。
結果:
2008: 元々のランディングページ
元々のランディングページには、成功を制限してしまう課題が幾つかあった。その中でも大きな問題は、階層化が不十分であり(ビジュアルの面でも、情報量の面でも)、乱雑な状態になっていたために発生していた。
元々のランディングページ
元々のランディングページの大きな問題
長く、スクロールが必要なページ:
舞台裏: PPCキャンペーンの再構築
ランディングページを精査している間、プロジェクトのもう1つの重要な部分が完了した—同社のPPCキャンペーンの再構築だ。私たちが実施した評価によると、このキャンペーンはコストの60%近くを浪費し、質の低いトラフィックをもたらし、適切なオーディエンスに接触する機会を何度も失っていた。私たちはまずはこの取り組みを改善する計画を立てた。容易に修正することが出来る点を心得ていたためだ。しかし、同時に非常に重要であるため、ランディングページのテストが、適切なオーディエンスに対して行われる点も確認した。
2008年の暮れ – 2009: ランディングページ #2
PPCの後片付けを終えた私たちは、ランディングページのデザイン変更に取り掛かることにした。デザインは複数の小さな決定の結晶であり、今回もそれは変わらない。例えば、初期の草稿では、大きな、近未来的な電話のグラフィックを左上に配置しており、これがページのレイアウト全体において、ビジュアル面での頼みの綱になっていた。その後、修正の要請を何度か受け、ハイテクな電話を、企業の“ブランドイメージ”でもある、上述のデザインにあるような昔の黒い電話器のイメージに差し替えることにした。後でご覧になってもらうが、ランディングページ #3では、より自由にデザインをする許可を得た。
ランディングページ #2:
このデザインの重要な変更点
複数のコール・トゥ・アクションを用意した新しいスクロールページ
A/Bテストの策定
新しいランディングページに対するコンテンツおよびデザインがすべて承認された後、私たちは最初のテストシーケンスを導入した。この段階で、各種の製品に対して個別のA/Bテストを一斉に実施した。「A」ページにはすべて元々のテンプレートを採用し、一方の「B」ページにはすべて新しいテンプレートおよび改訂済みのコンテンツを用いた。その結果、どちらのバージョンにも新たに更新したキャンペーンを通してPPCのトラフィックがもたらされた。
追跡
このプロジェクトにおいて望まれた行動は、直通の電話もしくはクリック・トゥ・コールのツールを介した電話による連絡であった。成功度を計測するため、私たちは以下のような手順を踏んだ:
A/Bテストの結果
A/Bテストを行った結果、新しいデザインが優れている点が判明した。4つのテストを用いて計測した結果、コール/訪問の割合が倍以上に増え、全コール数は62%上昇し、平均の電話の質(電話の長さで計測)は倍近くに改善された。私たちはここで一呼吸置き、休みを取り、勝利の余韻に浸ることも出来たが、そうしなかった。
多変量テスト
A/Bテストのおかげで、私たちの考えを立証し、クライアントの管理部門および経営陣にランディングページのテストの効果を説明することが出来た。次に私たちは多変量テストに取り掛かり、最初の候補に残らなかった幾つかの要素のバリエーションを試すことにした。複数の結果においては私たちの予想を超えており、見直したいと思った遊び心のあるギーク丸出しの追跡を発展させた。しかし、エントリの長さを考えると—そしてコンバージョンにおける増加は微小なものだったので、詳細の報告は、またの機会に取っておこう。
PPCの再構築 + ランディングページのデザイン変更: 3X コンバージョン 2.3X リードの質の結果
プロジェクト終了後: 作業は終わらない
この最初のプロジェクトが終了した後、ifbyphoneは新しいランディングページのアプローチを採用し、残りの製品でも同じ取り組みを行った。また、同社は多くの企業が見逃している領域に足を踏み入れた—彼らはランディングページで得た教訓をウェブサイト全体に波及させたのだ。
2010 1月: ランディングページ #3
2010年の年明け、Ifbyphoneから「もっと改善することが出来ると思う」と打ち明けられ、別のランディングページのデザイン変更に関する仕事の依頼が入った。
変更した点:
私たちが新たに考案した新しいテンプレートを以下に掲載する:
次にifbyphoneのチームが実際のコンテンツを使って実装したランディングページを紹介する(異なる製品):
主要な変更点
A/Bテストの結果: コンバージョンがさらに2倍改善された。
新しいデザインの単一の製品のA/Bテストが実施され、前回のページをほぼ2X—4.66%から9.78%—上回った。リードの質は変わらなかった。
延長したプロジェクトの結果: Ifbyphoneのキャンペーンにおいて6Xのコンバージョンの改善がみられた。
重要な教訓
これで終わり?
延長されたこのプロジェクトは、メッセージ、コンテンツの表示、追跡、およびデザインにおけるコンバージョンに関する貴重な教訓を私たちに与えてくれた。しかし、その中でも最も重要な教訓を挙げるとするならば、“線路は続くよどこまでも。まだやれることはあるはずだ”になるだろう。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「 “Not Done Yet” ? A Tale Of 2 Years, 3 Landing Pages & 6X Conversion Improvement」を翻訳した内容です。
This article on Columns: Conversion Science first appeared on Search Engine Land.
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しかし6倍のコンバージョン率アップで得られる利益を考えるとネット広告やSEOばかりにお金と時間をかけている場合では無い気もします。広告やSEOのように短期で結果が出る作業とは違いますし、結果広告代理店等も積極的に売り込んでこない種類のサービス(LPO)とは思いますが、地道に取り組み続けるサイトとそうじゃないサイトの間には目に見えない大きな差が今でもきっとあるのでしょうね。
なお、弊社アイオイクスでもSEOサービスだけでなく、コンバージョン改善までをご要望いただいた場合には、SEO+コンバージョン率最適化(CRO)を合わせた [コンバージョン数最大化(Conversion Volume Maximization=CVM)]の提案も行っておりますのでお気軽にお問い合わせくださいませ。
— SEO Japan
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