Googleがネットのリンク文化を自ら殺す日

公開日:2010/06/01

最終更新日:2024/03/18

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日本でも大手メディアサイトが堂々と有料リンク販売をしていることは周知の事実になりつつありますが、米国でも同様のようです。米国の場合はサイドメニューにテキストリンク広告を張るような単純な仕組みではなく、記事を掲載してもらってテキストリンクを同時に設置してもらったり、ゲスト投稿という形でリンク付きの記事を掲載する多少複雑な仕組みになっているケースも多いのですが(SEO要素の高いPR・広告手法として利用されています)、なんとGoogle自らリンク設置を取り止めるようメディアサイトに依頼をし出したようで・・・。SEO Bookから皮肉まじりながらも考えさせられる記事を。 — SEO Japan

今や大手メディアサイトがキーワードの詰め込みを実施しリンクの販売に従事しSEOのスタートアップ企業に投資しSEOサービスを販売しているのだから、おそらく彼らがSEOについて書く時に無知で陳腐な考えは発表しないであろう。

なんてことを期待してもダメだ・・・

今や新聞社もSEOサービスを売ろうとしていて、Googleは新聞社にリンクを削除するように頼んでいるとうわさされているのだ:

新聞社が今Googleからの接触がありリンクの削除を要請されていると、私たちは理解している。(特に書かれた記事の後に設置したリンク、例えば、コメントリンクや何週間も何カ月も経った記事内に支払いのために設置されたリンク) 企業として、かつてプレスリリースとして取り上げた記事内にリンクを設置することはこの業界では珍しいことではないということに気が付いているし、たぶんそれが悪い結果になるということも、そのために私たちが距離を置いていることも知っていた。しかしながら、プレスリリースやインタビューの一部として設置されたこれらのサイトにまともなリンクもいくつか持っているのも事実であるし、私たちに責任はないのにそれらのサイトが少しずつ削除されているのだ。全ての努力が台無しだ。

Googleは、新聞社にリンクを張ることを警告している。また、ウェブマスターにはゲスト投稿をしないように警告している。それが、彼らのゆがんだ精神のウェブモデルでは、どんなリンクも全て悪いリンクになるという結果になっているのだ。

気軽にランダムなネットサーフィンを楽しむことは、今後もうできなくなるのかもしれない。

検索結果1位にランクする価値の高さを、皆が理解している以上、Googleはさらにトラフィックをコントロールしようとし、ウェブグラフをフィルターし続ける。

良いニュースは、Googleの現実観がだんだんと歪み、そのガイドラインが現実を反映しなくなってくるために、競合他社が出現し、もっと良いものを作る素晴らしいチャンスを生みだすということだ。さらに、状況を正しく把握するSEOのプロにとっては、Googleが誤って導いてきた残りの中に価値を見つけるだろう。

10年ほど前にGoogleの共同創立者であるセルゲイ・ブリンはスパムを信じていないと言っていた。そして10年が経ち、彼らはメディアも信じないし、リンクも信じないのだ。一体何が起きたと言うのだろう?


この記事は、SEO Bookに掲載されたGoogle Still Busy Killing Off the Link Graph, One Link at a Time」を翻訳した内容です。

インターネットのリンク文化を検索アルゴリズムに取り入れて検索結果の精度を高め、一気に圧倒的な人気検索エンジンに成長したGoogleですが、そのリンク重視のアルゴリズムがインターネット上でのリンクを本来の自然な形のリンクから検索結果で上位を得るためのリンクに変えてしまいつつあり、Google自らリンクの取り締まりに動き出していると。あからさま有料リンクならともかく、今回のようなゲスト投稿やコンテンツ連動型のリンクまで否定するような行為はリンク文化自体を崩壊させかねないのではないか(そこまで強くは言ってませんが)?という問いかけの記事でした。

確かに10年前とは全く違い、スパムというかSEOのためのリンクに関しては、最近は今まで以上に取り締まりを厳しくしている気はします。ただ正直いってここまで検索エンジンが一般化して、リンクがSEOに効くという誰もが知る現実がある以上、規制するのは実質不可能だとは思うのですけどね。一部の過度すぎるスパムは削除とするにしても皆が皆リンク対策を行った結果、手法はともかくネットのノウハウだったり資金力だったり事業に真剣に取り組んでいる会社がそれなりに上位に表示されるとも思うのですけど、性善説すぎるでしょうか。大手メディアにリンク掲載する余裕がある会社を取り締まった結果、よりダークな手法(海外ブログに大量コメント投稿やワードサラダなど)を使っているサイトが上位表示されてしまっては元も子もないような。ユーザーのリタラシーも年々上がっていくわけですし、検索エンジンとしてスパムの取り締まりは行っていくべきでしょうが、ある程度ケオティクな検索結果で良いと個人的には思っています。逆説的ですが、多少ケオティックな方がユーザーの検索・情報リタラシーも上がるような。

今回の件に関していうと、新聞社の有料リンクを取り締まったり有料リンクを販売・掲載しているサイトのページランクを下げる前に、アドワーズやアドセンス広告で堂々と掲載されている有料リンク関連の広告の出稿を取り締まることが先な気もするんですけどね。。。自分がお金儲けできることに関しては何もいわず他社が有料リンク販売に関しては色々いうというのもどうなんだ?と思われちゃいそうですけど。永遠につきない有料リンクの話でした! — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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