「インプレッション数」は、Webページや広告などが表示された回数を表す数値のことです。しかし、「PV」や「CVR」など似ている用語が多く、迷ってしまう方も多いでしょう。そこで今回はインプレッションの意味や混同されやすい用語、インプレッションの測定方法、インプレッション数を増やす方法についてもわかりやすく解説します。
目次
インプレッション(Impression)は日本語で「印象」という意味を持ち、Webのコンテンツや広告、SNSの投稿などが表示された回数を指します。インプレッション数は単純にページや広告、投稿が表示された回数を指すため、ページや広告にユーザーがアクセスしなくても表示された回数がインプレッション数となります。
インプレッションと混同されやすい指標はたくさんあります。インプレッション数とあわせて把握しておくことで、さまざまな角度からサイトやページのデータを取得することができるので、ぜひ覚えておいてください。
PV(ページビュー)はWEBページの閲覧数を指します。特定のページがクリックされるとカウントされ、リロードされた数も含みます。インプレッションはWebページや広告が検索結果に表示された場合もカウントされるため、PVのようにユーザーがページにアクセスしなくても数値が増えます。また、インプレッションの場合、特定のページにある広告が2つ表示されると、それぞれが1回とカウントされるという違いがあります。
リーチ(reach)は、広告や投稿などが表示された人数を指します。たとえば3つ広告枠があるページに1人のユーザーが2回アクセスした場合、インプレッション数は「6」となります。しかし、リーチはあくまでユーザーの数だけで算定されるので、リーチ数は「1」となります。リーチ数とインプレッション数をあわせて確認すると、1人のユーザーあたり何回ページや広告が表示されたかがわかります。
フリークエンシー(frequency)は、広告やWebページが1人のユーザーあたりに表示された回数を指します。広告やWebページの表示回数であるインプレッション数をリーチ数(訪問ユーザー数)で割ると、フリークエンシーが求められます。フリークエンシーを求めることで、反響のある広告を判別できます。
エンゲージメント(engagement)は、いわばユーザーがアクション(行動)を起こした回数を指します。SNSに広告を出稿したり、投稿を行ったりした場合、いいねやシェア、コメントやフォローの数などがエンゲージメント数としてカウントされます。エンゲージメント数を計測することによって、投稿や広告にユーザーがどの程度の関心を向けてくれているかを判断できます。また、アクションしたユーザーの年齢層や居住地、性別などのデータを取得すれば、広告や投稿をはじめ、自社の商品やサービスに反映させることも可能です。
CTR(クリック率)は、インプレッション数(表示回数)から広告や資料請求ボタンなどをクリックした割合を指します。CTR(クリック率)を算出することによって、その広告の質や出稿先、配置した場所が最適かどうか判断することができます。また、クリック率を成果としている場合、どのくらいインプレッション数を増やせば成果が出るかどうかの判断を行うことも可能です。CTR(クリック率)の計算方法は次のとおりです。
CTR(クリック率)= クリック数 ÷ インプレッション数 × 100
たとえば、インプレッションが10,000回でそのうちクリックが3,000回だった場合は、CTRは30%となります。
3,000 ÷ 10,000 × 100 = 30(%)
CVR(コンバージョン)は、広告やWebページにアクセスしたユーザーが、商品やサービスを購入したり、資料請求を行ったりなど、成果とするゴールにユーザーが到達した数を表す指標で、「CV」と表記されることもあります。コストやリソースに対してどのくらい成果を達成したかが判断できるため、費用対効果を検証する際に用いられます。CVR(コンバージョン)率の計算方法は次のとおりです。
CVR(コンバージョン率)(%)= コンバージョン数 ÷ クリック数 × 100
たとえば、クリック数が3,000回、商品購入が500件だった場合は、CTRは60%となります。
500 ÷ 3,000 × 100 = 60(%)
インプレッション数はWebページや広告、投稿に対して、どのくらい興味を引いたかを測る数値として重要な意味を持ちます。また、インプレッション数を把握することで、CTR(クリック率)をはじめとする細部のデータを求めることができます。では、インプレッションの計測方法や捉え方について見ていきましょう。
インプレッション数はWebサイトの場合、Google Search Console(サーチコンソール)のようなアナリティクスツールで確認することができます。SNSの場合はアナリティクスツールを導入するか、もしくはSNSのインサイトで確認することができます。インプレッション数の効果を検証するときは、日ごと、週ごと、月ごとのレポートを取得し、アクションを行ったタイミング(広告の出稿、投稿、変更など)と照らし合わせて、反響をチェックします。インプレッション数が増える時間帯などのデータが取得できれば、投稿日時や出稿日時を調整することで、さらに費用対効果を高められるでしょう。
インプレッション数は「どのくらいユーザーに見られているか」を判断する指標となるため、インプレッション数が少ない=ユーザーに見られていないと判断できます。インプレッションが発生しなければ、CTR(クリック率)やCVR(コンバージョン)などの成果にもつながりません。インプレッションはすべての入り口となるため、インプレッション数が獲得できる広告の予算を拡大すると成果が得られる可能性が上がるでしょう。また、1つのページ内に複数設置した広告のうち特定の広告のみインプレッション数が多い場合、ユーザーに見られやすい広告の位置と考えられるため、ほかのWebページも同じ位置に広告を設置するとインプレッション数が上がる可能性があります。
SEOにおけるインデックスとは?Googleでインデックスされるまでの流れと対処法
「インプレッションが増えない」「インプレッションを増やしたい」というときは、ページや広告の見直しを行うのがおすすめです。今回は広告についてインプレッションを増やす方法を解説します。
広告の配信数や表示回数は広告予算に比例しています。そのため、広告のインプレッション数が少ない場合、広告予算の見直しを行うのも一つの方法です。しかし、広告のインプレッション数がそのまま売上につながるわけではありません。広告を打ち出す段階で予算を投資しすぎると、費用対効果に見合わなくなってしまう可能性もあるため、広告予算は慎重に検討しましょう。また、広告が1回クリックされることに対して最大いくらまで支払えるかを設定する「入札単価」を見直すと、インプレッション数が増える可能性があります。
広告のキーワードを設定する際、検索回数が多いビッグワードに絞り込んでいると、インプレッション数が伸びない可能性があるので、ミドルキーワードやスモールキーワードなど、関連キーワードを加えてターゲットの幅を広げるとインプレッション増加につながる可能性があります。また、キーワードのマッチタイプを「全体一致」に設定している場合、「部分一致」や「フレーズ一致」に変更するのも一つの方法です。
SEOはキーワード選定が超重要!選定方法やキーワードの入れ方を紹介
広告のインプレッション数を増やすためには、広告と配信媒体の相性も大切です。たとえばターゲットの年齢層が高い場合、若年層のユーザーが多いTik Tok広告に出稿するのは得策とは言えません。自社商品やサービスのターゲット層を意識して媒体を選ぶのはもちろん、配信の設定もターゲット層にマッチするよう、工夫してみてください。
SEMとは?SEO・リスティング広告との違いや使い分けて成果を出すコツ
WebページでいうSEOのように広告に関しても質やユーザーニーズとの一致などといった判断材料で、表示順が決定されるといいます。広告やLPの質を高めて上位表示をすれば、インプレッション数をはじめ、リーチ数やクリック率、コンバージョン率の向上につながるでしょう。広告やLPの質は、設定しているキーワードとタイトルやテキストとの一致といった条件から判定されるといわれています。
また、リスティング広告の場合は広告の内容とユーザーの興味関心が一致しているかどうかが、大きな判断材料となるといわれています。また、画像や動画などがメインとなる広告やLPは表示速度の速さも重要なポイントです。ユーザーが離脱しにくい高品質な広告やLPを作成すれば、予算を抑えながらインプレッションを獲得することも可能です。
インプレッションはコンテンツや広告にどれだけ反響があるかを測る大切な指標の一つです。いわば入口としての役割を果たしているので、インプレッション数を増やす施策を行うのがおすすめです。ただし、インプレッションは一つの指標にしかすぎないので、数値に依存しないように気をつけましょう。コンテンツや広告の質が悪ければ、SEO上マイナスの評価を受ける可能性が高まります。質の高いコンテンツを作成し、インプレッションを獲得するためのSEO対策が知りたい方は、お気軽に弊社へお任せください。SEOコンサルティング専門家として効果の出る施策を提案いたします。
SEO最新情報やセミナー開催のお知らせなど、お役立ち情報を無料でお届けします。