noindexとは、Webサイト制作の際に使用するHTMLタグのひとつです。SEO対策においても重要な役割を持ちますが、具体的にどのような働きをするのでしょうか。本記事では、noindexの基本的な役割や重要性、必要とされるケースや設定方法などを解説します。
目次
noindex(ノーインデックス)とは、検索エンジンにページをインデックスさせないためのHTMLタグです。簡単にいうと、noindexのタグを設定したページは、検索エンジンの検索結果に表示されなくなります。
GoogleやYahoo!などの検索エンジンは、自分たちのデータベースに登録されたWebページのなかから、ユーザーの検索意図により合致しそうなページをランキング表示する仕組みです。この検索エンジンのデータベースに登録されることを「インデックス」といい、「クローラー」と呼ばれるロボットがインターネット上を巡回することで、Webページに関する情報を登録しています。つまり、検索エンジンに表示されるためには、まずクローラーに保有するWebページを見つけてもらい、データベースに登録されることが重要です。
しかし、Webページのなかには、ユーザーに表示したくないページもあるでしょう。そのようなときに活用するHTMLタグが、今回ご紹介する「noindex」です。
HTMLは、Webページを作成する際に用いられるプログラミング言語です。HTMLのなかでも、noindexは検索エンジンやブラウザなどにWebサイトの情報を伝える「メタタグ」の一種に分類されます。ユーザーに見せたくないページや、リンク先の外部ページと関連付けたくないページなどにnoindexタグを設定すると、該当するページは検索エンジンからインデックスされなくなります。
noindexが使われる例として、情報量が少ないページやサイトマップなどに使用されるケースが多いでしょう。どのページを表示し、どのページを表示しないのかは検索結果の表示順位に大きく影響するため、SEO対策のなかでも重要視されています。
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noindexは検索エンジンの表示順位に影響を与えるため、SEO対策のなかでも重要視される要素です。
検索エンジンは、インデックスされた情報に基づきWebサイトやページの評価を決定します。また、個別のWebページにおけるSEO評価は、Webサイト全体のSEO評価にも影響します。そのほかすべてのWebページが80点を超えていても、10点のページが1つでもあると平均点が押し下がってしまうのです。
つまりWebサイトのSEO評価を上げるためには、「どのページをインデックスさせないか」という視点も重要となります。検索エンジンからの評価が下がりそうなページにnoindexを設定することで、Webサイト全体の評価が保持されるでしょう。
noindexと似た働きをするものに、「robots.txt」や「nofollow」があります。これらは混同されがちなので、それぞれの違いをしっかりおさえておきましょう。
robots.txtとは、検索エンジンのロボットである「クローラー」を制御するものです。検索エンジンによるクローリングを最適化し、WebサイトのSEO評価を改善するために用いられます。noindexが検索エンジンの表示を確実にストップするものなのに対し、robots.txtはクローリングの禁止を含めた効率化を目的としたものです。WebサイトのSEO評価を改善するためには、両者を適切に使い分けることが重要です。
たとえば、robots.txtでクローリングを禁止したページは、検索エンジンのクローラーにスルーされるようになります。しかし、クローラーはWebページ内のリンクをたどってWebサイトを巡回するため、外部サイトのリンクからクローラーが巡回にくる可能性は捨てきれません。そうした場合、意図しないWebページがインデックスされ、検索エンジンに表示されてしまうケースがあります。
robots.txtではこうした巡回を完全に防ぐことはできないため、インデックスさせたくないWebページにはnoindexを設置しましょう。noindexはクローラーに直接働きかけるものではありませんが、検索エンジンへの表示は確実に防げます。
nofollowは、Webサイトやページに設置されているリンク先のクローラーを無効化するHTMLタグです。コンテンツの参照先として外部リンクを設置しているものの、リンク先のWebページの信頼性を担保できない場合などに有効です。言葉の印象としては似ていますが、noindexとはまったく異なる役割を持つと考えてよいでしょう。
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noindexを設定すべきなのは、検索エンジンからのサイト評価にマイナスの影響があるWebページです。たとえば、以下のようなケースが該当します。
同じWebサイト内に似たようなコンテンツがあると、検索エンジンから「重複コンテンツ」とみなされ、SEO評価が下がってしまうことがあります。たとえ100%一致していなかったとしても、一致している部分が多いと重複コンテンツとみなされる恐れがあるため注意が必要です。
似たようなコンテンツを複数掲載している場合は、まずは重複コンテンツをなくすことを検討しましょう。たとえば、同じコンテンツを複数のページに掲載している場合は、専用のページを設けて内部リンクで誘導するといった方法が有効です。
ただし、なかにはほぼ同じコンテンツを複数準備しなければならないケースもあります。モバイルフレンドリーに対応するためにパソコン用とモバイル用のページを個別に用意するケースが代表例です。その場合はnoindexを使用して、検索エンジンに表示されるページを限定するのをおすすめします。
他のサイトのコピーコンテンツが含まれたWebページは、検索エンジンからの評価が下がってしまいます。まずは、本当にそのコンテンツを設置する必要があるのか検討し、必要に応じて削除しましょう。他サイトで紹介されている内容を紹介したい場合は、コンテンツをそのまま引用するのではなく、リンクを設置して誘導するといった方法がおすすめです。
コピーコンテンツを含むページがどうしても必要な場合は、noindexを設定することでサイト評価の低下を防ぐとよいでしょう。
文字数が少ない、情報量が少ないなど、検索エンジンが低品質と判断しそうなページを非表示にすることで、SEO評価を低下させずに済みます。たとえば、広告が多いWebページや、プライバシーポリシーのページなどが該当します。
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ランディングページを広告出稿すると、本来のコーポレートサイトよりもランディングページが検索上位に表示されてしまうことがあります。放置していると本来のサイトへの流入が少なくなってしまうため、ランディングページのほうにnoindexを設置するのがおすすめです。
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「サイト利用者にとっては必要で、検索エンジンに表示させる必要はないページ」は、そのほかにもさまざまにあります。サイトマップページや手続き完了の確認ページ、エラーページなどはそのもっともたる例でしょう。そういったページにnoindexを設定すれば、検索エンジンのインデックスを最適化できます。そのほか、作成途中のページやテストページなど、ユーザーに公開したくないページもnoindexを設定しておくとよいでしょう。
ここからは、noindexの具体的な設定方法を解説します。
HTML中の<header>…</header>部分に、下記のメタタグを書き込みます。
<meta name=”robots” content=”noindex” />
なお、特定の検索エンジンに対してのみページを非表示にしたい場合は、下記のタグを使用しましょう。
<meta name=”クローラーの名称” content=”noindex” />
たとえばGoogleに対してnoindexにする場合は、クローラーの名称の部分に「googlebot」を書き込みます。
WordPressを利用している場合は、HTMLの知識がなくても手軽にnoindexを設定できます。たとえば、Webサイト全体にnoindexを設定する場合は、管理画面から「表示設定」を開き、「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」にチェックを入れるだけでOKです。
個別のWebページにnoindexを設定する場合は、「All in One SEO Pack」や「Yoast SEO」といったSEO対策用のプラグインを用いると便利です。
Webページにnoindexが設定できているか確認したい場合は、以下の方法を試してみましょう。
まずそのページをブラウザで開き、HTMLを表示させましょう。HTMLのなかにnoindexタグが記入されていれば、noindexが設定できていると判断できます。HTMLの表示方法はブラウザによっても異なりますが、Google ChromeやMicrosoft Edgeであれば、画面上で右クリック→「ページのソースを表示」でHTMLを確認できます。
Googleがサイト運営者向けに提供している「Googleサーチコンソール」を利用すれば、noindexが設定されているページを一括で確認できます。
noindexを利用する際は、以下の3つのポイントに注意しましょう。
noindexは、あくまで検索エンジンにインデックスさせないためのHTMLタグです。クローラーの動きを制御したい場合は、robots.txtの設定が必要となるため、適切に使い分けましょう。
クオリティーに自信のないページにすべてnoindexを設定すると、かえってWebサイト全体の評価が下がる可能性があります。まずは重複コンテンツやコピーコンテンツの削除を検討しつつ、適切に使用することが大切です。
公開前のページをnoindexにする場合、「公開後にnoindexを外すのを忘れる」といったミスが起こりやすいものです。そのままでは検索結果に表示されなくなってしまうため、公開時には忘れずに解除するようにしましょう。
noindexとは、検索エンジンに特定のWebページを表示させないようにするためのHTMLタグです。noindexを設定したページは検索エンジンにインデックスされなくなり、SEO評価の対象外となります。クオリティーが不十分なWebページにnoindexを設定すれば、Webサイト全体のSEO評価を守ることにつながるでしょう。
また、準備中のページやエラーページなど、検索エンジンに表示させたくないページを個別に制御する場合にも有効です。noindexの設定方法はそれほど難しいものではありませんが、HTMLの基本的な知識が求められる場合もあります。タグを書き込んだあとは、設定が反映されているかどうかきちんと確認するようにしましょう。
noindexは、SEO施策においても重要な意味を持ちます。自社サイトのSEO評価を高めるなら、SEOの専門家に相談するのがおすすめです。自社サイトのSEO施策を強化するなら、「アイオイクス 株式会社」までご相談ください。これまで数多くの企業のコンテンツ作成・SEOコンサルティングに取り組んできた弊社なら、貴社のWebサイトにおける課題や改善策を的確に導き出すことが可能です。
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