害を与えるリンクとその否認方法についての完全ガイド

公開日:2022/07/07

最終更新日:2024/04/26

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かつて、検索結果の順位を上げるために、多くのWebサイトがリンク構築に時間と労力を費やしていました。SEOの大半がこの作業という場合もあり、実際に効果も見られていました。その後、Googleによる手動アクションが登場し、不自然なリンクを否認するためのツールもGoogleから提供されています。Googleのアルゴリズムが大きく進化した現在においても、リンクの否認を行う必要はあるのでしょうか?今回は、このトピックについて深く掘り下げた、Search Engine Landの記事を紹介します。

参考:被リンクとは?SEOにおける重要性や獲得方法、注意点などを解説

品質の低い、スパム的なリンクを否認する必要はあるだろうか?この記事では、リンクの否認についてよくある質問に回答する。

害を与えるリンクとは、どのようなものか?害を与えるリンクとスパムリンクは同じものか?こうしたリンクが多すぎた場合、検索結果における順位に悪影響を与えるか?

リンクの否認を申請することが良い結果を生むかどうか、その答えが明確でなければ、この記事はきっとあなたの役に立つだろう。

害を与えるリンクとはなにか?

害を与えるリンクとは、検索結果における順位に悪影響を与える可能性があるリンクであると、一般的には考えられるだろう。しかし、害のあるリンクの定義と、その存在が実際に順位に悪影響を与えるかどうかについて、全てのSEO担当者の意見が一致しているわけではない。

Googleのドキュメントに書かれているリンクプログラムに該当する不自然なリンクは全て有害であり、Webサイトに悪影響を与えると言うものもいる。また、Googleが無視すると述べている、スパムリンクについての記述を、この議論に持ち出すものもいる。

Google自身は「害を与えるリンク」という概念を持っていない、ということは覚えておくべきだろう。

質問者:同じ疑問を持っている。どのようにして、「害を与えるリンク」を特定し、否認すればよいのだろう?これについてのアドバイスをいただきたい。

ジョン・ミュラー氏:リンクを購入したことがあり、また、それらを削除することは難しいだろうか?その場合は、そうしたリンクを否認しよう。我々は「害を与えるリンク」という概念を持っていない。

では、なぜ、SEOの担当者は「害を与えるリンク」という表現を用いるのだろう?

いくつかの有名なSEOツールは、Webサイトが不自然なリンクを発見し、否認する手助けをしようとしている。その内のいくつかは、Googleのアルゴリズムにおいて、Webサイトに対し潜在的な害を与えるものとプログラム的に判断し、そうしたリンクをリスト化している。

つまり、こうしたツールを使用することで「害を与えるリンク」を特定し、それらを否認することができる、といった寸法である。

こうしたツールは、あなたのWebサイトに向けられた、あらゆる不自然なリンクを検知しようとしているのだろう。しかし、私の経験上、こうしたツールで検知されたリンクの多くが、私がスパムと考えるリンクか、「粗末」と感じるリンクである。そして、こうしたリンクの大半が、Googleのアルゴリズムからは無視されるはずだ。

本当に害を与えるリンク、つまり、あなたのWebサイトに対し、アルゴリズム的に害を与える可能性のあるリンク(後述するが、極めて過度に行う必要がある)は、こうしたSEOツールでは検知されないことがほとんどであると感じている。

話を進める前に、この記事の残りの箇所で使用する、3つの用語について定義しておこう。

  • 害を与えるリンク:SEOツールがあなたのWebサイトにとって有害となる可能性があると判断したリンク
  • スパムリンク:意図的に行っているわけではないが、ランキングを上げることを目的とし、多くのWebサイトが獲得しているリンク。ドメインの統計を公開しているWebサイト、ランダムな外国語で書かれた意味を成さないページ、壁紙の画像を掲載しているWebサイト、theglobe.netのような多くのサイトがリンクしているWebサイト。このようなWebサイトからのリンクが例として挙げられる。また、ネガティブSEOを目的とした大量の低品質なリンクもこれに含まれる。
  • 順位を操作しようとするリンク:Googleの検索結果における順位を改善するために、ページランクの上昇を目的としたリンク。有料リンク、SEOのための記事内リンク、そして、ページランクと順位を上げることを目的としたその他のプログラムなどが、例として挙げられる。

これらの定義には重複する部分があり、これが、混乱を引き起こしている。近頃、Googleはゲスト投稿内のリンクや、アフィリエイト記事のリンクの一部を、スパムリンクや順位を操作しようとするリンクとして見られる可能性があることを言及した(読み進めていけば、これについての詳細を確認することができる)。

スパムリンクはGoogleの検索順位に悪影響を与えるのか?

あなたのWebサイトへのリンクがある場合、それらの多くがスパムリンクであることは考えられる。自身のWebサイトに向けられたリンクがある場合、その中には、意味を成さない、奇妙なリンクが含まれているはずだ。

たいてい、あなたのWebサイトに向けられたスパムリンクがあったとしても、検索結果の順位に悪影響を与えることはない。しかし、この意見に対する反論もある。簡単に説明してみよう。

私は、こうしたスパムリンクのほとんどを、「粗末なリンク」と呼んでいる。ドメインの統計を公開しているWebサイト、壁紙を掲載しているWebサイトでのランダムな言及、外国語で書かれた奇妙なWebサイト、アダルトや薬学の言葉をアンカーにしたキーワード、などが該当する。

Googleのジョン・ミュラー氏がスパムリンク、特に、theglobe.netのようなWebサイトからのリンクについて質問を受けた際、彼はこう返答している

自然なリンクが存在しそうもない、このようなWebサイトサイトからのリンクを、我々はすでに無視している。否認する必要はない。

Google ジョン・ミュラー

例えば、アダルト関連のワードをアンカーにしたリンクが、突然、大量にあなたのWebサイトに向けられたとしよう。こうした場合、検索結果を改善するためにこのようなことを行うとは考えづらいことを、Googleは理解している。大抵の場合、こうした奇妙で無意味なリンクは分断され、Googleのアルゴリズムによって無視される。

ペンギン・アップデート4.0がリリースされる2016年より以前は、大量のスパムリンクがWebサイトの上位表示に影響を与える可能性はあった。当時、我々は、あらゆるスパムリンクを否認することを勧めていた。しかし、2016年に状況は変わった。Googleはスパムリンクを理由にWebサイトに罰則を与えるのではなく、スパムリンクを無価値にしたのだ。

Googleの最近のドキュメントでは、単純な価値の低いリンクではなく、自分自身で作成し、順位操作を目的としているタイプのスパムリンクについて言及していることは、留意すべきだろう。

2021年7月のリンクスパム・アップデートは、特に「順位操作を目的とした意図的なスパムリンクの構築」を行っている場合、「スパムリンクの影響を軽減すること」を目的としている。Googleは、Googleが「スパム」と考えるリンクの具体的な種類について言及しており、アルゴリズムでこうしたリンクをカウントしないことを目指している。こうしたリンクは、多くのSEO業者がランキング操作を目的として作成しているリンクである。

  • 「nofollow」、また、「rel=”sponsored”」が付与されていないアフィリエイトリンク
  • 「リンクの獲得を主目的とした」ゲスト投稿キャンペーン内のリンク

2021年7月のリンクスパム・アップデート以降に順位下降が見られる場合は、あなたがこうしたリンク構築を行っていることをGoogleが検知し、アルゴリズムでその効果を無効化したことが要因と考えられる。ドキュメントでも述べられている通り、「リンクスパムに関与しているサイトは、リンクがGoogleのアルゴリズムによって再評価されるため、Google検索の結果に変化が現れます。」とのことである。

ここで重要なことは、Googleはスパムリンクを理由に、Webサイトの順位を下降させたり罰則を与える、と述べてはいないことである。多くの場合、スパムリンクが検知されても、Googleはそれらを分離し、アルゴリズムで無視するのである。

しかし、これが発生した場合、「順位が下降した」と感じられるかもしれない。

ゲスト投稿からの多くのリンクを獲得しており、かつては順位上昇に役立っていたリンクをGoogleが検知し、これをスパムと評価した上で、それらを無価値にした場合、該当のWebサイトの順位は下降するだろう。つまり、かつては純粋な推薦とみなされ、順位上昇に寄与していたリンクが、その効果を失ってしまったということである。こうしたリンクを否認したとしても、順位が上昇する見込みは薄いだろう。

順位操作を目的としたリンク構築を理由に、アルゴリズム的に順位を降格するといったことは起こりうる。しかし、Googleがどのリンクを評価すべきで、どのリンクがSEO目的で作成されているのかを判断することが難しくなるほど、やり過ぎたWebサイトを対象に発生するものである。これについての詳細は、後ほど言及しよう。

スパムリンクを否認する必要はあるか?

SEOの業界やSEOツールでしばしば「害を与えるリンク」と呼ばれる「スパムな」リンクが、あなたのWebサイトの順位に悪影響を与える可能性は低いだろう。Googleのアルゴリズムは、無視すべきリンクを特定する能力に長けているのだ。ミュラー氏のTwitterでの言及を見ていこう。

質問者:私のクライアントの多くがblogspotから多くのスパムリンクを受けている。我々はこうしたリンクを否認すべきか?それともGoogle側で適切に処置してくれるのか?

ミュラー氏:私があなたの立場であれば、ただ無視する。

質問者:低品質なバックリンクを否認したいと思う。バックリンクの品質を測る方法や適切なツールはあるか?

ミュラー氏:それは、あなたが行う必要があるものではない。単純にあなたが気に入らないというものではなく、本当に問題があり、あなたがコントロールできないリンク(例:かつて構築した有料リンクなど)に対し、否認ツールを使用すべきだ。そうすれば、作業も楽になるだろう。

質問者:私が管理できない中国語、インド語、日本語などの奇妙なバックリンクが大量にある場合、否認は必要だろうか?

ミュラー氏:正直に言うと、「奇妙な中国語、インド語、日本語のバックリンク」を否認をしてポジティブな効果が得られた例を見たことはない。あなたのWebサイトにとって、本当に意味のあるものに対し、時間を使ったほうが良いだろう。

ジョン・ミュラー氏は、2021年3月のGoogleヘルプハングアウトにて、次のように語っている。

多くのWebサイトは、「害を与えるリンク」について心配する必要はない。我々のシステムは、悪質と思われるリンクに出会った際、基本的にはそれらを無視する。

Google ジョン・ミュラー

また、同じハングアウトにて、下記のように述べている。

特定のリンクに出くわした際、また、これらのリンクはスパマーが張ったリンクだと思った場合、私は完全にそれらを無視するだろう。あらゆるWebサイトに起こるものであるし、Googleのシステムは何年間もそのような状況を目撃しているため、非常に上手く無視することができるからだ

Google ジョン・ミュラー
(強調は筆者によるもの)

こうしたミュラー氏によるアドバイスがあるにも関わらず、SEO業界の中には、スパムリンクや低品質なリンクの塊を否認することに価値があると信じている者もいる。私が信頼しているSEO担当者が、リンク監査ツールの助言に従い否認を行ったところ、改善があったと感じられた経験があることを、私に話してくれたことがある。

私は、多くのスパムリンクを掲載した否認を申請することに価値はほとんどないと考えているが、最近行なわれたアンケートにより、こうした否認作業を定期的に行っているSEO担当者が多く存在していることがわかった。

Twitterの和訳:Googleは「スパムなリンク」を無視すると述べているが、Googleを信じて単純に無視するのか?それとも否認作業を行うのか?一般的な傾向を知りたいため、「状況による」という回答は含めていない。

結果:「スパムリンクを無視する」が66.5%、「スパムリンクを否認する」が33.5%

Twitterの和訳:もし、何百もの(場合によっては何千もの)低品質なblogspotからのリンクが合った場合、あなたはどうしますか?リンク元のWebサイトの殆どが無価値なWebサイトであると仮定します。

結果:「スパムであるため、無視する」が42%、「一部のURLを否認する」が29.4%、「blogpostのURL全てを否認する」が17.6%、「良いリンクであるため、そのままにする」が11%

SEOツールが検知した情報を元にリンクの否認を行った場合、該当のWebサイトの順位に改善が見られたというケーススタディを公開してくれるよう、TwitterでSEOコミュニティに依頼したことがある。現時点では、このTwitterに対する反応はない。

もしあなたが自動ツールの情報に基づいてリンクを否認し、それが該当のWebサイトの助けとなったと感じている経験があれば、このツイートに返信していただきたいと思う。もし、スパムリンクを否認することが助けとなったことを示すデータがあるのであれば、ぜひ私に知らせてほしい。そのデータをレビューした上で、可能であれば、それを公開したいと思っている。

SEO担当者が行う否認作業の大部分が不要であると、私は今でも思っている。

私の会社では、もう10年間ほど、多くのリンク監査や否認作業を行っている。昨年は、低品質なリンクとスパムリンクの大部分を否認した事例が2つあった。申請から1週間ほどで、Google Search Consoleでのインプレッションが緩やかに上昇した。どちらの増加も、劇的なものではなかった。また、順位やランキングに影響を与える程のものでもなかった。

我々はスパムリンクの否認という仕事を快く受け付けるつもりではあるが、費用対効果に優れた作業であるとは思っていない。この記事でさらに説明をしていくが、否認作業を推奨すべきWebサイトは存在する。こうしたWebサイトは、明らかに、PageRankを意図的に操作しようとするリンクを構築した形跡があるWebサイトだ。

「意図的な操作を目的としたリンク」を否認する必要はあるだろうか?

Googleのアルゴリズムがスパムリンクを特定し、アルゴリズム的にそれらを無視することができるのであれば、否認ツールを使う必要性はどこにあるのだろうか?すでに無視しているリンクを、Googleに無視することを依頼する理由はなんだろうか?

我々がクライアントにリンクの徹底的な監査と否認の申請を勧める状況は下記の2つである。

  • Google Search Consoleで不自然なリンクを理由に手動アクションを受けていることが通知されているWebサイト
  • GoogleのWebスパムチームが「意図的である」と考えるリンクが大量に存在するWebサイト

リンクを否認すべき状況について解説しているGoogleのドキュメントの内容
は、極めて明確である。

次の場合にのみ、バックリンクを否認する必要があります。

サイトに対して、スパム行為のあるリンク、人為的リンク、品質が低いリンクが数多くある。
かつ
そのようなリンクが、自分のサイトで手動の対策を行わなければならない原因となっている、または今後、手動による対策を行わなければならなくなる可能性がある場合。

Search Consoleヘルプ:サイトへのリンクを否認する

スパムリンク単独では、手動アクションの対象とはならない。手動アクションは「自分のサイトを不正な手法で上位に掲載しようとする」Webサイトが対象である。

Webスパムチームは、あなたのターゲットキーワード(非アダルトワード)で上位に表示させるために、アダルトワードをアンカーテキストにした数千ものリンクを構築しないということを理解している。また、Alexaをスクレイピングし、その情報の中にあなたのWebサイトへのリンクを含めてWebに公開するような外国語のWebサイトは、あなたが意図的にランキングを操作しようとしたリンクではないことも理解している。

「意図的な操作を目的としたリンク」は、スパムリンクと必ずしも同一ではない。

「意図的な操作を目的としたリンク」は、自身のWebサイトのPageRankを上げるために作成したリンクである。そこで、「あらゆるリンク構築の作業の目的はこれに該当するのでないか?PageRankを上げるための作業ではないか?」と考える人もいるだろう。GoogleのSEOスターターガイドには、コンテンツのプロモーションは良いことであると記載されている。

サイトへのリンクの大部分は、ユーザーが検索やその他の方法でコンテンツを発見してそのコンテンツにリンクするにつれて、徐々に増えていきます。しかし、苦労して作成したコンテンツを他の人に知らせたいと思うのは当然です。新しいコンテンツを効果的に宣伝すれば、同じテーマに関心を持っているユーザーに発見されるのが早くなります。

検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド

しかし、「このガイドでご紹介した他の注意点と同様に、以下のおすすめの方法を極端に行うと、実際にはサイトの評判を傷つける可能性があります。」という注意書きも添えられている。

リンクプログラムについてのGoogleのドキュメントには、以下の記述がある。

PageRankやGoogle検索結果でのサイトのランキングを操作することを目的としたリンクはリンクプログラムの一部と見なされることがあり、Google のウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)への違反となる場合があります。

他のWebサイトから自身のWebサイトへのリンクを設置してもらうことと、PageRankを操作する目的で大規模なリンクを自身で作成することには、大きな違いがある。

リンクを含めたゲスト記事の投稿や自身のWebサイトへのリンクを含む記事を公開することが、時々であるならば、手動アクションを受ける可能性は低いだろう。しかし、PageRankを上げるために大量のリンクを張っているにもかかわらず効果が見られない場合は、リンクの徹底的な監査と否認申請が助けとなる場合も考えられる。

ペンギン・アップデート4.0の時代においても、Googleがアルゴリズムによって特定のWebサイトを抑制する状況は考えられる。このような特殊なケースでは、否認申請が有効である。これについては、具体例とともに、まもなく紹介しよう。

今日、我々がよく目にする、「意図的な操作」を目的としたリンクのパターンを下記で紹介しよう。

  • ブランディングや露出よりも、リンク獲得を主目的にしているゲスト投稿
  • 自身のWebサイトへのリンクを含めた記事を、他のWebサイトで公開させる
  • 金銭を支払い、コンテンツにリンクを含めることを依頼する

過去に大量のリンク構築を行っていた場合、こうしたリンクがあなたのWebサイトの上位表示を妨げている可能性は、十分に考えられる。自作自演のリンクと、本当に外部から獲得したリンクが混在し、Googleがそれらを判断できない場合は、その可能性はさらに高くなるだろう。

今日、リンクの否認は実際に効果があるのか?

スパムリンクや害を与えるリンクを否認したところで、そのWebサイトにとって有意義な効果が得られるとは思えない。しかし、PageRankの向上を目的とした「意図的な操作」のリンクを否認することはどうだろうか?

2019年、私はジョン・ミュラー氏に、リンクの否認がアルゴリズム的にWebサイトの助けとなるかどうか、尋ねてみた。彼の回答は、下記である。

その通りだろう。つまり、我々のアルゴリズムがそうした状況を見た際、粗悪なリンクが大量にあるなと考える場合である。そうすると、そのWebサイト全体のリンクに対し、アルゴリズムが注意深く見るようになるだろう。そのため、粗悪なリンクをきれいにできれば、アルゴリズムとしては、「これは、おそらく、、、大丈夫だろう」と判断するといった具合だ。

2021年10月、ミュラー氏はペンギン・アルゴリズムについての質問を受け、「Googleは不自然なリンクを単純に無視しているのか?」と尋ねられた。ミュラー氏は、ペンギン・アルゴリズムは特にであるが、Googleのアルゴリズムが明らかに意図的なリンクがあると判断した場合、そのWebサイト全体を信用しないという選択を取る可能性があることを述べた

我々のシステムがWebサイト全体でこうしたリンクを隔離したり、無視することができない場合、必要に応じて、ペンギン・アルゴリズムはリンクを無視することも、Webサイトを降格させることも、両方できる。Googleが「非常に強いパターン」を発見した場合、Googleのアルゴリズムは「このWebサイトに対する信頼」を失い、その結果、「検索結果での露出が低下する」可能性はある。

Google ジョン・ミュラー
(強調は筆者によるもの)

私の経験では、Googleが良いリンクか、無視すべきリンクかを判断できないほど、意図的な操作が多く行われているケースに出くわすことは稀である。

リンクを否認した後に改善があったと感じられるケースは、自然なメンションとSEOを目的とした非常に多くの自演リンク(通常は、他のWebサイトで公開されている記事に挿入されているリンク)が混在しているリンクプロフィールを持つWebサイトである。

SEOのみを目的として作成された大量のリンクを否認した後に、改善が見られたと感じられるWebサイトの例をいくつか紹介しよう。しかし、こうしたWebサイトの助けとなった作業はリンクの否認であると断言することはできない点を留意していただきたい。

クライアントに対し、我々がリンクの否認作業のみを行うことは稀である。サポートしたWebサイトの多くは、E-A-T、テクニカルSEO、サイト構造、コンテンツなど、多くの方法で品質改善の手助けをしている。

下記は、手動アクションを受けた後、我々に相談をしにやってきたWebサイトのオーガニックトラフィックである。このWebサイトは、PageRankを向上させるために公開された記事の中に大量のリンクがあり、また、自然に獲得したリンクも混ざっていたため、リンクの削除が非常に困難であった。

どのリンクが、「意図的な操作を目的としたリンク」と見られているかを判断することが難しかったのである。しかし、これは非常に理にかなっている。もし、SEOを目的として作成されたリンクと、評価する価値のある自然なリンクの区別が容易であった場合、Googleのアルゴリズムがその区別を行い、不自然なリンクを無視し、手動アクションは必要とされないはずだからである。

このWebサイトへの手動アクションが解除された際(良いリンクと不自然なリンクが混在しているため、作業を完了するまでに長い期間が必要だった)、オーガニックトラフィックに明らかな上昇が見られた。しかし、近頃、このWebサイトは、特定のトピックにおける人気が上昇していた。そのため、手動アクションの解除は非常に役に立ったと思うが、リンクの否認作業がこのWebサイトの成功の理由であると、断言することはできない。

下記のデータは、我々が内部で「リンクのための記事」と呼んでいる記事を数百ほど特定し否認したWebサイトのデータである。こうした記事は、SEOのためだけに作成され、他のWebサイトに配信された記事であり、まさに「意図的な操作を目的としたリンク」の定義と合致するリンクである。これは、Googleのガイドラインに明らかに違反している行為であるが、悲しいことに、今日においてもよく見られる手法である。

このSearch Engine Landの記事では、リンク構築を目的とした記事の施策を行うべきではない、その理由を詳しく説明している。

このWebサイトは、リンクを否認した後、ランキング、トラフィック、そして最も重要な、収益にも改善が見られている。しかし、繰り返しとなるが、否認作業がこの成功の理由であると断言することはできない。このWebサイトは、我々のアドバイスに従い、コンテンツの改善やE-A-Tの向上などにも取り組んでいたのである。

まだ、リンクを否認することがあなたのWebサイトの助けとなるかどうか判断がつかなければ、この記事の最後にいくつかの指標を挙げておくので、判断の手助けとしてほしい。

自動ツールはリンクの否認作業の役に立つか?

私の経験では、サイトオーナーが否認すべきリンクを発見する手助けとなるために設計された自動ツールの多くは、「スパムリンク」と「害を与えるリンク」の発見には適している。しかし、「意図的な操作を目的としたリンク」の発見は不得手である。

Googleがスパムリンクを無視するということを信じるのであれば、自動ツールがリストアップした「害を与えるリンク」を否認するだけでは不完全である。

Googleの強力なアルゴリズムをもってしても、「意図的な操作を目的としたリンク」を発見し、隔離することが難しいのであれば、サードパーティ製のツールがこれを行えると考えることは難しい。

質問者:もしGoogleがそうしたリンクを、スパムリンクや粗悪なリンクと認識できないのであれば、Webサイトの邪魔になるのではなく、助けになるのではないか?リンクの精査を行い、粗悪なリンクと判断され、それらを否認した場合、ランキングに悪影響を与えることはあるだろうか?

ジョン・ミュラー氏:確かに、多くのWebサイトでは、このようなことを行う必要はない。おそらく、ランダムなツールが否認すべきリンクを伝えてくれたとしても、そうしたリンクはすでに無視されているはずだから。

リンク監査を自動的に行ってくれるツールの中には、自身のWebサイトに向けられたリンクを発見したり、リンクのレビューのために必要なスプレッドシートを作成する上で、役に立つツールもあると考えている。

しかし、10年近くリンク監査を行ってきたが、否認をする判断を下す際には、自動ツールに頼るのではなく、手作業で確認することをお勧めする。時間はかかるが、あなたのWebサイトに向けられたリンクをGoogleに無視するように頼むのであれば、的確な判断を下す必要があるだろう。

Googleのリンク否認ツールを使用する必要があるかを判断する方法

否認ツールの使用において、SEO界隈には多くの混乱が生じている。

リンクプロフィールの中身が、手動アクションを受ける可能性がある場合でない限り、否認ツールを使用する必要はないとGoogleは述べている。

しかし、手動アクションの解除の経験がない限り、このツールがどのようなものかを理解するのは難しいかもしれない。

スパムリンクや低品質なリンクは、手動アクションの対象とならない。PageRankを意図的に操作するために作成された大量のリンクがある場合、特に、あなたが獲得した高品質なリンクとそうしたリンクを区別することがGoogleにとって難しい場合は、その可能性がある。

下記は、Googleの否認ツールを使用すべきかどうか判断するための、私からのアドバイスである(2021年版リンクの否認についてのアドバイスの記事からの抜粋)。

現在、手動アクションを受けているWebサイトの場合:

自動ツールを用いない徹底的なリンクの監査、自作自演リンクの可能な限りの削除、徹底したリンクの否認を行った後、再審査リクエストを提出することを勧める。手動アクションは複数のリクエストを必要とする場合が多く、Googleがそれらを処理するまでに2ヶ月以上かかる場合もある。

手動アクションを受けていないが、大規模な「意図的な操作を目的としたリンク」の構築を行ったことがあるWebサイトの場合:

手動アクションを受ける可能性が高い程の量の「意図的な操作を目的としたリンク」があるWebサイトは、自動ツールを用いない徹底的なリンクの監査をお勧めする。

リンクプロフィールの大半がPageRankを渡す目的で作成されたリンクであり、それらが他者からの本当の推薦ではない場合、このカテゴリに分類される。多くの場合、我々はリンクの否認も行う。

また、部分的なリンクの否認を行うこともある。SEOのために構築したリンクであると知っているにも関わらず、クライアントがリンクの否認に消極的な場合は、最も明らかな「意図的な操作を目的としたリンク」を否認し、議論の余地のあるリンクは残しておくこともある。

手動アクションを受けてはないが、いくつかの「意図的な操作を目的としたリンク」が含まれるWebサイトの場合:

否認を行うか否かの判断は、問題の規模による。

リンク構築の規模が問題を引き起こすほどのものであるかどうか、その判断に迷う場合は、Googleが”他者からの推薦”としてカウントしたいと思う良質なリンクを否認しない限り、リンクの否認を行うことで害を被ることはないだろう。

我々は、Googleのアルゴリズムの問題や、将来的な手動アクションの受領の可能性が低い、という安心感を得る目的で、リンクの否認を依頼されることもある。しかし、こうした場合、リンクの否認を申請したところで、ランキングに影響を与える可能性が低いことを覚えておいていただきたい。

「意図的な操作を目的としたリンク」は非常に少ないが、大量のスパムリンクがあるWebサイトの場合。これは、アンカーリンクが外国語のリンクや、スパムリンクによるネガティブSEOも対象となる。

このような場合、我々はリンクの否認を勧めていない。

しかし、不自然なリンクによる攻撃を受ける前のリンクプロフィールが手動アクションを受けるに値するものであったり、手動アクションを現在受けているのであれば、こうしたスパムリンクも否認するリンクのリストに含めることをお勧めする。

前述の通り、こうしたリンクをGoogleに検知されること嫌う人や、Googleがこうしたリンクを無視するということを単純に信じていない人もいる。

我々は、Googleがこうした不自然なリンクによる攻撃を無視することができると確信しているが、こうしたリンクを否認することは、時間を費やすこと以外に、特に害はない。

補足ではあるが、スパムリンクによる攻撃は、Webサイトのハッキングを示すこともある。そのため、マルウェアやハッキングにおける専門家に相談することは、価値があるかもしれない。

まとめ

この記事が、Googleの否認ツールを使用すべきか否か、その判断の手助けとなることを願っている。我々は、「意図的な操作を目的としたリンク」を一掃することに意味を見出しているが、「スパムリンク」や「害を与えるリンク」を一掃することに大きなメリットはないと考えている。

Webサイトの状況によって、リンクの否認が問題となるケースもあるかと思います。また、本当に否認すべきか、そのままにしておくべきか、その判断が難しい場合もあるでしょう。長く運営されているWebサイトの場合、担当者がすでに会社を去り、当時の状況がよくわからない、といったことも考えられます。このような状況は稀かもしれませんが、可能であれば、こうした作業ではなく、Webサイトの品質向上のための施策に時間を費やしたいと感じています。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Toxic links and disavows: A comprehensive SEO guide」を翻訳した内容です。

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編集者情報

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遠藤幸三郎

アイオイクス Webコンサルティング事業部 第二局 局長。美術大学卒業後、アイオイクス株式会社にWEBデザイナーとして入社。10年以上にわたり、数え切れない数のSEOプロジェクトに携わる。コンサルタントとして「事業理解に基づくWEBマーケティング」をモットーに、事業課題をWEBマーケティングの力で解決する支援を実施。 SEOだけでなく、戦略立案・CV改善・Youtube活用・ソーシャルツール活用など支援のカバー範囲は多岐にわたる。趣味は料理、絵を描くこと、サウナ。

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