Googleタグマネージャーとは?覚えておきたい基本用語と設定方法

公開日:2024/01/18

最終更新日:2024/02/28

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計測タグや広告タグが簡単に管理できる「Googleタグマネージャー」は、クラウド上でタグを管理できるタグマネジメントツールです。しかし、活用場面や詳しい設定方法まではわからない方も多いでしょう。そこで本記事では、Googleタグマネージャーの基礎知識や覚えておきたい基本用語を解説します。設定方法についても紹介しますので、ぜひ参考にして業務の効率化を目指してみてください。

Googleタグマネージャーとは

Googleタグマネージャーは、Googleが提供しているタグマネジメントツールです。Webサイトで利用するためのツールのタグを一元管理できるため、Webマーケティングに役立つツールとして重宝されています。では、Googleタグマネージャーができることや、混同されやすいツールとの違いについて解説します。

Googleタグマネージャーの基礎知識

Webマーケティングを行うとき、自社サイトのアクセス解析やリスティング広告、ヒートマップなど、記載すべきタグが複数になるケースも少なくありません。しかし、WebサイトのHTMLを編集し、すべてのタグを貼り付けるのは手間がかかってしまいます。とくに複数のサイトを運営している場合、さらに手間が増えるでしょう。Googleタグマネージャーは、各Webサイトに複数のタグを埋め込むことなく、管理画面(クラウド)上でタグの設置、管理、削除ができるため、業務効率化につながります。

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Googleアナリティクスとの違いは?

タグマネジメントツールであるGoogleタグマネージャーに対して、GoogleアナリティクスはGoogleが提供する無料のアクセス解析ツールです。Googleアナリティクスで自社サイトのアクセス解析を行う場合、Googleアナリティクスの解析タグを対象となるページすべてのHTMLに記載しなければいけません。しかし、Googleタグマネージャーを利用すれば、Googleアナリティクスのタグも管理画面(クラウド)上で簡単に管理できるようになります。つまり、GoogleアナリティクスはGoogleタグマネージャーで管理するタグの1つであるといえます。

Yahoo!タグマネージャーやAdobe Experience Platform Launchとの違いは?

「Yahoo!タグマネージャー」はYahoo!が提供している、タグマネジメントシステムです。Yahoo!広告のアカウントを持っていれば無料で利用できるので、Yahoo!広告のタグを設定する機会が多い場合におすすめです。また、Adobe社も「Adobe Experience Platform Launch」というタグマネジメントシステムを提供しています。Adobe Experience Cloudのアカウントを持っていれば無料で利用でき、Adobe製品をはじめ、Facebookピクセル、Google広告との連携も可能です。

Googleタグマネージャーの基本用語

Googleタグマネージャーでは、設定を行うための専門用語が存在します。まずは、それぞれの用語の意味や機能の使い方を理解しておきましょう。

  • アカウント:Googleタグマネージャーに紐付けたユーザーアカウントのこと。一般的に1つの会社において1つのアカウントで管理します。
  • コンテナ:アカウント内に作成する管理対象ごとのまとまりのこと。一般的に1つのドメインにおいて1つのコンテナを設置します。「Web」「iOSアプリ」「Androidアプリ」「AMP」「Server」の5つのタイプが存在します。
  • ワークスペース:コンテナの編集領域のことで、1コンテナにつき1つのワークスペースが設けられています。無償版のGoogleタグマネージャーでは1つのコンテナにつき、3つまでワークスペースの作成が可能です。
  • タグ:利用しているツール(Googleアナリティクスなど)を自社サイトで稼働させるために、HTMLに記述するタグのこと。Googleタグマネージャーの場合、ワークスペースでタグの設定、管理を行います。
  • トリガー:タグが動作するための条件を指します。「トリガーの種類」と「変数」を組み合わせた条件によって、設定したタグが自社サイトで動作するきっかけを決定します。
  • 変数:トリガーの具体的な条件を登録します。たとえば、広告を配信する場合、「クリックしたURL」や「動画の視聴」などを変数として登録すると、ユーザーの動きに応じてタグが動作(広告を配信)します。
  • バージョン:タグの「版」のことです。たとえば設定を間違えてしまい、以前のバージョンに修正したい場合は、バージョンから適切なものを選んで公開することで、ロールバック(巻き戻し)が可能です。
  • フォルダ:タグやトリガー、変数の設定をまとめて保存する機能です。タグごとの設定や過去の設定も保存されるため、変更したりもとに戻したりする作業が容易になります。

Googleタグマネージャーのメリット

Googleタグマネージャーは無料で業務効率化が実現できることをはじめ、次のようなメリットがあります。

  • コストの削減につながる
  • 初心者でもタグのカスタマイズや管理が簡単にできる
  • Webサイトの表示速度が上がる可能性がある

コストの削減につながる

自社サイトに複数のタグを設置するときは、設置の手間がかかるだけでなく、変更や削除の手間も発生します。しかし、Googleタグマネージャーは最初にすべてのページに共通タグを設置すれば、その後HTMLの編集を行う必要はありません。Googleタグマネージャーの管理画面で簡単に変更や削除ができるため、タグの管理や編集にかかる人材コストを削減できます。また、タグマネージャーは利用料も無料です。

初心者でもタグのカスタマイズや管理が簡単にできる

通常はタグのカスタマイズを行うとき、複雑な設定が求められるため、専門知識が必要になります。しかし、Googleタグマネージャーは管理画面上でトリガーやアクションを設定できます。ピンポイントにユーザーの反応を計測したり、ユーザーの細かな動きをきっかけに効果的なアプローチをしたりすることも可能です。設定の手間が抑えられるのはもちろん、専門知識がない初心者でも比較的簡単にタグのカスタマイズや管理ができるのも、Googleタグマネージャーのメリットです。

Webサイトの表示速度が上がる可能性がある

複数のタグを個別にHTMLに記述した場合と比べて、Googleタグマネージャーで複数のタグを設定・管理した方が、サイトの表示速度が上がる可能性があります。というのも、複数のタグをHTMLに記述した場合は個別にタグが読み込まれますが、Googleタグマネージャーの場合は複数のタグを同時に読み込むためです。サイトの表示速度向上はユーザービリティに直結するほか、SEO上でも有利にはたらくので、Googleタグマネージャーの利用がSEO対策につながる可能性があります。

Googleタグマネージャーの設定方法

Googleタグマネージャーは、はじめに共通コードを自社サイトのすべてのページに埋め込んで利用します。その後、タグの発動条件をGoogleタグマネージャーの管理画面で設定すれば、各WebページでHTMLを編集する必要がありません。では、Googleタグマネージャーはどのように設定するのか、具体的な設定方法を解説します。

アカウントを作成してコンテナを作る

Googleタグマネージャーは、Googleアカウントを持っていれば無料で利用できます。Googleアカウントを持っていない場合は、まずGoogleのアカウントを作成してください。Googleアカウントを持っている方は、次の手順でアカウントを作成し、コンテナを作りましょう。

  1. Googleタグマネージャーのトップ画面にアクセスする
  2. 紐付けるアカウント名を入力する
  3. コンテナの名前とタイプを選択して「作成」をクリックする

コンテナを複数作成する場合は、必要な分だけ作成しましょう。

Webサイトにコードを設置する

コンテナの作成が終わるとGoogleタグマネージャー専用の2種類のコードが自動生成されます。2種類のタグはそれぞれ「<head> 内のなるべく上の方に貼り付けるタグ」と「開始タグ <body> の直後に貼り付けるタグ」にわかれているので、自社サイト内対象ページのHTMLの指定された部分に貼り付けてください。

GoogleタグマネージャーとGoogle Analyticsの連携方法

GoogleタグマネージャーとGoogleアナリティクス4(GA4)を連携する場合、次のように進めます。

  1. GA4の「管理」から「データストリーム」を選択して、「G-」ではじまる測定 IDを控える
  2. Googleタグマネージャーに用意されている「Google アナリティクス:GA4 設定」というGA4のテンプレートを選択する
  3. GA4の測定 IDを入力する
  4. トリガーの設定で「初期化」を選択する
  5. プレビュー画面で計測するWebサイトのURL(Googleタグマネージャーの専用タグを設置したサイトのURL)を入力する
  6. 設定したタグの上に「Tags Fired」の表示があるか確認する(表示されていればタグが動作している)
  7. 「公開」ボタンをクリックしてタグを公開する
  8. Googleアナリティクスのダッシュボードでタグが動作しているか確認する

Googleタグマネージャー使用時の注意点

Googleタグマネージャーを使用するときは次の3つの点に注意する必要があります。

  • 公開作業が漏れないように気を付ける
  • タグマネージャーとアナリティクスの二重計上に注意する
  • タグを設定するコンテナの確認を行う

一つひとつ見ていきましょう。

公開作業が漏れないように気を付ける

Googleタグマネージャーは管理画面でタグを設定しただけでは動作しません。自社サイトにGoogleタグマネージャーのタグを記述するのはもちろん、タグを設定した後に公開してはじめてタグが動作します。そのため、設定した後は必ず公開作業を行い、タグがきちんと動作しているか確認することを忘れないようにしましょう。

タグマネージャーとアナリティクスの二重計上に注意する

Googleタグマネージャーを利用する前から使っていたツールがある場合、自社サイトからタグを削除しなければタグが二重で稼働していることになります。たとえばGoogleアナリティクスの場合、GoogleタグマネージャーとGoogleアナリティクス個別のタグが両方稼働していることが原因で、著しく数値が改善することがあります。アクセス数の増加や直帰率の低下のように、実際の数値とは違った結果が出力されます。正確な数値が計測できなくなるため、Googleタグマネージャーを導入する際は、すべてのタグを削除することを忘れないようにしてください。

タグを設定するコンテナの確認を行う

Googleタグマネージャーは、一般的にドメイン(サイト)ごとにコンテナを設置して設定や管理を行います。しかし、編集するコンテナが間違っているケースも少なくありません。コンテナを間違えると、数値の計測などを行う場合、正確なデータが取得できなくなってしまいます。編集前にコンテナを確認するのはもちろん、プレビューで動作確認を行いましょう。

また、複数人で同じコンテナを編集している場合、すべてのタグ設定が終了しないとタグが動作しないというトラブルが発生する可能性があります。複数人で同じコンテナを編集するときは、作業者ごとにワークスペースをわけるのがおすすめです。

まとめ

Googleタグマネージャーはタグを一元管理できるほか、初心者でも管理画面から比較的簡単にタグのカスタマイズを行えるため、担当者の業務負担やコストの削減につながります。基本的な設定や用語を覚えてしまえば、役立つツールとして活躍してくれるので、参考にしてみてください。タグ管理を含め、SEO対策に不安がある方は、SEOのプロに相談して効率的にサイトを運営するのも1つの方法です。費用対効果を高めるためにも、ぜひ専門家に相談してみてください。

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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