カスタマージャーニーとは?目的・活用例・マップの作成方法

公開日:2020/01/16

最終更新日:2024/02/19

マーケティングガイド

無料で資料をダウンロード

SEOサービスのご案内
専門のコンサルタントが貴社サイトのご要望・課題整理から施策の立案を行い、検索エンジンからの流入数向上を支援いたします。

無料ダウンロードする >>

マーケティングで使われている用語のひとつが「カスタマージャーニー」です。商品やサービスの効果的なマーケティング施策を考えるなら、カスタマージャーニーマップが役立ちます。しかし、カスタマージャーニーの作成を行っていない企業も多いのではないでしょうか。

この記事ではカスタマージャーニーの目的や活用例、マップの作成方法などを紹介します。

カスタマージャーニーとは?

カスタマージャーニーとは「ペルソナが商品やサービスを知り、興味を持ってから購入するまでの行動や感情」を意味するマーケティング用語です。サービスの利用継続や、再購入の意思決定の感情や行動までを意味する場合もあります。

直訳すると、カスタマージャーニーは「顧客の旅」です。顧客が購入意思を固めるまでに辿る流れを旅に例えています。カスタマージャーニーを可視化したものが「カスタマージャーニーマップ」です。

「カスタマージャーニーは古い」という考えもあります。なぜならSNSの発達で情報収集に使える媒体が多くなり、認知と同じタイミングで購入に至る「パルス型消費行動」をとるユーザーも増えているためです。たしかに、従来のカスタマージャーニーでは効果を得られない場合もあります。しかしカスタマージャーニーマップの作成により、顧客との接点を最適化する施策が可能となるでしょう。変化する消費者行動にも対応できるよう、時代に合ったカスタマージャーニーを考えていく必要があります。

>> 内部リンクNo.58「ペルソナ」の記事へ誘導

カスタマージャーニーの目的

カスタマージャーニーの目的は、顧客体験のマネジメントです。

昔と違い、消費者の価値観は多様化しています。タッチポイントも多数あり、サービス利用・商品購入後の情報共有も複雑化している状況です。そうしたなかで、見込み顧客を自社のファンにするためには、顧客体験のマネジメントが欠かせません。見込み顧客との接点を洗い出し、どのようなアプローチを行うべきか検討するのに役立つものが、カスタマージャーニーです。

同じ商品やサービスであっても、顧客によってカスタマージャーニーは異なります。そのため、顧客の属性や環境などを可視化して、複数のカスタマージャーニーを管理していく必要があります。

また、カスタマージャーニーは関係者間で認識を共有するためにも便利です。カスタマージャーニーの共有によって、各担当が同じ認識を持って施策を考えられます。

カスタマージャーニーの活用例

顧客に対する理解を深められるツールがカスタマージャーニーです。そうしたカスタマージャーニーの活用例もチェックしてみましょう。カスタマージャーニーには次のような使い方があります。

  • 商品やサービスについての確認
  • 関係者間での認識共有
  • KPI設定
  • 顧客体験の向上

4つの活用例について、それぞれ紹介します。

商品やサービスについての確認

カスタマージャーニーは商品やサービスの確認に活用できます。商品やサービスの展開にあたっては顧客目線が必要不可欠となるものの、担当者はつい「売り手」の目線で考えてしまいがちです。しかしカスタマージャーニーを作成しておくと、顧客視点に立ち返りやすくなります。顧客に対する理解を深めることにも役立つでしょう。

関係者間での認識共有

カスタマージャーニーの作成では、関係者(商品開発・営業・カスタマーサポートなど)の認識合わせが行われます。その認識合わせの結果を可視化したものがカスタマージャーニーマップです。作成しておくと認識合わせの結果をいつでも確認できます。関係者の認識が同じだと、意思決定のスピードも上げられるでしょう。

KPI設定

KPIの設定にも、カスタマージャーニーの活用が可能です。カスタマージャーニーでは、顧客の行動を段階的に分析していきます。段階に応じた施策を考えると、自然とKPIの設定にもつながっていくでしょう。たとえば認知を広げたい段階なら、インプレッションが重要なKPIです。KPIを明確にするためにも作成を考えてみましょう。

>> 内部リンクNo.14「インプレッション」の記事へ誘導

顧客体験の向上

顧客視点で「顧客体験」をマネジメントするためのツールが、カスタマージャーニーです。カスタマージャーニーを活用すると、顧客とのタッチポイントを最適化でき、顧客体験を向上させられるでしょう。顧客体験が向上すると、自社ブランドの価値も高められます。

カスタマージャーニーの作り方

カスタマージャーニーの作り方について、手順を紹介します。大きくわけると、作り方の手順は次の4つです。

  • ペルソナの設定
  • フェーズの設定
  • ペルソナの行動や感情の書き込み
  • 課題の改善

ペルソナ・商品の内容などによって、カスタマージャーニーは大きく違っていきます。横軸に入れるのは、顧客のフェーズやプロセスなどで、具体的には「認知・情報収集・比較検討・購入・購入後」などです。縦軸の項目は自由で、今回は行動・タッチポイント・感情を例として紹介します。

フェーズ 認知 情報収集 比較検討 購入
タッチポイント
行動
感情

作成を4つのステップにわけて見ていきましょう。

ペルソナの設定

カスタマージャーニーで最初に設定するのが「ペルソナ」です。ペルソナとは、マーケティング用語のひとつで、『商品の購入やサービスの利用などを行う架空のユーザー像』を意味しています。

ペルソナの例 25歳・女性・事務職・独身・一人暮らし・趣味は音楽鑑賞 など

年齢・性別・職業・年収・家族構成・趣味など、詳細にターゲットの情報を設定していきます。ペルソナを設定するのは、関係者間で同じユーザー像を思い描くためです。

フェーズの設定

続いて、フェーズを設定していきます。前述のカスタマージャーニーで見ると、以下の部分です。

フェーズ 認知 情報収集 比較検討 購入

フェーズ設定のゴールをどこにするのかは、その商品やサービス次第です。「購入」ではなく、「購入後」がゴールになる場合もあります。サービスの場合は、利用や利用後といったゴールになるでしょう。

ペルソナの行動・感情・施策の書き込み

フェーズが決まったら、タッチポイント・ペルソナの行動・感情などの情報をカスタマージャーニーに加えていきます。

ペルソナ 25歳・女性・事務職・独身・一人暮らし・趣味は音楽鑑賞 など
フェーズ 認知 情報収集 比較検討 購入
タッチポイント 検索・Web広告・SNS 検索・Web広告・SNS・店頭 検索・Web広告・SNS・店頭 検索・Web広告・SNS・店頭
行動 商品の存在を知る 似た商品の情報を集める ほかの商品と比較する 比較のうえで購入する
感情 気になる ほかによい商品があるか知りたい ベストなものを選びたい 購入しよう
施策 オンラインセミナー・SNS SEO・記事広告・SNS・プレスリリース メルマガ・事例集 カスタマーサポート・FAQ

タッチポイントとは、ペルソナが商品やサービスなどと接触する機会のことです。検索・Web広告・SNS・店頭など、タッチポイントにはさまざまなものがあります。ペルソナの行動や感情が決まったら、フェーズごとに必要となる施策を書き込みましょう。

課題の改善

施策を実施したら課題と改善策を見つけ、カスタマージャーニーをブラッシュアップしていきます。

最初に作るカスタマージャーニーは、シンプルなもので構いません。なぜなら、最初から複雑に作ってしまうと柔軟な対応が難しく、改善点も見つけにくくなってしまうからです。そのため最初はシンプルなカスタマージャーニーを作ってブラッシュアップを重ねていきます。

ペルソナが置かれている状況や、購買のプロセスなどは、日々どんどん変わっていくものです。変化に対応するためにも、定期的にカスタマージャーニーマップ全体を見直すスケジュールを決めるとよいでしょう。

なお、作成にあたっては、手段が目的化しないよう注意が必要です。「カスタマージャーニーを作成したところで終わり活用できていない」といったケースも少なくありません。しかし、カスタマージャーニーは施策や改善点などを検討するために作成するものです。常に改善していく必要があるものだという前提でカスタマージャーニーマップを作成しましょう。

カスタマージャーニーをSEOに取り入れる方法

カスタマージャーニーを SEOコンテンツに反映する方法について紹介します。SEOコンテンツに反映する場合のおもな手順は以下のとおりです。

  1. ベースとなるカスタマージャーニーを作成する
  2. マップに付与したいSEOの情報を決める
  3. 検索意図・検索ニーズ・想定キーワードなどを絞っていく
  4. 必要となるコンテンツやランディングページを作成する
  5. 効果を検証して改善を繰り返していく

このような手順でカスタマージャーニーをSEOに取り入れると、オウンドメディアの成果を最大化できる可能性があります。ただし、SEOはすぐに結果が出るという性質のものではありません。結果が出るまでにはどうしても時間がかかってしまいます。PVやCVRといったKPIの効果検証を行いながら、随時施策の軌道修正をしていきましょう。

>> 内部リンクNo.33「ランディングページ」の記事へ誘導

まとめ

ペルソナが商品やサービスを知って興味を持ってから、購入に至るまでの行動や感情を意味するのがカスタマージャーニーです。マップへの落とし込みにより、顧客との接点を最適化できます。さらにSEOを組み込むと、オウンドメディアを検索ニーズに合わせることが可能です。

カスタマージャーニーは、十分な情報を集めて整理したうえで作成する必要があります。ただし、カスタマージャーニーの作成が目的にならないよう注意しなくてはなりません。

SEOやCROについてのお悩みは弊社がお伺いしております。事業目的に沿った適切なSEO対策とコンテンツの提供を行っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

  • Facebook
  • X
  • はてなブックマーク
  • pocket
  • LINE
  • URLをコピー
    URLをコピーしました!

編集者情報

  • X
  • Facebook

アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

メディアTOPに戻る

RECRUIT

一緒に働く人が大事な今の時代だからこそ、実力のある会社で力をつけてほしい。
自分を成長させたい人、新しいチャレンジが好きな人は、いつでも歓迎します。