セッションリスト
・なぜ構造化データとセマンティックSEOは重要なのか?
・エキスパート達から学ぶ構造化データ
・基礎からから学ぶオーサーシップとトラブルシューティング
・検索の未来技術、エンティティ革命がやってくる!
原題:Why Structured Data & Semantic SEO Are Important
SMX East 2013の2日目はセマンティック関連の情報が中心です。今回はセッションルームが5つほどあり、それぞれのテーマに沿ったセッションが行われていましたが、この日は終日セマンティックのセッションルームに滞在していました。初回のセッションでは、構造化データの重要性とその影響について話されています。
Moderator: Elisabeth Osmeloski, Director of Audience Development, Third Door Media, Inc. (@elisabethos)
Q&A Coordinator: Annie Cushing, SEO and Analytics Consultant, Annielytics.com (@AnnieCushing)
Speakers:
Mike Arnesen, SEO Team Manager, SwellPath (@mike_arnesen)
Aaron Bradley, Internet Marketing Manager, InfoMine, Inc (@aaranged)
Jon Henshaw, Co-Founder & Chief Product Officer, Raven Internet Marketing Tools (@RavenJon)
Mike Arnesen, SEO Team Manager, SwellPath (@mike_arnesen)
現在のWebの問題とはなにか?
コンテンツが何を意味しているか?それを理解することは非常に難しい。検索結果で一番になるべきサイトが表示されないという状況が多々ある。検索エンジンがサイトの意味を理解しきれていないことが原因。
どうやって意味を伝えるか?
セマンティックがすべてを変える。セマンティックマークアップから取得されるデータは多岐にわたる。
データとはなにを意味するか?
対象、属性、関連性。これらは全てサーチエンジンに伝えたいこと。
ドキュメントからデータへ
ドキュメントは読むだけ。データはあなたがイメージするどんな形にも変えることができる。また、データはコンバインすることができ、それぞれの独立したピース比べ、より魅力的になる。
セマンティックマークアップ
Schema.orgをはじめ、いろいろある。
セマンティックSEOとは?
「ユーザー」と「ユーザーが望み、必要としている情報」を結びつけることによって、検索の可視化を増加させるために、「オープンな構造化されたデータ」を提供すること。
トラフィックを落としたくない(セマンティックによって)
トラフィックは落とし得る。しかし、オープンデータを供給することで、信頼性を高めることができる。信頼性の高いリソースはプロモートされるべきものだ。
Googleの見解の変更
「高品質なサイト」の順位が上がるという記述から、「ユーザーとアプリケーション両方にとって高品質なデータ」を持つサイトがランキングがあがる、という記述に変更された。
セマンティックは最も新しいテクノロジーだ
より効率的なWeb構造を構築することができる。
あなたのサイトをリソースにする。
Aaron Bradley, Internet Marketing Manager, InfoMine, Inc (@aaranged)
大きな変化
Strings(文字列)からThings(物事)へ。
主語>述語>目的語
United Flight U323→は出発時刻がある→16:10
Acme 8 GB USB drive→は値段がある→$9.99
Schema.orgは主語と目的語の関連性を強める
商品→は名前を持っている→Acme 8 GB USB drive
Strings vs Things
Schema.orgはGoogleがクエリ以上の意味を決定することを可能にする。
(”フランスのGDP”というクエリに、GDPの他、人口、国旗、地図などを出す。)
従来のSEO
従来のSEOはキーワードを最適化する。最適化の対象は常にキーワードに注力していた。
認識例)ブレンダー、Acme、John Doe
セマンティックSEOに向けて
エンティティはセマンティックSEOの構成要素だが、あくまで構成要素にすぎない。
認識例)ブレンダー(画像とURL)、Acme(“ACME”表記の会社のロゴ、URL)、Jone Doe(画像)
セマンティックSEO
最適化の対象は、文字列(Strings)のマッチングから物事(Things)の関連性へシフトする。
認識例)Jone Doe(画像)がACME(ロゴ)という会社を作り、ブレンダー(画像)はその会社の製品の一つ。
上記のように、関連する情報(テキスト、画像、地図)を認識し、検索結果に返す。
Jon Henshaw, Co-Founder & Chief Product Officer, Raven Internet Marketing Tools (@RavenJon)
Geo-Tag Generator
Webサイトの情報が格納されている位置情報を検索エンジンに伝え、ローカル検索に有利にする。
(https://clck.io/geotag)
Open Graph Generator
FaceBookでいいねを押したユーザーとあなたのWebサイトをつなげる。
(https://clck.io/opengraph)
ボットのためにセマンティック要素(semantic elements)を付加する
Header, Footer, Nav, Main, Section, Article, Aside
コードバリデーション
構築したコードの確認を行う。
(https://clck.io/validate)
schema.org
schema.orgを使用することはGooglebotに愛を伝えるのと同じだ。
3つの主要な属性は、itemscope、itemtype、そしてitempropである。
マイクロデータ(Microdata)
マイクロデータの属性はほぼ全てのブロックレベルエレメントに追加できる。もっとも典型的なものは、key semanticとblock elementsである。例えば、section,article,div,span そしてpだ。
セマンティックによる最も大きな変化は、検索エンジンがWebサイトの理解を深めることであり、マークアップによってそれがもたらされるということです。
個人的には”あなたのサイトをリソースにする”と”StringsからThingsへ”のセリフがこの変化を端的に表していると思います。
技術というより概念であるため、少々理解が難しい分野ではありますが、あらためてその重要性を認識し、情報収集の必要性を感じたセッションでした。
原題:Structured Data Superstars
セマンティックセッションの2回目は実践的な内容が中心です。
意味はわかったけど、導入事例は?導入するとどうなるの?といった疑問に、NYタイムズの事例とリッチスニペットの表示で答えてくれています。
まだまだ理解することが精一杯の私にとっては非常にありがたい内容でした。
Moderator: Elisabeth Osmeloski, Director of Audience Development, Third Door Media, Inc. (@elisabethos)
Q&A Coordinator: Alex Bennert, SEO Consultant, Independent (@alexbennert)
Speakers:
Warren Lee, SEO Manager, Adobe (@seocubed)
Evan Sandhaus, Lead Architect, Semantic Platforms, NY Times (@kansandhaus)
Chris Silver Smith, President, Argent Media (@si1very)
Evan Sandhaus, Lead Architect, Semantic Platforms, NY Times (@kansandhaus)
NYタイムズ
セマンティック対応作業のケーススタディー。全てのHTMLをセマンティック対応にしている。rNews。Schema.orgを使用。
なぜ、我々はセマンティックマークアップを必要としているのか?
ニュース記事の画面を見たとき、人間はどこが記事でどれが写真かということを認識できる。ただ、検索エンジンはわからない。
マークアップだけでは不十分
マークアップはただのツール。そのため詳細な計画(設計図)が必要。
構造化データの必要性
構造化データがなければ、検索エンジンやSNSが魅力的なレイアウトで自分のサイトにリンクを返してくれない。言い換えると、構造化データによって、検索結果に画像やリッチスニペットが表示されるようになり、それは非常に魅力的なことだ。
rNews
rNewsは機械が読めるメタデータをWebドキュメントに組み込むためのデータモデル。rNewsを使用することにより、以下のようなベネフィットが期待できる。
アルゴリズムにより作られるリンク(検索結果画面)がより優れたものになる
魅力的な形式でリンクを返してくれる。(リッチスニペットや画像を一緒に表示してくれる。)
優れたツールサポート
・バーティカルサーチ
・コメントプラットフォーム
・適切なマネジメント
詳しい分析
より詳しくサイトを分析し、その分析結果を関連付けて検索エンジンに表示してくれる。
rNewsについて
2010年の9月から取り組みはじめたが、実際にNYタイムズへの取り込みを開始したのは2011年の11月になってから。
世界中の支社を回って公演している
Warren Lee, SEO Manager, Adobe (@seocubed)
リッチスニペットにサポートされているもの
レビュー、音楽、製品、人物、組織、記事、レシピ、イベント。。。
HTMLマークアップを使用するべき場合
・Googleがあなたのサイトのイベントやレシピといった類のデータの認識をどのようにコントロールしているかを明らかにしたい場合。
・HTMLマークアップをすべてのデータに対し、一貫して加えることができる場合。
・サイトの構造が頻繁に変わる場合。
・Google以外の検索エンジンにもあなたのサイト内容を理解してもらいたい場合。
データハイライターを使用すべき場合
・あなたのサイトがイベントのデータを表示している場合。
・構造化データとスニペットの挿入を検討しているが、HTMLマークアップをアップデートするリソースがない場合。
・HTMLのマークアップよりクリックで追加したい場合。
・HTMLのマークアップが不可能な場合。
考慮すべき点
・スニペットにはイベントのデータも組み込むことができる。
・レビューは他人の行動の原因になれる。(良いレビューがあるサイトはクリックされる。)
・CTRが向上する
CTRと流入のテスト
ある製品の検索結果画面で、スニペットの有無で調べた場合、有の結果はCTRとVisitsが20%増加した。
オーサーシップについて
Hcardは優れているが、オーサーシップの方が大事。CTR以上の価値を産む。商品を売るのではない、あなたが商品になる。
Chris Silver Smith, President, Argent Media (@si1very)
構造化データの実装
検索エンジンが完全にサポートする前に実装しておくべき。一部ではあるが、すでに効果はでている。
アドバンテージ
・検索エンジンのサイトに対する深い理解。
・より関連した検索結果。
・詳細なデータを検索結果に反映。 例)レストランの場合、詳細なジャンルの説明、地図、レビューなどを掲載できる。
・地図情報を入れることができる。
・アイキャッチになる。(リッチスニペットがある場合はない場合と比べ、15-50%CTR上昇というデータ。)
・SERPのリンク数が増える(付随する情報がリンクになっているため)。CTRの増加。
考慮すべき点
・Schema.org(記事、ビデオ、画像。)
・オープングラフ(Facebook用)
・構造化データがない場合、Googleが持つ情報が表示されてしまう。
ロゴ
会社やレストランのロゴにもスキーマを入れる。Webマスターブログでも推奨。
パンくずリスト
Googleも好む。テストツールもある。
オーサータグ
アイキャッチになる。プロファイルページからGoogle+にへの流入も期待できる。
ハイブリッドリッチスニペット
レシピページ、オーサータグ、パンくずリストなどを全て取り込む。
パブリッシャースニペット
パブリッシャーの詳細な情報を提示。
ミュージックリッチスニペット
レビューなど。ミュージックファイルを置いているサイトに有効。
イメージマークアップ(画像に対するマークアップ)
画像検索用。競合率の高い「ウェディング」で検索した場合、一番に表示される画像はオープングラフを使っている。(だから1位だと思う。)
プロダクトマークアップ(製品に対するマークアップ)
オープングラフを使っているところが多い。(会社によって若干異なる)
テーブルやリスト
リッチスニペットに表示できる。データの結果など。(エクセルの表のようなイメージで。)
その他
・Twitter Cards
・マークアップヘルパー
・Data Highliter
・WMTで自分のサイトの構造化データのレポートが確認できる。(一部)
Q&Aとその他
Q.Data HighliterはHttpsのサイトでは動かない。SEOにとってよくないか?
A.Googleはhttpsを推奨しているから問題ないと思う。
Q.Data Highliterの導入を試みているが、すべてのページに導入しないと動かない。全部デザインを変えるのはシステム的に不可能。どうすればいい?
A.もしもプラットフォームの問題で組み込めないのならしょうがない。Schema.orgを使うというような対応が必要。ある程度のカスタマイズにするか、包括的に全部変えるか将来的に決断が必要。
Googleの中の人の発言。
リッチスニペットはスパム利用にされている場合もある。そういった認識がなくてもGoogleがそう判断してしまったら良くない結果が起こる。あまり情報を詰め込みすぎない方がいいかもしれない。
NYタイムズほどの大規模なサイトで導入が進められている事実と、その大変さに非常に驚きました。リッチスニペットはリターンの速さと効果の高さから、一番取っ付き易い事柄かもしれませんね。まだまだ、導入しているサイトの方が少ない中、思い切って先行してみてはいかかでしょうか?
原題:Authorship: Step-By-Step & Troubleshooting
リッチスニペットと同様、検索結果のリンクに表示することができるオーサーシップ。Google+の利用を促してFacebookに対抗しようとしてるのでは。。。と穿った見方がないわけではありませんでしたが、しっかりとセマンティックの理念のもと、考えられた技術のようです。
Moderator: Elisabeth Osmeloski, Director of Audience Development, Third Door Media, Inc. (@elisabethos)
Q&A Coordinator: Mark Traphagen, Director of Digital Outreach, Virante, Inc. (@marktraphagen)
Speakers:
John Carcutt, Director of SEO and Social Media, Advance Digital (@johncarcutt)
Janet Driscoll Miller, President and CEO, Search Mojo (@janetdmiller)
Pierre Far, Webmaster Trends Analyst, Google (@pierrefar)
John Shehata, Executive Director of Search, Social Media, ABC News (@JShehata)
John Shehata, Executive Director of Search, Social Media, ABC News (@JShehata)
オーサーシップとは?
特定のドメインのサイトであなたが作成したコンテンツとGoogle+のプロフィールと結びつける。(検索結果にも表示される。)
設定方法は?
1.Google+のプロフィールを作る。
2.よく撮れた顔写真を使い、プロフィール欄を埋める。
3.Googleのサイト(https://plus.google.com/authorship)に行き、e-mailでサインアップして、確認のメールを送ってもらう。
確認方法
リッチスニペットツールを使い、確認を行うことができる。
Googleにとって重要な理由
・大量の情報。現在のWeb上の90%の情報が過去2年間でつくられている。オーサーシップはその中でスパムではないとGoogleに伝えることになるので、Googleにとっては情報精査の上で役に立つ。
・検索結果の品質の向上につながる。マット・カッツも、情報の真の作り手がわかることはGoogleにとって非常に有益、と発言している。
・検索結果の促進。social endorsement(ソーシャルからの保証)が表示されれば、より多くのクリック数につながる。
あなたにとって重要な理由
・証明されたプロフィールに結びつけられた情報は、それらがない情報に比べ、検索結果の順位は上昇する(エリック・シュミット)
・あなたのWeb上の評判が検索結果にも影響する。
・可視性の増加→CTRの向上→ページビューの向上(CTRが150%アップというデータもある)
・検索結果にオーサーが強調される。→よりその記事が読まれる。
・90%以上のテクノロジー系のライターがGoogle+アカウントを取得している。
・Google+アカウントの作成→Google+の増加→ランキングアップ
オーサーシップハッキング
オーサーシップを作成した他のサイトにコンテンツをコピーされ、その結果インデックス数が落ちたという事例がある。
オーサーランク(Author Rank, AR)
コメント数、アベレージPR、サークルの数、パブリッシングサイトのオーソリティ、+1やシェア数などによって決定。計算するためのツールは今のところない。
ARを高める10の方法
・オーサーシップを主張する。フォームをアップデートし、Google+のセクション欄をすべて埋める。
・Google+をコンスタントに使用する。コメント欄の返信など、つながりを強くさせる行為をする。
・サークルを構築する。ハイクオリティのオーサーを加える。コミュニティに参加する。
・より多くのエンゲージメントを作る。画像投稿や、Q&Aへの参加など。
・あなたのGoogle+ページへのリンクを増やす。
・特化させる。同様のトピックに対し、多くのコンテンツを作成する。
・他のSNSでのあなたのファンを認識する。
・いくつかのプロフィール写真を試し、どちらがよいか比べる。
・すべてのSNSで同じプロフィール写真を使う。
・シェアされるような、優れたコンテンツを作成する。
Google+のステータス
メインとなるキーワードをステータスの最初に含める。
写真は明るいものを使うこと
暗い背景使っている人がいるがおすすめはしない。
色々な色の背景で実験をし、赤が一番だったと主張している友人がいるが。(笑い)
まとめ
検索ランキングのためではなく、オーサーシップのため。トラストのため。
John Carcutt, Director of SEO and Social Media, Advance Digital (@johncarcutt)
(オーサーシップのケーススタディー)
背景
6人で1000人以上のオーサーを担当。
直面した課題
・アーリーアダプター
・技術的な問題
・マストレーニング
アーリーアダプター
初期の段階では以下のような課題があった。
・写真家はGoogle+を好んで使ってくれる。
・レポーターはそうでもない。
・e-mail認証が問題となったケースもある。
技術的な問題
実施の依頼を2011年の中ごろに依頼したが、始まったのは2013年の初頭。2年かかった。
マストレーニング
多くの人に使い方を教えなければいけない。我々が取り組んでいることは、
・それぞれの市場毎に、1年に1回のトレーニングを行っている。(実際に会っている)
・サイト運営(https://www.advancessg.com)
・月に一度のニュースレター。
ネガティブ面
・シンジケートコンテンツ
・ARの売買
・オーサーシップのオーナーシップ
シンジケートコンテンツ
別のメディアで同じ記事が作られた場合、本当のオーソリティが作られない。
ARの売買
今のところ機能してしまうかもしれない。ただ長くはもたない。
オーサーシップのオーナーシップ
ある著者が会社を離れた場合に起こり得る。会社は過去記事のby○○(○○の部分に著者の名前が入る)を変更しない。しかし、その著者は会社を離れた以降も継続してオーサーシップを高めてしまうが、同時に前の会社に貢献してしまうことになる。
また、所有権の問題を避けるため、複数人で共同のオーサーシップを作ることを推奨していない。
Janet Driscoll Miller, President and CEO, Search Mojo (@janetdmiller)
・オーサーシップの種類
PDFオーサーシップ
オーサーシップをコンテンツから引用。メタデータの引用ではない。
<表示例>
[PDF]2014年のSEOはこうなる!!
www.aaa.com/bbb….
by John Doe 2013/10/01
ワードオーサーシップ
ByがGoogleがコンテンツ経由でオーサーシップを引用する唯一の手段ではないコンテンツの中に著者を紹介する部分がありそこから引用されるケース。
<表示例>
[doc]2014年のSEOはこうなる!!
www.aaa.com/bbb.docs
by John Doe 2013/10/01
パワーポイントオーサーシップ
オーサーシップをコンテンツから引用。メタデータの引用ではない。
<表示例>
[PPT]2014年のSEOはこうなる!!
www.aaa.com/bbb.pptx
by John Doe 2013/10/01
ブックオーサーシップ
著者情報の代わりに、本の情報がオーサーシップになる場合もある。
*リンクの下に本の画像が表示され、出版社、出版年、本の内容の説明などが表示される。
・オーサーシップの注意点
表示される著者の人数は一人
現在のUIでは一つの記事、ブログポストなどには一人の著者しか載せることができない。一人以上の著者を載せることができるように改善を試みているらしいが。
表示される内容があなたが望むものかを確認する。
テキスト内の”by”に気を付ける。オーサーを表す以外のところで”by”が使用されていた場合、その”by”以下の情報が表示されてしまう場合がある。著者でなく、編集者名や”コメント by”になってしまう場合も。
また、リッチスニペットにビデオを表示させるつもりが、オーサーシップが表示されてしまうということにならないようにする。
著者名は完全一致
Google+には本名で登録し、記事を書いたときにニックネームなどを用いた場合、オーサーシップは表示されない。
・オーサーランク(AR)
ARはPRとSEOにとって何を意味するか?
オフラインでレポーターを探した場合、それがSEOにとって良い影響を与えはしない。
それでは、どのようにして探すか?
・そのサイトがオーサーシップを適用しているか。
・そのオーサーはGoogle+プロフィールをもっているか?
・確認方法は「Site:そのサイトのURL 著者名」を入力。
何を目的として選ぶか。
SEOの価値→その著者はGoogleからの評価は高いか?
関係構築を目的→その著者の読者はあなたの記事に興味がありそうか?あれば、その読者からSEO的な価値を認めることができる。また、著者ではなく、サイト(パブリッシャー)のレベルを確認する。
上記の点に注意して、オンライン上での最適なパートナーを見つけよう!
・パブリッシャー:コンテンツを守れ!
重複コンテンツ(ケーススタディー)
あるサイトから一字一句そのままコピーされ、すべてのコピーにオーサーシップが適用された。リンク数やドメインオーソリティから、本サイトが本物であることは明らかではあったが、トラフィックが下がってしまった。パンダアップデートの時期と重なっていたため、適用されたと思われる。
コンテンツを守るために
・コンテンツを監視する。
(https://copyscape.com)
・強いオーサーシップを構築する。
Q&Aセクションにて
会場にGoogleの中の人がいて、「パンダはオーサーシップを見ていない」と発言。スピーカーはそれでもパンダの影響を主張したが、時間がないため、打ち切りに。
Pierre Far, Webmaster Trends Analyst, Google (@pierrefar)
オーサーシップについて
・人が書いたものだけを認識する。(機械が書いたと思われる文章にオーサーシップは与えない。)
・”by”を使うことで検索エンジンは理解しやすくなるから使って。
記事を書いた人全部をマークアップ
今のところ、UIはサポートしてない。だけど入れて。
オーサーはGoogle+とリンクしている。
Eメール認証の場合、オーサーとプロフィールメールを一致させている。
オーサーのプロファイルページはGoogle+とリンクしている。
記事→プロフィール→Google+
人か組織か
rel=authorは人、rel=publisherは組織、またはビジネス
Q&A
Q多くのブログがあるサイトのオーサーはだれになる?
A.そのサイトにはオーサーシップはない。(John)。
単一の筆者の時のみオーサーシップは適用される。(Perre)
Q.筆者は同じだが、いろんなトピックを書いてる。大丈夫だろうか?
A.誤解があるようだ。筆者は単一である必要があるか、記事の内容は多岐にわたってもカバーされるので問題はない。(John)
Q.ランキングへの影響は?
A.オーサーシップは検索結果のシグナルになっていない。(Perre)
オーサーランクの高め方やオーサーシップの様々な種類など、ここまで進んでいるのかと感心してしまいました。本名・顔表示がほぼ必須条件のため、個人で行う際にはハードルもあるとは思いますが、ブランディングを上げるためには非常に有効な手段ですね。しかしながら、リッチスニペットと同様、オーサーシップを悪用する事例もすでにあるそうです。やはり、本場は色々な分野で先進的なようで。。。
原題:The Coming “Entity Search” Revolution
長かったセマンティックシリーズの最後は、これまた重要な概念である”エンティティ”について。初回のセッションと比べ、よりSEOへの影響を話してくれています。今起こっていることよりも、これから起こることが中心になっていますが、SEOの将来を考える上で、非常に参考になるセッションでした。
Moderator: Danny Sullivan, Founding Editor, Search Engine Land (@dannysullivan)
Q&A Coordinator: Ric Dragon, CEO, DragonSearch (@ricdragon)
Speakers:
David Amerland, Author, Speaker, Analyst., David Amerland (@David Amerland)
Jonathan Goodman, President, Halyard Consulting (@halyardconsult)
Reva McEachern, Principal Technologist, REVA Digital Media LLC (@revadigital)
David Amerland, Author, Speaker, Analyst., David Amerland (@David Amerland)
エンティティについて
エンティティは言葉ではない。言葉に付随する概念だ。
従来のSEO
過去のSEOはprobability(可能性、確率)だった。検索は、キーワードが含まれているクエリに対し、統計的に導き出された「(検索者にとっての答えとなり得る)可能性のある返答」を返していた。この検索結果で「成功」するためには、我々はサイコロを振らねばならず、望んだ目を出すために(その確率をあげるために)、いろいろなテクニックを使ってきた。キーワードやリンクやアンカーテキストなどだ。
セマンティックSEO
セマンティックではstatistics(統計学の概念)は影をひそめる。従来の、「10個のリンク(Webサイト)を表示させる」という検索結果は変化している。よりパーソナルになり、著名な人物の顔写真が表示され、さらに正確になっている。
検索自体が変化している
モバイル、音声、ローカル、予測(GoogleNow)、機能的(Map)など。情報は飛躍的に変化し、検索もそれに伴って変化している。ボリューム、速度、種類、正当性など、ビッグデータの要素が非常に重要な役割を持っている。
エンティティは新しいドライバー
エンティティは異なるデータポイント間のつながりを暴く、「関連性のある情報の地図」を作成する。これは非常に大きな変化だ。エンティティは他のデータをの関連性を見つけるための、信頼のあるポイントという存在になる。
エンティティは色々な方法で作られる
トラステッド(信頼のある)サイト(Wikipedia、Freebase、Metaweb)から、通常のWebページから、ソーシャルwebから。
テクニカルな話題
構造化データでGoogleに伝える。ローテキストに意味を埋め込み、リンク間で関連性をつなぐ。それらが合わさり、エンティティとなる。
SEOにとってはチャレンジ(課題)だ
「(統計的に考えてあっているのでは?という)提案」ではなく、「答え」を提供するようになる。間違えられない。リンクなどの要因で上げることはできない。
*Googleがオーサーシップ、高品質のサイトを優遇する理由とつながる。参照される情報元はランキング上位からか?(勝手な予想)
アメリカの大統領は?(クエリ)に対しての答えとして、バイオグラフィー、最近のポスト、関連したエンティティを提供するようになる。
一つのクエリに対する答えが、より広く関連したデータになり、これは以前は不可能なことであった。
SEOにおける課題(箇条書き)
・検索のUIが変わる。画像検索、スクリーンレス(音声など)
・キーワードへの依存が減少する。
・現在のオンページSEOのテクニックが通用しなくなる。
・検索結果での不動産(位置)情報・ページの減少。
・統計的な関連性への依存の減少。
エンティティを新しいドラーバーとして利用するには(意識を変える。)
オーソリティー、トラスト(信頼性)、レピュテーション(評判)、インフルエンス(影響)などが重要になってくるが、それらを構築・獲得するためにはどういった作業が必要か?考える必要がある。
まとめ
Volume(ボリューム),velocity(速度),variety(種類),veracity(正当性)を考える。それらにconnection(関連性), sosical discovery(ソーシャル上での露出、発見される方法),social buzz(ソーシャルで話題になる方法), authorship &rank(オーサーシップオーサーランク)を加える。
Jonathan Goodman, President, Halyard Consulting (@halyardconsult)
Freebase(フリーベース)とは?
・Metaweb社(Googleに買収された)が作成する、永遠に拡大するDB。
・4000万以上のトピック。
・リレーショナルテーブル。
・MQL(Metadata Query Language)を用いたクエリ、APIを用いたアプリケーションの構築が可能。
・データ改良のために数千ものコミュニティが参加。
*Wikipediaに似ているがデーターベースそのものとして機能する。セマンティック検索への利用が見込まれる。
NodesとEdges
フリーベースはデータの再構築を行わずにデータを拡大させることができる。
Node(データポイント)をEdges(コネクター)でつなぐ。
Topic
トピックはNodeであるが、すべてのNodeがトピックではない。実在の人物、分類、コンセプトなどがなり得る。
Types
トピックは多くの関連したタイプを持つことがある。「半澤直樹」というトピックに対し「テレビ番組」、「〇〇ノミネート」、「受賞作品」などのタイプをつけることができる。
Properties
それぞれのタイプはプロパティー(属性)の一群を持つ。「テレビ番組」というタイプには「シーズン○○」、「初回放送日」、「番組作成者」、などの属性をつけることができる
クエリ(https://www.freebase.com/query)
クエリ作成画面のキャプチャを用いたデモを披露。そこでは「FIFA」を検索し、結果はフットボールアソシエーションとそれに関連する情報が表示された。
・使用例
Small Demons(https://www.smalldemons.com)
フリーベースを用いたサイトの例。フリーベースが本の内容から音楽、人食べ物、場所などの情報を引っ張ってくる。
Yatedo(https://www.yatedo.com/)
人を検索するエンジン。関連する情報。画像、ビデオ、ニュース、本、などを表示。
RichSeam(https://richseam.com)
好きなアーティストから関連して音楽の情報を提供。
検索は。。。
セマンテックとImplied Intent(暗示された意図)がキーになる。個人の過去の検索歴・購入歴などが反映。過去にUKで検索した人にとって、マンチェスターはイギリス。アメリカで検索した人にとってはマンチェスターはアメリカ。あなたの検索は他の人と全く違うようになる。
SEOは。。。
死なないが、かなり難しくなる。Sphere Infuence(影響の範囲)を構築しなさい。全てのセマンティック情報をマークアップを構築するべきだ。2015年にはバックリンクが全く意味がなくなっているだろう。
おまけ
Google I/O 2013: The Freebase APIs
https://www.youtube.com/watch?v=r-VL7NKJqcs
Freebase Query Editor 2.0
Reva McEachern, Principal Technologist, REVA Digital Media LLC (@revadigital)
属性と関係性
データはただのリストの状態のままでは、それ自体には価値がない。関連性を持って初めて価値がある。これが、ナレッジグラフとソーシャルグラフが真に提供しているものだ。(サーチエンジンジャーナル)
活動の領域のレベルを上げる
よりよいワードが欠けている人や、過度のSEO対策をしている人がいる。これらの人々に対し、素晴らしいコンテンツやサイトを作ろうとしている人たちがいる。我々は検索エンジンをより賢くし、関連性をよりよいものにしようとしている。現在の活動の領域のレベルをあげようとしているんだ。(マット・カッツ)
数から見るGoogle
・4億2500万人のGmailユーザー。
・5億人のGoogle+ユーザー。(3億4300万人がアクティブユーザー)
・検索結果の26.4%がキーワードを含まない。
things→データがより多くの意味を持つようになる
ソーシャル、リンク、ナレッジ
テキスト・リンクからthings(ものごと)へ。データがより多くの意味を持つようになる。ソーシャル、リンク、ナレッジの全て組み合わさったデータが、スイートスポット。
ナレッジグラフ
事実から答えへ。答えを出すための事実。帰納的な知識の発見手段。複雑な問に対する答えを提供。
セマンテックマークアップ、Wikipedia、Freebaseなどから構築される。
ソーシャルグラフ
意見から好みへ。好みを発見するために意見を参考にする。友人により認証されたコンテンツ。自身の好みに仕立てられたコンテンツ。
Google+、オーサーシップ、エンゲージメントなどから構成される。
セマンティックマークアップ
Schema.orgはBing、Google、Yahoo!、Yandexなどの検索エンジンなどがWebページのより深い理解を可能にするマークアップ言語。
GoogleのリッチスニペットはMicrodataやShema.orgによって構造化されたデータをもとに表示されている。
Google+
オーサーシップを表示させたい場合は、作成したコンテンツとGoogle+のプロフィールを結びつける。
Googleローカル検索で自分の店の所在地を表示させたい場合もGoogle+に認証させる。
オーサーシップタグ
WebページからGoogleプロフィールへリンクすることで結びつける。そのリンク内に”rel=author”のパラメータを必ず組み込む。その後、プロフィールから新しく作成したページにリンクを貼る。
パブリッシャータグ
ホームページをGoogle+のプロフィールに結びつける。
オーサーランク
・あなたのビジネスに関係した人をサークルに加える。
・定期的にあなたのビジネスについての記事を投稿する。
・あなたのビジネスに関係したコンテンツに+1をする。
マーケターにとって必要なこと
Googleは複雑な問に対する正解を提示することができるようになっており、ユーザーのエンゲージメントをより長い期間、維持できるようになっている。
口コミはデジタル化され、それによってソーシャルとSEOによって拡大し、最適化されている。
Q&A
Q.KWはいつまでもつ?今はまだ効いているようだが。
A.考えを変えるべきだ。キーワードを元にコンテンツを作ることはコンテンツの質に影響する。そういったコンテンツの質はあまりよくないから結果として順位は下がる。ゲームはやめて、ビジネスパートナーになるという考えに変更するべきだ。(Jonathan)
コンテンツキングという時代も終わった。ハミングバードが終わらした。検索者はキーワード検索から、意味を調べるようになる。「ホンダの車種」を探すのではなく、「一番燃費のいい車」を探すようになった。(David)
候補ではなく「答え」を提供するということで、検索の用途そのものが変化してしまいそうです。Google Glassなどで検索する場合は、確かに一発で答えがでてくれるとありがたいですね。
世界中から集めた知識をもとに、あらゆる疑問に瞬時に答えてくれるエンジン。SF映画にでてくるAIのように聞こえるかもしれませんが、絵空事ではなく、その時代はすぐにやってくるのかもしれません。
SEO最新情報やセミナー開催のお知らせなど、お役立ち情報を無料でお届けします。