検索エンジンのトラフィックに依存している場合、コンバージョン最適化は訪問者がサイトにアクセスする前に開始している。なぜだろうか?
そこにはサイトリンクの存在がある。
ほとんどのサイトでは、ブランドクエリ(例:キングアーサーフロー(映画名) など)において、メインのリンク(多くの場合TOPページ)の下に、サイト内の他ページへのサイトリンクが生成される。モバイル検索においてはサイトリンクは拡張可能で、訪問者は検索画面上でサイト内の様々な箇所へアクセスすることが出来る。
これらのショートカットは、ユーザー体験を合理化し、訪問者を自分が行きたい場所や行きたい場所に素早く行くための助けとなる。
あなたのホームページでは、どれくらいの数のユーザーが目標を達成しているだろうか?
私の知る範囲では、
これらを把握している人は少ない、というのが実情である。
これらの答えを知りたければ、ぜひこの記事の続きを読んでほしい。
目次
Google独自の調査によると、非ブランドキーワードとブランドキーワードでは、コンバージョン率は2倍も違うと言われている。また別の調査でも、ブランドのクエリにおいて一貫して高いコンバージョン率が得られることが示されている。
この結論は、ブランドキーワードを使用している検索者が、既にブランドを認知していて、ブランドへの親しみを感じていることを示しており、またこれらのユーザーに対して素晴らしいユーザー体験を提供することの重要性も表している。
ブランド検索をしたユーザーの一部は、これらのサイトリンクに基づいて次のステップを選択している。
サイトリンクをうまく処理することにより、非ブランドクエリへの最適化以上に、リードと売上に対して大きな影響を与えることができる。
逆にそれらの訪問者に対して対策をしないと、容易にコンバージョンを生み出すのは難しくなるかもしれない。
サイトリンクは「ナビゲーショナル」クエリ、もしくはユーザーが特定のWebサイトを探している場合において、メインリンクの下に表示される。全クエリのうち、約18%がナビゲーションクエリだと言われている。そしてほとんどのナビゲーショナルクエリは、ブランド名のクエリである。
※サイトリンクのイメージ
①メインリンク ②サイトリンク(引用元)
サイトリンクはユーザーの時間を節約し、探している情報をすばやく見つけるためのショートカットである、とGoogleは述べている。
Bingはサイトリンクを「人気のある訪問先」、もしくは訪問体験における離脱ページと呼んでいる。
重要なのは、サイトリンクは単なる人気ページのキャッシュではないということだ。「選ばれるのは、検索エンジンで上位表示されていないページだったり、検索キーワードを含んでいなかったり、検索エンジンにインデックスされていないページの可能性すらある。
では、それらはどうやって選んばれたのか?
サイトリンクはアルゴリズムで生成される。
検索エンジンの特許を監視しているBill Slawski氏は、考えうる可能性をまとめている。
2016年までは、サイトオーナーはサーチコンソールからサイトリンクに出現している関連のないページの順位を90日間下げることが出来た。
Bingは未だにサイト所有者がウェブマスターツールの「ディープリンク」をブロックする機能を提供している。
理想的なサイトリンクを選択されていたとしても、サイトリンクの見出しは、情報が不足していたり、コンテンツの内容と合ってなかったりすることがある。
紛らわしいことに、メジャーリーグサッカーのウェブサイトには、「ニュース」という見出しの付いたサイトリンクがRSSフィードも含めて3つもある。
Yahooが認めたように、クリックを獲得するためには正確で有益なラベルが不可欠である。
アイトラッキング調査によると、検索エンジンユーザーは検索結果のタイトルに強く注意を払っており、内容のサマリーよりもリンク見出しが注目を集めていることが分かりました。
最終的に、サイトリンクの見出しはいくつかの要素に基づいて選択される。再びBill Slawskiは、特許出願に基づいて潜在的な要因を要約している。
モバイル検索の継続的な成長により、サイトリンクとその見出しがますます重要になっている。
Googleは2006年にサイトリンクを導入した。当時は、ナビゲーショナルクエリにおける検索1位ページの下のみに掲載されていた。
Googleは過去10年間で、検索結果下に1行で複数のサイトリンクを入れたり、ホームページ以外のページにもサイトリンクを表示させたり、など様々な変更を加えた。
さらにコンバージョンに関するところでいうと、最も重要な変更である「拡張サイトリンク」はモバイルで発生している。
拡張サイトリンクは2017年に最初にテストされ、その後大規模に展開された。ユーザーは検索結果上にいながらサイト内を閲覧し、サイト内の様々なページへ直接アクセスすることが可能になった。
※拡張サイトリンクが表示されるためには、一貫したサイト構造が必要である。
特にeコマースサイトでは明確で一貫した階層が不可欠だ。 毎月190万件のブランドクエリを取得している(Ahrefsデータより)REIは、サイト内が構造化されていない場合に、どうなってしまうかを体現している。
まず女性の服を探してみても、サイトリンクが存在しない。そして男性用品を購入しようとした場合も、選択肢を絞り込むための拡張サイトリンクは存在しない。 しかしながら、これはREIが各種メンズウェアのページを持っていないからではない。
これらのページがネストされた階層構造ではなく、フラットなサイト構造になっているためである。
■メンズ服のサイトリンクURL:
https://www.rei.com/h/mens-clothing
■サンプル商品カテゴリのURL:
https://www.rei.com/c/mens-boots
https://www.rei.com/c/mens-casual-jackets
https://www.rei.com/c/mens-pants
しっかりとした階層構造を持っていないと、メインのページと、商品カテゴリ間の検索エンジンによる結び付けが弱くなり、そのセクションにおいて拡張サイトリンクが表示されづらくなる。
対照的に、「教室&イベント」ページには、メインURL移行に個別のロケーションが含まれている。
■「教室、イベント」サイトリンクURL:
https://www.rei.com/events
■個別の「教室、イベント」のURL:
https://www.rei.com/events/p/us-ga-atlanta
https://www.rei.com/events/p/us-ca-los-angeles
https://www.rei.com/events/p/us-wa-seattle
もちろん、最上位のカテゴリには拡張サイトリンクがある。
REIでは一貫性のないサイト構造により、モバイルショッピングを利用しているユーザーに対して不必要なクリックが発生している。 (女性のギアを探している人は一度ホームページを見るしかない。)
当然これらの問題は、あなたのブランドの検索結果上で表示されているサイトリンクがわからない限り、解決することはできない。
実際に検索をしてみる、という逸話的でパーソナライズされた証拠のほかに、あなたは自サイトに現れるサイトリンクについてどれだけ把握しているだろうか?
Googleサーチコンソールでは、どのサイトリンクが表示されるかを簡単に確認することが出来る。まず、自ブランドクエリのみを含めるようにクエリの絞り込みを行う。
ブランド名によっては、「次と一致するクエリ」ではなく「次を含むクエリ」を使用する必要がある〈ブランド名に複数の単語が含まれている、よくつづりが間違われる、地域に関連する語句が含まれている場合などは特に)。すべてのブランドクエリを取得することは不可能だが、大部分に対してフィルタリングが出来れば十分だ。
Googleサーチコンソールは最大16ヶ月のデータを提供する。その中で最も関心のある期間を選択する(そして次セクションで説明するように、期間毎に結果を比較する)。
ここから「ページ」タブに移動し、「検索順位」を「1.5より小さく」なるようにフィルタリングする。これにより、ブランドクエリでページが上位表示されたときのデータに制限することができる。 (サーチコンソールはサイトリンクとして表示された時の順位を、「約1位〈1.~)」として表示する)
そうすれば、特定期間におけるサイトリンクが表示回数順にソートされて表示されていることを確認できるはずだ。
デスクトップ、モバイル、タブレットのデバイスカテゴリ別に同じ分析を実行すると、モバイルユーザーにのみ異なるサイトリンクが表示されていないか、などを判断することもできる。
しかしここで確認できることは、始まりに過ぎない。
前セクションと同様の条件を使用して、サーチコンソールから月単位または3か月毎のデータをエクスポートすると、表示されているサイトリンクどのように変化したかを見ることができる。これは、サイト内の変更がサイトリンクにどのような影響を与えたか、を判断する場合に特に便利だ。
各ページのインプレッション数を、ホームページのインプレッション数で割ってみよう。その割合は、各ページがサイトリンクとして表示される頻度を示している。
例えば、サービスページの表示回数が20,000回でホームページの表示回数が40,000回の場合、サービスページは50%の確率でサイトリンクとして表示されると言える。
CXLの場合、Agencyページ、Instituteページ、およびBlogページは、去年1年間でみると、ほぼ100%のサイトリンクとして表示され、Aboutページがその後に続いた。
また、他のサイトリンクは最近表示され始めた。
(きれいなチャートを作成するには、表示回数の少ないページは除外した方が良い)
同様に、各サイトリンクのクリック率をグラフ化することが出来る。特定のページへのクリック数を、全体のクリック数で割るだけである。
これらのチャートは、ブランドクエリで検索したユーザーが、自サイト内のどこに行くのかを明らかにしている。 「conversionxl」を検索しているユーザーのうち4〜8%がブログページにランディングしているとしたら、ブログ用のランディングページではユーザーのニーズに応える十分な情報を提供し、エンゲージメントを高めなければならない。
我々(CXL)を例にサイトリンクを紹介したが、あなたのサイトで重要なページがサイトリンクに表示されていなかったり、不要なぺージがサイトリンクとして表示されていた場合にはどう対処するのが良いのだろうか?
ニュージーランドのDellで表示されているサイトリンクは、ユーザー体験を改善する機会を無駄にしている。
(SEOJapan補足)「ラップトップ」「ラップトップとノートPC」という重複した内容のサイトリンクが存在していたり、いきなり「ショップ」という抽象度の高いサイトリンクが登場したりと、サイトリンクの粒度がばらばらになっている。
求人ページはしばしばサイトリンクの無駄使いをしている。人員の採用が急務でなくまた他社の求人サイトを通じて募集をかけている場合は、顧客ではない検索者のためのページに貴重なサイトリンクの枠を使う必要はない。
※ジョブページには多くのユーザーシグナルがあるが、ROIは低い。
何らかの理由でサイトリンクが最適化されていない場合にも、できることはある。
2011年にGoogleが述べたように、多くの検索シグナルが、表示されるサイトリンクとその見出しに影響している。
ランキングの観点から言うと、「通常」の検索結果とサイトリンクは、もはや別物ではない。
サイト内リンク構造のベストプラクティスは、質の良いサイトリンクを生成して訪問者の体験を改善する事に対して、影響を持っている。
したがって、何か一つを最適化することでサイトリンクの変更を保証することはできない。しかし、そのためには何もできないという事でもない。
Googleのサイトリンクを改善するためのアドバイスは、いくつかの標準的なSEOのベストプラクティスを含んでいる。
またGoogleは、ユーザーを複数トピックを含んでいるページの該当セクションに直接誘導するサイト内リンク(スニペット内サイトリンク)を目次に設置する事を勧めるなど、サイトとページの構造の重要性について繰り返し述べている。
サイト上に複数のトピックがある長いページがある場合は、まずきちんと内容を整理し、セクションが論理的に分割されていることを確認してください。そして各セクションに、関連性が高く説明的なアンカーテキスト(「セクション2.1」だけでなく)があり、個別のセクションにきちんとリンクする「目次」を設置されていることを確認しましょう。
セクションがページに含まれ、ページがサブディレクトリに含まれ、サブディレクトリがWebサイトに含まれているように、ページ構造の重要性に関する推奨事項は、スニペット内サイトリンク以外にも適用される。
モバイル検索での拡張サイトリンクが増えると、明確で階層的なサイト構造の重要性が高まる。ユーザーは検索結果ページでリンクをクリックする前に、複数のサブディレクトリを確認することができる。 (もし必要な内容が見つからない場合は、彼らはクリックをしない)
明確で階層的なサイト構造に加えて、改善のためには他の選択肢もある。
ブランドクエリを入力する検索エンジンユーザーは、サイトにとって最も価値のあるユーザーの一人だ。しかし彼らはしばしば無視されてしまう。ホームページに飛ばされたり、購入客と求人者を区別することもできないアルゴリズムによって選ばれたページを提供されたりするのである。
Googleサーチコンソールでは、サイト運営者がサイトリンクを特定し、その変化を確認するために必要なデータを提供している。こうした洞察は、サイトリンク最適化の影響を評価するのに役立つ。
その結果より多くのユーザーが目的地ページに素早くアクセスできるようになり、コンバージョンをより素早く、簡単に行うことができ、ウェブサイトの収益性を高めることができるのである。
この記事は、CXL Blogに掲載された「How to Curate Sitelinks to Increase Conversions」を翻訳した内容です。
この記事で述べられている通り、サイトリンクは検索エンジンからの訪問者への入り口となることもある重要なページです。Googleで自社ブランド名を検索する事のみで確認するのではなく、まずは自社のサイトリンクをきちんと把握する事から始めましょう。サイトリンク以外にもSEOに関する改善でお悩みの方は、ぜひ弊社までお問い合わせください。
— SEO Japan
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