もしも考えるだけで自分の携帯電話を操作することができたら?2,3週間前に私達が報告したSiriのいたずらは、私達のサイエンスチームに脳コンピュータインタフェース(BCI)が実際にどれほど実行可能なのかについて考えさせた。私達は、費用がかからずすぐに入手可能なハードウェアを使って、あなたの携帯電話やコンピュータ、もしくはふわふわの動物の耳のマインドコントロールを可能にするアプリケーションをいくつか選んだ。さらには、このテクノロジーがどこに向かっているかを強調している神経科学の研究所から最近の飛躍的発明も2つ含めた。
あなたは、考えることでバーチャルの世界を飛んだり、3Dでオルガスム脳を見る準備はできているだろうか?マインドコントロールされたSiriはいたずらだったかもしれないが、以下に紹介する例は、ネコミミがふわふわであるのと同じ位に現実のことなのだ。
Neurosky MindwaveとEmotiv EPOCのヘッドセットは、現在それぞれ99ドルと299ドルで購入可能である。そして、開発者たちは、これらを使って創造力と変さを発揮している。アプリケーションに足を踏み入れる前に、このハードウェアの仕組みを簡単に見ていこう:
脳の電気活動
脳の表面の電気をトラックするEmotiv EPOC
脳は、お互いにやりとりして思考や気分を生み出す数十億もの神経で作られている。これらの神経が相互に作用する時、または“発火する”時、小さな放電を発生する。それぞれの発火はごく微量の電気を生み出すが、数百万の発火が同時に起きる時、その電気活動は頭皮で測定が可能になる。神経科学者は、注意を集中した時のように、思考の特定の基本的な状態が、実際にあなたの脳の一致した領域で神経放電の波を生み出すことを発見しているのだ!
この局所的な特異性は、神経可塑性として知られ、“共に発火し、共に伝達する神経”として要約されることがよくある。緩和や驚きのような、最もはっきりとした状態は、脳波記録もしくはEGGとして知られるプロセスを介して頭皮上の電気活動から確実に測定することができる。最近では、NeuroskyやEmotivのような企業が、EGGの持ち歩きを考慮して、通常なら必要だった伝導性のジェルを使わずにEGGを読み取る一般消費者向けのハードウェアを作っている。では、安価で持ち運び可能なEGGを使ってあなたは何をすることができるのだろうか?
1: ネコミミ – ふわふわでテレパシーのある猫の耳を使って、リアルタイムであなたの心を表現する
無関心、驚き、興味関心を耳のかすかな動きで表現する猫の能力を羨ましく思っていたなら、日本の“Neurowear”があなたにはぴったりだ―ネコミミを見よ!
このふわふわした耳は、ニューロスカイ社のMindwaveにつながっていて、注意と気分の変化に反応する。タイム誌は、SiriやLytroのようなそうそうたるものと一緒にこの耳を2011年の発明トップ50の1つとして選んだ。その価値に疑問を持つ前に、最近のParis Tech Expoでのこの耳に対する大衆の反応について、Neurowearの評価を頭に入れておこう:“たくさんの人がネコミミを試着した。そして、ネコミミは彼らをハッピーにしたのだ!”
2: Tug of Mind – iPhoneで訓練する精神力
アイスランドを拠点とするMindGamesの“Tug of Mind”は、iPhoneでメンタルコントロールをするために、X-Waveと呼ばれるブルートゥースのMindwaveの改良型を使用している。Tug of Mindは、バーチャルの対象物に対するあなたの緩和と注意のコントロールをテストする。自分の心をコントロールするあなたの能力は、対象物の顔に対する表情で変化する。 表情は自分でアップロードすることができる。Mindwareの開発者Deepa Ivengarは、デモでは子ども達がこのゲームを試すチャンスを得るために30分待ち、騒がしいイベントのど真ん中でものすごい集中力と緩和を見せる“と言った。消費者向け脳コンピュータインタラクションの早期開発者達の多くと同じように、Ivengarは、このアプリが注意欠陥傾向を覆す可能性に特に興奮している:“集中することに関してこの種の練習をして育った子どもの世代はどんな風になるのだろうか?”と彼女は聞いた。
3: Neurophone – もはや指は不要
ダートマスのサイエンティスト、Andrew CampbellとTanzeem Choudhuryは、 NeuroPhoneを作るために国立科学財団からの助成金を使用した。iPhoneをスタンダードのEmotiy EPOCヘッドセットにつなげると、彼らのアプリケーションを使って、手を使わずに考えるだけで電話帳から相手を選ぶことができるのだ。このアプリは、“P300 ”と呼ばれる強力な認識信号を使用している。それが画像を見てから約300ミリ秒発生し、表示された連絡先があなたが電話したい相手である時を識別する。
4: ヘリコプター:マインドコントロール技術が3Dに突入する
生物医学技術教授Bin Heと彼の研究室が、ユーザーが3Dのバーチャルの対象物をコントロールすることを可能にする最初のEGGインタフェースを作った。
このミネソタ大学の動画は、スイムキャップスタイルのEGGリーダーを着用した学生が、障害物の間をバーチャルヘリコプターを飛ばしている様子を見せている。ニューヨーク州のBCI専門家Gerwin Schalkによると、10月にPloSに掲載された彼のアプリケーションは、非侵襲性のハードウェアの1次元または2次元の機能に全く新しいレベルを追加している:
“従来のアプローチ(NeuroPhoneに似ている)は、文字が光り、あなたが脳の信号からユーザーの好みを判断するような構造化された環境を使用していた。これは2元アプローチだ。Heのアプローチは比例信号を使用して、複数次元のコントロールを可能にしている。”
5: オーガズムが脳科学者に“素晴らしい機会”をもたらす
非侵襲性の脳コンピュータハードウェアは、着用可能だが、機能的な磁気共鳴映像法の非常に強力(そして高価)な技術に香り付きのキャンドルをつけることはできない。ほぼ間違いなく、この分野において最もワクワクする最近の開発は、オーガズム中の女性の脳の内部をのぞき込んだこのアニメーションである。
ラトガースの科学者によるこの研究は、11月に開催された“神経科学学会”のミーティングで発表された。調査員の1人であるNan Wiseは、あまりに多くの異なる領域が関係しているために、このオーガズムを“脳の連結性を研究する素晴らしい機会”としてUPIに説明した。導入部の3Dの脳イメージのいくつかは、実はポータブルEPOCとNokia N900を使って行われたため、あなたのモバイル3Dマインド・イメージャもそんなに遠い未来の話ではないかもしれない。
ムーアの法則 + 人間の脳 = ???
マインドコントロールされた自転車からお決まりの脳が活性化したAngry Birdsまで、今日利用できるBCIアプリケーションは他にもたくさんある。テクノロジーが安価になり、より強力になればなるほど、私達はますます便利でさらにはより賢いアプリケーションを期待することができる。最後に2011年の私達のお気に入りの1つを紹介して終わりにしよう:テレパシーコントロールを介してスタジオ中を浮遊しているRPI MFAの学生だ。
この記事は、The Next Webに掲載された「5 working brain-computer apps: Orgasms, helicopters and more」を翻訳した内容です。
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