この記事のヘッドラインが気になっただろうか?私はこの記事に目を通してもらい、新しいグローバルな検索エンジンの詳細を発見してもらえるようなヘッドラインを求めていた。ただし、このメッセージに関しては、ヘッドラインだけでは信じてもらえるとは思えなかった。
しかし、ヘッドラインに“アップル”と言うワードを加えたところ、印象がぐっと変わった – これはアップルが新しい事業の分野に進出する度に印象を大きく変えるのと同じ効果があったのだ。
シリを私が取り上げると思っているのだろうが、それは誤りだ。シリは非常に重要な進歩ではあるが、アップルはシリを超える手を数多く隠し持っている。
目次
2月23日、テッククランチ、そして、翌日にはファイナンシャルタイムズが、アップルが「Chomp」(チョンプ)と呼ばれるスタートアップ(ホームページを以下に掲載)を5000万ドルで買収したと報告していた。
チョンプは、アプリの検索エンジンであり、キーワード検索を用いてアプリを見つけることが出来る。面白いことに、チョンプはiPhone、iPad、そして、アンドロイドに対応している。
下のイメージは、現在のチョンプによるアプリのリスティングを示している(これはランキングなのだろうか?)。チョンプはアプリの評価を表示し、無料か有料かをはっきりと特定している。
チョンプを開発したチームは、既にアップルに加わっており、現在の“アップストア”をチョンプまたはチョンプ版に変える計画に取り組んでいる。
チョンプを少し試してみたところ、アップストアよりもキーワードに若干敏感なことが分かった。しかし、他にもやらなければならないことがチョンプには数多くある。5億を超えるアプリが250億回以上ダウンロードされていることを忘れないでもらいたい。
「アプリ」は「ウェブサイト」に、そして、「リスティング」は「ランキング」に読み変えると、これは大規模な検索であり、新たな取り組みであることが分かる。現在、アプリの世界は、10億ページをインデックスしていた2000年のグーグルよりも大きい – なぜならアプリは通常複数の“ページ”を抱えているためだ。
アップルは既にアプリの開発者達に次のような警告を発している。「アップストアのチャートで上位にランクインすることを宣伝もしくは確約するサービスの利用は避けるべきである。個人的にはアップストアのチャートのランキング、またはユーザーのレビューの操作に関わっていなくても、このような行為を実施するサービスを採用していると、アップル・ディベロッパー・プログラムのメンバーシップを失う可能性がある。」
これは、当初グーグルが分析およびポジショニングソフトウェアのユーザーに対して発していた、「ウェブサイトのインデックスを無効にする」等の警告に気味が悪いほど似ている。
チョンプには複数の言語を理解する能力が残念ながら欠けているものの(2006年以前のグーグルのように)、下のイメージには、この機能を大規模に世界展開するポテンシャルが示されてる。アップルが既にアプリを“インデックス”していることを忘れないでほしい。より効果的な検索の枠組みを介して、より多くのアクセスを提供する必要があるだけである。
チョンプは現在アンドロイドのアプリもリストアップしている。そこで、アップルは今後もアンドロイドのアプリを一部を改良したアップストアでも挙げていくのかどうかと言う大きな疑問が生じる。個人的には戦略的な過ちだとは思うが – アップルはアンドロイドのアプリの表示を閉鎖することになると私は考えている。
当然のことだが、アンドロイドの電話機のユーザーは、アンドロイドのプラットフォームで稼働するアプリのリスティングのみを求めており、反対にiPhoneおよびiPadのユーザーはiPhoneおよびiPadで使えるアプリのリスティングのみを必要としている。しかし、特定のビジネスの問題に対する解決策を求めているなら、購入するスマートフォンを選ぶ前に検索することが出来た方が理に適っているのではないだろうか?
また、ユニバーサルな検索エンジンを提供することで、ブランドのロイヤリティを高め、そして、アップルはアップルが作り出したマーケットをしっかりと維持することにもつながると私は思う。
上のイメージでは、あるブランドのマーケッターが、オーストリアのマーケットをターゲットに絞り、ドイツ語の検索で既にプラスの効果を得ていることが分かる。
このイメージは、特にブランドのマーケッターの人達に対して、ポテンシャルを視覚化するために掲載している。グーグルは検索の半分以上は、世界で5億人以上が利用するモバイルデバイスで行われるようになると主張している現状を忘れないでほしい。
気づいていないかもしれないが、チョンプは既にキーワード広告の提供を始めている。アプリから収益を獲得するアップルにとっては素晴らしいツールであり、その後、各売り上げの一部が転がり込んでくる。この背景においては、アップルはグーグルの先を行っていると言えるだろう。
しかし、キーワード検索は、広告主および検索マーケッターが、このマーケットが進化する今この瞬間に関わる大きな機会も提供している。
チョンプが人気の高い検索に関して配信している基礎的なデータを下に掲載する。現段階ではアプリのみをリストアップする検索エンジンにおいて、「Apps」(アプリ)が頻繁にキーワードとして登場する点は妥当とは言えないため、検索ユーザーに知識が欠けていることが分かる。
アップストアには弱点があり、チョンプがその全てを解決しているわけではない。国際的な検索マーケッターにとっては、以下の点を修正する必要がある:
この件があまり話題になっていないことが、私には不思議でしかたがない(誰か説明してくれないだろうか)。ゲームは始まろうとしている – 今すぐに参加するべきである!
それでは、どのようにして参加すればいいのだろうか?役に立ちそうなアイデアを幾つか提供する:
チョンプを検索している人達が解決策を探している点を肝に銘じておいてもらいたい。グーグルの検索エンジンのユーザーと同じように、彼らもまた解決策を求めているのだ。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「Is Apple Is About To Launch A New Global Search Engine?」を翻訳した内容です。
いずれにしてもGoogleはGoogleでアプリ検索サービスを拡充させていくのでしょうし、検索技術に関してはAppleも無理に戦おう方が確実かもしれません。Facebookじゃないですけど、iOSアプリに関してはGoogleボットを弾いて検索対象にさせないことができるわけですし。
少し大袈裟なタイトルではありましたが、確かにアプリ数の爆発的な拡大、そしてアプリ検索の必要性が急速に拡大しているのは事実ですし、今後数年検索プラットフォームの争いをウェブからモバイル、そしてアプリへ舞台を移して展開されていく予感を感じる記事でした。 — SEO Japan
SEO最新情報やセミナー開催のお知らせなど、お役立ち情報を無料でお届けします。