2011年のベスト・ソーシャルアプリをズバリ言うのはかなり難しい。なぜなら、2011年が実に“ソーシャルの年”だったからだ。まずは、私に“アプリ”とは正確には何であるかということを明確にさせて欲しい。アプリとは、あなたに様々なことをさせてくれるウェブサイトもしくはモバイルアプリケーションである。時々、アプリという言葉を聞くとモバイルだけを考える人がいる。そんなことはないのだ。私の“2011年のベスト・ソーシャルアプリTOP10”を見れば分かるだろう。
これらのアプリのいくつかは、あなたには明らかに思えるかもしれないが、今年彼らを大ベストセラーに突き動かしたストーリーはかなり興味深くユニークだ。買収によってそうなったにしろ、新しいニッチにしろ、これらのアプリは他にもまして、ユーザー、トラフィック、エンゲージメントを増やしたのだ。それでは、2011年ソーシャルの王になったかのように目立ったソーシャルアプリを紹介しよう。順番に意味はない。
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SXSW Interactiveフェスティバルはグループメッセージアプリのイベントだった。2011年はこの種のアプリケーションがもっと一般的に普及する年になると思っていた人は多かったが、そこまでの成功はならなかった。しかしながら、2つのラッキーなグループメッセージアプリが買収に成功し、その1つはFacebookに向けた見事なソーシャル戦略の結果だった。
SXSWi直前にFacebookに買収されたBelugaは、AppleのアプリストアとAndroidマーケットの両方でトップアプリの1つになった。この買収は単純にBelugaを閉鎖し、チームをそのモバイル部門に統合するだろうと推測されたが、FacebookはFacebookメッセンジャーを突然リリースし、人気を博した。Facebookでチャットすることが、ソーシャルネットワーキング大企業にとってこれまでにないエンゲージメントを作り、このアプリの発売とともに独自の製品となったのだ。
Pinterestは、あなたの好きなものを共有したり整理したりするためのオンラインピンボードと自称している。最初は、Deliciousと似たようなリンクのトラッキングサイトのように聞こえるが、Pinterestはそれ以上のものなのだ。
天文学的な成長のおかげで、私がテクノロジーに関して詳しくない人と話す時に最も耳にするサイトがPinterestになっている。Pinterestは最初、女性層の心をつかんだようであるが、今は誰も彼もが仲間に加わり出している。自分がピンで留めたことを共有するのが好きな多くのギークにとって、それが急速に罪深き楽しみになっている。
Turntable.fmは、今年始めに、一見どこからともなく登場し、10万人以上のユーザーを素早く獲得した。このサービスを最もよく説明するのが、音楽を聞くことと友達とチャットをすることであり、人々を驚かせたのがチャットの部分だ。人々がお互いの曲の選択について毒を吐くせいで、多くのスタートアップにおいて生産性が消滅した。中にはAssistlyのようにこのサイトで起きていることを表示するために巨大なテレビを導入したスタートアップさえあるのだ。
何時間も続けてチャットする能力に加え、このサイトは、あなたが自分が今再生している曲をツイートしたり、友人をFacebookやTwitterから招待することを可能にしている。先週、私達はチャリティのためのDJイベントに参加したのだが、それはとてつもなく楽しかった。中心としての音楽とともに、Turntable.fmはAOLチャットルームの思い出を想起させた。
私は、2012年にはソーシャルeコマースが大流行すると確信している。ソーシャルネットワークを選んでひと儲けしようとするGrouponのようなサイトがあることで、小さなスタートアップはFacebookインタラクションに基づいたお金儲けを連想している。
今年私達が目にしたsneakpeeqというサイトは、製品を売るだけでなく人々に話し続けさせるというソーシャルな展開を持ってしてFacebookを見事に活用した。このサイトでは、あなたは製品についている値札を店にいる時のように裏返すことができ、その値段をFacebook上で友達と共有することができるのだ。
数字だけを見た場合、今年、このソーシャルネットワーキングサイトにとってはそれほど素晴らしいスタートではなかったが、このスタートアップの背景にあるアイディアは素晴らしいものだ。Facebookの友達は実際に会ったことがあるかもしれないしないかもしれないような人達の集まりであるため、Pathは自分の近い友人や家族のネットワークを築くことの必要性を感じたのだ。それは、“ソーシャル”に着手する異なる方法ではあるが、完全に理にかなっている。このサイトは、あなたに50人以下の人達に写真や動画を共有させることから始め、それを150人に拡大した。
今年末、Pathは製品の“2.0”バージョンをリリースした。これによって、あなたは写真や動画以外のものも共有できるようになった。今では、音楽、近況アップデートを共有したり、さらにはあなたが起きる時や寝る時に友達に伝えたりすることができ、それは実際に勢いを増している。自分のソーシャルネットワークをより個人的なものに縮小することは、2012年に見られる流行の1つである。Google+は、サークルでこのドアを開いたが、今もFacebookはリストとグループを使ってその方法を見つけようとしている。
TwitterがTweetieのようなアプリ(Twitterの公式アプリとなった)を買収した後、Twitterアプリケーションに終わりが近づいているかのように思えた。しかし、そんな簡単な話ではなかった。独自アプリを持つTweetbotが登場し、それが非常に素晴らしいのである。
Twitterは、ウェブ上で新しく簡易化したアプローチに足並みをそろえるために公式アプリを更新し、私達が慣れ親しんできた多くの機能を手放した。幸運にも、Tweetbotが進歩して、多くのハードコアなユーザーが選ぶTwitterアプリとなった。
このアプリは、Flickrがもっと堅実なアプリを持っていたならばなっていたかもしれないコミュニティ主導の最大手である。Instagramは、この世界を手につかみ、ある時は1秒間に1.5人のユーザーを増やしていた。2011年の終わりには、1500万ユーザーを越えた。それらのユーザーの全てがiOSを使っている。なぜなら、この会社はまだ他のプラットフォーム上でアプリをリリースしていないのだ。実に見事だ。
写真を撮ってフィルターを追加することが全ての人にとって大きな楽しみであるようには思えないかもしれないが、Instagramのコミュニティは、写真にコメントしたりLikeをしたりすることと共にそれを大挙してやるのだ。それは美しいコミュニティで、このアプリのソーシャル的な性質はモバイルデバイスをかなり越えている。人々がバーやソーシャルイベントでそれについて絶え間なく話題にすると同時に、Instagramで写真を撮ることが今年のFoursquareチェックインなのだ。
このアプリはどこからともなく現れてソーシャルに異なるものをもたらした。Whatsappのような既に何十億もの送信メッセージを誇るメッセージングアプリがある中、Voxerは、そのアプリをボイスメモに集中することで成功した。
Google Voiceではないが、このアプリを使うことであなたは友人にボイスメモを自由に送ることができる。アプリ上のトランシーバーともいえるこのツールは、Appleのアプリストアのチャートを瞬く間に駆け上がり、Twitter、さらにはある時にはFacebookのようなソーシャルアプリを打ち負かし続けている。
GoogleのソーシャルネットワークをFacebookと戦わせないようにするのは不可能であるが、このサービスはそのままで相当に目立っている。一年以上の間その到着が待たれていたGoogle+がローンチされ、たった数カ月で4000万以上のユーザーを獲得した。
私達はGoogleほどに大きな企業にはたくさんのことを期待していたが、このサービスはFacebookにはできないソーシャル機能をかなり多く打ち出した。まず、サークル内で友達をグループ分けできることは、コンテンツを共有するためには素晴らしい方法であるが、もっと重要なことに、それはプライバシーに着手するにも賢い方法である。Google+ハングアウトは、音楽活動などをローンチして、ついにビデオチャットをSkypeの会話よりもソーシャルにした。+1ボタンの検索結果とYouTube動画への統合も忘れないようにしよう。
そのようなこと全てをやりながら、そのiOSとAndroidアプリも非常に素晴らしく、どちらのバージョンにも主要なGoogle+機能が全て入っている。2011年は、Google+チームにとって良い年だった。
Spotifyが、デスクトップとモバイルで使用できるその音楽ストリーミングアプリケーションを手についにアメリカにやって来た。Spotify について興味深いことは、パートナーのFacebookとの絆である。それは非常にソーシャルなアプリケーションなのだ。受信箱を介して友達と音楽を共有したり、プレイリストを投稿したり、そして今ではFacebook Open Graphのおかげで今自分が聴いている音楽を共有することによって、Spotifyは事実上のソーシャルミュージックアプリとなったのだ。
ストリーミングを好まないアーティストがいるとしても、あなたはSpotifyアプリ上でほとんどどんなアーティストや曲でも見つけることができる。そのソーシャル機能を使って、独自アプリとiOS版、Android版、Windows Phone版を持つデスクトップアプリを仕上げた。Spotifyはお金の面でiTunesと張り合う可能性だってある。ソーシャルに関して言うと、すでにそうなっているのだ。
FacebookやGoogleのような大企業に買収されるだけのために多くのアプリが登場しているように思えるが、Pinterestのようにニッチをつかんで自立してやっていく余地は絶対にある。Instagramがフォトシェアリングを目覚めさせたような方法で、小さなチームが、私達がウェブ上でする全てのことに目を向け、それをウェブやモバイルアプリを使って簡易化することは可能だし、そうすべきなのだ。
あなたが考える2011年のベストソーシャルアプリは何ろうか?コメント欄で教えて欲しい!
この記事は、The Next Webに掲載された「Top 10 Best Social Apps of 2011」を翻訳した内容です。
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